彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の井伊
軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(かぶ
と)を合体させて生まれたキャラクタ。
【季語と短歌:1月5日】
峰々の百川湛え初琵琶湖
高山 宇 (赤鬼)
【完全循環水電解水素製造技術概論 ⑳】
【最新特許事例研究】
1. 特表2024-515943 アニオン交換膜を利用する水電解装置 ⓶
グリーンライザー ユーエス,インコーポレイティド
【要約】 水電解装置には、少なくとも2つの電気化学セルを含む電解装置
スタックが含まれる。各セルは、アニオン交 換膜、卑金属アノード電解触
媒、卑金属カソード電解触 媒および、分流がスタックに供給される総電流
の1%未 満になるような隣接セル間の充分に長いイオン伝導経路 、を含
む。
【詳細な説明】 本明細書中で使用される「ピリジニウム」なる用語は、
ピリジン基を含有する正荷電リ ガンドを意味する。これには、素のピリジ
ンまたは置換ピリジンが含まれる。
【化2】
という形態のリガンドが具体的に含まれ、ここで、R6~R11は各々独
立して、水素、 ハロゲン化物、直鎖アルキル、分岐アルキル、環状アルキ
ル、ヘテロアルキル、アリール 、ヘテロアリール、アルキルアリール、ヘ
テロアルキルアリールおよびそれらのポリマ、 例えば本明細書中に記載の
ビニルベンジルコポリマの中から選択される。
【0051】本明細書中で使用される「ホスホニウム」なる用語は、リン
を含有する正荷電リガンド を意味する。これには、置換リンが含まれる。
P+(R12R13R14R15)
という形態のリガンドが具体的に含まれ、ここで、R12~R15は各々
独立して、水素 、ハロゲン化物、直鎖アルキル、分岐アルキル、環状アル
キル、ヘテロアルキル、アリー ル、ヘテロアリール、アルキルアリール、
ヘテロアルキルアリールおよびそれらのポリマ 、例えば本明細書中に記載
のビニルベンジルコポリマの中から選択される。
【0052】 本明細書中で使用される「ピペリジニウム」なる用語は、
【化3】
という形態の正荷電リガンドを意味し、ここで、R19~R25は各々独
立して、水素、 ハロゲン化物、直鎖アルキル、分岐アルキル、環状アルキ
ル、ヘテロアルキル、アリール 、ヘテロアリール、アルキルアリール、ヘ
テロアルキルアリールおよびそれらのポリマ、 例えば本明細書中に記載の
ビニルベンジルコポリマの中から選択される。
【0053】 本明細書中で使用される「正荷電環状アミン」なる用語は、
環状アミンを含有する正荷電リガンドを意味する。これには具体的に、イ
ミダゾリウム、ピリジニウム、ピラゾリウ ム、ピロリジニウム、ピロリウ
ム、ピリミジウム、ピペリジニウム、インドリウム、トリアジニウム、お
よびそれらのポリマ、例えば本明細書中に記載のビニルベンジルコポリマ
が含まれる。
【0054】本明細書中で使用される「単純なアミン」なる用語は:N(
R16R17R18)という形態の種を意味し、ここで、R16~R18
は各々独立して、水素、直鎖アルキル 、分岐アルキル、環状アルキル、ヘ
テロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アルキル アリール、ヘテロア
ルキルアリールの中から選択されるが、ポリマは選択されない。
【0055】本明細書中で使用される「貴金属」なる用語は、Ru、Rh、
Pd、Ag、Re、Os 、Ir、PtおよびAuのうちの1つ以上を意味
する。
【0056】本明細書中で使用される「卑金属触媒」なる用語は、実質的
に貴金属を含まない触媒を意味する。
【0057】本明細書中で使用される「分流」なる用語は、膜を通してで
はなくむしろ隣接するセル間の流体連結を通る経路をたどるスタックに印
加された電流の一部分を意味する。電流は 、連結部内の流体を通ってかま
たは導管および接続金具(fitting)を通って伝達され得る。
【0058】本明細書中で使用される「双極板」なる用語は、1つのセル
