浜野佐知
mackychan
今日の毎日朝刊「ひと」は、浜野佐知さんの登場です。
東京国際映画祭の協賛で作品上映されるから、いいタイミングですね。
ところで北野武っていつの間に映画撮っているんだというペースで発表を続けていますが、あの松本人志が公にせず、物凄い時間をかけて映画を撮っています。もう3年くらい経つみたい。忙しいひとだから、ゆっくり撮りためて。
昔、ビデオ作品を集めた「ビジュアルバム」というシリーズを3本出していて、これがたまげるほどの完成度でした。やはり天才だなぁと思った。
芸人さんで映画撮ってほしいひとというと、必ず爆笑問題の太田と松っちゃんは挙がりますね。
いつになるか分からないけれど、物凄い期待しています。
春さんは彼をどう思いますか。好きな(現代の)芸人さんって居るのでしょうか
2006-10-07 11:41:39 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:浜野佐知
haruniwa
浜野佐知の上映は、見に行きたいです。
笑うと脳内ホルモンが増えて、ストレス解消、病気にかからず寿命も伸びると信じているので、子供たちがみている夜中のバラエティ番組をいっしょに見て大笑いしています。
現在は、吉本系がテレビのお笑い界を席巻しているから、芸人の大半が関西系だけど、私、関西系とどうもあわないのです。
さんまも、島田紳助も99、ココリコ、ロンブーもダメ。
吉本でも、東京出身の品川祐あたりから、ようやくOKになってくる。(肛門ネタはNGだけど)
ビートたけし、太田光、伊集院光などの関東系が好き。
深夜番組は実験的なこともやるので、おもしろいのが多いけれど、深夜で成功すると、ゴールデンに移っていき、コールデンだと、そうそう、はっちゃけたことができなくなって常識範囲内のことだけやって、つまらなくなる。
ボギャブラも、トリビアの泉もゴールデンでは深夜のはちゃめちゃができなくなったし、「Qさま」、この秋ゴールデン進出で、どんなもんだろうか。
今、金曜夜にやっている太田光司会の「検索ちゃん」の場合、特番時だけゴールデンに進出。レギュラー枠は深夜にとどまっていたほうがいいと思うよ。太田光のトーク、ゴールデンだと毒ありすぎかも。
というわけで、特に好きな芸人というのもいないけれど、あえて言うなら爆笑問題太田光、でしょうか。
「憲法9条を世界遺産に」って中沢新一といっしょに出したのも、「オールド平和主義者」の私にとっては点数高いし。
彼は、日大芸術演劇在学中から「最終目標は映画をつくること」と公言していたので、いつかは撮ると思うし、もう準備しているのかも。
映画撮影資金は、タイタン社長太田光代が用意できているだろう。
資金の問題では松本だって、ずっと芸能人所得番付一位だったのだし、周囲に人材も豊富だろうから、撮ろうと思えば1本2本、すぐに仕上げることもできるだろうに、じっくり時間をかけているって聞くと、できあがったら、ぜひ見たいって気になりますね。っていても、ビジュアルバムは見てないけど。
松本の映画も、太田の映画も、シルバーパスが使える映画館でやるなら、見に行きます!
2006-10-08 14:01:19 ページのトップへ
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隅田川絵巻
mackychan
休刊日に限って北が核実験。
会社では臨時で社員さんが出勤・・・ごめんなさーいと小さく呟き、鈍行に揺られること数時間、、、
駅の駐車場には、自分とほとんど変わらない髪型をした父上が待っていました。
ファンキー!!
薄い髪を気にして「いっそのこと、坊主のように」と父がお願いしても、20年の付き合いのある床屋さん、「いや、まだ大丈夫だから」となかなかいうことをきかない。
何か妙な関係ですね。
確かにこの前帰ったとき、それは自分でやっているのかと聞いてきたけれども、まさかバリカン買ってやるとは想像してもみなかった。
ちなみに自分は、極短のソフトモヒカン、父上はほぼ坊主。
いやぁ、ほんとうに似た者父子じゃ。
詳しくは明日のコラム参照ですが、1つだけ。
藤牧シリーズ第二弾は、隅田川絵巻についてです。
それで現在、徹底的にリサーチしている。
週に3~4回、東京に来ています。それさえ知らなかった。
気象庁に出向き、大学の先生に話を聞き、実際に隅田川を歩きに歩き・・・
取材というのはこういうことだと打たれました。
2006-10-11 07:55:15 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:隅田川絵巻
haruniwa
ほんと、休刊日に号外ださなきゃなんなかったわね。お気の毒。
それにしても、パパ上は、ふぁんき~!
ふたり並んで、渋谷あたりをのして歩いてほしいわん。
パパ上の第二作、期待できそうですね。それにしても、気象庁って、竹橋の隣組じゃあありませんか。
もっとも、昼夜が逆で、息子の職場に顔出しても、会えないわね。
実は私も、近代美術館にいくついでに、とどけられないものかと思い、映画館で岡本喜八夫人が配った名入りのミニワンカップを持っていったことあったの。でも、どこに届けたらいいのか、わからなかった。
ワンカップは、いつかまた会うときがあるだろうと、とってあります。
2006-10-11 10:10:41 ページのトップへ
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わんわん、にゃーにゃー
mackychan
今日はお休み。期限が今日までなので、敷金を納めてきます。
わんちゃんとにゃーちゃん、映画のなかの絶対数は、圧倒的にわんちゃんが多いですね。『魔女の宅急便』の黒猫ジジとか、もちろん印象的なにゃーちゃんも居ますが。
『ロッキー』のスタローンと走るわんちゃん、『25時』のエドワード・ノートンに拾われるわんちゃんがいい。
番外編として、『ダンス・ウィズ・ウルブス』のケビンに興味を抱く狼くんかな
2006-10-27 06:14:54 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:わんわん、にゃーにゃー
haruniwa
「2004年6月20日に見た」と、自分のサイトにメモを残しているのだけれど、『刑務所に入るその時までの麻薬売人の25時間』
という一行しか感想を書いてない。
911の跡地を高層ビルから見下ろすシーンやら、ラストの車で走っていくシーンやら、印象的なシーンを思い出してみる。
ノートンモンティの犬、ほう、「アメリカン・ビットブルテリア」っていう犬種だったのか。
実写映画で猫の出演が少ないのは、犬に比べて、演技力ある猫、っつうか、調教しやすい猫が少ないのかもしれない。
『猫の事務所』の次のトピックは、森繁久弥主演の『猫と庄造とふたりのをんな』です。
2006-10-28 10:45:39 ページのトップへ
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ふたつの戦後
mackychan
春さんは批評家・加藤典洋さんの文章は読まれますか。
沢山書かれているから興味なくてもどこかで触れているひとは多いでしょう。
今、日本で一番かもしれないなぁと感嘆しながら読んでいるのですが、
『群像』に発表した『太宰と井伏―ふたつの戦後』が素晴らしいです。春さんも先月のコラムで触れられていた猪瀬さんの井伏評と繋がってくるのではないかと思い、お知らせだけでもと
2006-10-25 06:57:17 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:ふたつの戦後
haruniwa
単行本では、『日本風景論』1990年を読んだのが最初かな。
『日本という身体「大・新・高」の精神史』1994年おもしろかった。
『言語表現法講義』1996年、期待したわりには参考にならなかった。
『敗戦後論』1997年は、賛否両論の侃々諤々を眺めているほうは楽しかったが、本論は読んでないの。
あとは雑誌発表をぼちぼちと。
群像の「~ふたつの戦後」は、ぜひ読んでみたいと思うので、発行月を教えて?
今月号ですか、それともバックナンバー?
2006-10-25 10:34:37 ページのトップへ
Re:ふたつの戦後
haruniwa
自分で調べろって。
はい。
2006年11月号でした!
2006-10-25 11:15:44 ページのトップへ
ふたつの戦後と全生研
haruniwa
金曜日の仕事帰りに『群像』11月号を買いました。
今回は、920円で買いました。1000円以上だと、ま、図書館で借りられるようになるまでまつか、と思うのだから、920円は微妙な値段せっていだなあ。
いつもは、『群像』も『文学界』も、見たいところだけ図書館で拾い読みする。当月の雑誌は館内閲覧だけなので。
一ヶ月が過ぎると貸し出しOKとなるのだけれど、そのころになると、次の読みたいものが出てくるから、雑誌貸し出しにいくのを忘れる。
金曜日の帰りの電車と土曜日に両国まで行った往復で加藤典洋、読了です。
おもしろかった。
「生き残ってしまった世代」の人々の戦後の生き方って、戦後に生まれた者には想像つかないものがあったのだろうなあ。
「戦争を知らない子供たち」と自分たちを規定しながら、デモしてシュプレヒコールあげて、いっぱしだった我らの世代の甘っちょろさが今のこの世を作り上げたのだよね。
『群像』11月号、同世代の橋本治、加藤典洋がいちばん私にはわかりやすい。橋本の連載『院政の日本人』もとてもおもしろかった。
系図で人間関係みていって、あっちとこっちは従姉妹で、こっちとあっちは男子期間系でと、つながりをみていくの、趣味のひとつ。
ちょっと下の世代の原武史の『滝山コミューン1974』、島田雅彦と同じ世代の「郊外団地の思想史」もとてもおもしろかったけれど、来月号は図書館で読もうっと。
「滝山コミューン」を読み続けようと思った理由は。
「全生研(全国生活指導研究協議会)班活動による学級集団形成」について、それを受けた生徒の側からの証言を読むのははじめてだから。
私は全生研方式の学級運営をやって失敗した「みようみまねで班活動→失敗組」の教師でした。
教師の側からの全生研の論文は山のようにあった。また、この学級活動にうまく適合した生徒からの「すばらしかった僕たちのクラス」という報告はいっぱいあった。
けれど、全生研の学級活動に対して批判的な目をもってクラスに存在し、そのころのことを冷静に歴史家の目で復元できる書き手が、いたこと、驚き。歓迎。
私にとっては「大正天皇」「鉄道オタク」の二面しか知らなかった書き手によって執筆されていくのを、読んでいこうと思う。
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生きろとはいわん、ばってん、死なんでくれ
mackychan
多摩の高層マンションから飛び降りた山田花子さんのお墓は、いつでも花が沢山。
彼女の漫画はお世辞にも上手とも面白いともいえないけど、胸に迫るものがあります。
学校卒業後もいじめを受け続けた彼女の短い生涯を思うと、『ボウリング・フォー・コロンバイン』で成功したアニメーターが「辛いのは学校にいっている間だけだ」という言葉も説得力がなくなってしまう。
春さんは教育最前線から、自分は表現から・・・という意識を持ち続けているけれど、山田花子を読め『キャリー』を観ろだけでは、どうにもならない現実がある。
今の自分の心境は、『ユリイカ』の、このことばです。
2006-10-31 06:16:07 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:生きろとはいわん、ばってん、死なんでくれ
haruniwa
ほんと、死なんでほしい、死なんでくれ!!
