極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

最新量子ドット太陽電池特許

2016年11月17日 | デジタル革命渦論

 

 

        公法行なわれて私曲止み、倉廩ちて囹圄空し  /  管子 『五輔』



     ※ 囹圄とは監獄のこと。倉廩とは米蔵のこと。米蔵がいっぱいになると、
       監獄につながれる罪人はいなく
なる、と。いうことで、「人は豊かに
       なればおのずと罪は犯さなくなる」との意。  


                                          

                                                                                
                                              管子 Guan-zi   720–645 BC

 

 

       

【量子ドット工学講座25:最新量子ドット太陽電池技術事例】

● US9496434B2 Solar cell and method for producing solar cell 

  ―― 太陽電池と該太陽電池の製造方法 WO 2013027717 A1 村田製作所 ――

昨夜の残件をこなす。この作業は日曜まで続く、さて。

資源量が豊富で、省資源、低コスト化が可能なシリコン系太陽電池の開発が盛んに行われている。

この種のシリコン系太陽電池では、p型半導体とn型半導体とが接合されてp-n接合が形成される。
また、p-n接合の界面に形成された空乏層に太陽光が照射され、キャリアが励起されて光電流が発
生、これを光電変換し外部に出力するが、このようなp-n接合型のシリコン系太陽電池は、原理的
にエネルギー変換効率が理論的には30%程度と低く、 低コストでエネルギー変換効率の高い
太陽電池の実用化が望まれている。


このように、p型半導体とn型半導体との間にシリコン量子ドット層を介在させたシリコン量子ド
ット太陽電池が注目されている。
この種の量子ドット太陽電池は、量子ドット構造の作製方法は、
(1)例えば、二酸化シリコン(
SiO 2)マトリックス中に分散したナノ結晶シリカ、アモルファ
スシリコン(a-Si)層と二酸化シリコン(SiO 2)層とを交互に積層し、約1100℃の温度で熱処理
し、a-Si層のシリコンを二酸化シリコン(SiO 2)マトリックス中に析出させ分散させた態様で量
子ドットを得ることが知られている。(2)また、二酸化シリコン(SiO 2
層とシリコンリッチ
酸化物(SRO)層とが交互に積層されている。1050 ℃の温度で熱処理し、 窒素雰囲気下で反応
させ、(1)と同様に、シリコン量子ドットは、SRO 層 中のシリコンが堆積されるモードで得
られる二酸化シリコン(SiO 2マトリックス中に分散され、二酸化シリコン(SiO 2
の代わ
りに窒化シリコン(Si 3 N 4)層または炭化シリコン(SiC)層を用いることが知られている。

【要約】

基板上に形成されたアルミニウムニオブ等からなる負極、n 型シリコン等からなる電子輸送層、
グラフェン等からなる量子ドット配置層、 負極の表面に、ドット層、型シリコン等からなる
正孔輸送層、酸化インジウム等からなる正極が順次形成され、正極の表面の少なくとも一部が露
出するよう出力電極を形成する。量子ドット層は、シリコンクラスター粒子の量子ドットが3次
元的に周期的に配列されて構成されている。シリコン
クラスター粒子の平均粒子径は3ナノメー
トル以下であり、シリコン
クラスター粒子間の粒子間距離は1ナノメートル以下である。
【符号の説明】

1基板 2,25負電極 3,23電子輸送層 4,24量子ドット配置層 5,26量子ドット層 
6,27正孔輸 送層 7, 28正電極 8a、8b、29a、29b 出力電極 11伝導帯 
12価電子帯

【図面の簡単な説明】

・図1は、本発明による太陽電池の一実施形態(第1の実施形態)を示す断面図
・図2は、電子輸送層/量子ドット層/正孔輸送層のバンド構造を示す図
Nov.15, 2016

・図3(a)(b)は、グラフェンの六方格子とエネルギー分散の関係を示す図


・図4は、比較例の太陽電池の断面図

 

・図5(a)~(d)は、太陽電池の製造方法の一実施形態(第1実施形態)を示す製造工程(1/2)
 を示す図




・図6(e)~図6(g)は、太陽電池の製造方法の一実施形態(第1実施形態)を示す製造工程図(2/2


図7は、シリコンクラスタービーム成膜装置の概略構成図
・図8は、本発明による太陽電池の第2の実施形態を示す断面図

 

