極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

今夜も技術がてんこ盛り

2019年05月10日 | デジタル革命渦論

 

                    

                                     

四、里 仁 りじん 
ことば---------------------------------------------------------------------------
「朝に道を聞かば、夕に死すとも可なり」(8)
「士、遜に志して、悪衣悪食を恥ずる者は、 いまだともに議るに足らざるなり」(9)
「君子は綸に喩り、小人は別に喩る」(16)
「父母の年は知らざるべからず。一はすなわちもって喜び二はすなわちもって懼れる」(21)
「徳、孤ならず、必ず隣あり」(25)   
----------------------------------------------------------------------------------
12 行動がつねに利益と結びついている人間は、人の恨みを買うばかりである。(孔子)

子曰、放於利而行、多怨。/子曰わく、利に放りて行えば、怨み多し。

Confucius said,
"If you act for your own profits, you will be blamed by people."


13 礼の精神を政治の面に生かすこと、この単純なことが肝要なのだ。礼の精神を忘れた
   為政者が、 どれほど礼の形式をととのえてみても、それは本来の礼とは無関係であ
   る。(孔子)

子曰、能以禮讓爲國乎、何有、不能以禮讓爲國、如禮何。

Confucius said,
"If the monarch governs his country with comity, the country will be at peace easily.
The superficial  courtesy without comity is meaningless."

素養がなければだめ、ということですね。

 

読書日誌:カズオ・イシグロ著『忘れられた巨人』 No.42 

      

第3部 ガウェインの追憶-そのI

第十章 


太陽がこちらにも照って、ベアトリスを暖めてくれるといいのに、とア クセルは思った。
向こう岸はあちこちに朝の光が射しているのに、川のこちら側は相変わらず影になってばか
りで、冷たい。歩くうち、ベアトリスがしだいに休をあずけてきているのを感じる震えも徐
々にひどくなっている。またしばらく休もうか、と言おうとしたとき、柳の木の向こう に、
水面に突き出している屋根を見つけた。船小屋まで、ぬかるんだ斜面をドりていくのにかな
り時間がかかった。小屋の低いアーチをくぐって中に入ると、そこは賠く、おまけに打ち寄
せる水に近くて、ベアトリスがいっそう震え出したように思えた。二人は湿った木の板の上
を歩き、奥に入った。張り出した屋根の向こうに蘭草や背の高い雑草、そして川の広がりが
見える。左手の影の中から男の姿が立ち上がり、「どちら様でしたかなお客さん」と言った。  

「神のご加護がありますように、ご主人」とアクセルが言った。「お休みのところをお邪魔
したのなら中し訳ありません。ただのくたびれた旅人です。川を下って息子の付に行こうと
しています」、男は中年で顎悩を生やし、肩幅の広い体に何枚も動物のt皮を着込んでいた。
光の中に出てきて、一人をしげしげと見つめた。やがて問いかけて きた声は、決して不親切
そうではなかった。

「奥さんはご病気ですカ」
「くたびれているだけですが、残りの道のりを歩くことができません。貯か小舟をお貸しい
ただけませんか。ただ、つい昨日のこと、もっていた荷物を火うという不運があって、お支
払いに使うべき錫貨も失ってしまいました。いまはご主人の親切にすがるほかありません。
見たところ、浮かんでいる舟は一隻だけですが、もしあの舟をお貸しいただき、荷物を託し
ていただけるなら、少なくとも安全に運ぶことだけはお約束します」

