ことしもゴールデンウィーク=シパダン
去年GWのC/E(セレベス・エクスプローラー)から約二週間後、東京周辺のメンバーで反省会という名のもとに飲み会を開催。
その晩は、「みんなっ!来年のGWもシパダンに行きたいかーっ?」「オーッ!」ってなノリ。
翌日には、船のキャパの半数を占める人数で、ジスコに2012年GWのC/Eを申し込んでいた。
あれから11ヶ月、あの晩の勢いはどこへやら?
もちろん1年先の予定なんて読めないから、諸事情でキャンセルするメンバーが続出。
私も、高くつくGWはやめにして、大幅に安くなる翌週にしようか、ずいぶん迷った。
GWのC/Eは、ジスコチャーターなので日本人ばかり。
しかもリピーターの友人知人が多く、気楽。
そのかわり、海外にいる感じは希薄になるだろうし、お金もかかる。
あと、ジスコが、「シパダンダイビングは期間中最低4日間を予定」と言っているのがひっかかる。
C/Eはこの1年、シパダン・ウィークとうたっていない週も、毎日シパダンで潜っているという話なのに、なんで5日間と言ってくれないんだろう!?
GW明けなら、きっとヨーロピアンだらけで、私は異邦人。
楽しいインターナショナルか、完全アウェーかは、ふたを開けてのお楽しみ。
それに、なんといってもシパダン・ウィークで、月~土まで毎日シパダンだし、費用も安い!
お金か年休か、気楽なメンツかアウェーか、あれこれ迷う。
結局、お金より年休をケチり、シパダンで5日間潜れると信じ、ことしもGWにシパダンに行っとこう♪
ジスコチャーター オリジナルスケジュール
ジスコのC/Eチャータースケジュールは、4/29(日)乗船、5/5(土)下船。
4/29(日)深夜にMHの羽田ーKK直行便で早朝KK着、そのままタワウゆきの国内線へ乗り継ぐ。
タワウからセンポルナまで約1時間車移動、10時半頃乗船したら、マブールで2ダイブ。
帰りは、5/5(土)朝食後下船、シーフェストホテルでデーユース&ランチ、昼頃、センポルナを出発し、タワウーKKー羽田と乗り継いで、その日のうちに日本に帰って来れる。
回遊魚気質というか、サメ気質というかで、4/28(土)と5/6(日)がせっかく休みなのにもったいない。
C/Eの基本スケジュールが日曜乗船、日曜下船なので、お疲れ休みが欲しい人のために土曜下船と、GWをフルに活用したい人のために日曜下船パターンを用意してくれればよいのに。
まずは出発日を1日早めて、4/28(土)の羽田-KK直行便をジスコに取ってもらい、KKでまる1日過ごすことにした。
帰りは、KK-羽田直行便は日曜にはないので、土曜日の直行便で、おとなしく帰ることに。
受難その1 マレーシア航空の巻
ところが、去年のクリスマス明け、MHの羽田ーKK直行便の運航停止が発表された。
これは、KK大好きな私には、と~ってもショックで、残念で、不満な現実。
真夜中に羽田からであろうと、昼間に成田からであろうと、たとえ関西からであろうと、直行便がよかった。
羽田発に慣れてしまった今では、成田に行くことがおっくうだし、KK直行便に慣れてしまった今では、羽田ー久米島ほどの距離のある、KL-KKの上空を行きつ戻りつというのも時間と燃油のムダでいやだ。人間、一度楽をするとダメなのだ。
直行便なきあと、ジスコからの提案は、当然、MHのKL乗り継ぎ。
これだと、往きは、4/28(土)10:30成田発で、最終的にKK着が21:30頃。
KKのシャングリラホテルで1泊して、翌朝7時半の国内線に乗る。
帰りは、5/5(土)に下船して、タワウ-KLー成田か、タワウーKKーKLー成田と乗り継いで、5/6(日)朝7:40に日本に着く。
往きは、成田にゆくための早起きがつらいし、KKじゃらんじゃらんには遅すぎる。
となると、往きでKKでの時間がなくなった分を帰りで取り戻さないと。
成田ゆきのフライトを、5/6(日)にしてもらえば、5/5はKKで1泊して、翌日夕方までKKにいられる。
月曜朝に成田に着いたら、そのまま会社にGO!とゆきたいが、遅刻は確実だろうな。
去年の9月の帰りも遅刻したので、できれば、遅刻はなしにしたい。
そんなこんなでMHで飛ぶのはやめにして、ジスコには悪いけれど、航空券は個人手配にさせてもらった。
同じ遠回りなら、SQという選択肢もあるが、燃油が高すぎる。
OZのインチョン乗り継ぎは、往きはKK着が遅く、帰りは、東京着が中途半端な時間帯なのでパス。
もしも、私が韓流萌えだったら、インチョン経由も楽しいのだろうが、そうではないのが残念だ。
区間ごとの飛行時間の短さと、少しでも長くKKにいたい!を優先したら、キャセイパシフィック航空(CX)とドラゴン航空(KA)での、香港乗り継ぎに行き着いた。
KKまでの往復スケジュールは、
4/28 CX543 羽田1035 香港1425
4/28 KA1385 香港1530 コタキナバル1830
5/6 KA60 コタキナバル1155 香港1450
5/7 CX524 香港0100 成田0600
初日は、KKに着いたら速攻ディナーに出かけ、あわよくば夜食もいっちゃおう!
帰りは、お昼のフライトだが、10時頃にはKKのホテルを出ないとだから、行き帰りに1泊ずつとは言っても、KKでとれる時間は短い。
いざ、香港乗り継ぎとなったら、B級グルメ行っとこうかな?と香港にも色気とゆうか、食い気。
本当は、日曜日中にKKー香港ー羽田と乗り継いで、21:35 に羽田に帰って来れる便があるのに、あえてトランジットを長くして、月曜朝、成田から直接会社に行く、サメマグロ気質全開スケジュールで決定!
