6月は旧暦で”水無月”といいます。
梅雨の季節でもある6月になぜ、水無月というのでしょうか?
”水無月”と書いていますが、実は、水が無いという意味ではありません。
”無”は 「の」 にあたる連体助詞の 「な」 で「水の月」というのが、本来の意味だそうです。
これは、陰暦の10月の「神無月」と同じ意味です。
しかし、旧暦の6月は、本来梅雨の明けた時期になっています。
したがって、新暦にあてはめて解釈するのは、間違いで、文字通り、「水の無い月」と解釈される場合もあります。
なお、京都には、「水無月」という名前の6月を代表する和菓子があります。
白の外郎生地に小豆をのせ、三角形に包丁されたお菓子ですが、これにも意味があります。
小豆は悪魔払いであり、三角の形は、暑気払う 「氷」 を表していると言われています。
御所では、「氷室」の氷を取り寄せ、氷を口にして暑気払いをしていました。 庶民は、その氷の代わりに、それをかたどった菓子を食べるようにしたとか・・
梅雨は、中国から 「梅雨(ばいう)」として伝わったとされ、日本ではこれを「つゆ」と呼ばれるようになりました。
中国での元々の意味は、6月は、カビの生えやすい時期の雨という意味で、「黴雨(ばいう)」 と呼ばれていたとか・・・・
それでは、語感が悪いため、「梅雨」 としてとも言われています。
どちらにしても、日本では「梅の熟する時期の雨」 という意味で「梅雨」をあてはめ、それを「つゆ」 と呼ばれるようになったのは、「露 (つゆ)」 からとも考えられていますが、それより、梅の実が熟す時期であることから、「漬ゆ (つゆ)」と関連させる説もあります。
今年もジメジメとした嫌な時期ではありますが、これは天然の恵みでもあることを忘れないようにしたいものです。
ただし、大雨による災害の発生しやすい時期でもあり、注意が必要でもあります。
今年の梅雨入りは、近畿地方では6月4日ごろで、例年より、3日早いそうです。
なお、平年の梅雨明けは、7月21日ごろですが、今年は、何時になるのでしょうか?
ちなみに、昨年の梅雨明けは、7月8日ごろだったそうです。