福聚講

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秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報、8((貪欲の果報))

2020-06-28 | 先祖供養
秘密曼荼羅十住心論に説く十悪の果報、8((貪欲の果報))
又無義語なるが故に廉讓なること能はず。貪欲をして厭ふことなからしむ。今身に慳貪にして布施せざれば死して即ち當に沸屎地獄に堕して遐劫中に於いて諸苦惱を受く。受苦既に畢りて畜生餓鬼中に堕す。衣食あること無く資くるに人を仰ぐに、所噉の糞穢も與へざれば
得ず。此之中に在りて無量に生死す。本因縁を以て若し微善に遇ふて劣(たまた)ま人身に復すれば飢寒裸露し困乏常無なり。人既に與へざれば求れども亦た得ず。縱へ纖毫もあれば輒(すなわ)ち剥奪に遇ふ。守り苦しむこと無方にして身を亡し命を喪ふ。當に知るべし、布施せざるは皆な貪欲によりて生ずる也。故に地持論云「貪欲之罪は亦た衆生をして三惡
道に堕せしむ。若し人中に生ずれば二種の果報を得る。一は多欲。二は厭足あるなし」と。何が故に貪欲は地獄に堕するや。其の貪欲によりて身口を作動して而も物を苦しましむ。ゆえに身死して地獄苦を受く。
何が故に貪欲は出でて畜生と為るや。此の貪欲によりて動(ややもす)れば人倫に乖く。
是の故に獄を出でて即ち畜生と為る。是の故に貪欲は復た餓鬼と為る。
此貪欲によりて得れば必ず貪惜す。貪惜の罪の故に復た餓鬼と為る。
何が故にか貪欲は復た多欲なるや。此の貪欲によりて所欲彌よ多ければなり。
何が故にか貪欲は厭足あることなきや。此の貪欲によりて貪求無厭なればなり。
當に知るべし、貪欲は八大苦也。
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