受難その2 キャセイパシフィック航空の巻
夕べは午前7時にアラームをセットしておいたが、明るくなると目がさめた。
眠いけど、パッキングもまだ終わっていないので、二度寝はせずに起きよう。
CX便には、48時間前に、しっかりオンラインチェックインをすませてあるので余裕。
悠長にパッキングをしながら、iPhoneでメールをチェックすると、「キャセイパシフィックnotiFLY-フライトの遅延」という、不吉なタイトルが目に飛び込んできた。
メールは超簡潔。「CX543便 28 Apr HND 発は12:05の出発となります。(1時間 30分遅れ) 」。
まぢで?いっきょに目が覚めた。
もともと香港でのトランジットが1時間しかないのに、1時間半遅れたら乗り継げないじゃん。
ピ~ンチ!
これはなんとしても、成田発CXの早い便か、羽田発JLやNHの午前便に振り替えてもらわなきゃ。
まずはCXに電話だ!
早朝、日本のCXが営業時間外なのは百も承知。
もしかしたら、香港なら24時間営業で、あわよくば緊急の用件は転送になるかも、なんて淡い期待を持ってかけあてみるが、むなしく時間外のアナウンスだけ。
webで香港の電話番号をしらべ、もらったけれど使わないKDDIスーパーワールドカードをひっぱり出し、香港へかけてみる。
カードの裏側に書かれたかけ方でダイヤルするが、フレッツ光電話からはつながらず、ムキーっ!
(あとで説明書をよく見たら、光電話からのかけ方がのっていたことを発見。それに、香港の予約は現地時間の午前7時からだった。)
ここでちょっと冷静になり、午前の成田発に乗るには、もうタクシー飛ばしてギリギリということに気づく。
タクシー代は2万円以上かかるだろうし、間に合わないかもしれないし、乗れないかもしれないのに、成田に行くのは暴挙だ。
それに、フライトのイレギュラー対応は、コールセンターは無力で、空港ならいろいろな対応ができるものだ。
もう、さっさと羽田に行って、ネゴネゴし~ようっと。
何か忘れ物がありそうだけれど、とりあえずダイビング器材はOK、水着もある。
致命的グッズは間違いなく入れたことを確認して、あわててバッグのふたを閉め、家を出た。
三田駅に着くと、品川の次が京急蒲田という、素敵な快速が来た。
電車が、泉岳寺を過ぎ、地上に出たら、一応、Air Asiaのアプリで、香港からKKの航空代金をチェック。
もし、香港に着いたとき、KKゆきが飛び立ったあとだったら、もうAir Asiaを買うんだ。
が、当日だけあって、Low Cost Carrierとは思えない高い運賃。
そうこうする間に、快速電車はあっという間に京急蒲田に着いたが、空港線は8分まち。
あー、もうチェックイン始まっちゃってる。
みんなカウンターでもめてて、なかなか対応してもらえなかったらどうしよう。
でも、なんで遅れてるんだろ?
何かの奇跡で、KKゆきも遅れないかなあ。
iPhoneに、MHのアプリを入れてあるのを思い出し、発着情報チェ~ック!
香港からKKは、ドラゴン航空便名だけれど、MH運航のコードシェア便だ。
すると、なんと香港ーKKも「retimed」で2時間ほど遅れている。
これが本当なら、乗り継ぎに問題なしだ。
まさかの誤情報はないよね、と一抹の不安を覚えつつも、一安心。
羽田空港チェックイン顛末記 キャセイさん編
羽田に着き、CXのカウンターにゆくと、通常のチェックインカウンターにはそこそこ行列ができていた。
でも、オンラインチェックイン済の人のための、baggage dropカウンターは先客1名のみ。
私の後ろに並んだお姉ちゃん二人が、「到着機材の遅れじゃ納得いかない!理由を言いなさい!」と、カウンターに到達してから吠えればいいものを、友だち同士で意味なく吠えあっている。
前の人の手続きはすぐに終わり、いそいそとカウンターに行くと、CXのお詫び文書が貼ってあった。
遅延理由は、到着機材遅延による機材繰りのため、となっている。
チェックインエージェントのお姉さんにEチケットを見せて、「乗り継ぎがありますが、乗り継ぎ便も遅れているようなので、大丈夫ですよね?」と質問してみる。
香港ーKKは、MH運航便だが、KAだけではなく、CX便名もついているコードシェア便である。
なので、retimeの情報がCXに来ていても良いのではないかと思うが、そんな気配はない。
さらに、チェックイン端末の横に置かれたメモに、私の名前がデカデカと書かれているのを発見。
しかもピンクのマーカーつきで、名まえの横には「JL29」と書かれている。
えっ、私は、JLに乗らなきゃいけないの?
お姉さんは、チケットとメモの名まえをしばし見比べ、そして、ハッと気づいたように、「10時発のJAL29便をお取り直しいたしました!」
うげぇー、やっぱりおじゃるでごじゃるか、思うと同時に、CX、やるじゃん。
JLに乗りたくもないが、早く飛べた方が、安心は安心だ。
お姉さんは、隣の先輩らしき社員に、「ふぃむいしゅーです!」と叫んで端末操作開始。
けっこうテンパってる様子だ。
ふぃむ=FIMというのは、フライトにイレギュラーがあって、他の航空会社にお客をトランスファーするときに必要なドキュメントだ。
彼女は、自分のノートを見ながら、頑張ってissueしてくれた。
「ただいま、こちらに印鑑を押して、有効な状態にいたします!」と言って、どこかへ消えて、戻って来た。
印鑑・・・ヴァリデーションスタンプのことですね。
チェックイン顛末記 じゃるさん
そのFIMを持ってJLカウンターにゆくと、JLのカウンターには、一人も並んでいない。
きょうは、GW初日なのに、JLさん、こんなんで大丈夫?