・図9(a)~(c)は、太陽電池の製造方法の第2の実施形態を示す製造工程図
・図10は、第2実施形態の変形例を示す断面図

【符号の説明】

1基板 2,25負電極 3,23電子輸送層 4,24量子ドット配置層 5,26量子ドット層 
6,27正孔輸 送層 7, 28正電極 8a、8b、29a、29b 出力電極 11伝導帯 
12価電子帯
 

【特許請求範囲】

    1. 基板と、基板上の負電極と、電子輸送層と、太陽光を吸収する量子ドットの集合体か
      らなる量子ドット層と、正孔輸送層と、透光性を有する材料からなる正極と、を備え、
      負極の主面;陽極の表面の少なくとも一部が露出するように正極上の出力電極とを備え、
      量子ドット層は、3次元的に周期的にシリコンクラスター粒子となるように構成され、
      ケイ素クラスター粒子の平均粒子径が3ナノメートル以下であり、シリコン素クラス
      ター粒子間の粒子間距離が1ナノメートル以下であり、シリコン素クラスター粒子が、
      ハイブリッド軌道sp3を有するコア部を有するコアーシェル構造と、ハイブリッド軌道
      sp2を有するシェル部分とを含むことを特徴とする。
    2. 前記電子輸送層と前記量子ドット層との間に量子ドット配置層が配置され、量子ドッ
      ト配置層がグラフェン系材料であり、シリコンクラスター粒子がシ第1の層を形成す
      る。
    3. 前記シリコンクラスター粒子中のシリコン原子は、量子ドット配列層のグラフェン系
      材料の炭素原子核に吸着されていることを特徴とする請求項2に記載の太陽電池。
    4. 前記基板は、石英ガラス、非アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミナ、ガリウ
      ムヒ素、シリコン及び炭化ケイ素からなる群から選択された材料である、請求項1に
      記載の太陽電池。
    5. 前記電子輸送層は、n型シリコン系物質であることを特徴とする請求項1に記載の太
      陽電池。
    6. 前記量子ドット層は、価電子帯と伝導帯との中間のエネルギー準位を有する多重エネ
      ルギー準位構造を含むことを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
    7. 前記正孔輸送層は、p型シリコン系物質であることを特徴とする請求項1に記載の太
      陽電池。
    8. 請求項1に記載の太陽電池であって、 前記負極は、アルミニウムを主成分とし、さら
      に、ニオブ、タンタル、銅を含み、不純物の含有量が0.01~3%である。
    9. 請求項1に記載の太陽電池において、前記正極は、酸化物透明導電膜、グラフェン、
      ナノワイヤー網組織からなる透明導電膜とを備えている。
    10. 請求項1に記載の太陽電池であって、前記量子ドット層は、前記シリコンクラスター
      粒子が100~300層積層されていることを特徴とする。
    11. 請求項1に記載の太陽電池において、前記コア部は正四面体のダイヤモンド構造を有
      し、前記シェル部の表面層はかご構造を有することを特徴とする。

 

 

 

     

 

【我が家の焚書顛末記 21:中国思想 管子】       

   五 輔    ――政治を正す五つの段階――

 -


 政治は、ある角度から見れば、一種の蓄積である。実績を積み重ねていく、これが偉大な
 為政者の歩む道である。善政を残すには、いろいろな段階を経なければならない。それを
 確実に一歩一歩路みしめていく。ここに国家安定の起がある。 

 こ と ば ------------------------------------------------------------------

 「公法行なわれて私曲止み、倉廩ちて囹圄空し」
  「上下義なければ乱れ、貴賤分なければ争い、長幼等なければ倍き、貧富度なければ失う」
 「心一に意専らにして、然る後に功観るに足るなり」
 「時を審らかにしてもって事を挙げ、事をもって民を動かし、民をもって国を動かし、民
 をもって天下を励かす。天下動かして、然る後に功名成るべし」

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  民心を得る道

  昔の聖王が偉大な名声を天下に残し、すぐれた功績を後世に残したのは、かれらが人心の
 掌握に成
功したからである。逆に、暴虐非道な君主は、人心の掌握に失敗している。それだ
 からこそ、国家、社稜、宗廟を失い、身を滅ぼす結果を招いたのだ。
  ところで、今日の為政者はどうだろうか。
  かれらはみな、国内に揺るぎない政治体制をしき、それを背景に強力な外交を展開したい
 と望んでいる。攻撃力においても守偉力においても、決してひけをとらぬ実力を備え、そ
 れによって諸侯に覇を称え、ゆくゆくは天下を統一しようというのである。
  だが、実際はどうか。
  戦いには敗れ、領土は専われ、あげくの果てに身を械ぼし、国を失う破目におちいる者が
 多い。それというのも、人心の掌握につとめなかったからである。人心の掌握こそは、天下
 を握る要諦であるといってよい。