さまざまな問題を抱えながら必死に生きている人々。
山田が亡くなって14年。彼女が抱えていた「生きづらさ」を理解してやれる世になっているといえるか。
学術的な「生きづらさ」の解明は、進んでいます。わたしのような門外漢でも、LDや境界例といった心・脳の問題について知るようになったし、アスペルガーや自閉症についてわかるようになった。
(今期、草薙剛主演の「僕の生きる道」主人公は自閉症)
しかし、今の日本の社会状況では、山田花子タイプを受け入れ理解してくれる余裕は、ますます狭まっている。
少しでも周囲に合わせられない部分を抱える人は、クラスの中で孤立し、イジメにあう確立が高い。
周囲の人々とうまくおりあえない、合わせられない人に対して、まわりに理解
現実には、教員のなかにも、「身体的障害」は理解できても、心的障害、脳機能障害について何ら学ぼうとしない人もたくさんいます。
死んだ子の親に、「連鎖反応。まねして死んで
るだけ」、などのことばを投げかける人も出てくるでしょう。
「受験に有利なように」と、履修をごまかし続けていた高校の校長も首つり自殺しました。
教育がほんとうにおかしくなっています。
そう、とにかく「死ぬな」としか、言えないのですが。
2006-10-31 23:30:29 ページのトップへ
Re:生きろとはいわん、ばってん、死なんでくれ
chiyoisozaki
確かに、「死ぬな」としか、言えないですよね。
傷みきった心と脳に、人生の山川越えて来て今生きている者(大人)が、命の尊さや愛を言葉で諭しても、死のうと決心した心層のひだの一つ一つに届きはしないでしょう。哀しいことだけど、現実だと思う。
言葉は投げかけられる者に経験の裏づけがないと、理解は出来ても説得力を持たないことがある。 死ぬことを思い止まらせるのに、言葉での説得が果たしてどれほど有効だろうか、と、私は思ってしまう。
クラスで虐められた果てに、3階の教室のベランダから飛び降りようとしている男子生徒に飛び掛り、ひっぱたいて「馬鹿するんじゃない!」と抱きかかえて泣いた教師がいた。13年前のことです。
この熟練教師は、普段は生徒に声を荒げることはなく、聞く、待つ、という姿勢で子供と向き合った人。
私はこの教師から、愛は動詞になる時、取り返しのつかないことになる前に威力を発揮すると、教えられた。
この男子は自殺を思い止まったのではなく、自殺を阻止された。 阻止された訳を後に知って、命を慈しまれたこと、命は尊いことを会得したそうです。
現実の悲劇(自殺)に対処するには、
何が何でも、死なさないこと。
学校なんか行き続けることなんかない。
不登校することすら出来ない子供たちは、大人が登校させない勇気と行動力を持つこと。
と同時に、
家庭・学校・社会が連携して、教育の見直しにじっくり取り組むこと。 人々の心と意識の回復と改革なしに、教育改革は成しえないし問題解決の門口には立てないと、思えてならないのです。
と、書きながら、何と空しいことかと。
2006-11-02 17:57:45 ページのトップへ
Re:生きろとはいわん、ばってん、死なんでくれ
haruniwa
むなしさにたえながら、それでも生きていく。
生きていかなければならない。
2006-11-02 22:30:16 ページのトップへ
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風の歌を聴け
mackychan
ちょうど先日、スカパー!で映画をやっていました。観ていなかったので文庫本片手に鑑賞。
大森一樹メガホン、小林薫主演。四本指の女に、真光寺君枝さん。
漱石と同様、映画化は困難な小説が多いひとですよね・・・という書き方である程度の感想は分かってしまったかな。
ただ、『ゴジラ』前の大森さんの方向性が興味深かったです。それにしても最近、小林さんのような中堅俳優居ないですね。山田太一さん『ふぞろい』の小林さん、ドラマに深みを持たせていたと思います。
先ほど、元大家さんに挨拶。
「そんなに急がないでもいいのに」
いや、急ぐって笑
初めて経緯を教えてもらう。道路拡張および、現在の大家さんとの土地争い、元大家さん80歳だから疲れ果て白旗を上げたと。
何だかしんみりしちゃいました。12年住んでいる感慨というのもは大きいですね。
ちょうどいいタイトルだなぁと思って引用した『砂と霧の家』だけれども、その背景も結構似ていたり。
2006-11-05 14:30:52 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:風の歌を聴け
haruniwa
大家さんにもいろいろ事情があったのですね。「元」大家さんにもきちんと挨拶する、まっき~さんらしい「発つ鳥の跡」ですね。
村上春樹、初読は、1980の「1973年のピンボール」これを読んで、「あ、わたし合わない」と思って、10年以上、読まなかった。
『ノルウェイの森』が大ベストセラーになったことに反発したせいもある。
1994年、中国長春市での半年間。もっていった日本語の小説は全部読んでしまい、日本語専門書のほか読む本がなくなった。休日くらい小説やエッセイをのんびり読みたくなる。
同僚が持っていて貸してくれたのが「ねじまき鳥クロニクル・上」新刊書を日本から取り寄せたのを読み終えて貸してくれた。
「上」をよめば、「下」も読みたくなるのは道理。
そして、「下」のあとは「羊をめぐる冒険」「
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」「ダンスダンスダンス」などの長編や短編集「中国行きのスロウ・ボート」「カンガルー日和 」などを読み続けました。
だから、中学生で春樹を読み始めたまっき~さんのほうが、私より先に読者になっていたんですよ。
「図書館奇譚」は、留学生の「日本文学読解」のテキストにもしました。
「風の歌を聴け」、映画は見ていません。
2006-11-06 00:33:34 ページのトップへ
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硫黄島2部作
mackychan
ちゃっかり試写会に潜り込み。
戦闘描写の激しさを冷静に考察すると、やっぱりスピルバーグが絡んでくる。
これからはオリバー・ストーン以前以後ではなく、『プライベート・ライアン』以前以後と評されそう。
ドラマとしては、やや難あり。よく出来ているんですが、『ミスティック』『ミリオンダラー』と並べると・・・という意味です。
奈江ちゃんは、ほんのちょっぴりしか出番はありません。リンチの新作『インランド・エンパイヤ』にも出ているので、こっちを期待しよう。現在発売中の『BRUTUS』にリンチの記事が載っていまして。そこで新作について、「彼女は雰囲気抜群。ただ英語は出来るけど上手じゃないということで、英語版では英語の字幕をつけたんだ。可哀想だとは思ったけれどね、吹き替えよりいいだろ?」
2006-11-18 10:34:46 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:硫黄島2部作
haruniwa
時間のあるうち、見貯めをしておいてね。
私は、姑の招待で『手紙』を見にいく予定のほか、映画の予定はなし。
今週は、芝居を2本。知り合いが出ている「市民ミュージカル」の『カラフル』と、昴の演劇学校の学生芝居で『三人姉妹』
今夜は、テレビドラマ。リリーフランキーの『東京タワー』を見ました。
リンチ監督、奈江の演技をほめず、英語をほめず、「雰囲気」をほめるとは、さすが苦労人。
吹き替えにしなかったなんて、やさしいな。
「字幕をつけなければ、英語を話していることがわかってもらえない英語」かあ。なえさんの、今後に期待します。
2006-11-19 08:43:10 ページのトップへ
リリー
haruniwa
「東京タワー」
テレビでは、こうなるっきゃないだろうと、思ったとおりになった。
これじゃ、「おかん、大好き男」の「うちのおかんは世界一」話、だよねぇ。
冒頭の炭鉱町の雰囲気、炭鉱サイレンで321、どんと、飛び上がるのは、よかった。
本の冒頭では、おとんにぶっとばされて玄関まで空中をすっとんでいくってとこが印象的だったけれど、まっき~さん、さすがだなあ、友達の人体スケッチシーンから入るべきだというのは、大賛成。
このアイディアを松尾スズキに教えてあげたい。
映画は、オダギリジョーと樹木希林だものね、これは見なくちゃ。
大泉洋は、ほんとリリーにそっくりで、そういう意味では、いいキャスティング。でも、「いい人」のリリーが、「いいおかん」の死でお茶の間の涙をさそったところで、そりゃまあ、泣いてくださいとしか言いようがない。
オダギリじゃ、ハンサムすぎるだろ、って思ったのだけれど、リリーの毒っぽさを出すにはいいかも。
蟹江おとんもよかったけれど、「おれの才能を受け継いだ」というには、蟹江から大泉洋が生まれてくる気がしなくて、小林薫のほうが、おとんの陰影をだせて、オダギリが生まれてくる感じがする。
田中祐子は、「海を渡ったバイオリン」の草薙剛のオモニ役とまったくおんなじだった。だれの母親をやっても、こんな感じ?