「こちらへどうぞ」と呼んでくれたチェックインエージェントは、実習生の名札をつけている。
JL29へのFIMとEチケットを差し出したのに、「本日、フライトがかなり混みあっていて、12:05のフライトに変えていただけませんか?」とのご提案。
へー。誰もいないわりには、オーバーブックなんだ・・・。
でも、先にEチケットに乗り継ぎ便がないかをみろ、っつーの。
12:05の便なら、もともとのCXのままでよいくらいだ。
「乗り継ぎがあるから困るんですけど。」と、トゲトゲ。
「は、はぁ~」と実習生ちゃん。
どうやら、私がJLにトランスファーされたことで、オーバーブックで乗れない人が出る、二次災害の予感。
でも、そんなの予約をオープンしておいたJLの責任だ。
実習生ちゃんが、おろおろもたもた手続きをしている間、「29便のFIM持っている人いませんかー?」と、後ろを行ったり来たりするスタッフあり。
でも、実習生ちゃんは、気がつかない。
「今、私が出したやつ!」と教えてあげたいくらいだが、私が言うのもなんだし、隣には先輩いるし。
でも、先輩は何も言ってくれない。
その後も、「29便のFIM持ってる人ーーー!」とあまりにも何度も叫んでいるため、さすがに気になったらしく、実習生ちゃんが、「FIMってなんですか?」と、おそるおそる先輩に尋ねると、先輩は「Flight Interruption Manifest!」と、ものすごい勢いかつ素晴らしい発音で一言のみ。こわすぎる。
実習生ちゃんは、「は、はい。」と理解したのかしないのか...
荷物はKKまでタッグが着いたが、JLでは、香港ーKKのボーディングパスは出なかった。
CXもKAも同じoneworldなのに、MH運航便だからだろう。
MHも、もう加盟が決まってるんだから、さっさとoneworldになってほしい。
実習生ちゃんは、なんとか私のチェックインをすませ、「正規運賃なので、ラウンジがご利用になれます。」と教えてくれた。
へー、ラウンジ使えるんだ。やるね、JL!
ボーディングパスにはSAKURA LOUNGEと印字されている。
でも、正規運賃といっても、正規割引運賃だから、本当は対象じゃない気がするが・・・。
これまで、羽田からは、深夜便しか使ったことがなく、出国前のお店は毎回閉店後だったので、きょうは冷やかそう、と思っていたが、せっかくだから、さっさとラウンジにゆ~こうっ♪と出国手続きに向かう。
すると、保安検査場も出国審査場も、ゴールデンウイーク初日とは思えないひと気のなさで、拍子抜け。
あっという間に出国でき、いつもはSQやMHのゲートまで、延々と歩かされるが、ゲートが出国審査場から一番近くというのは、さすが日系。
しかもラウンジにあがるエスカレーターも、ゲートのすぐ近くである。
サクララウンジにゆくと、受付では、会社の部長然としたおっさんに横入りされてムッとし、ラウンジの軽食やドリンクには、しょぼくてがっかりする。
でも、朝、何も食べていないし、お粥でも食べておこう。
ヨーグルト、コーヒー、クッキーなど、ひとおとりいただいて、ボーディングタイムを過ぎたのでラウンジからゲートへ移動したら、まるで動きがない。
そして、JLも50分遅れになっていた。
ちぇ。ラウンジでちゃんとモニター見ればよかった。でも、アナウンスしてくれよ~。
することもないので、珍しく免税店をさまよい、散財してしまった。
沖には、乗るはずだったCXのジャンボがたたずんでいた。
いまどき747-400。
引退が相次いでいるから、もう乗ることもないかもしれない。
CXにも乗ったことないし、評判JLより良さそうだし、あっちの方がよかったなぁ。
JAL29便
まだ鶴丸印になっていないJLの機内に入ると、なんだかアンモニア臭い。
私の席は、窓側から3席ならびの通路側の席。
カイタック空港時代の、高層アパート群の洗濯ものを引っかけそうな迫力のランディングがない今は、窓側でも通路側でも、どうでもよい感じ。
そして、すでに窓側に座っていたおじさんは首から一眼レフを下げている。
しばらくすると、CAがやって来て、そのおじさんに「いつもご利用ありがとうございます」と深々と頭を下げ、挨拶をしていたので、JLの上級会員か?
それにしては、エコノミークラスだし、ウィングで視界が遮えられるような席にしてるんだろ?
離陸するとおじさんは、窓の外を激写していた。
狙いはスカイツリーか、ゲートブリッジか、単なる空撮マニアか?
さて、離陸後の、機長のカツゼツ悪いアナウンスでは、「香港の悪天候により、一時間の離発着が27便に制限されたための遅延」とのこと。
な~る~。それなら、MHも遅れてるわけだ。
やがて、パーソナルビデオで、ニュースを上映するというアナウンスがあり、私は映画を見ることにした。
が、パーソナルビデオは、非オンデマンドの流しっぱなしで、タイミングよく最初からは見れない。
番組もあまり豊富でなく、アカデミー賞でいろいろ受賞した「アーティスト」を見ることにした。
しばらくして、ミールサービスがはじまったが、1種類のみでチョイスがないというのにびっくり。
日本らしいお弁当で、おなかにたまらないのはよいけれど、、、
ストーリー展開がベタに感じた「アーティスト」が終わり、「ロボジー」に切り替えたら、まさにラストシーン。
ラストを見ちまってから、また冒頭から見直すが、眠くなってきたので、そのままZzz...
そして目が覚めたら、ふたたびラストシーン。
と思ったら、CAがやってきて、私の横の通路にひざまづいた。
窓側のおじさんにご用かな?と思ったら、CAは、私に話しかけてきた。
「○○様、お乗り継ぎがございますよね?香港に到着いたしましたら、係員がご案内させていただきます。」
「乗り継ぎ便も遅れているので、大丈夫だと思います。」
「わたくしどもでは確認できておりませんので、ご案内させていただきます。香港に到着し、ベルト着用サインが消えましたら、すぐに前のドアのところにお越しくださいませ。」
「前方のドアって、どの前方のドアですか?」
「あちらの、私どもの○○が立っているところでございます。」
個人名は知らないよ、なのだが、前方で、CAのお姉さんが微笑んでいる。
私の他にも、あと2人、誘導する人がいるとのこと。
「ついでですみませんが、今からオレンジジュースをいただけますか?」
「かしこまりました。」
と日系らしい、丁重な対応。
ほどなく、オレジューがやって来たら、奥のカメラおじさんが、紅茶を所望。
「ブランデーをたらしてもらえますか?」と指先のジェスチャーはちょびっと。
そして、紅茶が出てくると、機内用のぷちボトル。
おじさん、紅茶じゃなくて、そのボトルが欲しかったんでしょ!?