のためのカソードまたはカソード流動場およびスタック内の隣接するセル
のためのアノードまたはアノード流動場として役立つ単一の導電性板であ
る。
【0059】本明細書中で使用される「隣接するセルのアノード間の最短
イオン伝導経路」なる用語は、所与のセルのアノードからそして隣接する
セルのアノードまでの最短イオン伝導経路を意味する。
【0060】本水電解装置」なる用語は、電気を使用して水を分解し水素
を製造するためのデバイスである。
【0061】アルカリ水電解装置またはアニオン交換膜(AEM)水電解
装置の全てではないにせよ大部分の実施形態において、水素は以下の反応
を通して生成される:
2H2O+2e-→H2+2OH
【0062】プロトン交換膜(PEM)電解装置の全てではないにせよ大
部分の実施形態において、水素は以下の反応を通して生成される:
2H++2e-→H2
【実施例】【0063】
具体例1
この実施例の目的は、0.1S/cm超の伝導率を有する溶液が補給され
るときに低い 分流を有する電解装置設計を提供することにある。
【0064】図1A(掲載前出)は、3セル電解装置スタックの略図を示
す。スタックは、以下のものからなる:
(a)アノード101aおよびカソード101cを含む電解装置セル101、
(b)アノード102aおよびカソード102cを含む電解装置セル102、
(c)アノード103aおよびカソード103cを含む電解装置セル103、
(d)アノード入口マニホルド110、
(e)それぞれのアノード101a、102aおよび103aに対してア
ノード入口マニ ホルド110を連結するパイプ111、112および113、
(f)カソード入口マニホルド120、
(g)カソード101cにカソード入口マニホルド120を連結するパイ
プ121。カソード入口マニホルド120をそれぞれのカソード102c
および103cに連結する、122および123と番号付けされたパイプ
(図1Aでは隠れている)も存在する。
(h)アノード出口マニホルド130、
(i)アノード出口マニホルド130をそれぞれのアノード101a、1
02aおよび103aに連結するパイプ131、132および133、
(j)カソード出口マニホルド140および、
(k)カソード出口マニホルド140をそれぞれのカソード101c、1
02cおよび103cに連結するパイプ141、142、および143。
【0065】カソード101cは、アノード102aと電気的接触状態に
ある。カソード102cはアノード103aと電気的接触状態にある。図
1Aは、隣接するアノードおよびカソード (例えばカソード101cおよ
びアノード102a)を別個の構成要素として示しているが、隣接する構
成要素を単一の双極板に組合せることができる。
【実施例】【0063】
具体例1
この実施例の目的は、0.1S/cm超の伝導率を有する溶液が補給さ
れるときに低い 分流を有する電解装置設計を提供することにある。
【0064】図1Aは、3セル電解装置スタックの略図を示す。スタック
は、以下のものからなる:
(a)アノード101aおよびカソード101cを含む電解装置セル101、
(b)アノード102aおよびカソード102cを含む電解装置セル102、
(c)アノード103aおよびカソード103cを含む電解装置セル103、
(d)アノード入口マニホルド110、
(e)それぞれのアノード101a、102aおよび103aに対してア
ノード入口マニホルド110を連結するパイプ111、112および113、
(f)カソード入口マニホルド120、
(g)カソード101cにカソード入口マニホルド120を連結するパイ
プ121。カソ ード入口マニホルド120をそれぞれのカソード102c
および103cに連結する、122および123と番号付けされたパイプ
(図1Aでは隠れている)も存在する。
(h)アノード出口マニホルド130、
(i)アノード出口マニホルド130をそれぞれのアノード101a、1
02aおよび103aに連結するパイプ131、132および133、
