今年もあと二日となりました。
新年を迎えるにあたって、師走はなにかと慌ただし気分がするものです。
最近は、暮れだからといって特別なことをすることは、段々少なくなってきているようです。
それらは、一つの風物詩的な要素があります。
特に”すす払い”をする家庭はほとんどなくなってきていますが、神社仏閣や古い建造物などでは、観光的にしているところも多いようです。
すす払いは、年末に家の内外の煤(すす)や塵(ちり)を払い、清浄な気持ちで正月をむかえる準備をすることです。
すすと一緒に一年間の厄をはらうという意味もあったのです。
道後温泉でのすす払い 生田神社のすす払い
かってすす払いは12月13日にきめられ、すすとり節供、すすの年とり、十三日節供などとも呼ばれる一種の神事でもあったそうです。
電気、ガスが普及する以前は、薪や炭などを屋内で直接もやして火を利用したため、年末にはかなりの煤や塵がたまり、笹竹や竹竿の先に藁(わら)をつけた箒で天井や囲炉裏、神棚などの煤を払いました。
江戸時代には、お城や商家などではすす払いのあと、胴上げをして羽目をはずす風習もあったそうです。
当時は、歳末になるとすす払い用の竹売りも訪れました。
すす払いは、元来、正月の神を迎える神事ですが、12月中旬では時期的に早いため、次第に年末近くに行われ、定期的な行事ではなくなってきています。
家のすす払いと同時に、心のすす払いもしなくては・・・・・