第二十 発趣階位章
凡そ真言行者発心趣入の相は総じて之を言はば両部大経所説の三句五転の法門(三句の法門とは、「菩提心を因とし、大悲を根とし、方便を究竟とす」五転とは「発心、修行、菩提、涅槃、方便究竟の五転門」)に過ぎず。因・行・証・入・方便、之を五転といふ。三句五転はただ開合の不同のみ。今経軌の説に依りて五転の図を示さば此の第一図の如し。(第一図)
西・阿弥陀(入 . . . 本文を読む
アコヤ貝は体内に異物が入り込んで取り除けなくなったとき、それを貝殻成分で覆っていき真珠を作る。われわれ地獄に生きる人間にも、不条理に責めさいなまれる真っ只中で真珠のような「核」ができる。そしてこれが後々地獄の業風に晒されても進んでいけるよりどころとなっていくのだ。 . . . 本文を読む
「年中行事覚書・柳田国男」
「だまり正月(正月二十日)
正月の二十日には、土地によっていろいろの名がある。骨ほね正月という語は近畿地方から、九州にかけて最も広く行われているが、これは正月用意の懸けの魚ももう終りになり、この日はいよいよその骨を卸おろして食べてしまうからの名と解せられている。実際骨叩き・骨おろし・骨くずしなどと名づけて、残りの魚を入れて雑炊ぞうすいを作ったり、大根などと . . . 本文を読む
日本紀略弘仁十四年823一月「廿日丙子、新銭百貫を大和國に賜ひ益田池築料に苑つ」
大師の「大和州益田池碑銘并序」です。
「大和州益田池碑銘并序
若夫、感星銀漢下し灑(そそ)ぐ功深し、湖水天池、上り潤すの徳普し、故に能く屮芔(そうき・・草)これによりて鬱茂たり、蟲卵これに頼りて長生す、八氣(はっき・・八紘の気で寒暑を出す)播殖し、五才(五行)陶冶するがごときに . . . 本文を読む
・今日1月19日は嵯峨帝より大師に東寺が下賜された日です。高野大師御広伝に「弘仁十四年正月十九日、東寺を以て永く大師に給う。勅使藤原朝臣良房、請来法文曼荼羅道具等、幷に公家奉書一切経論等、大経蔵に納める。その後、(嵯峨)天皇大師を主として灌頂を受ける・・」とあります。大師の御遺告には「・・但し、弘仁の帝皇、給ふに東寺を以てす。歓喜に勝えず、秘密の道場と成せり。努力努力他人をして雑住せしむることなか . . . 本文を読む
第十九 断三妄執章
(我々の本当の姿は秘密荘厳の宝蔵であるが麤・細・極細、の三種の妄執に覆われていて自分自身が宇宙の真理であることを覚れない。
・麤妄執とは自他に実体ありと執着する妄執。これは十住心でいう1、異生羝羊心、2、愚童持斎心3、嬰童無畏心の状態。
・細妄執の者とは、自他に実体はないと悟って麤妄執を断ずるが宇宙を構成する要素があると思い込み惑うもの。十住心でいう4.唯蘊無我心(声聞) . . . 本文を読む
今日は覚如忌
観応二年1351正月十九日は本願寺第三世覚如の遷化の日。覚如は親鸞の外曽孫。興福寺で受戒し関東・奥州に行化。各地に分立していた 親鸞の門徒を本願寺に帰らせ、宗権確立をはかった。本願寺の事実上の創始者と言われる。著作に「拾遺古徳伝」「親鸞上人絵伝」「報恩講私記」
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・今日1月19日は嵯峨帝より大師に東寺が下賜された日です。高野大師御広伝に「弘仁十四年正月十九日、東寺を以て永く大師に給う。勅使藤原朝臣良房、請来法文曼荼羅道具等、幷に公家奉書一切経論等、大経蔵に納める。その後、(嵯峨)天皇大師を主として灌頂を受ける・・」とあります。大師の御遺告には「・・但し、弘仁の帝皇、給ふに東寺を以てす。歓喜に勝えず、秘密の道場と成せり。努力努力他人をして雑住せしむることなか . . . 本文を読む
今日1月19日は明恵上人御入滅の日です。
高山寺では 明恵上人命日忌法要が行われます。
「栂尾明上人伝記」には「同じき十九日(寛喜4年(1232年)1月19日)『今日臨終すべし』とて・・『於第四兜率天四十九重摩尼殿、昼夜恒説不退行、無数方便度人天』(「彌勒講式」の一節)と誦し、そののち又、『稽首大悲清浄智、利益世間慈氏尊 灌頂地中佛長子 隋順思惟入佛境(大方廣佛華嚴經卷第三十四 入不思議解脱境 . . . 本文を読む
今日一月十九日は大師が、渤海国大使王孝廉から書状並びに新詩一章を送られ返書を呈された日です。(高野雑筆集、弘法大師全集).弘仁六年(815,大師42歳)一月十九日の時です。王孝廉は弘仁五年渤海大使として副使高景秀らとともに渤海の前王元瑜(定王)の死と新王言義(僖王)の即位を奏上する名目で来日,方物(貢献物)を献じ、弘仁六年従三位を授けられています。学才豊かで《文華秀麗集》に漢詩(「海国来朝、遠き方 . . . 本文を読む
史料綜覧 巻五 / 弘安四年(1281)正月十九日条
「十九日 異国降伏ヲ大神宮ニ祈ル」
天皇は後宇多天皇。鎌倉幕府将軍は惟康親王、執権は北条時宗。
此の年の10月に弘安の役がおこりますが、この正月に無学祖元が時宗に「莫妄想」の語を与えたと伝わります。
大神宮とは伊勢の皇大神宮(内宮)のこと。 . . . 本文を読む
第十八 十縁生句章
(行者の修行が熟してくると様々の不思議がおこるがこれに捉われてはならない。大日経では、こういう不思議現象に実体はないとして、「幻と陽炎と夢と乾闥婆城と響と水月と泡と虚空華と旋火輪」の如しと戒めている。こういう法験には実体はないと見極めてさらに無上菩提を求めるべきである。)
三密の修行、稍や熟するに及びては或は水火を履み虚空に昇る等、種々未曽有の法験現前す。是れいまだ無上真言 . . . 本文を読む
「すべて手を挙げるのも、足を動かすのも、物を見るのも、考えるのも、ことごとく「生」そのものの動きであり、働きであるとともに、それは常に上下とか、高低とか、前後とか、左右とか、進退とか、遅速とか、さては見るものと見られるもの、考えるものと考えられるものとうように、いずれも矛盾対立(不条理)を離れることはできない・・・この天地間のありとあらゆる一切のものは、何一つとして、矛盾対立を包蔵して居らぬものは . . . 本文を読む