これまでに、ブログでアップした写真を振り返る蔵出し画像シリーズ、6回目は山野草編です。峰の原高原では、花好きの有志が集まって、初夏のススキ刈りや秋の全刈りなど、山野草の保護活動をしています。今日は、いつもより写真が5枚多い拡大版でお送りしますが、紹介できるのは、ほんの一部の花々です。
↑雪融け直後、まだ茶色い草原で咲くショウジョウバカマ。
↑草原が緑に変わり始めた頃、少し湿った場所で咲くエンゴサク。
↑新緑の頃、林の縁など、こもれびの下で咲くチゴユリ。
↑しなった茎に、花を吊り下げて咲くアマドコロ。
↑極めて個体数が少ないコケイラン。
↑ガーデンストーリーでも、ようやく花数が増えてきたヤグルマソウ。
↑本州では、この辺りにしか生息していないカラフトイバラ。氷河期の生き残りと言われています。
↑初夏になると咲くフウロソウは、ゲラニウムの原種。峰の原には、このハクサンフウロと、グンナイフウロが自生しています。
↑背を高く伸ばして風に揺れるカラマツソウ。
↑花穂のカーブと、緑から紫へのグラデーションが美しいクガイソウ。ベロニカの原種です。
日本では、昔から国土の20%くらいが草原でした。洪水や山火事、土砂崩れなどの自然災害でつくられる草原と、採草地、牧場、里山など、人工的につくられる草原があったからです。しかし、今は自然災害が抑制され、人が草原を維持しなくなった結果、草原の面積がついに国土の1%を切ってしまいました。
峰の原高原は、かつて、ふもとの村々の採草地であり、その後、その一部がスキー場になったので、辛うじて草原が維持されています。その場所で、命を繋ぎ続ける貴重な山野草たちです。
↑個体数が減っているので、よく探さないとお目に掛かれないコウリンカ。
↑手前からヤナギラン、コオニユリ、ユウスゲ。夏になると、花の数が増えてきます。
↑独特の花姿で魅せるカワラナデシコ。
↑珍しい八重のキキョウと秋の七草のひとつ、オミナエシ。家紋に用いられるなど、古くから親しまれてきたキキョウも、絶滅危惧種になっています。
↑アイボリーから濃いピンクまで、株によって色が違うヨツバヒヨドリ。渡り蝶のアサギマダラが好む花でもあります。
↑二年草のマツムシソウは、スカビオサの原種。
↑ヤマハハコ、アキノキリンソウ、ワレモコウなど、秋の草原は花盛り。
↑長野県の花に指定されているリンドウは、数種類が咲いています。
↑小さい花ですが、つぼみも、開花時の造形も、シードヘッドも魅力的なウメバチソウ。
↑日本に広く分布し、野菊の代表格のひとつ、ノコンギク。
ガーデンストーリーから草原までは歩いて3分ほど。峰の原高原にお越しの際は、オープンガーデンめぐりと合わせて、山野草観察もお楽しみください。