エッフェル塔
2013/04/04
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>のんびり春休み2013春(3)けんちく体操やってみた
3月16日土曜日。東京には開花宣言も出て、16日はぽかぽかの暖かい一日でした。地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅に集合した「埼玉県立美術館主催 都内建築見学会」の一行。案内役の建築学者米山勇先生の説明をうかがいながら、拓殖大学国際教育研究所(旧東方文化学院 内田祥三設計)、小石川銅御殿(北見米造設計施工)、文京区スポーツセンター(大谷幸夫設計)の三ヶ所を見学しました。建築見学報告はのちほど。
今回の報告は、「けんちく体操」について。
けんちく体操とは、米山先生が主宰する「建築物を身体で表現するパフォーマンス」です。

レインボウブリッジ
世界中のユニークな建築物を、体を使ってその形や構造を表してみようという試みで、DVDも発売されています。各地でワークショップが行われて、身体による表現の楽しさを味わうとともに、建築に対する興味を引き起こす一石二鳥の教育プログラムです。
3月9日に、埼玉県立美術館で今回の見学を前にしてレクチャーがあり、米山先生の講演の最後に、けんちく体操の紹介がありました。参加者は、建築を見学することを楽しむ人たちが集まっていますから、見ることが主体で、体を動かすことには興味がない。ほとんどの人は「けんちく体操」といわれても、「ええ~っ、ほんとうにやるのぉ」という反応でした。
私は「身体表現命」のダンスおばはんですから、さっそくyoutubeで「けんちく体操」をチェックしました。うん、楽しそう。
http://www.youtube.com/watch?v=gz7hE6Wd4qQ
東京タワーや都庁なら、私にもできそう、と、見学会さいごのワークショップで、どんなお題が出るのか、楽しみにしていました。
文京スポーツセンター、外観について米山先生の解説を聞き、内部見学を終えて、スポーツセンター脇の公園でワークショップがはじまりました。レクチャー時に「動きやすい服装で来るように」という指示があり、みな、上着も脱いで、最初は「なんで建物見る会なのに、体を動かさなきゃなんないんだろう」という顔をしていましたが、まず、例題の「東京タワー」を一人ずつ、自分の形を作ってみました。
「これ、イイネ賞」が米山先生から紹介されると一気に盛り上がり、あとは、皆生き生きと取り組みました。
形は自由に表現していいので、建築への自分のイメージ、自分はこの建物をどう見たか、ということを表現するのだ、というヨネ先生の解説。アサヒスーパードライホール(通称ウ○コビル)のウ○コの形を、それぞれが体を斜めに倒したり、手をそよがせたりして表現するうちには、皆すっかり楽しい顔になっていました。
二人組になると、お題は「東京ゲートブリッジ」。湾岸の新名所の橋です。恐竜のように見える部分の表現がちと難しくて、なかなか、「これ、イイネッ」にはなりませんでした。

6人組で「築地本願寺」など、複雑な形をどう表すか、グループでああでもない、こうでもないとアイデアを出し合いながら形を作り、6人並んで合わせていきます。築地本願寺は、「これ、いいね次点」でした。
築地本願寺
いつもなら60分から90分かけて行われるけんちく体操ワークショップですが、建築見学会終了後の時間をとってのことなので、30分のミニワークショップということで、参加者が「もっとやってみた~い」という気分になったところでおわりになりました。
もとよりやる気満々だった私は、むろん「もっと続けてもいいのに」と思いました。茗荷谷駅への帰り道、「最初は、何やらせんだろって思ってたけれど、やってみたら、楽しかった」と、いう声が回りから聞こえました。
新学期の「自主的な学びをうながす授業プログラム」に関して、アイディアが浮かびました。これまでも、日本語学や日本語教授法の教室で、「ゲームを取り入れた日本語学習」というワークショップを実施してきたのですが、私の授業でも、この「けんちく体操」をアレンジした「ことば体操」が出来ると思うのです。
これまでも、漢字の基本を教えるために、留学生の前で「大」の字や「小」の字などを体を使って教えてきました。「大」の字は、前を向き、両手を水平にして、足を思い切って横に開く。「足」という字のときは、横を向いて手を前に突きだし、後ろ足を跳ね上げる。非漢字圏の学生に漢字の形を印象づけるための身体表現です。
これを日本語教授法のクラスで、文字だけでなく、単語を一人で、ペアで、グループで表現するというワークショップをしてみようと思いつきました。
「闘争」「雲」「愛」など、身体を使って表現させる。ジェスチャーではなく、ひとつの「形」で言葉の内容を表す身体表現、、まずは4月に実験してみましょう。「考える」という動詞をお題にしたら、みな、ロダンのあの形になるやもしれず、おもしろいものになるか、大失敗か、やってみなければ。
「日本語について考える」という動機づけとして、これをやってみて、果たして日本語学を学ぶことに興味が持てるかどうかわかりませんが。
ぽかぽか陽気の春の一日、とても有意義で楽しかったです。
<つづく>