  人心掌握の方法とは、いうまでもなく、人民の利益をはかることである。人民の利益をは
 かるとは、よい政治をしくことである。
  よい政治をしけぱどうなるか。
  田畑はよく耕され、都城は活気にあふれる。悪事をはたらく者がいないので、法廷はひま
 になり、役所はきちんとしている。
  社会の公法は守られ、無法者はいなくなる。穀倉はいっぱいになり、牢獄は空になる。賢
 人は抜擢され、悪人はかげをひそめる。
  官職にある者は公正を尊び、へつらい者を退ける。兵士は武勇を重んじ、私利私欲にはし
 らない。人民はぜいたくをやめ、勤労にいそしむ。
  その結果、物資は豊かになり、国家財政がうるおうのである。こうなれば為政者は人民
 から収奪しなくてすむし、人民はお上に従順になる。寛大な為政者と、これに協力する人民、
 この二つの条件が満たされてこそ、社会道徳は守られ、身分秩序は安定する。
  こうして、明君は民心の掌握につとめるから、国内に揺るぎない政治体制をしくことがで
  き、それを背景に強力な外交を展開できる。攻めても守りても、相手を圧倒し、諸侯の盟主
 となることができるのだ。

            《収奪しなくてすひ》原文は「照合あり≒解舎とは賦役を免ずること。

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 古之聖王,所以取明名廣譽,厚功大業,顯於天下,不忘於後世,非得人者,未之嘗聞。暴王
 之所以失國家,危社稷,覆宗廟,滅於天下,非失人者,未之嘗聞。今有士之君,皆處欲安,
 動欲威,戰欲勝,守欲固,大者欲王天下,小者欲霸諸侯。而不務得人,是以小者兵挫而地削,
  大者身死而國亡,故曰:人不可不務也。此天下之極也。曰:然則得人之道,莫如利之。利之之
 道,莫如教之以政,故善為政者,田疇墾而國邑實,朝廷閒而官府治,公法行而私曲止,倉廩
 實而囹圄空,賢人進而奸民退,其君子上中正而下諂諛。其士民貴武勇而賤得利。其庶人好耕
 農而惡飲食。於是財用足,而飲食薪菜饒。是故上必寬裕,而有解舍。下必聽從,而不疾怨。
 上下和同,而有禮義,故處安而動威,戰勝而守固,是以一戰而正諸侯。


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  五つの段階

  人心を掌握し、よい政治を行なうためには[徳」「義」「礼」「法」「権」の五つの段階
 を路まな
ければならぬ。
 「善」を其すには六つの方図(六興)がある。「義」を高めるには七つの内容(七体)があ
 る。「礼」を正
すには八つの基本(八経)がある。「決」を実施するには身分に応じた五つ
 の責務(公務)がある。そして
最後に「権」、すなわち臨機応変の措置には三つの尺度(三
 回がある。

  一、「徳」を興す六つの方法(六興)

 「徳」を興すには以下の方法をとらねばならぬ。

  一、人民の厚生をはかること。その内容としては、宅地の造成、植林、勧業、励農、住宅
 の建設が合まれる。

  二、経済の発展をはかること。その内容としては、資源の開発、輸送力の増強、道路の補
 修、交易の奨励、宿場の整備が介まれる。

  三、水利の便をよくすること。その内容としては堤防や貯水池の建設、河川の浚渫、水路
 の開鑿、橋梁の架設が含まれる。

  四、寛容な政策を実施すること。その内容としては担税賦役の軽減、刑罰の減免が含まれ
 る。
  五、人民の危急を救うこと。その内容としては身よりのない老人や孤児・やもめの救済、
 病人への施療・災害援助が含まれる。
  六、人民の困窮を救うこと。その内容としては、貧民にたいする衣料や食糧の給付、浮浪
 者の更生が含まれる。
  ここに列挙した厚生、経済、水利、寛政、救急、救窮の六つの政策こそが、道徳を興す方
 法である。
  なぜなら、人民が為政者に望んでいることは、この六つで尽きているからである。それが
 満たされれば、人民は、当然君主を支持するようになる。政治は人民の支持があってはじめ
 て成り立つのだ。
 「徳を振興せよ」というのは、このためである。

