力 命 りょくめい
ことば-----------------------------------------------------------------------
「われかつて子なし。子なかりし時憂えず。今子死せり、すなわち嚮(さき)に子なか
りしと同じ。臣なんぞ憂えんや」
「北宮子は徳に厚くして、命に薄し。なんじは命に厚くして、徳に薄し。なんじの達は、
知の得にあらざるなり。北宮子の窮は愚の失にあらざるなり、みな天なり、人にあらざ
るなり」
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自然のなりゆき
農民は季節に応じてはたらき、商人は利益を追い、職人は腕をみがき、官吏は権勢を求
める。これはみな自然のなりゆきだ。だが農民には凶作があり、商人には思わぬ損があ
り、職人にはできそこないがあり、仕官する者には不遇がある。これは天命によってそ
うなるのだ。
人情以上のもの
管仲が病いに倒れた。桓公はたずねた。
「あなたの病気は重そうだ。縁起でもないがきいておこう。もし再起できなかったら、
だれに国事を託したらいいだろう」
「だれが適任とお考えになりますか」
「鮑叔牙ではどうだろう」
「いけません。あの男はたしかに清廉潔白でりっぱな男です。ですが、自分以下の人間
は、人を人とも思いません。一度人のまちがいを耳にすると一生忘れません。もしあの
男に国を治めさせると、上は国君にそむき、下は人民をしいたげて、じきにご迷惑をお
かけするようになるでしょう」
「ならば、だれがよかろう」
「強いて挙げれば隰朋がよろしいでしょう。あの男は君には無心につかえ、下は人民の
期待を裏切りません。自分が黄帝におよばないのを恥じて、自分以下の者をあわれみま
す。徳を人にわけ与えるのが聖人で、財を人にわけ与えるのが賢人です。自分が賢人で
あることをたのんで人に接しては、信頼を得られません。賢人であるけれどもへりくだ
って接すれば、かならず人の信頼をえられます。一国の場合でも一家の場合でも、見て
見ぬふりをし、聞いて聞かぬふりをして、こまかいとがめだてをしない。強いてあげれ
ばやはり隰朋がよろしいでしょう」
───してみると、管仲が鮑叔牙を軽んじたわけではない。軽んじなければならなかっ
たのだ。隰朋を重んじたわけではない。重んじなければならなかったのだ。最初のうち
は重んじてもあとでは軽んじることがある。また、最初のうちは軽んじてもあとでは重
んじることもある。これらはみな自分の意志によるものではない。
〈管 仲〉原文は管夷吾。斉の名宰相、春秋中期、桓公に仕えて覇者たらしめた。
〈桓 公〉原文は小白。在位・西暦前六八五~六四五。春秋五覇の一。
〈鮑叔牙〉管仲の親友。
無二の親友でも 管仲と鮑叔牙は無二の親友であった。「管鮑の交わり」ということば
があるほどだ。二人は幼な友達で、管仲は斉の公子糾に、鮑叔牙は斉の公子小白につか
えた。のち、両公子が戦い、糾は殺され管仲は捕えられた。鮑叔牙は小白に管仲の命乞
いをしたばかりか、斉の国政まで管仲にゆだねた。つまり、鮑叔牙は管仲にとって親友
であるばかりか命の恩人であった。
そうした義理、人情を超越した天命があるということの例証として、『列子』はこの話
をあげているのだ。ところで『韓非子』も同じ史話を引いているが扱い方が全くちがう。
『韓非子』では、病中の管仲に斉の桓公が、鮑叔牙、登司、易牙をつぎつぎに管仲の後
任にすすめるが、管仲は隰朋をせんする。ところが、桓公はその意見をとりあげなかっ
たために最後に悲惨な死にかたをした。だから君主たるもの忠臣の意見をよくきかねば
ならない、という話になっている。
●今夜の一品
首元の冷えにはモンベル ネックウォーマー
ことしの「省エネ実践記」としてネックウォーマと考えていたが生憎の暖冬気配、その
代わりに「湯たんぽ入りシュラフ」。冬山登山もないので外出用にも使うつもりがない
ので購入計画は没に(手足をつけたシュラフが販売され自由に歩けるの試してみる価値