おかん役の樹木希林が、家賃とりたてばあさんになって1シーンでてきたのもご愛嬌。
極楽とんぼ山本圭壱の役がドランク塚地に変更になって、7月29日放映予定が11月18日に延期になった。
山本出演だったら、もっとバカボンの出番シーンがあったのかな、と思ってみました。塚地バカボンは、目立ったのは、トサカ頭だけ。
2006-11-19 09:43:41 ページのトップへ
子役
haruniwa
ま、我が家は、子役をみていたので、それで満足。
うちの娘と息子は「子役の成長を見届ける会」をふたりで開催していて、今は「志田未来は大人の女優になれるやいなや」「神木隆之介の変声期後にどんな変化がみられるか」を、ウォッチングしています。
志田未来については、「あの童顔をなんとかしないと、子供産んでも母親役はまわってきそうにもない安達祐実の二の舞かなあ」という危惧があるけれど、童顔のまま大人の女優になって淀殿演じている永作博美もいるし、がんばってほしいです。
神木くんは、ちょっと声がかすれていたのですが、大事な変声期、むりせず成長してね。
『14歳の母』志田未来の相手桐野智志役、三浦春馬の順調な成長ぶりに、まけるな神木。
てな、わけで、映画版東京タワー来年の公開をまちます。
2006-11-19 09:44:12 ページのトップへ
Re:硫黄島2部作
mackychan
部分的に光るシーンはいくつかあったけれど。
容態悪化の知らせに対し、「言わんでいい」と返すところ。リアルだよね。そこに二代目の死を被せたところは基本だけど。
貧乏自慢になってしまう危険性はあるけれど、もっと上京直後のエピソードを取り入れてほしかった。消費者金融の窓口で似顔絵を描いて融資額を上げてもらう話とか、そういうエピソードの積み重ねがリリーシズムに繋がると思うので。
まぁこれは『東京タワー』というよりか、他のエッセイで書いていることだから違う方向に流れていってしまうかもしれないけれど。オカンとの関係を綴ったエピソードで一番好きなの、人体スケッチ。関係性とキャラクター、絵というポイントが凝縮されているでしょう、だから冒頭はこれだろうと。
2006-11-19 12:14:45 ページのトップへ
東京タワーもですが、
chiyoisozaki
私は、ここで春さんとまっき~の評論を読むのが楽しみであります。
2006-11-19 14:11:35 ページのトップへ
手紙
haruniwa
今日23日、『手紙』を渋谷で見てきました。「映画の券2枚もらった」と、姑からのおさそいがあったので。
強盗殺人犯の兄とその弟がかわす手紙を中心にした東野圭吾原作の映画化です。
犯罪者の家族への社会からの冷たい扱い、差別、イジメ。
社会の不寛容、自分たちに同調しない者の排除、異質な者への徹底的なイジメ。
「差別のない国」をさがしにここから逃げ出すのではなく、ここから始めるのだ」と、主人公の勤務先の会長が、いいます。
ここにとどまってふんばって、ハジメの一歩が踏み出せる人は、最初から逃げ出す必要はないのよね。もうどこにも逃げ場もなし、踏みとどまるべき足の置き所もはずされてしまう人もいる。
映画だから、最後は弟が罪に服する兄を認め励ますところで「完」です。観客を泣かせようとして作られている映画だから、みんなラストは泣きます。涙もろくなっている私ももちろんハンカチ必須。
でも、ハンカチで目頭おさえながら、「今、涙ふいている人たち、あしたは、また次のイジメ相手を見つけだすのだろうし、まったく無意識にではあろうけれど、異質なものを排除することに手を貸すのだろう。自分が排除に加わっていることなど意識もしないで、平然と人を踏みつけるのだろう」と思って席をたちました。
2006-11-23 18:36:44 ページのトップへ
手紙2
haruniwa
いっしょに見ていた姑、自分が「悪人」の側にたつことなど想像したこともなく、「自分の親戚にはケーサツにつかまるような悪い人がいなくてよかった」と感想を述べる人です。「悪いことをすると、家族も親戚もメーワクをかけることになるって、孫たちにもよく言ってきかせなくちゃね」というのが、姑のこの映画への感想。
自分の価値観をゆるがすことに最初からバリアを作ってしまう老人の感想なのだから、めくじらをたてることもない、とは思うものの、そういう感想を引き出してしまったとしたら、これは、映画の撮り方の問題なのではないだろうか。
『大和』に出演した反町が「私も、家族を守るため、国を守るために戦争に行く」というコメントを出した。
それを知った監督が「映画の主題をまったく理解していない」と、激怒したというニュースを見た。でも、主演俳優にそんなコメントをされてしまうのは、監督が俳優に要求したことがまったく伝わっていなかったということなんじゃないのか、と思った。
この『手紙』も、単に「悪いことすると、家族はたいへんな目にあう」とか「家族を思いあう心は最高ねぇ」というような感想のみを観客に残すのであるならば、テレビのホームドラマをみているほうがいいんじゃないのか。
こんなイジワルな感想を持ってしまう私、私も罪多き人間です。
罪悪と贖罪と赦しの問題を、考え続けていきたいです。
2006-11-23 18:37:19 ページのトップへ
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沢尻エリカ
mackychan
『手紙』はまだ観ていません。しかし沢尻エリカって面白いひとですね。可愛いからもうそれだけで無条件で好きなんですが、妙なファッションセンスとメイクいうか、いやぁ普通の格好が見たいなぁとは思うのですが。『パッチギ!』の頃の方が好きだったり。
海外の映画の子役には強くても、日本の子役に疎かったり。『青いパパイヤの香り』『ピアノ・レッスン』『泥の河』・・・子役で得した映画3傑かな。
先週、今週(今晩)と、引っ越し祝いが続きます。姉の嫁ぎ先の義母さんがビールをケースで送ってくださり、「部屋とビールは提供出来るから、食料だけよろしく」と知人にいっています。そんなわけで一銭も出さずに飲み食い。あぁ気持ちいい。
(長くなります)
今、「朝生」観てます。いじめ問題。教育者が多いですね、当然か。でも「いじめ側は常に多数」と誰かがいって田原さんも「そりゃ当然だ」と返す。もうその時点であぁあらゆるケースを考えてといっている割にはそれが限界なんだろうなと思ったり。
宮崎哲哉が1人、飛ばしています。出てきた頃(自分が高校生の頃かな~)は「~なんだよね」という語尾が特に嫌で大嫌いだったんだけれども、今は大好き。
2006-11-25 02:08:40 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:沢尻エリカ
haruniwa
沢尻エリカについて、『手紙』感想文の続きに書きました。
http://www2.ocn.ne.jp/~haruniwa/eiga0602b.htm
宮崎哲弥について
私は「Old radicalist」なので、よしりんと合わないのと同じくらい宮崎哲弥ともあいません。
宮崎の書いたものも、雑誌散見だけで、単行本では読んでいません。
読まずにきらいというのも、無責任な感想ですが、おおかたの保守主事者が資本論を読んだこともないのに、「マルクス主義はもう終わり」と言うのと同じ。
宮崎が「共同体主義者」を名乗るのなら、共同体のなかに内在するイジメをどうとらえているのか、知りたいところ。
数千年の「農耕共同体」を存続させ、近代産業国家となってからも農村共同体をそっくり会社組織に移行させて、「農耕社会的資本主事」を築いてきたこの「大日本株式会社」において、異質なもの排除は、「国家存続の論理」
日の丸君が代に従わない者は排除せよ、と文部科学省が命じている。
教育現場で「異質な者」「自分たちとあわない者」を排除しようと子供たちがはげむのは、大人の教えに従っているのですから、当然イジメはこれからも続きます。
ただし、「イジメは犯罪」とみなす空気が強くなれば、「クーキを読む」ことにたけた最近のガキどもは、「絶対に証拠を残さないイジメ」すなわち「無視」を徹底させていくでしょうね。
教科書に落書きしたり、上履きをかくしたりという古典的イジメは、証拠が残るゆえ姿を消すでしょう。
が、クラスのある特定の子に、声をかけない、話しかけられても返事をしない、グループ分けをするときは、どのグループもいれることをいやがる、という形で、イジメはつづくでしょう。
「おはよう」とこえかけられても「あいさつをかえさない」のは、証拠が残りませんから。
親が、「自分の子だけは落ちこぼれないでほしい」」「少しでも社会的に有利な仕事について、少しでも多くの生涯賃金をかせいでほしい」ということを望むかぎり、イジメもつづくでしょうし、日本社会のおそろしいまでの均質化、ロボット化、異質な者の排除はつづくでしょう。
2006-11-25 14:26:39 ページのトップへ
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『話ことばの通い路』
mackychan
春さんが06総括をはじめているので、久し振りに『話ことばの通い路』へジャンプ。映画のコーナー入ったら面白くて出てこれなくなった。
『あずみ』の感想に納得。彩ちゃんフトモモを拝むためと「きーさーまー!!」に笑うだけのために1800円は高い高い。原作のあずみはもっと肉感的。テレ東の『逃亡者おりん』が評判いいけど、彼女とかいいんじゃないかな。
随分昔に映像派と呼ばれ本人もそれを自覚していた林海象が活劇『ZIPANG ジパング』を発表。当時の日本映画のどうしようもなさを象徴したような映画でした。『あずみ』との共通点がひとつ。
どちらも百人斬りだかなんだか知らないけど、派手な殺陣をクライマックスに持ってきている。マニアな視点で観なくても、この捉え方が酷い酷い。黒澤が泣くよ、と思った記憶が蘇ってきました
2006-12-03 19:30:39 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:『話ことばの通い路』
haruniwa
私の「映画コラム」は、ほんとに「見たことを忘れちゃうと千円の損」になるから、「損しないための覚え書き」って、いうセコい精神で書かれている「感想文」です。
見巧者の奥深い評論も必要ですし、私のようなシロートが単に面白いか面白くないか、という観点だけで感想を述べるのもありかなって、とこで。
映画館で『三丁目の夕日』見たときは、CGづかいだけが秀逸であとは、もう、これがアカデミー賞そうなめってのが、納得いかないとこがあったけれど、おととい、テレビ放映されたのを見ると、テレビのサイズだと、まあ、他のテレビドラマに比べれば、ずっといい出来だなあと思えた。
たぶん、感想文メモを残していなかったら、映画館でみたときは、どう思ったかなんてのもすぐに忘れちゃうほうなので、メモはこれからも書き残していくつもり。
これまでに、映画欄を読んでくれたのは、まっき~さんただひとりだと思うけれど、映画の専門家に読んでもらえたのなら、ネットUPした甲斐があったというものです。
2006-12-03 22:57:40 ページのトップへ
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ディパーテッド
mackychan
試写会3度目、知り合いのきゃわゆーい女子大生に強請られ、譲ってしまった。
まぁ公開前に2度観てるし、公開後も沢山観るからいいや。
後ほど、「観る前に読むべき批評」をアップしますが、試写会で勝手にリサーチ(こういう時に、インチキ名刺は役に立ちますね)した結果、
『インファナル・アフェア』を観ていないひとが多く、存在自体を知らないひとも多かったです。
リメイクには比較するという楽しみがある反面、(意識的にも無意識的にも)オリジナルから切り離せなくなるという欠点(?)もありますね。今回の場合は、どちらでも構わないと思うのだけれど。
ただ機会があったら香港版も観て欲しいかな。香港版はロマンがあって、映画的な映画です。そういう意味では、容赦のない『ディパーテッド』の描写は、正月からキツイかも苦笑
『東京タワー』映画版のシナリオを読みました。
原作があると個性が活かせないクドカンですが、そのクドカンを発掘したスズキさん・・・さすが、面白い。
これはちょっと、期待出来ます。
2006-12-14 04:52:40 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:ディパーテッド
haruniwa
私も、「インファナル・アフェア」まっき~さん紹介文を読むまで、知らなかった。
両方くらべて見るのもおもしろそうですね。
クドカンスズキの「東京タワー」は、飯田橋ギンレイで上映されたときに見ます。
春庭、2006年最後の映画カンソー文は、「ラストサムライ」テレビ放映のつっこみです。
2006-12-15 07:18:48 ページのトップへ
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連続書き込み
mackychan
『ラストサムライ』は『ダンス・ウィズ・ウルブス』をやりたかった・・・と、いうことだと思うんです。
戦に疲れ果てた将校は、望んでダコダにあるセッジウィック砦を勤務地に選ぶ。そこでスー族と出会い、心を揺さぶられ、自身の生き方までもが変わっていく。
当時最高のスターだったケビン・コスナーの演出力は素晴らしく、これぞスクリーンで観るべき映画だと思った。(前橋レッドで観ました)
バッファローの大群シーンだけで入場料を払う価値がある。
『ラストサムライ』は、『ダンス・ウィズ・ウルブス』にテレビドラマ『将軍』のエキスをまぶした感じかな。でも『SAYURI』なんかより全然いい。
筋よりも致命的なミスは、日本のはずなのに皆が英語ペラペラというところか。その点、『硫黄島からの手紙』は全編が日本語で、イースト爺の覚悟が伝わってきます。(まぁ『魔女の宅急便』だって海外が舞台なのに日本語だけど)
謙さんより、真田さんがいいですね。こういうキャラ設定も、『ダンス~』とソックリ。
敵役・大村を演じた原田眞人も好演。そう、映画監督です。
戦闘描写はさすがだけど、『ダンス~』のようなスケールと感動はない。「新しいものを観た」という気にさせてくれないのが残念でした。
父は劇場で鑑賞。
いわく、「光永が出来ないことをやっている。そういうことだろ?」
それは、そのとおりです。
2006-12-16 00:39:21 返信フォームへ 掲示板へ戻る
字幕とふきかえ
haruniwa
『ラストサムライ』は、『ダンス・ウィズ・ウルブス』+『将軍』
納得!