主人は、屋根の下で、小さく揺れている舟を見やり、またアクセルを見た。

「この舟が下流に向かうのは、もう少ししてからです、お客さん。あれに積む大麦をいま仲
間がとりにいっていて、それを待っているところです。しかし、お疲れのようだし、不運に
あわれたばかりだとのこと。こういうのはいかがです。あそこをご覧なさい。箭が見えるで
しょう」
「一面ですか、ご主人」
「頼りなく見えるかもしれませんが、よく浮きます。あなた方の休心なら 而一つにお一人
ずつ、それで大丈夫です。いつもはあれに穀物でいっぱいにした袋を詰めたり、ときにはほ
ふった豚を入れたりして運びます。舟につなげば、少しくらい流れが激しくても危険はあり
ません。今日はご覧の とおり水が穏やかですから、何の心配もないでしょう」
「ご親切にどうも、ご主人ですが、二人一緒に垂れる大きな隨はありませんか」  
「一つの寵に一人です。それ以Lは溺れる覚悟で行かないと。でも、寵ニつをつないで差し
上げることはできますよ。そうすれば陥一つと変わりません。下流に行って、ここと同じ側
に船小屋が見えたら、そこで船旅は終わりです。籠一つ、小屋にしっかり結わえつけておい
てください」
「アクセル」とベアトリスがささやいた。
「離れ離れはいや。一緒に歩いていきましょうよ,のろいかもしれないけど」
「もう歩きは無理だよ、お姫様。一人とも暖かさと食べ物が必要だ。川で行けば、息子の村
に早く着ける」
「お願い、アクセル。離れ離れはいや」
「しかし、この親切なご主人が籠を二つつないでくださる。それなら腕を 組んで行くのと
変わらないだろう?」そして主人に向き直り、
「感謝します、ご主人」と言った。
「おっしやるとおりにいたします。どうぞ、籠二つ、固く結んでください。速い流れで別々
に流されることのないように」
「危ないのは速い流れではなくて、むしろ遅い流れなんですよ。岸近くの 水草にでもつか
まったら、身動きならなくなりますからね。しかし、そんなときのために頑丈な杖をお貸し
しましょう。それで押せば、また動きだ します」
船小屋の主人が桟橋の縁に行き、屁をロープでつなぎはじめた。ベアト リスがささやき声
でアクセルに言った。  
「アクセル、お願い。離れ離れはいや」
「離れ離れにはならないよ、お姫様。見てごらん。あの方がしっかりつな いでくれている」  
「あの人がなんと言おうと、流れで離れ離れになるかもしれない。ね、アクセル」
「大丈夫だよ、お姫様。あっという間に息子の村だ」
主人に呼ばれ、二人は小さな石の並びを注意深く歩いていった。水に浮 かぶ二の籠を、主
人が長い竿で押さえていた。
「皮でしっかり裏打ちされ ていますから、水の冷たさなどほとんど感じませんよ」と言っ
た。アクセルは腰をかがめた。腰が痛んだが、ベアトリスが最初の能に入 り、しゃがむま
で、両手で友を支えつづけた。

立ち上がってはいけないよ、お姫様。寵が転覆しかねないからね」  
「あなたは東らないの、アクセル?」
「わたしはおまえのすぐ咲のやつに乗る。ご覧。ご主人がしっかり結んで くださってある」
「わたしをここに取り残さないでね、アクセル」そう言いながらも、ベアトリスはどこかほ
っとした表情で、これから眠 ろうとする子供のように籠にうずくまった。 ここ主人」とア
クセルが呼んだ。一妻が寒くて震えています。何かかけるも のをお貸しいただけませんか」

                       カズオ・イシグロ 『忘れられた巨人』  
                             
                                   この項つづく 


  Apr. 25,  2019 



5月9日、神戸大学大学の研究グループは、ヒトiPS細胞から色素細胞の前駆細胞を作成する
ことに世界で初めて成功したことを卿表。今後、メラノサイト発生のさらなる解明や色素細
胞由来の疾患についての研究の発展が期待されている。この色素細胞の前駆細胞は培養皿の
中で増やすことや凍結保存も可能であり、特定の試薬を添加することによりわずか1週間で成
熟した色素細胞に分化させて実験に使う事ができる。(“Induced pluripotent stem cells-derived
melanocyte precursor cells undergoing differentiation into melanocytes” DOI:10.1111/pcmr.12779
)



【薬剤抵抗性害虫が出ない防除技術】

5月8日、農研機構は、ロリオライドと呼ばれる天然物質をトマトなどに与えると、重要害
虫であるミカンキイロアザミウマやナミハダニなどによる被害が抑えられることを発見した
ことを公表。ロリオライド自体には殺虫効果はなく、トマトなどが本来持つ害虫抵抗性を高
めることで被害を抑えます。作物の害虫抵抗性を利用した害虫防除剤の素材として有望だと
する。作物の重要害虫であるミカンキイロアザミウマやナミハダニの防除にロリオライドと
呼ばれるタバコ由来の天然物質が有効であることを発見。これらの害虫の防除には主に殺虫
剤が利用されていますが、単一の殺虫剤を使用し続けることにより、殺虫剤が効かない害虫
(薬剤抵抗性害虫)が出現する。新しい防除技術の開発が望まれていた。ロリオライドは、植
物の害虫抵抗性を高めることによって被害を抑える。害虫を直接殺す効果はないため、防除
剤として使った場合、薬剤抵抗性が生じにくい。


