調理を終え、一服していると、電子レンジの
灯りが点きっ放しになっている。
自動ですぐ切れるはずなのに、随分長いなあ…
と見に行くと、モードの表示も出ていて、温めを
使ったはずなのに、オーブンモードである。
「ニャンじゃこりゃ」と言いつつOFのスイッチを押して、
しばし眺めていると、数秒後に切れた。
ヤレヤレ…と一服し終わって台所に戻ると、
またレンジの灯りが点いているではないか。
さすがにこりゃ変だ。
思えば、このレンジは10年以上使っていて、
長いことちゃんと掃除をした記憶がない。
「たまには掃除してやらんとな」と、つぶやきつつ
レンジの中を掃除用タオルで拭くと、たちまち
タオルが真っ黒になってしまった。
一通りタオルがきれいになるまで、拭き取った。
レンジのスイッチを入れ、様子を見ると、その後は、
ピタリと、無くなったのだ。
考えてみると、レンジは孤独に料理するキッチンの
相棒ではないか、そっと赦しを乞うて、「これからも
よろしく相棒!」と、片手を立てたのだった。