アメリカ人は、画面の絵を見ながら、字幕(スクリーンインポーズ)を読むことができないそうですね。
そのため、字幕映画はヒットせず、クロサワなどでも、マニアは、字幕でみるけれど、大衆向けには、ほとんど吹き替えになるとききました。じっさいのアメリカにおける外国語映画の上映を全調査したのではないから、確かなことはわかりませんが。
ラストサムライのサムライ英語、うちでは、渡辺謙も、ほかの人も、みんな長崎遊学時代があって、しかもオランダ語ではなくて英語をならったことのある人たちなんだよね、ということにして、見ていました。
小雪の部分など、あきらかに、日本以外では吹き替えられているのだろうなあ、という雰囲気でした。
だから、「硫黄島への手紙」も、全編吹き替えにならないと見てもらえないのかなあ、と思います。
吹き替え予定だから、二宮の台詞まわしでもよかったのか、とか。ニノ、助演男優賞候補のうわさも。スゴイな、ジャニーズ嵐。
俳優としては、どっちがいいんでしょうか。下手な英語でも、そのまま画面から自分の声がながれるのと、日本語で演じて、上映のときは吹き替えになっているのと。
慣れもあるのでしょうが、私たちが字幕映画、それほど気にならずに鑑賞できるのは、漢字のイメージ喚起力、ぱっと見で意味をつかむことのできる力があらばこそ。
これから漢字を読む能力の低下がすすむでしょうから、字幕という映画の見方、かわっていくかも。
アメリカのように、「全部吹き替え」がおおくなるんじゃないかしら。
スクリーンの絵をみながら字幕のアルファベットを読むのがむずかしい、という制約があるからこそ、トーキーの開発普及が急速だったのも、わかる。
また、画面ですべてを語ろうとしたチャップリンがなかなかトーキーに移行しなかったのもわかる。
字幕読解力は、外国語の映画をどのように見るか、という問題に大きくかかわってきます。
原田眞人、どうも見たこともない俳優だと思いました。監督でしたか。
『突入せよ、浅間山荘事件』をテレビ放映で見ました。
年末、2006年最後の1本は、何にしようかなあ。
2006-12-16 10:44:25 ページのトップへ
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読書録「斎藤美奈子」
haruniwa
2006/12/30 まっき~日記コメントへの返信
上田秋成を集中して読んだのは、シナリオに生かすため?
妖怪ブーム再来とともに秋成再評価も高まっていますね。秋成は、「国学」の分野でも本居宣長の論客だったりして、わたしもいずれじっくり読み直したいと思っています。
斎藤美奈子、娘が大ファンなので、文庫になると必ず読みます。単行本は寝転がって読むのに重くてダメというので、文庫になるまで待つのですが、なかには文庫になるのを待てずに買ったのもある。
数少ない「文庫になるまで待てない書き手」のひとり。そして、娘と私が共通して読む数少ない書き手のひとり。
(文庫で読んだ)
『妊娠小説』(ちくま文庫1997年)
『紅一点論』(ちくま文庫2001年)
『読者は踊る』(文春文庫 2003年)
『モダンガール論』(文春文庫2003年)
『文壇アイドル論』(文春文庫2006年)
(単行本を買ってしまった)
『趣味は読書。』(平凡社2003年)
『文学的商品学』(紀伊國屋書店 2004年)
『物は言いよう』(平凡社 2004年)『文章読本さん江』(筑摩書房, 2002年)
『戦下のレシピ』(岩波書店 2002年)
(まだ読んでない美奈子)
『あほらし屋の鐘が鳴る』(朝日新聞社, 1999年)
『実録・男性誌探訪』(朝日新聞社, 2003年)
『誤読日記』(朝日新聞社, 2005年)
『冠婚葬祭のひみつ』(岩波新書2006年)
「文壇アイドル論」の効用。斎藤美奈子の評を読んで、母親のおすすめ本には見向きもしないのに、斎藤美奈子のことばを信じる娘が、村上春樹を読み始めた。
「みんなが春樹はるきって言うから、読みたくなかった。ベストセラー本を読むほどひまじゃない」と言って、村上春樹に斜めにかまえていた娘が、「母の本箱にあった羊をめぐる冒険読んだら、けっこう面白かった。今までけぎらいしてたけど、次は何から読んだらいいかな」と訪ねてきたので、春樹コーナーにあるのを指さした。「あ、単行本はダメ、文庫だけ」というので、『ノルウェイの森』をあとまわしにして、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を渡しました。
2006-12-30 12:48:05 返信フォームへ 掲示板へ戻る
読書録・年末大人買い
haruniwa
読書記録が消えてなくなってしまったこと、実はおおいにショックでした。読書メモノートをパソコンにうつしたの、大失敗だったかも。
本のタイトルとか著者名とか、すぐに忘れるのです。
28日に池袋ジュンク堂へ行って、「大人買い」をした。
本棚の間を歩いて、目についた本をカートにどんどん入れていく。イスにすわって、目次やあとがきなぞをよみ、一部走り読みして(1)買う(2)店内で読了してしまう(3)買わない、に分類する。
20冊くらいカートに入れて、8冊10520円なりのお会計。年末恒例、1年間働いたごほうびです。
娘には、斎藤美奈子を買ってあげたので、息子がほしいと言っていた本をついでに買ってやろうとしたけれど、タイトルも著者名もちゃんと覚えていない。ま、新書一冊くらい、年末ごほうびに息子にあげてもいいだろう。
戦国シュミレーションゲームフリークの息子、谷口克広の『信長の親衛隊』『織田信長合戦全録―桶狭間から本能寺まで』『信長軍の司令官―部将たちの出世競争 』をこれまでに読んでいる。この信長三部作は中公新書。
店員さんに「あの、信長の親衛隊っていう本を書いた人の最新著書なんですけれど、谷口えっと何だっけ、かつのり?カツヒロ?って人の、信長のナントカっていう本なんですけれど。たぶん、新書だと思います」というあいまいな注文をした。
20分くらい待った。店員、私の注文を忘れたのかもしれない、と思うころ、「はい、ございました。谷口克広『信長の天下布武への道』、こちらでよろしいでしょうか」と、手渡された。
吉川弘文館単行本、値段は2625円で、本日の買い本のなかで一番高かった。
自分の本を買うには、千円以上の本だと「文庫になるまで待つ」「本屋3軒まわって、立ち読み」だったりするのに。
ちゃんと書籍名を覚えていれば、自分で探して、「値段が高いから、買わない」ということもできたのに、店員さんにさんざん探してもらって「買いません」じゃ、悪いかなと思って、買ってきました。
大人買いっていっても、2625円でびびってるんじゃ、たいした大人じゃないですね。
「来年こそは、値段気にせず本を買いたい」と、毎年の年末の述懐。
まっき~さん、楽しいブックライフできた2006年でしたか?
2006-12-30 12:50:50 ページのトップへ
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上田秋成
mackychan
そう、シナリオ執筆の参考のために読みました。それと泉鏡花も。
当初予定していた物語は完全にどこかに消えました。やはり群像劇をやりたい。それと一代記もやりたい。映画的スケールを意識した力作と呼ばれるものを書き上げたいと白紙に戻したのです。
完成は秋を予定。じっくり時間をかけて、今度こそと。
昨日は前の前の前のバイト先の仲間がやってきて忘年会&引っ越し祝い。
日本酒オンリーだったので、若干、身体が鈍い。明日のバイトのため、早く寝ようかな今日は。
春さん、よいお年を。来年も色々と教えてね。そいでもって、自分のどーでもいい薀蓄に付き合ってください
2006-12-30 22:37:41 返信フォームへ 掲示板へ戻る
うんちく
haruniwa
映画蘊蓄にかけては、ほんと信頼していますから、大いに楽しみながら読みますよ。
あしたのプライド楽しみね。でも、場内に入って見ていられるのかしら。入場整理が門外ばかりだったら、試合見ていられないのでは?
でも、選手のそばで生の雰囲気が味わえるなら、門外に立つのも楽しいのかな。
うちは、あかしろの歌のほう。きょうはレコード大賞きいて、ナツメロ部分で歌いました。
2006-12-31 01:21:32 ページのトップへ
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大人の教科書(ちょっと長文
mackychan
赤福食べ過ぎて、気持ち悪いです。
今日はテレビのお話でも。
まぁバイトしながら、ものを書きながらも、それなりに年末年始テレビもこなしていって。
春さんは紅白だよね。OZMAくん、そんなに酷かったんだ?写真さえ見ていないからなんともいえないのだけれども。
こっちはこっちで、TBSの秋桜戦で、秋山のほうがオイルを塗っていたいや塗っていないで大揉め。ちょっと白けた感じです。
2日夜、スカパー!で黒澤特集。観過ぎて劣化したビデオテープを捨て、『天国と地獄』を録画し直す。改めて傑作に向き合う。もう嫌になってしまうくらいの出来で、ちょっと落ち込む。リュック・ベッソンが『カッコーの巣の上で』を観ると映画をやめようかと思うといっているけれど、その気持ちが分かる。どうしてこんなに完璧なんだろう、ひょっとしたら映画はこれ1本でいいのではないかとまで思いつめる。まぁ翌日は、それでも映画は進化し続けなければと思い直すのだけれども。
昨晩は、フジテレビの深夜番組『大人の教科書』。
出演に(元AV嬢の)及川奈央の名前があったから、気になって。別にタイプではないのですが、この子は充分にタレントとしてやっていける才能がありますね。
で、内容は、北条早雲からはじまって、秀吉の天下統一まで、つまり戦国時代をコミックと色気をまぶして解説している。
バブルや堀江君で説明していくくだりに新味はないけれど、分かり易かった。春さんの息子さんは、こういう番組までチェックしているのかな。
どういうわけか自分、フォークランド戦争やIRA関係、ベトナムに関しては書籍を大量購入してまで知ろうとするのに、日本の歴史に疎い。近代史は、人並み程度には知っているつもりだけれど。
2007-01-04 22:07:11 返信フォームへ 掲示板へ戻る
つづき
mackychan
そうそう、年末に人志松本のすべらない話が珍しく23時台に放送されたのですが、ご覧になりました?