香港に着陸し、ベルト着用サインが消えると、ほぼ全員がいっせいに立ち上がった。
おかげで、「すぐに前方にお越しくださいませ」も何もなく、私は、前にも後ろにも動けない状態に陥った。
前方でCAは苦笑するだけ。
その中で、もがいて前に出ようとしているおじさんが二人いた。
ああ、きっとこの人たちが、乗り継ぎ案内をしてもらう人たちなのね。
それにしても、こんなときにCAは、「お乗り継ぎお急ぎのお客様がいらっしゃいますので、お譲りくださいませ」とか、どうして言わないんだろう?
気が利かないんだから、と思いつつ、乗り継ぎ時間には問題なさそうだし、寛大に列が動くのを待つ。
香港國際機場
ゲートでは、数名の地上職員が寄って来た。
香港人地上職員も、日本からのフライトなので「○○様」というアプローチ。
そして開口一番、「YouはE1に行かなくてはいけない!」と告げられ、愛想のない地上職員女子に連れられ、E1とやらへ向かう。
彼女は、超早足で歩く。早すぎる・・・。
東京でも、こんなに早く歩かないんですけど・・・。
スタスタスタスタ・・・
けっこう歩いて、トランジットカウンターの並ぶ場所に出た。
最初に連れて行かれたカウンターには、MHがなく、愛想のないお姉ちゃん、「???」
反対側のカンターにMHのマークがあり、無事、ボーディングパスをGET。
新しい出発時間を確認すると、17:50。
うーん、MHもずいぶん遅れている。
まだ3時間くらいある。
しかも、ゲートも決まっていない。
地上職員にセキュリティチェックの入り口まで連れていかれ、「あとは4Fにあがって、たぶんゲートは500番台からだけど必ずチェックしてね」と言われ、さよなら。
エレベーターで出発階にあがると、「この機場でかっ!」と思う。
チェクラップコク...覚えにくい空港名だ。
窓の外は、低い山々がずいぶん近くに迫っている。
まだまだ雲が低く、低気圧な感じ。
いろんなエアラインが入り乱れ、次々と離発着して、飛行機がそこここでタキシングしていて・・・
なんだか忙しい「機場」だ。
出発まで3時間もあるので、ちょっとお茶でもと、上のフロアにあるフードコートにあがるが、ファーストフード系は、マックもチャイニーズフード系も、どこもアホみたいな行列になっている。
やや値のはるレストランも、ウェイティング。
そして、フードコートの席数はすごいが、大家族で満卓で、座れるところがない。
そうだ!座って飲み食いは無理そうなので、手持ちでいけるエッグタルトを買おう。
が、エッグタルトがメニューにある店にせっかく並んだにもかかわらず、エッグタルトは売り切れていた。
フリーワイヤレスはつながったりつながらなかったり。
おやつタイムは断念して、また下のフロアに戻り、DUTY FREE散策。
空港の規模のわりには、たいしたことがない。
でも、あまりお客に声をかけない方針らしいので、見やすい。
さて、コタキナバルゆきのゲートは501になった。
500番台方面をさすサインボードに沿ってゆくと、エスカレーターで下に降りるようになっている。
さらにサインボードをたよりに進んでゆくと、そこはバス乗り場だった。
ふ~ん、沖止めなんだ。
でも、バスの乗車口に、何便の搭乗かの掲示もなければ、アナウンスもない。
しかも、ここには店もなく、単なる待合室的な、殺風景な空間。
出発ゲートとボーディングタイムだけ再確認して、不安定なWiFiのもと、ネットを見ながらベンチで待つ。
搭乗開始時刻が近くなったので、バスの乗車口に行ってみる。
すでに人をいっぱい乗せたバスの扉が閉まるのを見計らって、係員の女子に「501はここからバスに乗ればよいの?」とのんきにたずねたら、一度は閉じたドアが開けた。さっさと乗れ、ということだ。
そして着いたのは、飛行機の下ではなく、サテライトだった。
なーんだ。
サテライトには無人トレイン、沖止めにはバスという先入観で、変な場所で時間を過ごしてしまった。
2時間遅れのマレーシア航空
501番ゲートにゆくと、まだゲートオープンではないのに、気の早い人は、もう並んでいた。
窓の外には、またいろいろなエアラインが、所狭しと動き回っていた。
MHの小さなジェットの後ろを、エミレーツのA380が、どや顔で通ってゆく。
気のせいだろうけれど、ここの機場は、航空機と航空機の車間が、狭く感じる。
それだけ多くの便の離発着があって、それだけ多くのエアラインが乗り入れているってことなんだろうな。
少したつと、ボーディング開始。
決していい香りではないが、なじんだ空気のMHのにおいに、ほっとする。
とぅあんとぅあんだんぷあんぷあん。
やはりこのアナウンスじゃなくちゃね。
なんだか、ポテト臭いと思ったら、隣の香港人カップルが、マックの袋を抱えている。
そして、水平飛行になったら、バーガーやポテトをもりもり。
冷めたマックよりは、温かい機内食の方が、ましそうなのに。
私は機内食もおいしくいただき、KK着陸は、ほぼ21時。
あーあ。これじゃ、KLまわりとほとんど変わりないじゃん。
KKIA(コタキナバル国際空港)に到着すると、イミグレは、3人待ちくらいで、さっさと通過。
荷物も、すぐに出て来た。
ショッピングセンターでの両替はもう無理なので、空港で両替して、タクシーでホテルへ移動だ!
