三角寺から三島の方に降りる道も迷います。逆打は標識がないので聞きながら降りるほかありませんが、人家はありません。勘を頼りに降りていくと目的から4キロも外れたところに出てしまいました。それでもなんとか予約した遍路宿大成荘につきました。あさから何も食べずに、水だけだったのでコンビニでおにぎりやパン、牛乳を買い、一挙に食べました。やはり食べてないと長い遍路道道中は不安なものです。最近の遍路宿はおにぎりを作ってくれないので、朝早く出るとどうしてもこうなるのです。
大成荘につくと何の気なしにテレビをつけました。するとそこには亡父が子守歌代わりにいつも山寺で歌ってくれた「月の砂漠」がかかっていたのです。「月の沙漠を はるばると 旅の駱駝が 行きました。金と銀との 鞍置いて 二つならんで 行きました。金の鞍には 銀の甕 銀の鞍には 金の甕・・・先の鞍には 王子さま 後の鞍には お姫さま・・」という歌詞です。この歌を聞くとどこにいても亡父がそこにいる気がします。この歌を聞いて、今回のお遍路行にも亡父がついてきてくれているのだと確信しました。