「麒麟」の田村が話す貧乏話は傑作です。中学時代に父の借金で家を差し押さえられ、一家離散。彼は公園で暮らしていた。風雨をしのぐため、巻き貝をイメージした屋根つきすべり台の「なか」で暮らしていた。市としては「巻き貝」のつもりだけれど、どう見ても「巻き巻きウンチ」にしか見えないデザインで、近所の子どもらは「巻きウン公園」と呼んでいた。子どもたちはすべり台のなかで眠る田村を発見、「あそこに何か居る。お化けだ。ウンチのお化けが出る」と噂になり、「出て行けー!」と石を投げられた。田村少年は激憤、「俺はお化けじゃない!神様だぁ!」と叫ぶ。・・・数日後、いつものようにすべり台のなかで眠る田村少年の頭に、紙切れが。「下痢が止まらないのですが、どうしたらいいですか。○年●組、△△」
mackychan
今日の毎日朝刊「ひと」は、浜野佐知さんの登場です。
東京国際映画祭の協賛で作品上映されるから、いいタイミングですね。
ところで北野武っていつの間に映画撮っているんだというペースで発表を続けていますが、あの松本人志が公にせず、物凄い時間をかけて映画を撮っています。もう3年くらい経つみたい。忙しいひとだから、ゆっくり撮りためて。
昔、ビデオ作品を集めた「ビジュアルバム」というシリーズを3本出していて、これがたまげるほどの完成度でした。やはり天才だなぁと思った。
芸人さんで映画撮ってほしいひとというと、必ず爆笑問題の太田と松っちゃんは挙がりますね。
いつになるか分からないけれど、物凄い期待しています。
春さんは彼をどう思いますか。好きな(現代の)芸人さんって居るのでしょうか
2006-10-07 11:41:39 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:浜野佐知
haruniwa
浜野佐知の上映は、見に行きたいです。
笑うと脳内ホルモンが増えて、ストレス解消、病気にかからず寿命も伸びると信じているので、子供たちがみている夜中のバラエティ番組をいっしょに見て大笑いしています。
現在は、吉本系がテレビのお笑い界を席巻しているから、芸人の大半が関西系だけど、私、関西系とどうもあわないのです。
さんまも、島田紳助も99、ココリコ、ロンブーもダメ。
吉本でも、東京出身の品川祐あたりから、ようやくOKになってくる。(肛門ネタはNGだけど)
ビートたけし、太田光、伊集院光などの関東系が好き。
深夜番組は実験的なこともやるので、おもしろいのが多いけれど、深夜で成功すると、ゴールデンに移っていき、コールデンだと、そうそう、はっちゃけたことができなくなって常識範囲内のことだけやって、つまらなくなる。
ボギャブラも、トリビアの泉もゴールデンでは深夜のはちゃめちゃができなくなったし、「Qさま」、この秋ゴールデン進出で、どんなもんだろうか。
今、金曜夜にやっている太田光司会の「検索ちゃん」の場合、特番時だけゴールデンに進出。レギュラー枠は深夜にとどまっていたほうがいいと思うよ。太田光のトーク、ゴールデンだと毒ありすぎかも。
というわけで、特に好きな芸人というのもいないけれど、あえて言うなら爆笑問題太田光、でしょうか。
「憲法9条を世界遺産に」って中沢新一といっしょに出したのも、「オールド平和主義者」の私にとっては点数高いし。
彼は、日大芸術演劇在学中から「最終目標は映画をつくること」と公言していたので、いつかは撮ると思うし、もう準備しているのかも。
映画撮影資金は、タイタン社長太田光代が用意できているだろう。
資金の問題では松本だって、ずっと芸能人所得番付一位だったのだし、周囲に人材も豊富だろうから、撮ろうと思えば1本2本、すぐに仕上げることもできるだろうに、じっくり時間をかけているって聞くと、できあがったら、ぜひ見たいって気になりますね。っていても、ビジュアルバムは見てないけど。
松本の映画も、太田の映画も、シルバーパスが使える映画館でやるなら、見に行きます!
2006-10-08 14:01:19 ページのトップへ
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隅田川絵巻
mackychan
休刊日に限って北が核実験。
会社では臨時で社員さんが出勤・・・ごめんなさーいと小さく呟き、鈍行に揺られること数時間、、、
駅の駐車場には、自分とほとんど変わらない髪型をした父上が待っていました。
ファンキー!!
薄い髪を気にして「いっそのこと、坊主のように」と父がお願いしても、20年の付き合いのある床屋さん、「いや、まだ大丈夫だから」となかなかいうことをきかない。
何か妙な関係ですね。
確かにこの前帰ったとき、それは自分でやっているのかと聞いてきたけれども、まさかバリカン買ってやるとは想像してもみなかった。
ちなみに自分は、極短のソフトモヒカン、父上はほぼ坊主。
いやぁ、ほんとうに似た者父子じゃ。
詳しくは明日のコラム参照ですが、1つだけ。
藤牧シリーズ第二弾は、隅田川絵巻についてです。
それで現在、徹底的にリサーチしている。
週に3~4回、東京に来ています。それさえ知らなかった。
気象庁に出向き、大学の先生に話を聞き、実際に隅田川を歩きに歩き・・・
取材というのはこういうことだと打たれました。
2006-10-11 07:55:15 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:隅田川絵巻
haruniwa
ほんと、休刊日に号外ださなきゃなんなかったわね。お気の毒。
それにしても、パパ上は、ふぁんき~!
ふたり並んで、渋谷あたりをのして歩いてほしいわん。
パパ上の第二作、期待できそうですね。それにしても、気象庁って、竹橋の隣組じゃあありませんか。
もっとも、昼夜が逆で、息子の職場に顔出しても、会えないわね。
実は私も、近代美術館にいくついでに、とどけられないものかと思い、映画館で岡本喜八夫人が配った名入りのミニワンカップを持っていったことあったの。でも、どこに届けたらいいのか、わからなかった。
ワンカップは、いつかまた会うときがあるだろうと、とってあります。
2006-10-11 10:10:41 ページのトップへ
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わんわん、にゃーにゃー
mackychan
今日はお休み。期限が今日までなので、敷金を納めてきます。
わんちゃんとにゃーちゃん、映画のなかの絶対数は、圧倒的にわんちゃんが多いですね。『魔女の宅急便』の黒猫ジジとか、もちろん印象的なにゃーちゃんも居ますが。
『ロッキー』のスタローンと走るわんちゃん、『25時』のエドワード・ノートンに拾われるわんちゃんがいい。
番外編として、『ダンス・ウィズ・ウルブス』のケビンに興味を抱く狼くんかな
2006-10-27 06:14:54 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:わんわん、にゃーにゃー
haruniwa
「2004年6月20日に見た」と、自分のサイトにメモを残しているのだけれど、『刑務所に入るその時までの麻薬売人の25時間』
という一行しか感想を書いてない。
911の跡地を高層ビルから見下ろすシーンやら、ラストの車で走っていくシーンやら、印象的なシーンを思い出してみる。
ノートンモンティの犬、ほう、「アメリカン・ビットブルテリア」っていう犬種だったのか。
実写映画で猫の出演が少ないのは、犬に比べて、演技力ある猫、っつうか、調教しやすい猫が少ないのかもしれない。
『猫の事務所』の次のトピックは、森繁久弥主演の『猫と庄造とふたりのをんな』です。
2006-10-28 10:45:39 ページのトップへ
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ふたつの戦後
mackychan
春さんは批評家・加藤典洋さんの文章は読まれますか。
沢山書かれているから興味なくてもどこかで触れているひとは多いでしょう。
今、日本で一番かもしれないなぁと感嘆しながら読んでいるのですが、
『群像』に発表した『太宰と井伏―ふたつの戦後』が素晴らしいです。春さんも先月のコラムで触れられていた猪瀬さんの井伏評と繋がってくるのではないかと思い、お知らせだけでもと
2006-10-25 06:57:17 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:ふたつの戦後
haruniwa
単行本では、『日本風景論』1990年を読んだのが最初かな。
『日本という身体「大・新・高」の精神史』1994年おもしろかった。
『言語表現法講義』1996年、期待したわりには参考にならなかった。
『敗戦後論』1997年は、賛否両論の侃々諤々を眺めているほうは楽しかったが、本論は読んでないの。
あとは雑誌発表をぼちぼちと。
群像の「~ふたつの戦後」は、ぜひ読んでみたいと思うので、発行月を教えて?
今月号ですか、それともバックナンバー?
2006-10-25 10:34:37 ページのトップへ
Re:ふたつの戦後
haruniwa
自分で調べろって。
はい。
2006年11月号でした!
2006-10-25 11:15:44 ページのトップへ
ふたつの戦後と全生研
haruniwa
金曜日の仕事帰りに『群像』11月号を買いました。
今回は、920円で買いました。1000円以上だと、ま、図書館で借りられるようになるまでまつか、と思うのだから、920円は微妙な値段せっていだなあ。
いつもは、『群像』も『文学界』も、見たいところだけ図書館で拾い読みする。当月の雑誌は館内閲覧だけなので。
一ヶ月が過ぎると貸し出しOKとなるのだけれど、そのころになると、次の読みたいものが出てくるから、雑誌貸し出しにいくのを忘れる。
金曜日の帰りの電車と土曜日に両国まで行った往復で加藤典洋、読了です。
おもしろかった。
「生き残ってしまった世代」の人々の戦後の生き方って、戦後に生まれた者には想像つかないものがあったのだろうなあ。
「戦争を知らない子供たち」と自分たちを規定しながら、デモしてシュプレヒコールあげて、いっぱしだった我らの世代の甘っちょろさが今のこの世を作り上げたのだよね。
『群像』11月号、同世代の橋本治、加藤典洋がいちばん私にはわかりやすい。橋本の連載『院政の日本人』もとてもおもしろかった。
系図で人間関係みていって、あっちとこっちは従姉妹で、こっちとあっちは男子期間系でと、つながりをみていくの、趣味のひとつ。
ちょっと下の世代の原武史の『滝山コミューン1974』、島田雅彦と同じ世代の「郊外団地の思想史」もとてもおもしろかったけれど、来月号は図書館で読もうっと。
「滝山コミューン」を読み続けようと思った理由は。
「全生研(全国生活指導研究協議会)班活動による学級集団形成」について、それを受けた生徒の側からの証言を読むのははじめてだから。
私は全生研方式の学級運営をやって失敗した「みようみまねで班活動→失敗組」の教師でした。
教師の側からの全生研の論文は山のようにあった。また、この学級活動にうまく適合した生徒からの「すばらしかった僕たちのクラス」という報告はいっぱいあった。
けれど、全生研の学級活動に対して批判的な目をもってクラスに存在し、そのころのことを冷静に歴史家の目で復元できる書き手が、いたこと、驚き。歓迎。
私にとっては「大正天皇」「鉄道オタク」の二面しか知らなかった書き手によって執筆されていくのを、読んでいこうと思う。
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生きろとはいわん、ばってん、死なんでくれ
mackychan
多摩の高層マンションから飛び降りた山田花子さんのお墓は、いつでも花が沢山。
彼女の漫画はお世辞にも上手とも面白いともいえないけど、胸に迫るものがあります。
学校卒業後もいじめを受け続けた彼女の短い生涯を思うと、『ボウリング・フォー・コロンバイン』で成功したアニメーターが「辛いのは学校にいっている間だけだ」という言葉も説得力がなくなってしまう。
春さんは教育最前線から、自分は表現から・・・という意識を持ち続けているけれど、山田花子を読め『キャリー』を観ろだけでは、どうにもならない現実がある。
今の自分の心境は、『ユリイカ』の、このことばです。
2006-10-31 06:16:07 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:生きろとはいわん、ばってん、死なんでくれ
haruniwa
ほんと、死なんでほしい、死なんでくれ!!