<つづく>
去年GWのC/E(セレベス・エクスプローラー)から約二週間後、東京周辺のメンバーで反省会という名のもとに飲み会を開催。
その晩は、「みんなっ!来年のGWもシパダンに行きたいかーっ?」「オーッ!」ってなノリ。
翌日には、船のキャパの半数を占める人数で、ジスコに2012年GWのC/Eを申し込んでいた。
あれから11ヶ月、あの晩の勢いはどこへやら?
もちろん1年先の予定なんて読めないから、諸事情でキャンセルするメンバーが続出。
私も、高くつくGWはやめにして、大幅に安くなる翌週にしようか、ずいぶん迷った。
GWのC/Eは、ジスコチャーターなので日本人ばかり。
しかもリピーターの友人知人が多く、気楽。
そのかわり、海外にいる感じは希薄になるだろうし、お金もかかる。
あと、ジスコが、「シパダンダイビングは期間中最低4日間を予定」と言っているのがひっかかる。
C/Eはこの1年、シパダン・ウィークとうたっていない週も、毎日シパダンで潜っているという話なのに、なんで5日間と言ってくれないんだろう!?
GW明けなら、きっとヨーロピアンだらけで、私は異邦人。
楽しいインターナショナルか、完全アウェーかは、ふたを開けてのお楽しみ。
それに、なんといってもシパダン・ウィークで、月~土まで毎日シパダンだし、費用も安い!
お金か年休か、気楽なメンツかアウェーか、あれこれ迷う。
結局、お金より年休をケチり、シパダンで5日間潜れると信じ、ことしもGWにシパダンに行っとこう♪
ジスコチャーター オリジナルスケジュール
ジスコのC/Eチャータースケジュールは、4/29(日)乗船、5/5(土)下船。
4/29(日)深夜にMHの羽田ーKK直行便で早朝KK着、そのままタワウゆきの国内線へ乗り継ぐ。
タワウからセンポルナまで約1時間車移動、10時半頃乗船したら、マブールで2ダイブ。
帰りは、5/5(土)朝食後下船、シーフェストホテルでデーユース&ランチ、昼頃、センポルナを出発し、タワウーKKー羽田と乗り継いで、その日のうちに日本に帰って来れる。
回遊魚気質というか、サメ気質というかで、4/28(土)と5/6(日)がせっかく休みなのにもったいない。
C/Eの基本スケジュールが日曜乗船、日曜下船なので、お疲れ休みが欲しい人のために土曜下船と、GWをフルに活用したい人のために日曜下船パターンを用意してくれればよいのに。
まずは出発日を1日早めて、4/28(土)の羽田-KK直行便をジスコに取ってもらい、KKでまる1日過ごすことにした。
帰りは、KK-羽田直行便は日曜にはないので、土曜日の直行便で、おとなしく帰ることに。
受難その1 マレーシア航空の巻
ところが、去年のクリスマス明け、MHの羽田ーKK直行便の運航停止が発表された。
これは、KK大好きな私には、と~ってもショックで、残念で、不満な現実。
真夜中に羽田からであろうと、昼間に成田からであろうと、たとえ関西からであろうと、直行便がよかった。
羽田発に慣れてしまった今では、成田に行くことがおっくうだし、KK直行便に慣れてしまった今では、羽田ー久米島ほどの距離のある、KL-KKの上空を行きつ戻りつというのも時間と燃油のムダでいやだ。人間、一度楽をするとダメなのだ。
直行便なきあと、ジスコからの提案は、当然、MHのKL乗り継ぎ。
これだと、往きは、4/28(土)10:30成田発で、最終的にKK着が21:30頃。
KKのシャングリラホテルで1泊して、翌朝7時半の国内線に乗る。
帰りは、5/5(土)に下船して、タワウ-KLー成田か、タワウーKKーKLー成田と乗り継いで、5/6(日)朝7:40に日本に着く。
往きは、成田にゆくための早起きがつらいし、KKじゃらんじゃらんには遅すぎる。
となると、往きでKKでの時間がなくなった分を帰りで取り戻さないと。
成田ゆきのフライトを、5/6(日)にしてもらえば、5/5はKKで1泊して、翌日夕方までKKにいられる。
月曜朝に成田に着いたら、そのまま会社にGO!とゆきたいが、遅刻は確実だろうな。
去年の9月の帰りも遅刻したので、できれば、遅刻はなしにしたい。
そんなこんなでMHで飛ぶのはやめにして、ジスコには悪いけれど、航空券は個人手配にさせてもらった。
同じ遠回りなら、SQという選択肢もあるが、燃油が高すぎる。
OZのインチョン乗り継ぎは、往きはKK着が遅く、帰りは、東京着が中途半端な時間帯なのでパス。
もしも、私が韓流萌えだったら、インチョン経由も楽しいのだろうが、そうではないのが残念だ。
区間ごとの飛行時間の短さと、少しでも長くKKにいたい!を優先したら、キャセイパシフィック航空(CX)とドラゴン航空(KA)での、香港乗り継ぎに行き着いた。
KKまでの往復スケジュールは、
4/28 CX543 羽田1035 香港1425
4/28 KA1385 香港1530 コタキナバル1830
5/6 KA60 コタキナバル1155 香港1450
5/7 CX524 香港0100 成田0600
初日は、KKに着いたら速攻ディナーに出かけ、あわよくば夜食もいっちゃおう!
帰りは、お昼のフライトだが、10時頃にはKKのホテルを出ないとだから、行き帰りに1泊ずつとは言っても、KKでとれる時間は短い。
いざ、香港乗り継ぎとなったら、B級グルメ行っとこうかな?と香港にも色気とゆうか、食い気。
本当は、日曜日中にKKー香港ー羽田と乗り継いで、21:35 に羽田に帰って来れる便があるのに、あえてトランジットを長くして、月曜朝、成田から直接会社に行く、サメマグロ気質全開スケジュールで決定!