はありそうだ)。
● 読書日誌:カズオ・イシグロ著『忘れられた巨人』 No.28
第二部 第6章
「エドウィンがおもしろい発見をしたようで、一見の価値がありそうです。行ってみま
しょう。ですが、あの老僧はわたしたちの監現役として残ったのかもしれませんから、
ただぶらついているように見せてください」
言われてみれば修道僧が一人、中庭を掃いていた。近づくと、何やらぶつぶつと独り言
を言っていた。自分だけの世田″に庇もっているように見えた。エドウィンを先頭に三
人が中庭を横切り、二つの建物の八日間に入っていっても、.瞥すらくれようとしなか
った。三人は、不規則に起伏する傾斜地に出た。細い草に覆われているなかに、修道院
から遠ざかる並木遣があった,並木といっても、人間の背丈ほどもあるかどうかの枯れ
木の列だ,暮れていく空のドをエドウィンの後ろから歩きながら、ウィスタンがそっと
言った,
「この子には驚きます、アクセル殿。息子さんの村に預けるという計画は、考え直した
ほうがいいかもしれません。もう少しわたしの手元に置い
ておきたい気がします」
「それはまたなぜ、ウィスタン殿」
「あの子は、豚に餌をやり、冷たい土を掘り返す暮らしを望んでいないと思います」
「しかし、あなたのそばにいて、あの子はどうなります]
「用事を終えたら、東の沼沢地に連れて帰るつもりです]
「沼沢地で何をさせるおつもりです。ずっとバイキングと戦わせるのですか」
「そのようにしかめ面で言われるが、あの子にはたぐいまれな戦士の素質があります。
きっと………シッ、さて、何を見せてくれるのかな」
小道のわきに木造の小屋が三軒並んで立っていた。どれもひどく破損していて、互いに
支え合うことでようやく立っているように見えた。湿った地面には車輪の跡が残ってい
て、エドウィンは一瞬立ち止まってそれを指で示し、また歩き出して、三軒の小屋のう
ち一番遠くの小屋に二人を連れていった,
小屋にはドアがなく、屋根も大半は壊れていて空が見えた。三人が入っていくと、鳥が
数羽、けたたましい鳴き声とともに飛び立っていった。あとには陰気な空間が残り、そ
こに一台の荷巾が見えた。粗末な作りから見て、修道僧の手になるものかもしれない。
ニつの車輪が泥の中に沈み込んでいた。目を引いたのは、荷台に大きな檻が取り付けら
れていたことだ。
近寄ってみると、檻自体は鉄製なのに、その真ん中を大い本の柱が背骨のように貫いて
、檻を荷台の板にしっかり固定していた。この柱からは鎖やら手錠やらがいくつもぶら
下がっている。頭の位置には黒い鉄の仮面とも見えるものもあるが、仮面にしては、目
のあたりに小さな穴が.つあるだけで、目となるべき穴がない。荷車とその周辺には鳥
の羽むと糞が積もっていた。エドウィンが檻の扉に手を仲ばし、開いた。つづいて開け
たり閉めたりを何度か繰り返した。そのたびに蝶番がきしり音を立てた。エドウィンが
なにやら興奮し、またしゃべり出した。ウィスタンは小屋全体に探るような視線を投げ
かけながら、ときどきうなずき返した。
「こんなものが修道僧に必要とは、不思議ですね」とアクセルが言った。
「宗教的儀式に使うものなのでしょうか」
戦士は淀んだ水溜りを注意深くよけながら、荷車の周りを歩きはじめた。
「前にも一度こういう物を見たことがあります」と言った。
「一見すると、中に囚われた人間を自然の残酷さにさらすための道具と思われるかもし
れませんが、これを見てください。格子と格子の聞か広くあいていて、ほら、わたしの
肩が楽に通ります。そして、これも見てください。固まった血で鳥の羽根が鉄格子にく
っついています。ここにつながれた者は、山の鳥に棒げる生智ということでしょう。両
手が手錠で固定されていては、飢えた嘴を払いのけることもままならなかったでしょう
ね。この鉄仮面は恐ろしい代物に見えますが、じつは慈悲の品です。これを被せられて
いれば、少なくとも目だけは食われずにすみますから」