(j)カソード出口マニホルド140および、
(k)カソード出口マニホルド140をそれぞれのカソード101c、1
02cおよび1 03cに連結するパイプ141、142、および143。
【0065】カソード101cは、アノード102aと電気的接触状態に
ある。カソード102cは アノード103aと電気的接触状態にある。図
1Aは、隣接するアノードおよびカソード (例えばカソード101cおよ
びアノード102a)を別個の構成要素として示している が、隣接する構
成要素を単一の双極板に組合せることができる。
【0066】図2は、図1A中に例示されたスタック内のセルのうちの1
つのセルを分解したものを例示する。セル30は、剛性流動場板34およ
び36の間に間置された膜電極アセンブリ32を含む。膜電極アセンブリ
32は、2つのガス拡散層(GDL)、すなわちアノード GDL44およ
びカソードGDL46の間に間置されたアニオン交換膜42を含む。アノ
ードGDL44およびカソードGDL46は典型的に、炭素繊維紙または
ニッケル繊維紙 などの多孔質導電性シート材料で形成され、平面状の主要
表面を有する。アノードGDL44およびカソードGDL46は、膜42
との界面でそれらの主要表面上に配置された触媒材料の薄層を有し、これ
らの表面を電気化学的に活性なものにしている。アノード流動場板34は、
膜電極アセンブリ32に対面するその主要表面の中に形成された少なくと
も1つの開放面チャネル34aを有する。同様にして、カソード流動場板
36は、膜電極アセンブリ32に対面するその主要表面の中に形成された
少なくとも1つの開放面チャネル36aを有する。アノードGDL44と
カソードGDL46の協働する表面に接して組立てられた場合、チャネル
34aおよび36aは、それぞれアノード反応物質(燃料)流およびカソ
ード反応物質(酸化剤)流のための反応物質の流動場通路を形成する。
【0067】セルは同様に、GDLと流動板の間に、金属メッシュ、有孔
金属シートまたは金属発泡体を格納し得る。最適な開口部は1~20mm
である。流動板は、その本体内に機械加工された流路を有することができ、
あるいは、平坦な板を使用することができ、金属メッシュまたは金属板は
流路として役立つ。
【0068】代替的には、膜の上に直接的に触媒材料を被着させることが
できる。
【0069】AEM水電解装置の場合、アニオン交換膜42(図2参照)
は、正荷電アミンおよび炭化水素骨格、例えば非限定的に:
i)スチレンとクロロメチルスチレンのコポリマ;
ii)ベンゼン環を含有するポリマ;
iii)フェニレン基を含有するポリマ;
iv)本質的に炭素および水素で構成されているポリマ鎖;および
v)本質的に炭素、水素およびフッ素で構成されたポリマ鎖;
を含む。典型的には、イミダゾリウム、ピペリジニウムおよび/またはピ
リジニウムなどの正荷電環状アミンが利用される。
【0070】特許文献4は、カソード上の触媒層はいかなるイオノマーも
含有すべきでないことを教示しているが、イオノマーが使用された場合、
本発明の電解装置内ではより優れた性能が見られた。膜42およびアノー
ドGDL44およびカソードGDL46が共に結合されてユニット化電極
アセンブリ(UEA)を形成する場合にも同様に、より優れた性能が見ら
れた。
【0071】動作中、水と塩基を含む混合物がアノードおよび/またはカ
ソード入口マニホルド内に補給される。溶液は、セルを通って流動し、出
口マニホルドを通って外に出る。溶液は典型的に、8超のpHを有し、海
水、塩分および他の構成成分を含有し得る。
【0072】1A/cm2以上の高電流が望まれる場合、溶液は少なくと
も12のpHを有していな ければならない。
【0073】経験的に、溶液の伝導率が0.05S/cm超である場合に
好適な性能が得られ、溶液の伝導率が0.1~0.4S/cmである場合
に最高の性能が得られる、ということが発見された。
【0074】ひとたび溶液が流動するようになると、セルのうちの1つの
セルのアノード(例えばアノード101a)と異なるセルのカソード(例