さまざまな問題を抱えながら必死に生きている人々。
山田が亡くなって14年。彼女が抱えていた「生きづらさ」を理解してやれる世になっているといえるか。
学術的な「生きづらさ」の解明は、進んでいます。わたしのような門外漢でも、LDや境界例といった心・脳の問題について知るようになったし、アスペルガーや自閉症についてわかるようになった。
(今期、草薙剛主演の「僕の生きる道」主人公は自閉症)
しかし、今の日本の社会状況では、山田花子タイプを受け入れ理解してくれる余裕は、ますます狭まっている。
少しでも周囲に合わせられない部分を抱える人は、クラスの中で孤立し、イジメにあう確立が高い。
周囲の人々とうまくおりあえない、合わせられない人に対して、まわりに理解
現実には、教員のなかにも、「身体的障害」は理解できても、心的障害、脳機能障害について何ら学ぼうとしない人もたくさんいます。
死んだ子の親に、「連鎖反応。まねして死んで
るだけ」、などのことばを投げかける人も出てくるでしょう。
「受験に有利なように」と、履修をごまかし続けていた高校の校長も首つり自殺しました。
教育がほんとうにおかしくなっています。
そう、とにかく「死ぬな」としか、言えないのですが。
2006-10-31 23:30:29 ページのトップへ
Re:生きろとはいわん、ばってん、死なんでくれ
chiyoisozaki
確かに、「死ぬな」としか、言えないですよね。
傷みきった心と脳に、人生の山川越えて来て今生きている者(大人)が、命の尊さや愛を言葉で諭しても、死のうと決心した心層のひだの一つ一つに届きはしないでしょう。哀しいことだけど、現実だと思う。
言葉は投げかけられる者に経験の裏づけがないと、理解は出来ても説得力を持たないことがある。 死ぬことを思い止まらせるのに、言葉での説得が果たしてどれほど有効だろうか、と、私は思ってしまう。
クラスで虐められた果てに、3階の教室のベランダから飛び降りようとしている男子生徒に飛び掛り、ひっぱたいて「馬鹿するんじゃない!」と抱きかかえて泣いた教師がいた。13年前のことです。
この熟練教師は、普段は生徒に声を荒げることはなく、聞く、待つ、という姿勢で子供と向き合った人。
私はこの教師から、愛は動詞になる時、取り返しのつかないことになる前に威力を発揮すると、教えられた。
この男子は自殺を思い止まったのではなく、自殺を阻止された。 阻止された訳を後に知って、命を慈しまれたこと、命は尊いことを会得したそうです。
現実の悲劇(自殺)に対処するには、
何が何でも、死なさないこと。
学校なんか行き続けることなんかない。
不登校することすら出来ない子供たちは、大人が登校させない勇気と行動力を持つこと。
と同時に、
家庭・学校・社会が連携して、教育の見直しにじっくり取り組むこと。 人々の心と意識の回復と改革なしに、教育改革は成しえないし問題解決の門口には立てないと、思えてならないのです。
と、書きながら、何と空しいことかと。
2006-11-02 17:57:45 ページのトップへ
Re:生きろとはいわん、ばってん、死なんでくれ
haruniwa
むなしさにたえながら、それでも生きていく。
生きていかなければならない。
2006-11-02 22:30:16 ページのトップへ
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風の歌を聴け
mackychan
ちょうど先日、スカパー!で映画をやっていました。観ていなかったので文庫本片手に鑑賞。
大森一樹メガホン、小林薫主演。四本指の女に、真光寺君枝さん。
漱石と同様、映画化は困難な小説が多いひとですよね・・・という書き方である程度の感想は分かってしまったかな。
ただ、『ゴジラ』前の大森さんの方向性が興味深かったです。それにしても最近、小林さんのような中堅俳優居ないですね。山田太一さん『ふぞろい』の小林さん、ドラマに深みを持たせていたと思います。
先ほど、元大家さんに挨拶。
「そんなに急がないでもいいのに」
いや、急ぐって笑
初めて経緯を教えてもらう。道路拡張および、現在の大家さんとの土地争い、元大家さん80歳だから疲れ果て白旗を上げたと。
何だかしんみりしちゃいました。12年住んでいる感慨というのもは大きいですね。
ちょうどいいタイトルだなぁと思って引用した『砂と霧の家』だけれども、その背景も結構似ていたり。
2006-11-05 14:30:52 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:風の歌を聴け
haruniwa
大家さんにもいろいろ事情があったのですね。「元」大家さんにもきちんと挨拶する、まっき~さんらしい「発つ鳥の跡」ですね。
村上春樹、初読は、1980の「1973年のピンボール」これを読んで、「あ、わたし合わない」と思って、10年以上、読まなかった。
『ノルウェイの森』が大ベストセラーになったことに反発したせいもある。
1994年、中国長春市での半年間。もっていった日本語の小説は全部読んでしまい、日本語専門書のほか読む本がなくなった。休日くらい小説やエッセイをのんびり読みたくなる。
同僚が持っていて貸してくれたのが「ねじまき鳥クロニクル・上」新刊書を日本から取り寄せたのを読み終えて貸してくれた。
「上」をよめば、「下」も読みたくなるのは道理。
そして、「下」のあとは「羊をめぐる冒険」「
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」「ダンスダンスダンス」などの長編や短編集「中国行きのスロウ・ボート」「カンガルー日和 」などを読み続けました。
だから、中学生で春樹を読み始めたまっき~さんのほうが、私より先に読者になっていたんですよ。
「図書館奇譚」は、留学生の「日本文学読解」のテキストにもしました。
「風の歌を聴け」、映画は見ていません。
2006-11-06 00:33:34 ページのトップへ
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硫黄島2部作
mackychan
ちゃっかり試写会に潜り込み。
戦闘描写の激しさを冷静に考察すると、やっぱりスピルバーグが絡んでくる。
これからはオリバー・ストーン以前以後ではなく、『プライベート・ライアン』以前以後と評されそう。
ドラマとしては、やや難あり。よく出来ているんですが、『ミスティック』『ミリオンダラー』と並べると・・・という意味です。
奈江ちゃんは、ほんのちょっぴりしか出番はありません。リンチの新作『インランド・エンパイヤ』にも出ているので、こっちを期待しよう。現在発売中の『BRUTUS』にリンチの記事が載っていまして。そこで新作について、「彼女は雰囲気抜群。ただ英語は出来るけど上手じゃないということで、英語版では英語の字幕をつけたんだ。可哀想だとは思ったけれどね、吹き替えよりいいだろ?」
2006-11-18 10:34:46 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:硫黄島2部作
haruniwa
時間のあるうち、見貯めをしておいてね。
私は、姑の招待で『手紙』を見にいく予定のほか、映画の予定はなし。
今週は、芝居を2本。知り合いが出ている「市民ミュージカル」の『カラフル』と、昴の演劇学校の学生芝居で『三人姉妹』
今夜は、テレビドラマ。リリーフランキーの『東京タワー』を見ました。
リンチ監督、奈江の演技をほめず、英語をほめず、「雰囲気」をほめるとは、さすが苦労人。
吹き替えにしなかったなんて、やさしいな。
「字幕をつけなければ、英語を話していることがわかってもらえない英語」かあ。なえさんの、今後に期待します。
2006-11-19 08:43:10 ページのトップへ
リリー
haruniwa
「東京タワー」
テレビでは、こうなるっきゃないだろうと、思ったとおりになった。
これじゃ、「おかん、大好き男」の「うちのおかんは世界一」話、だよねぇ。
冒頭の炭鉱町の雰囲気、炭鉱サイレンで321、どんと、飛び上がるのは、よかった。
本の冒頭では、おとんにぶっとばされて玄関まで空中をすっとんでいくってとこが印象的だったけれど、まっき~さん、さすがだなあ、友達の人体スケッチシーンから入るべきだというのは、大賛成。
このアイディアを松尾スズキに教えてあげたい。
映画は、オダギリジョーと樹木希林だものね、これは見なくちゃ。
大泉洋は、ほんとリリーにそっくりで、そういう意味では、いいキャスティング。でも、「いい人」のリリーが、「いいおかん」の死でお茶の間の涙をさそったところで、そりゃまあ、泣いてくださいとしか言いようがない。
オダギリじゃ、ハンサムすぎるだろ、って思ったのだけれど、リリーの毒っぽさを出すにはいいかも。
蟹江おとんもよかったけれど、「おれの才能を受け継いだ」というには、蟹江から大泉洋が生まれてくる気がしなくて、小林薫のほうが、おとんの陰影をだせて、オダギリが生まれてくる感じがする。
田中祐子は、「海を渡ったバイオリン」の草薙剛のオモニ役とまったくおんなじだった。だれの母親をやっても、こんな感じ?