「もっと穏やかな使い道があるのではないでしょうか」とアクセルが言ったが、エドウィ
ンがまたしゃべりはじめていた。ウィスタンが振り返って小屋の外を見た。
「外の小道をたどっていったら、近くにある崖の縁に出たそうです」と、聞き終えて戦
士が言った
「そこの地面にも中幅の跡がたくさんついていたと言いますから、荷車がよくそこまで
引かれていったと見ていいでしょう。つまり、すべての印がわたしの想像を裏づけてい
ます。この荷車はごく最近も使われたと考えられます」
「どういうことかわかりませんが、わたしも不安になってきました、ウィスタン殿。こ
んなものを見ただけで、背すじに寒気が走ります。妻の崩に戻ってやりたくなりました」
「それがいいですね。もうここを出ましょう」
だが、先頭に立って小屋から出たエドウィンが、不意に立ち止まった。
その背中越しに前方の薄暗がりを見やると、そこに僧衣をまとった人影があった。二人
からすぐ近くの、よく伸びた草の間に立っていた。
「さっき中庭を掃いていた僧でしょう一とウィスタンが言った。
「こっちが見えているでしょうか」
「見えているし、見られたことも承知でしょう。なのに、まるで木のように突っ立って
いる。こちらから行きますか」
僧は、ご.人の進む小道のわきに、膝までQに埋まりながら立っていた。
近づいても身動きしなかったが、風のせいで僧衣が揺れ、長い白髪がなびいていた。単
に痩身と言うより、痩せさらばえていると言ったほうがいいかもしれない。飛び出した
目で三人を無表情に見つめていた。
「わたしたちの様fをご覧になっていたのなら、いま何を発見したかもご存じですね」
と、足を止めてウィスタンが言った。「この修道院ではあれを何に院うのか、お教え願
えませんか」
僧は何も言わず、ただ修道院の方向を指差した。
「沈黙の誓約をしているのかもしれません」とアクセルが旨った。「それか、ウィスタ
ン殿がやったように唖者のふりか……」
僧が草の中から小道へ出てきた。その不思議な目で三人を順番に見渡して、もう一度修
道院の方向を指差してから、歩きはじめた。三人は少し距離を置き、あとにつづいた。
僧は幾度も肩越しに.一.人を振り返った。
暮れてゆく空を背景に、修道院の建物はすでに暗い影になっている。近づいていきなが
ら、僧はいったん立ち止まり、□に人差し指を当ててみせてから、いままでより注意深
い足取りになった。誰にも見られたくないということだろう。とくに中火広場を通りた
くないようで、建物の裏側にある狭い路地に三人を案内した。その路地は表面がでこぼ
このうえ、かなりの急坂になっている。一行は前傾姿勢をとり、ひたすら壁沿いに進ん
だ。
途中、頭七の窓から物脅か聞こえた。あの中で修道僧の会議が進行中なのだろう。騒音
がして、それを圧するように一人の声が響いていたが、そこにもう一人の声が加わって
静粛を呼びかけた。二番目の声の主は院長だったろうか。だが、聞き耳を立てている。
暇はない。一行は先を急ぎ、やがてアーチ道に出た。アーチ道の先に中央広場が見える。
案内役の僧は一段と厳しい表情になり、できるだけ速く、できるだけ静かに進め、と身
振りで示した。
こうして、せっかく松明が燃えていて明るい広場には出ず、列柱の影に隠れてその一角
を通過することになった。つぎに修道憎が立ち止まったとき、アクセルが声をひそめて
話しかけた。
「お坊様、わたしらをどこかへ連れていってくださるとお見受けします。妻を呼んでき
てはいけませんか。独りで残しておくのは不安ですI
僧は即座に振り向き、アクセルをじっと見つめた。そして首を朕に振ると、薄暗がりの
中を指差した。指の先を追うと、そこにベアトリスの姿があった。回廊を少し先へ行っ
たところの戸口に立っている。アクセルはほっとし、妻に手を振った。そちらに向かっ
てまた進みはじめたとき、背後の会議室では怒声が湧き起こっていた。
「大丈夫かい、お姫様」アクセルはそう言って、ベアトリスが伸ばしてきた両手をとった.。
「静かに休んでいたらね、アクセル、この無口なお坊さんが目の前に現れて……幽霊か