受難その2 キャセイパシフィック航空の巻
夕べは午前7時にアラームをセットしておいたが、明るくなると目がさめた。
眠いけど、パッキングもまだ終わっていないので、二度寝はせずに起きよう。
CX便には、48時間前に、しっかりオンラインチェックインをすませてあるので余裕。
悠長にパッキングをしながら、iPhoneでメールをチェックすると、「キャセイパシフィックnotiFLY-フライトの遅延」という、不吉なタイトルが目に飛び込んできた。
メールは超簡潔。「CX543便 28 Apr HND 発は12:05の出発となります。(1時間 30分遅れ) 」。
まぢで?いっきょに目が覚めた。
もともと香港でのトランジットが1時間しかないのに、1時間半遅れたら乗り継げないじゃん。
ピ~ンチ!
これはなんとしても、成田発CXの早い便か、羽田発JLやNHの午前便に振り替えてもらわなきゃ。
まずはCXに電話だ!
早朝、日本のCXが営業時間外なのは百も承知。
もしかしたら、香港なら24時間営業で、あわよくば緊急の用件は転送になるかも、なんて淡い期待を持ってかけあてみるが、むなしく時間外のアナウンスだけ。
webで香港の電話番号をしらべ、もらったけれど使わないKDDIスーパーワールドカードをひっぱり出し、香港へかけてみる。
カードの裏側に書かれたかけ方でダイヤルするが、フレッツ光電話からはつながらず、ムキーっ!
(あとで説明書をよく見たら、光電話からのかけ方がのっていたことを発見。それに、香港の予約は現地時間の午前7時からだった。)
ここでちょっと冷静になり、午前の成田発に乗るには、もうタクシー飛ばしてギリギリということに気づく。
タクシー代は2万円以上かかるだろうし、間に合わないかもしれないし、乗れないかもしれないのに、成田に行くのは暴挙だ。
それに、フライトのイレギュラー対応は、コールセンターは無力で、空港ならいろいろな対応ができるものだ。
もう、さっさと羽田に行って、ネゴネゴし~ようっと。
何か忘れ物がありそうだけれど、とりあえずダイビング器材はOK、水着もある。
致命的グッズは間違いなく入れたことを確認して、あわててバッグのふたを閉め、家を出た。
三田駅に着くと、品川の次が京急蒲田という、素敵な快速が来た。
電車が、泉岳寺を過ぎ、地上に出たら、一応、Air Asiaのアプリで、香港からKKの航空代金をチェック。
もし、香港に着いたとき、KKゆきが飛び立ったあとだったら、もうAir Asiaを買うんだ。
が、当日だけあって、Low Cost Carrierとは思えない高い運賃。
そうこうする間に、快速電車はあっという間に京急蒲田に着いたが、空港線は8分まち。
あー、もうチェックイン始まっちゃってる。
みんなカウンターでもめてて、なかなか対応してもらえなかったらどうしよう。
でも、なんで遅れてるんだろ?
何かの奇跡で、KKゆきも遅れないかなあ。
iPhoneに、MHのアプリを入れてあるのを思い出し、発着情報チェ~ック!
香港からKKは、ドラゴン航空便名だけれど、MH運航のコードシェア便だ。
すると、なんと香港ーKKも「retimed」で2時間ほど遅れている。
これが本当なら、乗り継ぎに問題なしだ。
まさかの誤情報はないよね、と一抹の不安を覚えつつも、一安心。
羽田空港チェックイン顛末記 キャセイさん編
羽田に着き、CXのカウンターにゆくと、通常のチェックインカウンターにはそこそこ行列ができていた。
でも、オンラインチェックイン済の人のための、baggage dropカウンターは先客1名のみ。
私の後ろに並んだお姉ちゃん二人が、「到着機材の遅れじゃ納得いかない!理由を言いなさい!」と、カウンターに到達してから吠えればいいものを、友だち同士で意味なく吠えあっている。
前の人の手続きはすぐに終わり、いそいそとカウンターに行くと、CXのお詫び文書が貼ってあった。
遅延理由は、到着機材遅延による機材繰りのため、となっている。
チェックインエージェントのお姉さんにEチケットを見せて、「乗り継ぎがありますが、乗り継ぎ便も遅れているようなので、大丈夫ですよね?」と質問してみる。
香港ーKKは、MH運航便だが、KAだけではなく、CX便名もついているコードシェア便である。
なので、retimeの情報がCXに来ていても良いのではないかと思うが、そんな気配はない。
さらに、チェックイン端末の横に置かれたメモに、私の名前がデカデカと書かれているのを発見。
しかもピンクのマーカーつきで、名まえの横には「JL29」と書かれている。
えっ、私は、JLに乗らなきゃいけないの?
お姉さんは、チケットとメモの名まえをしばし見比べ、そして、ハッと気づいたように、「10時発のJAL29便をお取り直しいたしました!」
うげぇー、やっぱりおじゃるでごじゃるか、思うと同時に、CX、やるじゃん。
JLに乗りたくもないが、早く飛べた方が、安心は安心だ。
お姉さんは、隣の先輩らしき社員に、「ふぃむいしゅーです!」と叫んで端末操作開始。
けっこうテンパってる様子だ。
ふぃむ=FIMというのは、フライトにイレギュラーがあって、他の航空会社にお客をトランスファーするときに必要なドキュメントだ。
彼女は、自分のノートを見ながら、頑張ってissueしてくれた。
「ただいま、こちらに印鑑を押して、有効な状態にいたします!」と言って、どこかへ消えて、戻って来た。
印鑑・・・ヴァリデーションスタンプのことですね。
チェックイン顛末記 じゃるさん
そのFIMを持ってJLカウンターにゆくと、JLのカウンターには、一人も並んでいない。
きょうは、GW初日なのに、JLさん、こんなんで大丈夫?
