福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

文豪の釈教歌

2024-08-31 | 法話

文豪の釈教歌

「廬舎那仏仰ぎて見ればあまたたび 継がれし首の安げなるかな」(森鴎外、大正11年「明星」)

「おりたちて今朝の寒さを驚きぬ露しとしとと柿の落ち葉深く」(伊藤左千夫、大正元年「アララギ」

「なにごとぞ手向けし花に狂ふ蝶」(夏目漱石、明治二十四年)

「垂乳根と詣でに来れば麻生やま 子供あそべり御仏の前」(北原白秋、大正3年)

「比叡山の古りぬる寺の木がくれの 庭の筧を聞きつつ眠る」(若山牧水、明治40年)

「わが性のよきもあしきもみ仏に ささげまつりて空しくしある」(岡本かの子、昭和4年)

「いずこにもわれは行かましみほとけのいましたまはぬ処なければ」(岡本かの子、昭和4年)

「あまつ陽を空に仰ぎて乞ひ祷るひたごころのみ我に残れり」(岡本かの子、昭和4年)

「塵点の劫を過ぎていましこの 妙のみ法にあひまつりしを」(宮沢賢治、昭和6年)

 

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