えばカソード103c)の間に電圧が印加され、所望の電気化学的反応が
促進される。AEM水電解装置内では、カソードにおいて以下の反応が発
生する:
2H2O+2e-→H2+2OH-(1)
このとき、水酸基は膜内を通過し、ここでこれらはアノードにおいて反応
して酸素を生成する:
2OH-→1/2O2+H2O+2e-(2)
正味の反応は、以下のようになる:
H2O→1/2O2+H2(3)
【0075】セルに供給された電流の全てが水素および酸素の製造に使わ
れることが極めて望ましいと思われるが、実際には、「分流」と呼ばれる
電流の一部分がMEAを迂回する。例えば 、図1Aにおいてアノード入口
マニホルド110内に流入する溶液が良導体である場合には、電流はパイ
プ111から出てアノード101aからアノード入口マニホルド110内
へ流動し、パイプ112内に戻り、その後、セル101内のMEAを迂回
してアノード102aへと流動することができる。MEAを迂回する電流
は、いかなる反応生成物も生成しないことから無駄になり、したがって、
分流を除去または軽減することが望ましい。
【0076】先行特許文献には、電解装置内で分流を回避するためのいく
つかの方法が記載されてい る。概して、このアプローチは、隣接するセル
間の流動経路内にポリテトラフルオロエチ レン(PTFE)または他の疎
水性材料を含み入れることであった。流動経路内で電気化 学プロセス中に
生成された気泡が増大し、それによって分流が遮断される。このようなア
プローチは、セルの入口および出口近くで充分なガスが発達する場合には
機能するが、商業規模のAEM水電解装置については、セルのカソードお
よびアノードへの入口近くにはほとんどまたは全く気泡が存在せず、溶液
の流速が高く気泡が蓄積しないことから、このアプローチは機能しない。
したがって、分流を削減するための異なるアプローチが求められる。
【0077】図1AのAEM電解装置設計は、分流を削減するために以下
の2つの異なるアプローチ を利用する:
(a)連結用管(パイプ)111、112、113、121、122、1
23、131、 132、133、141、142および143は全て非導
電材料で形成され、こうして金 属を介した電子伝導による分流の経路を除
去する。
(b)マニホルドを通って戻るイオン経路は長く、こうしてアノード101
aからアノード102aまで流動するイオンは極めて少ないものとなる。
【0078】図3は、セル101および102のアノード間の最短イオン
伝導経路を例示している。 この場合、最短伝導経路200は、接続金具近
くのアノード上の点からパイプ111を通 って下へ、アノード入口マニホ
ルド110を通り、パイプ112を通って上へ戻るように 延在する。
【0079】スタック内の各セルについて、スタック内の異なるセルのア
ノード間の最短イオン伝導経路(Lano)の長さが、
Lano>10*t*σsol/σmem(4)
である場合、セル電流の5%未満まで分流を低下させることができる、と
いうことが発見された。なお式中、tは膜厚みであり、σsolはS/cm
単位で表わしたアノード内に補給中の溶液の伝導率であり、σmemは、動
作温度で溶液中において測定された膜のイ オン伝導率である。典型的に、
σmemは60℃で1MのKOH中において測定される。
【0080】Lanoは、以下の方法によって計算される:
(a)セルを付番する:1、2、3、・・・;
(b)全てのセル対のリストを作成する;
(c)セルiのアノードとセルjのアノードの間の最短イオン伝導経路(
Lano(i, j)、)を、スタック内の全てのセル対について計算する;
(d)Lanoは、計算された全てのLano(i,j)値の最小値に等
しい。
【0081】
例えば、スタックが1、2、3および4と付番された4つのセルを有す
る場合、6つの セル対(1,2)、(1,3)、(1,4)、(2,3)、
(2,4)、(3,4)が存 在する。このとき、Lano(1,2)、L
ano(1,3)、Lano(1,4)、Lano (2,3)、Lano