 道徳をもたらす前提 人心を拘る辺は、かれらを利することだと説いた管子は、さらに進ん
 で徳→義→礼→法→権という五つの段階にふれる。これらは、いずれも抽象的な徳目として
 ではなく、具体的な実践綱領として把握されているところに特徴がある。ただし、「義」以
 下には、後世の儒家的粉飾が強いが、第一の「徳」について、経済の発展と生活の安定こそ
 が、退治をもたらす前提であるとした点は、きわめて管子的である。

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 德有六興,義有七體,禮有八經,法有五務,權有三度,所謂六興者何?曰:辟田疇,利壇宅。
 修樹蓺,勸士民,勉稼穡,修牆屋,此謂厚其生。發伏利,輸墆積修道途,便關市,慎將宿,
 此謂輸之以財。導水潦,利陂溝,決潘渚,潰泥滯,通鬱閉,慎津梁,此謂遺之以利,薄徵斂,
 輕征賦,弛刑罰,赦罪戾,宥小過,此謂寬其政。養長老,慈幼孤,恤鰥寡,問疾病,弔禍喪,
 此謂匡其急。衣凍寒。食飢渴,匡貧窶,振罷露。資乏絕,此謂振其窮。凡此六者,德之興也。
 六者既布,則民之所欲,無不得矣。夫民必得其所欲,然後聽上,聽上,然後政可善為也,故
 曰德不可不興也。

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  二、「義」を高める七つの内容(七体)

  こうして、人民は『徳」というものを理辨するに至る。だが、かれらはまだ、人間として
 の自覚すなわち「義」を知らない。そこで、君主は、義とはなにかについてひとつひとつ明
 らかにする必要がある。
  義の内容は七つ、つまり「七体」がある。「七体」とはなにか。
  一、親を大切にすること。
  二、主君に忠節をつくすこと。
  三、礼節を守ること。
  四、行ないを慎み、法を犯さぬこと。
  五、ひだを宵き、飢饉に備えること。
  六、質実削節を尚び、災害や戦乱に億えること。
  七、協力一致して敵の侵略に備えること。
  義を体得すれば、人民は必ず限度をわきまえる。そういう人民がいてこそ挙国一致の体制
 ができあがるのである。こうなれば君主の地位はもはや安泰である。したが{て、国威を外
 に発揚することもできる。攻めても守っても敞に敗れるようなことはない。
 「義を高めよ」というのはこのためである。

 「義」の内容「義」の定義は、諸丿百尿によってさまざまである。孔子は、最高高道徳「仁」
 の補助手段と考えた。孟子は人間の守るべき根本の道徳として「仁」と「義」を説いた。ま
 た荀子は、「礼」とともに人間教育のための基本要素と解した。いずれにせよ、これらは「
 道徳的要素」の範疇を出ない。これにたいして、管子の説く「義」はより広範囲であり、一
 種の経済政策や行政手段までを含めようとしている。かれのいう「義を高めよ」は、モラル
 の向上だけでなく、物質的な発展要素を求め、政治の安定までを.要求するものである。

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 曰:民知德矣,而未知義,然後明行以導之義,義有七體,七體者何?曰:孝悌慈惠,以養親
 戚。恭
敬忠信,以事君上。中正比宜,以行禮節。整齊撙詘,以辟刑僇。纖嗇省用,以備飢饉。
 敦懞純固,
以備禍亂。和協輯睦,以備寇戎。凡此七者,義之體也。夫民必知義然後中正,中
 正然後和調,和調乃能處安,處安然後動威,動威乃可以戰勝而守固,故曰義不可不行也。

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                                     この項つづく

 


 

● 今夜の雑感

トランプ大統領制は、第一印象通り、縁故資本主義的強欲的色合いが、
パク・クネ韓国大統領制は縁故社会的体質が命取りに
室町殿(米国)が衰退、右京大夫(ロシア)と左京大夫(中国)が覇を競い合う世界は、
21世紀の時代と、冗談半分にこんなことがぼやっと頭に浮かんだ。

                                    

コメント
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