2012/09/13
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十二単日記2012夏(9)踊るひまわり実演
踊ってきました。9月8日。踊っているときは、ダンサーのe-Na(イーナ)ちゃんです。
文化センター祭土曜日実演の部、最終演目。ジャズダンス、1曲は、「プレスリーの監獄ロック」次は「アデルのルーモアハズイット」最後にフィナーレで「ひょっこりひょうたん島」、3曲踊りました。
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毎年、振り付けが覚えられなくて、前列の人の動きを見て半拍遅れで手足動かす、という方式でやってきたのですが、今年は熱心なメンバーのおかげで、振り付けもまあまあ覚えられました。
今まで一番年上のT子さんは、「私は、練習だけ参加して体調を整えたいので、発表会はパス」と言ってきたのですが、私からお願いして「いっしょに舞台で踊る」という新課題もクリアできました。T子さんは、合唱や朗読の活動を続けていて、「合唱するための筋力を衰えさせないための身体作り」が目的でストレッチなどを中心に練習に参加してきました。舞台に出るのはいやだ、とおっしゃっていたのを、無理矢理引っ張り出したのです。
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前日の最終練習でのスナップ。フィナーレの最後におじきをして終わるところ。
一番右端(上手)がT子さん。黄色いシャツで前から叱咤の声を飛ばしているのが先生
T子さんは、元小学校校長先生で、とてもおだやかで包容力のあるすてきな方です。数年前に退職なさってからは、週に数度教育関連の勤務を続けているほかは、ご主人やお孫さん達のお世話のほかは、合唱やご主人との海外旅行などの活動で生き生きと定年後もすごしていらっしゃり、私には「退職後、こんなふうに過ごせたらいいなあ」というあこがれのシニアです。
もちろん、私の場合、年金では暮らせないし、T子さんのように優雅な老後は望めませんけれど、凛としたたたずまいや、歌や朗読などを続けて行く情熱を見習いたいと思っているのです。
私の所属するジャズダンスサークルでは、練習のほかの懇親会などでも、自分自身の他の活動の話などが多く出て、おしゃべりに花が咲きます。ミサイルママが水曜日と金曜日のジャズダンスのほか、木曜日にはパステル画を習い、休日には「ひとり登山」で槍ヶ岳や尾瀬のトレッキングを続けていること、会長さんやMさんは第九の合唱の会に入っていること、Kさんは、書道を続けてきたことなど、おしゃべりに出てくるのも、自分自身のことが多かった。それで、私はどの人がどんな趣味を持っているか、どんな活動をしているかは知っているけれど、だれがどんな仕事だったか、だれが何人家族なのか、という点については、ほとんど知りませんでした。
本人が自分から喋らない限り、家族のことや仕事のことをこちらから聞き出したりしない、という「趣味を通じての集まり」に徹するという、サークル創立当初からの暗黙の方針で、T子さんも、定年退職したことは自分から話したことがありましたが、元の職業が何ということなど話したことがありませんでした。T子さんが退職前は小学校の校長先生だったことを知ったのは、検索でたまたま名前が出てきたからです。
Sさんは、現在はご主人とハウスクリーニングの会社を運営していることは聞いていましたが、結婚前は化粧品会社のインストラクターだったこと、リハーサル室での準備運動が終わり、出演時のメイクの話をしていて知りました。さっそく「Sさん、T子さんの眉を描いてくれない?」と頼んでみました。日頃ノーメイクのT子さん、「口紅だけつけたから、メイクはこれで許してね」と言ったのですが、私は、「日頃しないメイクをするのも、発表会の目的のひとつ。普段の自分とはまったく違う自分を発見するためよ」と、T子さんに「眉を描く」という課題を出したのです。すてきなメイクが出来上がりました。
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発表会前日。最終練習のスナップ。前列一番前の太い体がイーナです。
後列中央のスマートさんはミサイルママ。
私は、日頃は地味な色のリップ、3年くらい顔ソリもしたことない肌に、化粧水とシミ隠しのファンデーションをつけるくらいなのですが、昨年2011年の発表会のとき、たまたま歌手のユミさんにメークの仕方を指摘されました。「そんな顔じゃダメ。舞台に上がるからには、普段とちがう自分になりきらなきゃ」とアドバイスされ、顔を直されました。眉を描き直してもらい、口紅もより赤くなり、派手な顔になりました。日頃お世話になっている文化センター事務室の係員には、いつもノーメイクの顔で接していたので、「誰だかわからなかった。別人かと思った」と言われました。
今年は、それに付け足して、Aさんと「今年はマツゲをつけてみる」という課題に挑戦。百均店で、2組で100円の付けマツゲを買ってきて、つけてみました。生まれて初めての「付けマツゲデビュー」です。去年の派手リップにも増して、「派手お目メ」になりました。自分でもこんなに目がぱっちり見えるなんて驚きです。
メイクの力というのは大きいなあ。美容師さんの団体が、介護施設の高齢者にメイクを施すボランティア活動をして、70代80代の女性達から、「きれいになった」「若返った」「心に張りが出た」と喜ばれている、というニュースを見たことがあります。