(2,4)、Lano(3,4)が計算または測定されるであろう。La
no=最小値(Lano(1,2)、Lano(1,3)、Lano(1,
4)、Lano(2 ,3)、Lano(2,4)、Lano(3,4))。
【0082】同様にして、隣接するアノード間の分流は典型的に:
Lano>50*t*σsol/σmem(5)
である場合、セル電流の1%未満となる。
【0083】カソード間の分流も同様に考慮しなければならない。隣接す
るカソード間の分流は:
Lcat>10*t*σsol/σmem(6)
である場合、セル電流の5%未満となる。なお式中、Lcatは、以下の
方法によって計算されるスタック内の2つの異なるセルのカソード間の最
短イオン伝導経路の長さである :
(a)セルを付番する:1、2、3・・・;
(b)全てのセル対のリストを作成する;
(c)セルiのカソードとセルjのカソードの間の最短イオン伝導経路(
Lcat(i, j))を、スタック内の全てのセル対について計算する;
(d)Lcatは、計算された全てのLcat(i,j)値の最小値に等
しい。
【0084】同様にして、隣接するカソード間の分流は:
Lcat>50*t*σsol/σmem(7)
である場合、セル電流の1%未満となる。
【0085】図4は、実際のAEM水電解装置の例示である。電解装置は、
セル201、202および203をカソードヘッダ220に連結するため
の長い管221、222および223を 有することに留意されたい。長い
管は、分流を最小限に抑えるかまたは少なくとも軽減する。
【0086】 具体例2
図1Aのアノード入口マニホルド110は、スタックの外部にある。具
体例2は、入口 マニホルドがスタックの内部にあり金属板から絶縁されて
いるAEM水電解装置の代替的 設計を記述している。
【0087】 図5は、内部入口マニホルドを伴うこのような設計を例示
している。図示されているス タックは、セル301、302、303、3
04および305を含む。セル305は、以 下のものを含む:
(a)所与のセルのアノードおよび隣接するセルのカソードとして役立つ
双極板355;
(b)プラスチックフレーム365;
(c)アノードヘッダ310として役立つプラスチックフレームを通る開
口部;
(d)アノードヘッダ310とアノードGDL375の間の連結部として
役立つノッチ3
15;
(e)アノードヘッダ310およびノッチ315から双極板355を隔離
する絶縁用ガス
ケット385;および(f)カソードヘッダとして役立つ第2の孔320。
【0088】
このような場合、最短イオン伝導経路は隣接するアノード/双極板の間
にない可能性が ある。その代りに、最短イオン伝導経路は、1つのセル内
のアノードGDLと第2のセル 内のアノードGDLの間にあり得る。その
場合、等式4、5、6および7を以下の等式で 置き換える必要がある:
LGDLA>10*t*σsol/σmem (8)
LGDLA>50*t*σsol/σmem (9)
LGDLC>10*t*σsol/σmem (10)
LGDLC>50*t*σsol/σmem (11)
なお式中、LGDLAは、スタック内の1つのセルのアノードGDLと
スタック内の別 のセル中のアノードGDLの間の最短イオン伝導経路の長
さである。LGDLCは、スタ ック内の1つのセルのカソードGDLとス
タック内の別のセル内のカソードGDLの間の 最短イオン伝導経路の長さ
である。
【0089】 LGDLAは、以下の方法によって計算される:
(a)セルを付番する:1、2、3、・・・;
(b)全てのセル対のリストを作成する;
(c)セルiのアノードGDLとセルjのアノードGDLの間の最短イオ
ン伝導経路(LGDLA(i,j))を、スタック内の全てのセル対につ
いて計算する;
(d)LGDLAは、計算された全てのLGDLA(i,j)値の最小値に
等しい。
【0090】 LGDLCは、以下の方法によって計算される:
(a)セルを付番する:1、2、3、・・・;
(b)全てのセル対のリストを作成する;