と思いましたよ。とてもどこかへ連れていきたそうだから、ついていくのがいいんじや
ないかしら」
僧は、静かに、という身振りを繰り返した。そして手招きをして、ベアトリスが立って
いる戸口から中へ入っていった。
トンネルのような廊下があった。村の家々をつないでいる地ド通路に似ているなと思っ
た。壁に設けた小さな窪みでランプが燃えているが、暗さを追い散らすにはあまり役立
っていない。片腕にはベアトリスがすがりついている。アクセルは反対側の腕を前に伸
ばし、手探りするようにして進んだ。トンネルから外に出る一瞬もあったが、耕されたI
二つの菜園に挟まれたぬかるんだ地面を渡ると、また石造りの低い建物に入った。ここ
の廊下はさっきより広く、火も人きくて明るかった。案内の僧も、ここへ来てようやく
ほっとしたようだ。しばらく息を整え、後ろにつづく四人をもう一度見てから、待つよ
うに合図して、アーチのドに消えていった。しばらくしてまた現れ、一行を先導して部
屋に向かった。中から「どうぞお入りなさい、お客人」とか細い声がした。「お迎えす
るには粗末な部屋ですが、歓迎しますよ」と。
カズオ・イシグロ著『忘れられた巨人』
この項つづく
【明智光秀の多賀町佐目出身伝説】
1月20日、来年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公の明智光秀が多賀町佐目
の出身だとする伝説を広めようと、滋賀県教委は、多賀町立文化財センターで講座を開
講。それによると明智家は美濃の国人だったが、光秀の出自ははっきりしない」とした
うえで、貞享年間(1684~88)に近江について書かれて井伊家に献上された本「
淡海温故録」から(多賀町)佐目に明智十左衞門(光秀の父)が住んでいた。光秀が越
前の朝倉家に仕えることを望んだ。朝倉家を辞して尾張の織田信長に仕官し、信長への
謀反時、多賀、久徳、阿閉(あつじ)ら多賀の武将が光秀に同心した後に没落したとす
る。光秀の佐目出身説の真実性については「良質の史料に書かれておらず、史実として
は捉えられない」としながらも「佐目にはさまざまな伝承が残っている」「多賀大社の
文書に光秀による禁制がある」「本能寺の変時に光秀に味方した多賀氏や久徳氏の拠点
に隣接している」などの点から「決して荒唐無稽とは言えない」と結論づけている(滋
賀彦根新聞: 明智光秀の多賀町佐目出身伝説の講座、2019.02.01)。
【エネルギー通貨制時代 48】
”Anytime, anywhere ¥1/kWh Era”
Mar. 3, 2017
【蓄電池篇:最新ナトリウムイオン電池技術】
●高性能リチウム代替ナトリウムイオン電池の製法開発
2月1日、名古屋工業大学らの研究グループは、充電速度などのナトリウムイオン電池
(SIB)性能の向上に貢献する可能性があるナトリウムイオン電池(SIB)にの望ましい
構成材料(負極)を発見したと公表。リチウムイオン電池が現在普及しているが、リチ
ウムは高価で希少源で、代替資源として期待されている。この結果は、SIBがリチウム
イオン電池の代替品になる可能性を示す。無機結晶構造データベース中の約4300の
化合物についてNa移動エネルギーについてのハイスループット計算を実行し、優れた高
速性能およびサイクル耐久性を示した。詳しくは、この化合物は安定したサイクル耐久
性を示し、完璧な100℃下で6分/回の高速充電/放電時間を示し、室温での50回
の充電耐/放電サイクル後の容量は94%を維持。これらはこれまでのナトリウムイオン
電池の代表的負極材料と同等もしくはそれを上回った。
ウムは豊富な資源で、それは地球の地殻だけでなく海水に豊富に存在する。また、ナト
リウムベース材料は、適切な結晶構造設計上、はるかに速い充電時間をもたらす可能性
があるが、ナトリウムはイオンサイズが大きく、現在の電池材料で使用されているリチ
ウムと単純交換できない。したがって、試行錯誤と膨大な数の候補の中からナトリウイ