日頃は、皺と白髪は人生の勲章と思って生活しているけれど、たまには思いっきりメイクをすることも、心のリハビリにとってとてもいいことなんだと思います。これからの高齢社会、明るくきれいな高齢者でいたいです。ま、元の造作については云々せずとも、明るい表情でいるだけでも、心に生き生きした感情が出てくると信じて。
合唱サークルでも朗読サークルでも活躍しているT子さんは、まろやかおだやかな声で「私たちのサークルは、40代50代60代の人たちが中心になって活動しています」と、サークル紹介をしました。しかし、ほんとうは、今いるメンバー全員が60代なのです。
「きっと、観客は、だれが40代なのかな、あの人は50代かなって推測して見ているから、そういうときは、きっと私が40代に見えるはず、と思って踊るのよ」と、メンバーに声かけました。
9月8日、本番当日の出来は。
新曲のアデルは、一ヶ所、振り付けを間違えて、左足を「ロンデジャンプアテール」でくるりと回すべきところを、ただ横に足を出してしまいました。たまたま前列センターに出た位置、目立つところで間違えてしまいました。あんなに練習したのに。でも、この間違いに気づく人は振り付けの先生だけです。他の観客は、そこがロンデジャンプなのか、ただ横へ足を滑らせるのかは、知らないので、そういう振り付けだったと思って見ているから平気と思って、次の動きへ。
ここを終えれば、あとは、背景のごとく後列でポーズとって立っているだけ。最初は前を向いて立っていましたが、先生から「そこ、後ろ向きになっていて」という振り付け変更指示があって、カンペキに「前列が踊っているとき、影の役の後列さん」でした。ま、いいんですけれど、影でも踊りのうち。
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前日練習のスナップ。後列で後ろ向きになって、影の役でじっと立っている。
先生から「イナちゃん、もっとプリエを深くして前傾姿勢!」と叱られました。ヒザが痛いからちょっと楽な姿勢をとったんです。本番では、ちゃんと前に傾きました。
監獄ロックは、T子さんとペアになってツイストを踊る振り付けもあり、楽しく踊れました。下手はへたなりに、躍る心で楽しく踊る。付けマツゲの派手めのメイクで人前に立つ、という緊張感が心を若々しくします。
ジャズダンスで心身明るく健康に。生き生きとした表情と動きを保つための1年1度の発表会、楽しくすごせました。
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監獄ロック、板付きで曲の出だしを待っているところ。
一番左(下手)がT子さん、一番右(上手)がe-Na)
<おわり>
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十二単日記2012夏(9)踊るひまわり実演
踊ってきました。9月8日。踊っているときは、ダンサーのe-Na(イーナ)ちゃんです。
文化センター祭土曜日実演の部、最終演目。ジャズダンス、1曲は、「プレスリーの監獄ロック」次は「アデルのルーモアハズイット」最後にフィナーレで「ひょっこりひょうたん島」、3曲踊りました。
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毎年、振り付けが覚えられなくて、前列の人の動きを見て半拍遅れで手足動かす、という方式でやってきたのですが、今年は熱心なメンバーのおかげで、振り付けもまあまあ覚えられました。
今まで一番年上のT子さんは、「私は、練習だけ参加して体調を整えたいので、発表会はパス」と言ってきたのですが、私からお願いして「いっしょに舞台で踊る」という新課題もクリアできました。T子さんは、合唱や朗読の活動を続けていて、「合唱するための筋力を衰えさせないための身体作り」が目的でストレッチなどを中心に練習に参加してきました。舞台に出るのはいやだ、とおっしゃっていたのを、無理矢理引っ張り出したのです。
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前日の最終練習でのスナップ。フィナーレの最後におじきをして終わるところ。
一番右端(上手)がT子さん。黄色いシャツで前から叱咤の声を飛ばしているのが先生
T子さんは、元小学校校長先生で、とてもおだやかで包容力のあるすてきな方です。数年前に退職なさってからは、週に数度教育関連の勤務を続けているほかは、ご主人やお孫さん達のお世話のほかは、合唱やご主人との海外旅行などの活動で生き生きと定年後もすごしていらっしゃり、私には「退職後、こんなふうに過ごせたらいいなあ」というあこがれのシニアです。
もちろん、私の場合、年金では暮らせないし、T子さんのように優雅な老後は望めませんけれど、凛としたたたずまいや、歌や朗読などを続けて行く情熱を見習いたいと思っているのです。
私の所属するジャズダンスサークルでは、練習のほかの懇親会などでも、自分自身の他の活動の話などが多く出て、おしゃべりに花が咲きます。ミサイルママが水曜日と金曜日のジャズダンスのほか、木曜日にはパステル画を習い、休日には「ひとり登山」で槍ヶ岳や尾瀬のトレッキングを続けていること、会長さんやMさんは第九の合唱の会に入っていること、Kさんは、書道を続けてきたことなど、おしゃべりに出てくるのも、自分自身のことが多かった。それで、私はどの人がどんな趣味を持っているか、どんな活動をしているかは知っているけれど、だれがどんな仕事だったか、だれが何人家族なのか、という点については、ほとんど知りませんでした。