「こちらへどうぞ」と呼んでくれたチェックインエージェントは、実習生の名札をつけている。
JL29へのFIMとEチケットを差し出したのに、「本日、フライトがかなり混みあっていて、12:05のフライトに変えていただけませんか?」とのご提案。
へー。誰もいないわりには、オーバーブックなんだ・・・。
でも、先にEチケットに乗り継ぎ便がないかをみろ、っつーの。
12:05の便なら、もともとのCXのままでよいくらいだ。
「乗り継ぎがあるから困るんですけど。」と、トゲトゲ。
「は、はぁ~」と実習生ちゃん。
どうやら、私がJLにトランスファーされたことで、オーバーブックで乗れない人が出る、二次災害の予感。
でも、そんなの予約をオープンしておいたJLの責任だ。
実習生ちゃんが、おろおろもたもた手続きをしている間、「29便のFIM持っている人いませんかー?」と、後ろを行ったり来たりするスタッフあり。
でも、実習生ちゃんは、気がつかない。
「今、私が出したやつ!」と教えてあげたいくらいだが、私が言うのもなんだし、隣には先輩いるし。
でも、先輩は何も言ってくれない。
その後も、「29便のFIM持ってる人ーーー!」とあまりにも何度も叫んでいるため、さすがに気になったらしく、実習生ちゃんが、「FIMってなんですか?」と、おそるおそる先輩に尋ねると、先輩は「Flight Interruption Manifest!」と、ものすごい勢いかつ素晴らしい発音で一言のみ。こわすぎる。
実習生ちゃんは、「は、はい。」と理解したのかしないのか...
荷物はKKまでタッグが着いたが、JLでは、香港ーKKのボーディングパスは出なかった。
CXもKAも同じoneworldなのに、MH運航便だからだろう。
MHも、もう加盟が決まってるんだから、さっさとoneworldになってほしい。
実習生ちゃんは、なんとか私のチェックインをすませ、「正規運賃なので、ラウンジがご利用になれます。」と教えてくれた。
へー、ラウンジ使えるんだ。やるね、JL!
ボーディングパスにはSAKURA LOUNGEと印字されている。
でも、正規運賃といっても、正規割引運賃だから、本当は対象じゃない気がするが・・・。
これまで、羽田からは、深夜便しか使ったことがなく、出国前のお店は毎回閉店後だったので、きょうは冷やかそう、と思っていたが、せっかくだから、さっさとラウンジにゆ~こうっ♪と出国手続きに向かう。
すると、保安検査場も出国審査場も、ゴールデンウイーク初日とは思えないひと気のなさで、拍子抜け。
あっという間に出国でき、いつもはSQやMHのゲートまで、延々と歩かされるが、ゲートが出国審査場から一番近くというのは、さすが日系。
しかもラウンジにあがるエスカレーターも、ゲートのすぐ近くである。
サクララウンジにゆくと、受付では、会社の部長然としたおっさんに横入りされてムッとし、ラウンジの軽食やドリンクには、しょぼくてがっかりする。
でも、朝、何も食べていないし、お粥でも食べておこう。
ヨーグルト、コーヒー、クッキーなど、ひとおとりいただいて、ボーディングタイムを過ぎたのでラウンジからゲートへ移動したら、まるで動きがない。
そして、JLも50分遅れになっていた。
ちぇ。ラウンジでちゃんとモニター見ればよかった。でも、アナウンスしてくれよ~。
することもないので、珍しく免税店をさまよい、散財してしまった。
沖には、乗るはずだったCXのジャンボがたたずんでいた。
いまどき747-400。
引退が相次いでいるから、もう乗ることもないかもしれない。
CXにも乗ったことないし、評判JLより良さそうだし、あっちの方がよかったなぁ。
JAL29便
まだ鶴丸印になっていないJLの機内に入ると、なんだかアンモニア臭い。
私の席は、窓側から3席ならびの通路側の席。
カイタック空港時代の、高層アパート群の洗濯ものを引っかけそうな迫力のランディングがない今は、窓側でも通路側でも、どうでもよい感じ。
そして、すでに窓側に座っていたおじさんは首から一眼レフを下げている。
しばらくすると、CAがやって来て、そのおじさんに「いつもご利用ありがとうございます」と深々と頭を下げ、挨拶をしていたので、JLの上級会員か?
それにしては、エコノミークラスだし、ウィングで視界が遮えられるような席にしてるんだろ?
離陸するとおじさんは、窓の外を激写していた。
狙いはスカイツリーか、ゲートブリッジか、単なる空撮マニアか?
さて、離陸後の、機長のカツゼツ悪いアナウンスでは、「香港の悪天候により、一時間の離発着が27便に制限されたための遅延」とのこと。
な~る~。それなら、MHも遅れてるわけだ。
やがて、パーソナルビデオで、ニュースを上映するというアナウンスがあり、私は映画を見ることにした。
が、パーソナルビデオは、非オンデマンドの流しっぱなしで、タイミングよく最初からは見れない。
番組もあまり豊富でなく、アカデミー賞でいろいろ受賞した「アーティスト」を見ることにした。
しばらくして、ミールサービスがはじまったが、1種類のみでチョイスがないというのにびっくり。
日本らしいお弁当で、おなかにたまらないのはよいけれど、、、
ストーリー展開がベタに感じた「アーティスト」が終わり、「ロボジー」に切り替えたら、まさにラストシーン。
ラストを見ちまってから、また冒頭から見直すが、眠くなってきたので、そのままZzz...
そして目が覚めたら、ふたたびラストシーン。
と思ったら、CAがやってきて、私の横の通路にひざまづいた。
窓側のおじさんにご用かな?と思ったら、CAは、私に話しかけてきた。
「○○様、お乗り継ぎがございますよね?香港に到着いたしましたら、係員がご案内させていただきます。」
「乗り継ぎ便も遅れているので、大丈夫だと思います。」
「わたくしどもでは確認できておりませんので、ご案内させていただきます。香港に到着し、ベルト着用サインが消えましたら、すぐに前のドアのところにお越しくださいませ。」
「前方のドアって、どの前方のドアですか?」
「あちらの、私どもの○○が立っているところでございます。」
個人名は知らないよ、なのだが、前方で、CAのお姉さんが微笑んでいる。
私の他にも、あと2人、誘導する人がいるとのこと。
「ついでですみませんが、今からオレンジジュースをいただけますか?」
「かしこまりました。」
と日系らしい、丁重な対応。
ほどなく、オレジューがやって来たら、奥のカメラおじさんが、紅茶を所望。
「ブランデーをたらしてもらえますか?」と指先のジェスチャーはちょびっと。
そして、紅茶が出てくると、機内用のぷちボトル。
おじさん、紅茶じゃなくて、そのボトルが欲しかったんでしょ!?