オン電池用の最適材料を見つけだすことが求められている。
00の化合物を抽出し、それらの化合物のハイスループット計算を行った後、それらの
うち1つは好ましい結果をもたらす。ナトリウムイオン電池成分の有力候補であった
Na2V3O7が望ましい電気化学的性能ならびに結晶および電子構造を示すことを確認。こ
の化合物は6分以内に安定し充電できる。この化合物が長いバッテリー寿命と短い充電
時間の双方をもたらすことの実証に成功する。
【ソーラータイル事業篇:バーレーンが3メガワット屋上入札を開始】
この調達は、120棟のポートフォリオから、国のソーラーユニットにより識別される
66棟の政府庁舎をカバー 落札者は政府とPPA締結する。これはネットメータリング
──分散型発電設備の所有者に対する電力料金の算定手法だ。 住宅用などの分散型太
陽光発電システムの発電量から、電力消費量を差し引いて余剰電力量が発生した場合余
剰分を次の月に繰り越せる、つまり、消費量を発電量で「相殺」する仕組み──の要素
を含む自己消費を目的とする。
【お肌もコンクリートも“ナノ”で若返り】
をはやくも富士フイルムで掲載(ネオコンバーテック事業への開発投資企業の世界的な
トップランナー)。それによると、富士フイルムは、写真フィルムや化粧品の製造で培
った粒子の超微細化技術(ナノ技術)を応用し、コンクリートに浸透しやすい補修材の
開発を進めている。数年以内に、補修材を構成する粒子の大きさを従来の10の1以下
にした製品の商品化を目指すという(「お肌もコンクリートも“ナノ”で若返り、富士
フイルムがインフラ補修に参戦」日経 xTECH(クロステック、2019.01.30)。ターゲッ
トとする補修材の1つが、コンクリートの表面に塗ることで耐久性を高める表面含浸材
だ。液体状の含浸材は、表層からコンクリートのわずかな空隙を伝って内部に浸透し、
コンクリートの劣化因子の侵入を防いで塩害やアルカリシリカ反応の進行を抑制する効
果がある。このとき、含浸材の粒子が大きいと、奥まで染み込みにくい。
一般的なコンクリート内部の空隙の大きさは約100ナノメートル(ナノメートルは10億
分の1メートル)。これに対し、既存の含浸材の粒子は平均100ナノメートルほどで、大
きさにばらつきがある。このため、含浸材が浸透しない部分が残り、想定した効果が得
られない懸念があった。富士フイルムはナノ技術を使って、粒子が10ナノメートル以下
で均一な表面含浸材を開発中だ。予防保全に使うことも想定し、内部の空隙が約10ナノ
メートルと小さい新設コンクリートにも浸透する性能を目指す。現在は性能の検証や、
量産化に向けた検討を進めている。
これと関連する国内特許2件を参考に掲載しておく。
・特開2018-203582 防水材 株式会社トクヤマ 他
コンクリート構造物に発生したひび割れ、小さく自己修復しているので、水が浸入する
ことによる漏れを防止するためにひび割れすることを防止するために減少するかまたは
除去される。セメント、細骨材、モルタルは、乾燥モルタルとそれに伴うシェル粉末を
含む水と結晶性層状ケイ酸ナトリウムとの混合物である。
・特開2008-024576 ナノサイズの無機質系反応促進材を含むトンネル防水材 佐藤重雄
コンクリートと同じ無機質系反応促進材を選定し、その粉砕工程を改善してナノサイズ
の粒径を生成して使用する。ナノサイズに粉砕・加工することにより、微細な亀裂やコ
ンクリート内部に不溶性の結晶の形成を容易にし、防水性の高いものにするとともに、
劣化したコンクリートに浸潤可能であることから、劣化防止や改善効果がはかることが
可能となることで、老朽化したトンネル等に対して、漏水効果の大きいトンネル防水材
の提供する。
この案件もここ数年ないに実用化され革新的な工法として世界を席巻するだろう。
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