 
【分子のすき間の大きさを精密に測定できる高速デジタル計測システム】

5月8日、産業技術総合研究所は、機能性薄膜材料の性能の決め手になる分子の通り道のサ
イズを精密に評価できる低エネルギー陽電子寿命法のための高速デジタル計測技術を開発し
たことを公表。従来、低エネルギーの陽電子ビームを用いた陽電子寿命測定システムが薄膜
材料評価に用いられているが、アナログ方式による従来の寿命計測は検出信号の数え落とし
や、その信号を寿命に変換する際のばらつきなどの課題があった。今回、開発した高速デジ
タル計測技術は低エネルギー陽電子寿命測定システムの数十メガヘルツの動作にも追従でき
アナログ方式のようなばらつきもない。この技術に基づいてテクノエーピーが実用化した計
測システムにより薄膜部材評価の信頼性が向上するため、水処理用ろ過膜など各種機能性材
料の開発などものづくり産業への貢献と競争力向上への寄与が期待されている。
 
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【エネルギー通貨制時代 92】  
Anytime, anywhere ¥1/kWh  Era

 仮想発電所解体新書Ⅲ


各装置の構成

昨夜のつづき。

(1)アグリゲーター側の装置構成

前述したようにアグリゲーター4は、アグリゲーターシステム用サーバー41と、蓄電シス
テム用サーバー42とを備えている。アグリゲーターシステム用サーバー41は、図2に示
すように、制御指示スケジュールダウンロード部411と、スケジュール書換部412と、
データ取得部413と、管理データベース414と、充放電指示部415と、解析部416
とを備えている。一方、蓄電システム用サーバー42は、アグリゲーターシステム用サーバ
ー41で生成されたスケジュールに従って制御を行うサーバー装置であり、データ取得部4
21と、蓄電池制御部422とを備えている。


制御指示スケジュールダウンロード部411は、電力会社2から発電事業者3に対して送出
される制御指示を、発電事業者3に代わって取得する制御指示取得部であり、具体的には、
定期的に電力サーバー21から制御指示スケジュールをダウンロードする。このダウンロー
ドされた制御指示スケジュールは、解析部416に受け渡される。 アグリゲーターシステム
用サーバー41側のデータ取得部413は、管理対象となっている発電事業者3の発電状況
を発電実績情報として取得するモジュールであり、このデータ取得部413で取得された実
績情報は、管理データベース414に蓄積される。一方、蓄電システム用サーバー42側の
データ取得部421は、各需要単位に備えられた各蓄電装置の充電及び放電の状況を実績情
報として取得する実績情報収集手段であり、このデータ取得部413で取得された実績情報は
管理データベース414に蓄積される。

管理データベース414は、複数の制御装置に関する情報を、その属性に従い各制御装置を
所定のグループに分類して蓄積する管理データベースである。管理データベース414では
グループ毎に優先度が付与されているとともに、各需要単位の属性には各蓄電装置の充放電
速度の能力に応じたカテゴリー等が含まれている。この管理データベース414に蓄積され
るデータとしては、図4に示すように、発電所用のスケジュール情報DB414aと、各需
要単位用のスケジュール情報DB414cと、グループに関するブロックIDDB414dと
サイトマスタDB414eと、各需要単位に備えられた蓄電池や設備に関する情報である蓄
電池マスタDB414f及び製品マスタDB423hとが含まれる。なお、サイトマスタD
B414e及び蓄電池マスタDB414fは、マスタ管理画面415aから管理が可能とな
っている。



本実施形態において、これら管理データベース414に蓄積されるデータは、時間帯、居住
タイプ、過去の電力使用状況、現在の電力使用状況、天候、充電池の空き状況、充電速度な
どの条件を考慮した予測及びリアルタイムでの補正により論理的にグループ分け及び優先度
が付与されており、これにより効率的なリソースの配分が可能となっている。また、これら
のデータは、地域的なグルーピングに留まらず、個別の蓄電池及び個別の発電所を自由にか
つ複数のグルーピングを行うことができるようになっており、地域に点在する複数の蓄電池
をあたかも1つ乃至複数の巨大な蓄電池としてみなすとともに、1つ乃至複数の巨大な蓄電
池を複数の点在する小型蓄電池としてみなして群制御を行うこともでき、多様なグルーピン
グを自在に行えるようになっている。 また、管理データベース414には、管理対象とな
っている発電所や需要単位からアップロードされる実績情報を集積する発電所実績DB414b
及び蓄電池実績DB414gも含まれる。 解析部416は、制御指示の内容に応じて、管理
データベース414を参照して、蓄電先を選定するために、所定のグループ単位で蓄電装置
の充電又は放電のスケジュールを作成し、スケジュールに従って制御を行うモジュールであ
る。