香港に着陸し、ベルト着用サインが消えると、ほぼ全員がいっせいに立ち上がった。
おかげで、「すぐに前方にお越しくださいませ」も何もなく、私は、前にも後ろにも動けない状態に陥った。
前方でCAは苦笑するだけ。
その中で、もがいて前に出ようとしているおじさんが二人いた。
ああ、きっとこの人たちが、乗り継ぎ案内をしてもらう人たちなのね。
それにしても、こんなときにCAは、「お乗り継ぎお急ぎのお客様がいらっしゃいますので、お譲りくださいませ」とか、どうして言わないんだろう?
気が利かないんだから、と思いつつ、乗り継ぎ時間には問題なさそうだし、寛大に列が動くのを待つ。
香港國際機場
ゲートでは、数名の地上職員が寄って来た。
香港人地上職員も、日本からのフライトなので「○○様」というアプローチ。
そして開口一番、「YouはE1に行かなくてはいけない!」と告げられ、愛想のない地上職員女子に連れられ、E1とやらへ向かう。
彼女は、超早足で歩く。早すぎる・・・。
東京でも、こんなに早く歩かないんですけど・・・。
スタスタスタスタ・・・
けっこう歩いて、トランジットカウンターの並ぶ場所に出た。
最初に連れて行かれたカウンターには、MHがなく、愛想のないお姉ちゃん、「???」
反対側のカンターにMHのマークがあり、無事、ボーディングパスをGET。
新しい出発時間を確認すると、17:50。
うーん、MHもずいぶん遅れている。
まだ3時間くらいある。
しかも、ゲートも決まっていない。
地上職員にセキュリティチェックの入り口まで連れていかれ、「あとは4Fにあがって、たぶんゲートは500番台からだけど必ずチェックしてね」と言われ、さよなら。
エレベーターで出発階にあがると、「この機場でかっ!」と思う。
チェクラップコク...覚えにくい空港名だ。
窓の外は、低い山々がずいぶん近くに迫っている。
まだまだ雲が低く、低気圧な感じ。
いろんなエアラインが入り乱れ、次々と離発着して、飛行機がそこここでタキシングしていて・・・
なんだか忙しい「機場」だ。
出発まで3時間もあるので、ちょっとお茶でもと、上のフロアにあるフードコートにあがるが、ファーストフード系は、マックもチャイニーズフード系も、どこもアホみたいな行列になっている。
やや値のはるレストランも、ウェイティング。
そして、フードコートの席数はすごいが、大家族で満卓で、座れるところがない。
そうだ!座って飲み食いは無理そうなので、手持ちでいけるエッグタルトを買おう。
が、エッグタルトがメニューにある店にせっかく並んだにもかかわらず、エッグタルトは売り切れていた。
フリーワイヤレスはつながったりつながらなかったり。
おやつタイムは断念して、また下のフロアに戻り、DUTY FREE散策。
空港の規模のわりには、たいしたことがない。
でも、あまりお客に声をかけない方針らしいので、見やすい。
さて、コタキナバルゆきのゲートは501になった。
500番台方面をさすサインボードに沿ってゆくと、エスカレーターで下に降りるようになっている。
さらにサインボードをたよりに進んでゆくと、そこはバス乗り場だった。
ふ~ん、沖止めなんだ。
でも、バスの乗車口に、何便の搭乗かの掲示もなければ、アナウンスもない。
しかも、ここには店もなく、単なる待合室的な、殺風景な空間。
出発ゲートとボーディングタイムだけ再確認して、不安定なWiFiのもと、ネットを見ながらベンチで待つ。
搭乗開始時刻が近くなったので、バスの乗車口に行ってみる。
すでに人をいっぱい乗せたバスの扉が閉まるのを見計らって、係員の女子に「501はここからバスに乗ればよいの?」とのんきにたずねたら、一度は閉じたドアが開けた。さっさと乗れ、ということだ。
そして着いたのは、飛行機の下ではなく、サテライトだった。
なーんだ。
サテライトには無人トレイン、沖止めにはバスという先入観で、変な場所で時間を過ごしてしまった。
2時間遅れのマレーシア航空
501番ゲートにゆくと、まだゲートオープンではないのに、気の早い人は、もう並んでいた。
窓の外には、またいろいろなエアラインが、所狭しと動き回っていた。
MHの小さなジェットの後ろを、エミレーツのA380が、どや顔で通ってゆく。
気のせいだろうけれど、ここの機場は、航空機と航空機の車間が、狭く感じる。
それだけ多くの便の離発着があって、それだけ多くのエアラインが乗り入れているってことなんだろうな。
少したつと、ボーディング開始。
決していい香りではないが、なじんだ空気のMHのにおいに、ほっとする。
とぅあんとぅあんだんぷあんぷあん。
やはりこのアナウンスじゃなくちゃね。
なんだか、ポテト臭いと思ったら、隣の香港人カップルが、マックの袋を抱えている。
そして、水平飛行になったら、バーガーやポテトをもりもり。
冷めたマックよりは、温かい機内食の方が、ましそうなのに。
私は機内食もおいしくいただき、KK着陸は、ほぼ21時。
あーあ。これじゃ、KLまわりとほとんど変わりないじゃん。
KKIA(コタキナバル国際空港)に到着すると、イミグレは、3人待ちくらいで、さっさと通過。
荷物も、すぐに出て来た。
ショッピングセンターでの両替はもう無理なので、空港で両替して、タクシーでホテルへ移動だ!
<つづく>