(c)セルiのカソードGDLとセルjのカソードGDLの間の最短イオ
ン伝導経路(LGDLC(i,j))を、スタック内の全てのセル対につ
いて計算する;
(d)LGDLCは、計算された全てのLGDLC(i,j)値の最小値
に等しい。
【0091】
等式9および11が満たされた場合、分流は総セル電流の1%未満となる。
【0092】
本発明の特定の要素、実施形態および利用分野が図示され説明されてき
たが、本発明は それに限定されず、当業者であれば特に以上の教示に照ら
して本開示の範囲から逸脱する ことなく修正を行なうことができることが
理解される。
【0093】以上に示された実施例は、単なる例示であり、当該電気化学
デバイスの考えられる全ての実施形態、利用分野または修正の網羅的リス
トであるように意図されたものではない。したがって、当業者には、本発
明の範囲または精神から逸脱することなく本発明の記述された方法および
システムのさまざまな修正および変形形態が明らかとなるものである。本
発明は、具体的実施形態に関連して説明されてきたものの、請求されてい
る通りの本発明はこのような具体的実施形態に不当に限定されるべきでは
ないということを理解すべきである。実際、本発明の実施を目的とする、
記載されている態様のさまざまな修正が化学技術または関連分野の当業者
にとって明白であり、添付クレームの範囲内に入るように意図されている。
✳️ レアメタルフリー・高効率な水電解酸素生成触媒
層間に局在する陰イオンが普遍金属である鉄を活性化
12月5日 ,東京科学大学の研究グループは、酸フッ化物Pb3Fe2O5F2が、同
じ元素で構成され結晶構造の異なるPbFeO2Fよりも非常に高い酸素生成活
性を持つことを発見。詳細な解析の結果、層状ペロブスカイト構造を持つ
Pb3Fe2O5F2の層間に局在するフッ素(F)の高い電子求引性[が酸素生成の
活性点の鉄(Fe)に作用することで高い活性が得られることを明らかにし
ている。これにより、貴金属・希少金属を使わず、陰イオンの組み合わせ
で酸素生成電極触媒の活性を向上させる構造設計指針を新たに示している。
この研究は、研究グループは、リンゴ酸を用いたゾル-ゲル法[と呼ばれる
固体材料合成法を活用することで、鉄原子同士が近接する構造で結晶化し
た鉄とカルシウムを含む複合酸化物触媒CaFe2O4を合成図2)。このCaFe2
O4について、密度汎関数理論(DFT) による第一原理計算により、水電解
の正極反応の反応中間体を解析したところ、CaFe2O4粒子表面で近接する
鉄3原子が反応サイトを担い、反応中間体が橋掛け構造を形成した吸着構造
を有するという特異な反応メカニズム(multi-iron-siteメカニズム)の存
在が明らかにした(図3)。このmulti-iron-siteメカニズムと、鉄1原子が
反応サイトとなる既知のメカニズムを比較したところ、multi-iron-siteメ
カニズムを経由する反応のほうがエネルギー的に有利であることがわかり
CaFe2O4が触媒として高い性能を有することを予測している。
【掲載論文】
・Titol:Efficient Oxygen Evolution Electrocatalysis on CaFe2O4 and its
Reaction Mechanism (CaFe2O4の効率的酸素発生電気化学触媒作用と
その反応メカニズム)
・Paper:ACS Applied Energy Materials
・DOI :10.1021/acsaem.0c02710
・プレスリリース 極めて安価な金属で世界トップクラスの活性を持つ水電
解用触媒を開発—持続可能な水素社会実現へ大きく前進
このl項了
新年のロック・ロール『時代遅れのRock’n’Roll Band』
● 今日の言葉:まぁ、行けるところまで行くか?!
春が来ても、鳥たちは姿を消し、鳴き声も聞こえない。
春だというのに自然は沈黙している。
レイチェル・カーソン 『沈黙の春』
(因果報応の季節風)より
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