具体的に解析部416は、管理データベース414に蓄積された実績情報を集計し、集計さ
れた実績情報に基づいて解析を行う。この解析は、所定のアグリゲーションロジック416
aに従って実行され、その解析結果に基づいて、スケジュール書換部412にスケジュール
の書換が実行される。 スケジュール書換部412は、解析部416による解析結果に基づい
てスケジュールの書き換えを行うモジュールであり、書き換えられたスケジュールを充放電
指示部415に受け渡す。本実施形態では、解析部416は、各蓄電装置の単位時間あたり
の充放電量に基づいて制御を行う。

詳述すると、この解析部416は、管理データベース414に蓄積されている太陽光発電設
備情報と蓄電池設備情報を取得し、これらの情報に含まれる設定項目を参照して、各施設に
対して指示を送出して制御を実行する。太陽光発電設備情報としては、優先順位、付加サー
ビスの有無、保証容量及びエリアコードが含まれ、蓄電設備情報には、アグリゲーター制御
対象、エリアコード、グループIDとが含まれる。そして、これらの太陽光発電設備情報と
蓄電池設備情報とを用いて、先ず、対象エリアの保証容量の合計と蓄電池の状況を確認する。
この確認の結果、付加サービス設定や優先順位順に蓄電池のグループ順に全体容量から保証
容量分の割当を行う。そして、残分を優先順位順に全体へ配分する。

例えば、同一抑制対象内において、グループ単位で指示をする優先度を決定し、保証分を優
先度の高い蓄電池を選択し、ベース分については、所定の蓄電池というように、順次割り振
られる。また、本実施形態において解析部416は実績情報に基づいて集計を再実行してグ
ループ単位での制御を行う再計算機能を有しており、この再計算に基づいてスケジュール書
換部412にスケジュールを書き換えさせる。充放電指示部415は、スケジュール書換部
412によって生成されたスケジュールに基づいて各蓄電システム用サーバー42の蓄電池
制御部422を通じて各蓄電池の制御を行う。蓄電池制御部422は、充放電指示部415
に従って、通信ネットワーク62を通じて、各需要単位の制御部に対して制御指示を送出す
るモジュールである。


(2)調整力ブロック抽出モジュール

上記アグリゲーターシステム用サーバー41のアグリゲーションロジック416aは、調整
力抽出モジュールを備えている。図5は、本実施形態に係るアグリゲーションロジックの調
整力抽出モジュールを示すブロック図である。同図に示すように、調整力ブロック抽出に係
るモジュールとしては、信頼度算出部417と、調整力ブロック抽出部418と、学習部
419とを備えている。信頼度算出部417は、実績情報収集手段であるデータ取得部42
1が収集した実績情報を解析するモジュールであり、具体的には、ドット設定部417aと
差分比較部417bと、予測部417cとを有している。ドット設定部417aは、電力及
び時間を二軸とする平面上におけるドットとして設定するモジュールであり、設定されたド
ットに関する情報は差分比較部417bに入力され、差分比較部417bにおいて、実際の
消費電力が予測消費電力となる単位計測期間毎の信頼度が、ドット毎に設定される。 なお
本実施形態においてドットとは、調整力ブロックを構成する最小単位であり、1W/1分で
分割される。

差分比較部417bは、実際の消費電力が予測消費電力と合致する単位計測期間毎の信頼度
を需要単位毎に算出するモジュールであり、予測部417cが算出した予測消費電力と、実
際の消費電力との差分に基づいて、信頼度を需要単位毎に計算する。この差分比較部417b
で算出された信頼度は、ドット毎のデータとして調整力ブロック抽出部418に出力される。
予測部417cは、前記実績情報収集手段が収集した実績情報を解析して、各時間帯におけ
る消費電力の単位計測期間毎の予測消費電力を算出するモジュールである。この予測部417c
における消費電力量および標準偏差値の予測処理では、学習部419に問合せ、機械学習に
より算出された候補を取得する。 調整力ブロック抽出部418は、最適な消費電力量、時間
帯及び時間長のブロックを調整力ブロックとして抽出するモジュールであり、本実施形態で
は、ベースライン設定部418aと、調整力ブロック画定部418bと、パラメータ設定部
418cとを有している。

