投手力もさることながら、打撃もオリックスの方1枚上と考えていましたが、オリックスには、怪我人が出た分、不利に働いたのでしょうか・・・
オリックスの杉本の左足首負傷、紅林の左手首を痛め、首位打者の頓宮もシーズン終了時ほとんど出ず、森の足の不安定という問題を抱えていたのですが、それを感じさせない活躍をみせたようですが、本人にしたらケガがなかたらもっと出来たと思っていることでしょう。
特に紅林の打率4割、1ホームランで敢闘賞を受賞し、頓宮も2本のホームランを打ちました。また森も足の不安を抱えながら、塀際でのファインプレーが印象にのこっています。
さて、タイガースは、この7戦を通じて1番の印象は、7戦目のノイジーの3ランホームランでした。 まさかの1撃でした。
正直、シーズン中のノイジーは、打率的にも、本塁打もあまり大きな期待は出来なかったのですが、このシリーズでも打率は0.25だったのですが、2本のホームランが効果的でした。
第7戦 ノイジーの先制3ラン 第8戦 森下の3塁打
全体を通じての打撃では、断トツでMVPを受賞した近本でしょう。
打率0.483 出塁率0.545 は、相手投手をてこずらせたことでしょう。
次に印象的な選手は、新人記録の打点7を挙げた森下でしょう。
それに、恐怖の8番打者としての木浪は打率 0.400 出塁率 0.423は、シーズン中と変わらない役割を果たしたのではないでしょうか。
MVP の近本 第5戦 8回木浪に続いて代打糸原が貴重な
つなぎを果たしたのが6点を生む
しかし、見逃してはならないのは、代打での糸原、そして捕手としてこの7試合を支えた坂本も打率0.227打点4と、捕手としては、このシリーズ貢献度大と言わざるを得ません。
各試合ごとに活躍選手を挙げれば、
第1戦の佐藤の初球の盗塁は山本を慌てさせたのには十分でした。この試合は近本、中野ともに3安打し、二人とも2打点を挙げており、指名打者の渡辺諒の初打点も、この試合を勝ち取った原因のひとつです。
第2戦は、4安打で0敗に終わりましたが、中野が2安打し好調さを見せました
第3戦は10安打しながら4得点で負けましたが、木浪の3安打が光りました。
第4戦は、大山のさよならヒットで対戦成績を2勝2敗の五分にした貴重なヒットとなりました。
第4戦 9回満塁から左へサヨナラヒット
第5戦は0対2で7回まで負けていたのが、8回一挙6点というビッグイニングを作り、大勝しました。
この回先頭の木浪が2塁内野安打、代打糸原が左安でつなぎ、近本の右安でまず1点、シーズン中の得点パターンの再演し、特に森下の3塁打と後は一気に攻めて6得点の集中力の高いところを見せつけました。
第6戦は王手をかけたタイガースが村上、オリックスが山本と第1戦と同じ先発での戦いとなりましたが、さすが山本は2度やられることはなかった。
2回、ノイジーのホームランで先制したタイガースですが、すぐその裏に逆転され、その後9安打しながら、無得点に抑えられた。ちなみにオリックスは8安打とタイガースより少ない安打ですが、5得点と安打が繋がりました。
やはり、山本に14三振を喫した打線は、山本に完敗となり、第1戦の報復をされました。
第7戦はタイガースはこのシリーズは先発の青柳、オリックスは第2戦の宮城の投げ合いから始まりました。
タイガースは、前回やられている宮城に対して、シーズン中もあまり調子が良くない、特に早い回での失点が課題の青柳に一抹の不安がありました。
しかし、3回まで無得点に抑えた青柳に対して,宮城は、4回ノイジーに3ランを喫し、様相は一変しました。宮城にとって悔やまられるのは、その前の大山の死球がこの試合の分岐点だったのかも知れません。
5回、ここも中野がゲッツーとなるところリクエストで残り、その後森下、大山、ノイジーの3連続安打で3点をもぎ取りました。この回も下位の坂本の安打から近本の安打とつなぎ、シーズン同様の得点パターンでした。 近本の4安打、森下の3安打が、得点に結びつき、打線の好調さを裏付けました。
この7試合、勝因はなにかと言われれば、まず、監督の采配の妙が案外当たったことでしょう。 そして、タイガースは、ツキがあり、オリックスは、ツキがなかったとも言えますが、タイガースは普段の力を出せた、いやそれ以上出せたと思われますが、オリックスは、普段の力が全部出し切れなかったという差なのでしょうか・・