おかん役の樹木希林が、家賃とりたてばあさんになって1シーンでてきたのもご愛嬌。
極楽とんぼ山本圭壱の役がドランク塚地に変更になって、7月29日放映予定が11月18日に延期になった。
山本出演だったら、もっとバカボンの出番シーンがあったのかな、と思ってみました。塚地バカボンは、目立ったのは、トサカ頭だけ。
2006-11-19 09:43:41 ページのトップへ
子役
haruniwa
ま、我が家は、子役をみていたので、それで満足。
うちの娘と息子は「子役の成長を見届ける会」をふたりで開催していて、今は「志田未来は大人の女優になれるやいなや」「神木隆之介の変声期後にどんな変化がみられるか」を、ウォッチングしています。
志田未来については、「あの童顔をなんとかしないと、子供産んでも母親役はまわってきそうにもない安達祐実の二の舞かなあ」という危惧があるけれど、童顔のまま大人の女優になって淀殿演じている永作博美もいるし、がんばってほしいです。
神木くんは、ちょっと声がかすれていたのですが、大事な変声期、むりせず成長してね。
『14歳の母』志田未来の相手桐野智志役、三浦春馬の順調な成長ぶりに、まけるな神木。
てな、わけで、映画版東京タワー来年の公開をまちます。
2006-11-19 09:44:12 ページのトップへ
Re:硫黄島2部作
mackychan
部分的に光るシーンはいくつかあったけれど。
容態悪化の知らせに対し、「言わんでいい」と返すところ。リアルだよね。そこに二代目の死を被せたところは基本だけど。
貧乏自慢になってしまう危険性はあるけれど、もっと上京直後のエピソードを取り入れてほしかった。消費者金融の窓口で似顔絵を描いて融資額を上げてもらう話とか、そういうエピソードの積み重ねがリリーシズムに繋がると思うので。
まぁこれは『東京タワー』というよりか、他のエッセイで書いていることだから違う方向に流れていってしまうかもしれないけれど。オカンとの関係を綴ったエピソードで一番好きなの、人体スケッチ。関係性とキャラクター、絵というポイントが凝縮されているでしょう、だから冒頭はこれだろうと。
2006-11-19 12:14:45 ページのトップへ
東京タワーもですが、
chiyoisozaki
私は、ここで春さんとまっき~の評論を読むのが楽しみであります。
2006-11-19 14:11:35 ページのトップへ
手紙
haruniwa
今日23日、『手紙』を渋谷で見てきました。「映画の券2枚もらった」と、姑からのおさそいがあったので。
強盗殺人犯の兄とその弟がかわす手紙を中心にした東野圭吾原作の映画化です。
犯罪者の家族への社会からの冷たい扱い、差別、イジメ。
社会の不寛容、自分たちに同調しない者の排除、異質な者への徹底的なイジメ。
「差別のない国」をさがしにここから逃げ出すのではなく、ここから始めるのだ」と、主人公の勤務先の会長が、いいます。
ここにとどまってふんばって、ハジメの一歩が踏み出せる人は、最初から逃げ出す必要はないのよね。もうどこにも逃げ場もなし、踏みとどまるべき足の置き所もはずされてしまう人もいる。
映画だから、最後は弟が罪に服する兄を認め励ますところで「完」です。観客を泣かせようとして作られている映画だから、みんなラストは泣きます。涙もろくなっている私ももちろんハンカチ必須。
でも、ハンカチで目頭おさえながら、「今、涙ふいている人たち、あしたは、また次のイジメ相手を見つけだすのだろうし、まったく無意識にではあろうけれど、異質なものを排除することに手を貸すのだろう。自分が排除に加わっていることなど意識もしないで、平然と人を踏みつけるのだろう」と思って席をたちました。
2006-11-23 18:36:44 ページのトップへ
手紙2
haruniwa
いっしょに見ていた姑、自分が「悪人」の側にたつことなど想像したこともなく、「自分の親戚にはケーサツにつかまるような悪い人がいなくてよかった」と感想を述べる人です。「悪いことをすると、家族も親戚もメーワクをかけることになるって、孫たちにもよく言ってきかせなくちゃね」というのが、姑のこの映画への感想。
自分の価値観をゆるがすことに最初からバリアを作ってしまう老人の感想なのだから、めくじらをたてることもない、とは思うものの、そういう感想を引き出してしまったとしたら、これは、映画の撮り方の問題なのではないだろうか。
『大和』に出演した反町が「私も、家族を守るため、国を守るために戦争に行く」というコメントを出した。
それを知った監督が「映画の主題をまったく理解していない」と、激怒したというニュースを見た。でも、主演俳優にそんなコメントをされてしまうのは、監督が俳優に要求したことがまったく伝わっていなかったということなんじゃないのか、と思った。
この『手紙』も、単に「悪いことすると、家族はたいへんな目にあう」とか「家族を思いあう心は最高ねぇ」というような感想のみを観客に残すのであるならば、テレビのホームドラマをみているほうがいいんじゃないのか。
こんなイジワルな感想を持ってしまう私、私も罪多き人間です。
罪悪と贖罪と赦しの問題を、考え続けていきたいです。
2006-11-23 18:37:19 ページのトップへ
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沢尻エリカ
mackychan
『手紙』はまだ観ていません。しかし沢尻エリカって面白いひとですね。可愛いからもうそれだけで無条件で好きなんですが、妙なファッションセンスとメイクいうか、いやぁ普通の格好が見たいなぁとは思うのですが。『パッチギ!』の頃の方が好きだったり。
海外の映画の子役には強くても、日本の子役に疎かったり。『青いパパイヤの香り』『ピアノ・レッスン』『泥の河』・・・子役で得した映画3傑かな。
先週、今週(今晩)と、引っ越し祝いが続きます。姉の嫁ぎ先の義母さんがビールをケースで送ってくださり、「部屋とビールは提供出来るから、食料だけよろしく」と知人にいっています。そんなわけで一銭も出さずに飲み食い。あぁ気持ちいい。
(長くなります)
今、「朝生」観てます。いじめ問題。教育者が多いですね、当然か。でも「いじめ側は常に多数」と誰かがいって田原さんも「そりゃ当然だ」と返す。もうその時点であぁあらゆるケースを考えてといっている割にはそれが限界なんだろうなと思ったり。
宮崎哲哉が1人、飛ばしています。出てきた頃(自分が高校生の頃かな~)は「~なんだよね」という語尾が特に嫌で大嫌いだったんだけれども、今は大好き。
2006-11-25 02:08:40 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:沢尻エリカ
haruniwa
沢尻エリカについて、『手紙』感想文の続きに書きました。
http://www2.ocn.ne.jp/~haruniwa/eiga0602b.htm
宮崎哲弥について
私は「Old radicalist」なので、よしりんと合わないのと同じくらい宮崎哲弥ともあいません。
宮崎の書いたものも、雑誌散見だけで、単行本では読んでいません。
読まずにきらいというのも、無責任な感想ですが、おおかたの保守主事者が資本論を読んだこともないのに、「マルクス主義はもう終わり」と言うのと同じ。
宮崎が「共同体主義者」を名乗るのなら、共同体のなかに内在するイジメをどうとらえているのか、知りたいところ。
数千年の「農耕共同体」を存続させ、近代産業国家となってからも農村共同体をそっくり会社組織に移行させて、「農耕社会的資本主事」を築いてきたこの「大日本株式会社」において、異質なもの排除は、「国家存続の論理」
日の丸君が代に従わない者は排除せよ、と文部科学省が命じている。
教育現場で「異質な者」「自分たちとあわない者」を排除しようと子供たちがはげむのは、大人の教えに従っているのですから、当然イジメはこれからも続きます。
ただし、「イジメは犯罪」とみなす空気が強くなれば、「クーキを読む」ことにたけた最近のガキどもは、「絶対に証拠を残さないイジメ」すなわち「無視」を徹底させていくでしょうね。
教科書に落書きしたり、上履きをかくしたりという古典的イジメは、証拠が残るゆえ姿を消すでしょう。
が、クラスのある特定の子に、声をかけない、話しかけられても返事をしない、グループ分けをするときは、どのグループもいれることをいやがる、という形で、イジメはつづくでしょう。
「おはよう」とこえかけられても「あいさつをかえさない」のは、証拠が残りませんから。
親が、「自分の子だけは落ちこぼれないでほしい」」「少しでも社会的に有利な仕事について、少しでも多くの生涯賃金をかせいでほしい」ということを望むかぎり、イジメもつづくでしょうし、日本社会のおそろしいまでの均質化、ロボット化、異質な者の排除はつづくでしょう。
2006-11-25 14:26:39 ページのトップへ
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『話ことばの通い路』
mackychan
春さんが06総括をはじめているので、久し振りに『話ことばの通い路』へジャンプ。映画のコーナー入ったら面白くて出てこれなくなった。
『あずみ』の感想に納得。彩ちゃんフトモモを拝むためと「きーさーまー!!」に笑うだけのために1800円は高い高い。原作のあずみはもっと肉感的。テレ東の『逃亡者おりん』が評判いいけど、彼女とかいいんじゃないかな。
随分昔に映像派と呼ばれ本人もそれを自覚していた林海象が活劇『ZIPANG ジパング』を発表。当時の日本映画のどうしようもなさを象徴したような映画でした。『あずみ』との共通点がひとつ。
どちらも百人斬りだかなんだか知らないけど、派手な殺陣をクライマックスに持ってきている。マニアな視点で観なくても、この捉え方が酷い酷い。黒澤が泣くよ、と思った記憶が蘇ってきました
2006-12-03 19:30:39 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:『話ことばの通い路』
haruniwa
私の「映画コラム」は、ほんとに「見たことを忘れちゃうと千円の損」になるから、「損しないための覚え書き」って、いうセコい精神で書かれている「感想文」です。
見巧者の奥深い評論も必要ですし、私のようなシロートが単に面白いか面白くないか、という観点だけで感想を述べるのもありかなって、とこで。
映画館で『三丁目の夕日』見たときは、CGづかいだけが秀逸であとは、もう、これがアカデミー賞そうなめってのが、納得いかないとこがあったけれど、おととい、テレビ放映されたのを見ると、テレビのサイズだと、まあ、他のテレビドラマに比べれば、ずっといい出来だなあと思えた。
たぶん、感想文メモを残していなかったら、映画館でみたときは、どう思ったかなんてのもすぐに忘れちゃうほうなので、メモはこれからも書き残していくつもり。
これまでに、映画欄を読んでくれたのは、まっき~さんただひとりだと思うけれど、映画の専門家に読んでもらえたのなら、ネットUPした甲斐があったというものです。
2006-12-03 22:57:40 ページのトップへ
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ディパーテッド
mackychan
試写会3度目、知り合いのきゃわゆーい女子大生に強請られ、譲ってしまった。
まぁ公開前に2度観てるし、公開後も沢山観るからいいや。
後ほど、「観る前に読むべき批評」をアップしますが、試写会で勝手にリサーチ(こういう時に、インチキ名刺は役に立ちますね)した結果、
『インファナル・アフェア』を観ていないひとが多く、存在自体を知らないひとも多かったです。
リメイクには比較するという楽しみがある反面、(意識的にも無意識的にも)オリジナルから切り離せなくなるという欠点(?)もありますね。今回の場合は、どちらでも構わないと思うのだけれど。
ただ機会があったら香港版も観て欲しいかな。香港版はロマンがあって、映画的な映画です。そういう意味では、容赦のない『ディパーテッド』の描写は、正月からキツイかも苦笑
『東京タワー』映画版のシナリオを読みました。
原作があると個性が活かせないクドカンですが、そのクドカンを発掘したスズキさん・・・さすが、面白い。
これはちょっと、期待出来ます。
2006-12-14 04:52:40 返信フォームへ 掲示板へ戻る
Re:ディパーテッド
haruniwa
私も、「インファナル・アフェア」まっき~さん紹介文を読むまで、知らなかった。
両方くらべて見るのもおもしろそうですね。
クドカンスズキの「東京タワー」は、飯田橋ギンレイで上映されたときに見ます。
春庭、2006年最後の映画カンソー文は、「ラストサムライ」テレビ放映のつっこみです。
2006-12-15 07:18:48 ページのトップへ
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連続書き込み
mackychan
『ラストサムライ』は『ダンス・ウィズ・ウルブス』をやりたかった・・・と、いうことだと思うんです。
戦に疲れ果てた将校は、望んでダコダにあるセッジウィック砦を勤務地に選ぶ。そこでスー族と出会い、心を揺さぶられ、自身の生き方までもが変わっていく。
当時最高のスターだったケビン・コスナーの演出力は素晴らしく、これぞスクリーンで観るべき映画だと思った。(前橋レッドで観ました)
バッファローの大群シーンだけで入場料を払う価値がある。
『ラストサムライ』は、『ダンス・ウィズ・ウルブス』にテレビドラマ『将軍』のエキスをまぶした感じかな。でも『SAYURI』なんかより全然いい。
筋よりも致命的なミスは、日本のはずなのに皆が英語ペラペラというところか。その点、『硫黄島からの手紙』は全編が日本語で、イースト爺の覚悟が伝わってきます。(まぁ『魔女の宅急便』だって海外が舞台なのに日本語だけど)
謙さんより、真田さんがいいですね。こういうキャラ設定も、『ダンス~』とソックリ。
敵役・大村を演じた原田眞人も好演。そう、映画監督です。
戦闘描写はさすがだけど、『ダンス~』のようなスケールと感動はない。「新しいものを観た」という気にさせてくれないのが残念でした。
父は劇場で鑑賞。
いわく、「光永が出来ないことをやっている。そういうことだろ?」
それは、そのとおりです。
2006-12-16 00:39:21 返信フォームへ 掲示板へ戻る
字幕とふきかえ
haruniwa
『ラストサムライ』は、『ダンス・ウィズ・ウルブス』+『将軍』
納得!