ベースライン設定部418aは、予測部417cが予測した蓄電装置に対する充放電制御が
行われなかった場合の予測消費電力の時経に従った変化を、電力及び時間を二軸とする平面
上のベースラインとして設定するモジュールであり、調整力ブロック画定部418bは、こ
のベースライン設定部418aが設定したベースラインに基づいて、調整力ブロックのベー
スライン側となる上辺又は下辺に近接して配列されたドットを時間軸方向に解析していき、
配列されたドットの信頼度に応じて調整力ブロックのベースライン側となる上辺又は下辺の
値、長さ又は位置を変化させて、最適な調整力ブロックを画定する。 パラメータ設定部418c
は、ベースライン設定部418aや調整力ブロック画定部418bにおける処理で必要なパ
ラメーターを学習部に問合せ、各パラメータの候補を取得して、各モジュール418a,
418b及び418dに入力するモジュールである。具体的には、パラメータ設定部418c
は、信頼度算出部417において予測消費電力の時経変化を予測する際に必要な各パラメー
ターの候補を学習部419に問い合わせ、検索された候補をベースライン設定部418aに
入力する。また、パラメータ設定部418cは、調整力ブロック出力部18dにおいてブロ
ックを画定したり調整力ブロックを抽出する際に必要な矩形状のブロックの上辺又は下辺の
値(消費電力)、位置(時間)、長さ(時間長)等のパラメーターの候補を学習部419に
問い合わせ、検索された候補を調整力ブロック出力部418dに入力する。

調整力ブロック画定部418bは、各ブロックに含まれる単位計測期間毎の予測消費電力及
び信頼度とに基づいて、最適な消費電力量、時間帯及び時間長のブロックを調整力ブロック
として抽出するモジュールである。本実施形態において調整力ブロック画定部418bは、
同一の消費電力が継続する時間長に基づいて累積される電力量を、消費電力及び時間長を一
辺とする矩形状のブロックとして、それぞれの消費電力、時間帯及び時間長を変化させて定
義し、画定する。 この際、調整力ブロック出力部418dは、電力及び時間を二軸とする平
面上におけるドットに従って画定するとともに、ベースライン設定部418aで設定された
ベースラインに接しないように、調整力ブロックを、ベースラインの上方又は下方において
画定し、さらに、ブロックのベースライン側となる上辺又は下辺に近接して配列されたドッ
トを時間軸方向に解析していき、配列されたドットの信頼度に応じて調整力ブロックのベー
スライン側となる上辺又は下辺の値、長さ又は位置を変化させて、最適なブロックを調整力
ブロックとして設定する。 学習部419は、機械学習機械学習機能によって、すべての実績
情報(ディマンドリスポンスの要請の有無両方を含む。)と、各時点における時刻情報、気
象情報などの電力消費に影響を与え得る情報源との相関について学習を行うモジュールであ
る。

具体的にこの学習部419は、フィードバック収集部419aと、教師データ抽出部419b
と、相関解析部419cと、検索条件取得部419dと、類似検索部419eと、検索結果
出力部419fと、各種データを蓄積する蓄積部419gとを備えている。 フィードバック
収集部419aは、各需要単位から実績情報を収集するモジュールであり、ここで収集された
実績情報を教師データ抽出部419bによって分類し、分類された情報を教師データとして、
相関解析部419cで機械学習等の学習処理が実行される。教師データ抽出部419bは、例
えば、ディマンドリスポンスの要請がなかったときの実績情報と、要請があったときの実績情
報を分類し、要請がなかったときを教師データとして相関解析部419cに学習させたりする。

相関解析部419cは、非線形回帰分析器であり、複数種の予測値の特徴によりガウス分布を
設定され、フィードバック収集部419aによって収集され、教師データ抽出部419bによ
って分類された実績情報を解析し、多数の実績情報 上記検索条件取得部419dは、信頼度
算出部417の予測部417c及びパラメータ設定部418cから検索条件となる実績情報の
ドット毎の分布や、ベースラインを予測するために必要なパラメーターを取得し、類似検索部
419eに入力するモジュールである。 類似検索部419eは、相関解析部419cが蓄積し
た、実績情報毎の特徴点の階層的な組合せパターンを含む相関情報を参照して、ドット毎の信
頼度や、ベースライン予測値に対し、特徴点の組合せパターンとの合致度に応じた識別確率を
算出し、その算出結果に応じて予測値を抽出し、ドット毎の信頼度やベースラインや調整力ブ
ロックを算出し、検索結果出力部419fを通じて、予測部417c及びパラメータ設定部
418cに出力する。
 
                                   この項つづく
 ● 今夜の一曲

KATICA ILLÉNYI 
Primavera Portena / The Four Seasons of Buenos Aires - Piazzolla
/ Desyatnikov  

  

 

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