本人が自分から喋らない限り、家族のことや仕事のことをこちらから聞き出したりしない、という「趣味を通じての集まり」に徹するという、サークル創立当初からの暗黙の方針で、T子さんも、定年退職したことは自分から話したことがありましたが、元の職業が何ということなど話したことがありませんでした。T子さんが退職前は小学校の校長先生だったことを知ったのは、検索でたまたま名前が出てきたからです。
Sさんは、現在はご主人とハウスクリーニングの会社を運営していることは聞いていましたが、結婚前は化粧品会社のインストラクターだったこと、リハーサル室での準備運動が終わり、出演時のメイクの話をしていて知りました。さっそく「Sさん、T子さんの眉を描いてくれない?」と頼んでみました。日頃ノーメイクのT子さん、「口紅だけつけたから、メイクはこれで許してね」と言ったのですが、私は、「日頃しないメイクをするのも、発表会の目的のひとつ。普段の自分とはまったく違う自分を発見するためよ」と、T子さんに「眉を描く」という課題を出したのです。すてきなメイクが出来上がりました。
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発表会前日。最終練習のスナップ。前列一番前の太い体がイーナです。
後列中央のスマートさんはミサイルママ。
私は、日頃は地味な色のリップ、3年くらい顔ソリもしたことない肌に、化粧水とシミ隠しのファンデーションをつけるくらいなのですが、昨年2011年の発表会のとき、たまたま歌手のユミさんにメークの仕方を指摘されました。「そんな顔じゃダメ。舞台に上がるからには、普段とちがう自分になりきらなきゃ」とアドバイスされ、顔を直されました。眉を描き直してもらい、口紅もより赤くなり、派手な顔になりました。日頃お世話になっている文化センター事務室の係員には、いつもノーメイクの顔で接していたので、「誰だかわからなかった。別人かと思った」と言われました。
今年は、それに付け足して、Aさんと「今年はマツゲをつけてみる」という課題に挑戦。百均店で、2組で100円の付けマツゲを買ってきて、つけてみました。生まれて初めての「付けマツゲデビュー」です。去年の派手リップにも増して、「派手お目メ」になりました。自分でもこんなに目がぱっちり見えるなんて驚きです。
メイクの力というのは大きいなあ。美容師さんの団体が、介護施設の高齢者にメイクを施すボランティア活動をして、70代80代の女性達から、「きれいになった」「若返った」「心に張りが出た」と喜ばれている、というニュースを見たことがあります。
日頃は、皺と白髪は人生の勲章と思って生活しているけれど、たまには思いっきりメイクをすることも、心のリハビリにとってとてもいいことなんだと思います。これからの高齢社会、明るくきれいな高齢者でいたいです。ま、元の造作については云々せずとも、明るい表情でいるだけでも、心に生き生きした感情が出てくると信じて。
合唱サークルでも朗読サークルでも活躍しているT子さんは、まろやかおだやかな声で「私たちのサークルは、40代50代60代の人たちが中心になって活動しています」と、サークル紹介をしました。しかし、ほんとうは、今いるメンバー全員が60代なのです。
「きっと、観客は、だれが40代なのかな、あの人は50代かなって推測して見ているから、そういうときは、きっと私が40代に見えるはず、と思って踊るのよ」と、メンバーに声かけました。
9月8日、本番当日の出来は。
新曲のアデルは、一ヶ所、振り付けを間違えて、左足を「ロンデジャンプアテール」でくるりと回すべきところを、ただ横に足を出してしまいました。たまたま前列センターに出た位置、目立つところで間違えてしまいました。あんなに練習したのに。でも、この間違いに気づく人は振り付けの先生だけです。他の観客は、そこがロンデジャンプなのか、ただ横へ足を滑らせるのかは、知らないので、そういう振り付けだったと思って見ているから平気と思って、次の動きへ。
ここを終えれば、あとは、背景のごとく後列でポーズとって立っているだけ。最初は前を向いて立っていましたが、先生から「そこ、後ろ向きになっていて」という振り付け変更指示があって、カンペキに「前列が踊っているとき、影の役の後列さん」でした。ま、いいんですけれど、影でも踊りのうち。
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前日練習のスナップ。後列で後ろ向きになって、影の役でじっと立っている。
先生から「イナちゃん、もっとプリエを深くして前傾姿勢!」と叱られました。ヒザが痛いからちょっと楽な姿勢をとったんです。本番では、ちゃんと前に傾きました。
監獄ロックは、T子さんとペアになってツイストを踊る振り付けもあり、楽しく踊れました。下手はへたなりに、躍る心で楽しく踊る。付けマツゲの派手めのメイクで人前に立つ、という緊張感が心を若々しくします。
ジャズダンスで心身明るく健康に。生き生きとした表情と動きを保つための1年1度の発表会、楽しくすごせました。
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監獄ロック、板付きで曲の出だしを待っているところ。
一番左(下手)がT子さん、一番右(上手)がe-Na)
<おわり>