アメリカ人は、画面の絵を見ながら、字幕(スクリーンインポーズ)を読むことができないそうですね。
そのため、字幕映画はヒットせず、クロサワなどでも、マニアは、字幕でみるけれど、大衆向けには、ほとんど吹き替えになるとききました。じっさいのアメリカにおける外国語映画の上映を全調査したのではないから、確かなことはわかりませんが。
ラストサムライのサムライ英語、うちでは、渡辺謙も、ほかの人も、みんな長崎遊学時代があって、しかもオランダ語ではなくて英語をならったことのある人たちなんだよね、ということにして、見ていました。
小雪の部分など、あきらかに、日本以外では吹き替えられているのだろうなあ、という雰囲気でした。
だから、「硫黄島への手紙」も、全編吹き替えにならないと見てもらえないのかなあ、と思います。
吹き替え予定だから、二宮の台詞まわしでもよかったのか、とか。ニノ、助演男優賞候補のうわさも。スゴイな、ジャニーズ嵐。
俳優としては、どっちがいいんでしょうか。下手な英語でも、そのまま画面から自分の声がながれるのと、日本語で演じて、上映のときは吹き替えになっているのと。
慣れもあるのでしょうが、私たちが字幕映画、それほど気にならずに鑑賞できるのは、漢字のイメージ喚起力、ぱっと見で意味をつかむことのできる力があらばこそ。
これから漢字を読む能力の低下がすすむでしょうから、字幕という映画の見方、かわっていくかも。
アメリカのように、「全部吹き替え」がおおくなるんじゃないかしら。
スクリーンの絵をみながら字幕のアルファベットを読むのがむずかしい、という制約があるからこそ、トーキーの開発普及が急速だったのも、わかる。
また、画面ですべてを語ろうとしたチャップリンがなかなかトーキーに移行しなかったのもわかる。
字幕読解力は、外国語の映画をどのように見るか、という問題に大きくかかわってきます。
原田眞人、どうも見たこともない俳優だと思いました。監督でしたか。
『突入せよ、浅間山荘事件』をテレビ放映で見ました。
年末、2006年最後の1本は、何にしようかなあ。
2006-12-16 10:44:25 ページのトップへ
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読書録「斎藤美奈子」
haruniwa
2006/12/30 まっき~日記コメントへの返信
上田秋成を集中して読んだのは、シナリオに生かすため?
妖怪ブーム再来とともに秋成再評価も高まっていますね。秋成は、「国学」の分野でも本居宣長の論客だったりして、わたしもいずれじっくり読み直したいと思っています。
斎藤美奈子、娘が大ファンなので、文庫になると必ず読みます。単行本は寝転がって読むのに重くてダメというので、文庫になるまで待つのですが、なかには文庫になるのを待てずに買ったのもある。
数少ない「文庫になるまで待てない書き手」のひとり。そして、娘と私が共通して読む数少ない書き手のひとり。
(文庫で読んだ)
『妊娠小説』(ちくま文庫1997年)
『紅一点論』(ちくま文庫2001年)
『読者は踊る』(文春文庫 2003年)
『モダンガール論』(文春文庫2003年)
『文壇アイドル論』(文春文庫2006年)
(単行本を買ってしまった)
『趣味は読書。』(平凡社2003年)
『文学的商品学』(紀伊國屋書店 2004年)
『物は言いよう』(平凡社 2004年)『文章読本さん江』(筑摩書房, 2002年)
『戦下のレシピ』(岩波書店 2002年)
(まだ読んでない美奈子)
『あほらし屋の鐘が鳴る』(朝日新聞社, 1999年)
『実録・男性誌探訪』(朝日新聞社, 2003年)
『誤読日記』(朝日新聞社, 2005年)
『冠婚葬祭のひみつ』(岩波新書2006年)
「文壇アイドル論」の効用。斎藤美奈子の評を読んで、母親のおすすめ本には見向きもしないのに、斎藤美奈子のことばを信じる娘が、村上春樹を読み始めた。
「みんなが春樹はるきって言うから、読みたくなかった。ベストセラー本を読むほどひまじゃない」と言って、村上春樹に斜めにかまえていた娘が、「母の本箱にあった羊をめぐる冒険読んだら、けっこう面白かった。今までけぎらいしてたけど、次は何から読んだらいいかな」と訪ねてきたので、春樹コーナーにあるのを指さした。「あ、単行本はダメ、文庫だけ」というので、『ノルウェイの森』をあとまわしにして、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を渡しました。
2006-12-30 12:48:05 返信フォームへ 掲示板へ戻る
読書録・年末大人買い
haruniwa
読書記録が消えてなくなってしまったこと、実はおおいにショックでした。読書メモノートをパソコンにうつしたの、大失敗だったかも。
本のタイトルとか著者名とか、すぐに忘れるのです。
28日に池袋ジュンク堂へ行って、「大人買い」をした。
本棚の間を歩いて、目についた本をカートにどんどん入れていく。イスにすわって、目次やあとがきなぞをよみ、一部走り読みして(1)買う(2)店内で読了してしまう(3)買わない、に分類する。
20冊くらいカートに入れて、8冊10520円なりのお会計。年末恒例、1年間働いたごほうびです。
娘には、斎藤美奈子を買ってあげたので、息子がほしいと言っていた本をついでに買ってやろうとしたけれど、タイトルも著者名もちゃんと覚えていない。ま、新書一冊くらい、年末ごほうびに息子にあげてもいいだろう。
戦国シュミレーションゲームフリークの息子、谷口克広の『信長の親衛隊』『織田信長合戦全録―桶狭間から本能寺まで』『信長軍の司令官―部将たちの出世競争 』をこれまでに読んでいる。この信長三部作は中公新書。
店員さんに「あの、信長の親衛隊っていう本を書いた人の最新著書なんですけれど、谷口えっと何だっけ、かつのり?カツヒロ?って人の、信長のナントカっていう本なんですけれど。たぶん、新書だと思います」というあいまいな注文をした。
20分くらい待った。店員、私の注文を忘れたのかもしれない、と思うころ、「はい、ございました。谷口克広『信長の天下布武への道』、こちらでよろしいでしょうか」と、手渡された。
吉川弘文館単行本、値段は2625円で、本日の買い本のなかで一番高かった。
自分の本を買うには、千円以上の本だと「文庫になるまで待つ」「本屋3軒まわって、立ち読み」だったりするのに。
ちゃんと書籍名を覚えていれば、自分で探して、「値段が高いから、買わない」ということもできたのに、店員さんにさんざん探してもらって「買いません」じゃ、悪いかなと思って、買ってきました。
大人買いっていっても、2625円でびびってるんじゃ、たいした大人じゃないですね。
「来年こそは、値段気にせず本を買いたい」と、毎年の年末の述懐。
まっき~さん、楽しいブックライフできた2006年でしたか?
2006-12-30 12:50:50 ページのトップへ
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上田秋成
mackychan
そう、シナリオ執筆の参考のために読みました。それと泉鏡花も。
当初予定していた物語は完全にどこかに消えました。やはり群像劇をやりたい。それと一代記もやりたい。映画的スケールを意識した力作と呼ばれるものを書き上げたいと白紙に戻したのです。
完成は秋を予定。じっくり時間をかけて、今度こそと。
昨日は前の前の前のバイト先の仲間がやってきて忘年会&引っ越し祝い。
日本酒オンリーだったので、若干、身体が鈍い。明日のバイトのため、早く寝ようかな今日は。
春さん、よいお年を。来年も色々と教えてね。そいでもって、自分のどーでもいい薀蓄に付き合ってください
2006-12-30 22:37:41 返信フォームへ 掲示板へ戻る
うんちく
haruniwa
映画蘊蓄にかけては、ほんと信頼していますから、大いに楽しみながら読みますよ。
あしたのプライド楽しみね。でも、場内に入って見ていられるのかしら。入場整理が門外ばかりだったら、試合見ていられないのでは?
でも、選手のそばで生の雰囲気が味わえるなら、門外に立つのも楽しいのかな。
うちは、あかしろの歌のほう。きょうはレコード大賞きいて、ナツメロ部分で歌いました。
2006-12-31 01:21:32 ページのトップへ
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大人の教科書(ちょっと長文
mackychan
赤福食べ過ぎて、気持ち悪いです。
今日はテレビのお話でも。
まぁバイトしながら、ものを書きながらも、それなりに年末年始テレビもこなしていって。
春さんは紅白だよね。OZMAくん、そんなに酷かったんだ?写真さえ見ていないからなんともいえないのだけれども。
こっちはこっちで、TBSの秋桜戦で、秋山のほうがオイルを塗っていたいや塗っていないで大揉め。ちょっと白けた感じです。
2日夜、スカパー!で黒澤特集。観過ぎて劣化したビデオテープを捨て、『天国と地獄』を録画し直す。改めて傑作に向き合う。もう嫌になってしまうくらいの出来で、ちょっと落ち込む。リュック・ベッソンが『カッコーの巣の上で』を観ると映画をやめようかと思うといっているけれど、その気持ちが分かる。どうしてこんなに完璧なんだろう、ひょっとしたら映画はこれ1本でいいのではないかとまで思いつめる。まぁ翌日は、それでも映画は進化し続けなければと思い直すのだけれども。
昨晩は、フジテレビの深夜番組『大人の教科書』。
出演に(元AV嬢の)及川奈央の名前があったから、気になって。別にタイプではないのですが、この子は充分にタレントとしてやっていける才能がありますね。
で、内容は、北条早雲からはじまって、秀吉の天下統一まで、つまり戦国時代をコミックと色気をまぶして解説している。
バブルや堀江君で説明していくくだりに新味はないけれど、分かり易かった。春さんの息子さんは、こういう番組までチェックしているのかな。
どういうわけか自分、フォークランド戦争やIRA関係、ベトナムに関しては書籍を大量購入してまで知ろうとするのに、日本の歴史に疎い。近代史は、人並み程度には知っているつもりだけれど。
2007-01-04 22:07:11 返信フォームへ 掲示板へ戻る
つづき
mackychan
そうそう、年末に人志松本のすべらない話が珍しく23時台に放送されたのですが、ご覧になりました?
「麒麟」の田村が話す貧乏話は傑作です。中学時代に父の借金で家を差し押さえられ、一家離散。彼は公園で暮らしていた。風雨をしのぐため、巻き貝をイメージした屋根つきすべり台の「なか」で暮らしていた。市としては「巻き貝」のつもりだけれど、どう見ても「巻き巻きウンチ」にしか見えないデザインで、近所の子どもらは「巻きウン公園」と呼んでいた。子どもたちはすべり台のなかで眠る田村を発見、「あそこに何か居る。お化けだ。ウンチのお化けが出る」と噂になり、「出て行けー!」と石を投げられた。田村少年は激憤、「俺はお化けじゃない!神様だぁ!」と叫ぶ。・・・数日後、いつものようにすべり台のなかで眠る田村少年の頭に、紙切れが。「下痢が止まらないのですが、どうしたらいいですか。○年●組、△△」