まなかいの 魂見失う 糸とんぼ
issei
まなかいとは、目の前の事だが、近くの
緑地公園によく散歩に行っていた頃、
糸とんぼを見つけて、よく顔を近づけて
じーっと見ていたものである。
小さい頃、九州の田舎で見て以来だったので、
小ささもさることながら、懐かしさも相まって、
よく見詰めたものである。
ホバリングすると、透き通った翅が消え、
まさしく糸のような細い身体が宙に浮いてる
感じで、眼を細めたものだった。
しかし、まばたきした瞬間に、目の前
から消えたりするのだ。
それは、糸とんぼの幽けきたましいが、
かき消えるかのようだった…。
まなかいの 魂(たま)見失う 糸とんぼ
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