2013/04/04
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>のんびり春休み2013春(3)けんちく体操やってみた
3月16日土曜日。東京には開花宣言も出て、16日はぽかぽかの暖かい一日でした。地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅に集合した「埼玉県立美術館主催 都内建築見学会」の一行。案内役の建築学者米山勇先生の説明をうかがいながら、拓殖大学国際教育研究所(旧東方文化学院 内田祥三設計)、小石川銅御殿(北見米造設計施工)、文京区スポーツセンター(大谷幸夫設計)の三ヶ所を見学しました。建築見学報告はのちほど。
今回の報告は、「けんちく体操」について。
けんちく体操とは、米山先生が主宰する「建築物を身体で表現するパフォーマンス」です。

レインボウブリッジ
世界中のユニークな建築物を、体を使ってその形や構造を表してみようという試みで、DVDも発売されています。各地でワークショップが行われて、身体による表現の楽しさを味わうとともに、建築に対する興味を引き起こす一石二鳥の教育プログラムです。
3月9日に、埼玉県立美術館で今回の見学を前にしてレクチャーがあり、米山先生の講演の最後に、けんちく体操の紹介がありました。参加者は、建築を見学することを楽しむ人たちが集まっていますから、見ることが主体で、体を動かすことには興味がない。ほとんどの人は「けんちく体操」といわれても、「ええ~っ、ほんとうにやるのぉ」という反応でした。
私は「身体表現命」のダンスおばはんですから、さっそくyoutubeで「けんちく体操」をチェックしました。うん、楽しそう。
http://www.youtube.com/watch?v=gz7hE6Wd4qQ
東京タワーや都庁なら、私にもできそう、と、見学会さいごのワークショップで、どんなお題が出るのか、楽しみにしていました。
文京スポーツセンター、外観について米山先生の解説を聞き、内部見学を終えて、スポーツセンター脇の公園でワークショップがはじまりました。レクチャー時に「動きやすい服装で来るように」という指示があり、みな、上着も脱いで、最初は「なんで建物見る会なのに、体を動かさなきゃなんないんだろう」という顔をしていましたが、まず、例題の「東京タワー」を一人ずつ、自分の形を作ってみました。
「これ、イイネ賞」が米山先生から紹介されると一気に盛り上がり、あとは、皆生き生きと取り組みました。
形は自由に表現していいので、建築への自分のイメージ、自分はこの建物をどう見たか、ということを表現するのだ、というヨネ先生の解説。アサヒスーパードライホール(通称ウ○コビル)のウ○コの形を、それぞれが体を斜めに倒したり、手をそよがせたりして表現するうちには、皆すっかり楽しい顔になっていました。
二人組になると、お題は「東京ゲートブリッジ」。湾岸の新名所の橋です。恐竜のように見える部分の表現がちと難しくて、なかなか、「これ、イイネッ」にはなりませんでした。

6人組で「築地本願寺」など、複雑な形をどう表すか、グループでああでもない、こうでもないとアイデアを出し合いながら形を作り、6人並んで合わせていきます。築地本願寺は、「これ、いいね次点」でした。
築地本願寺

いつもなら60分から90分かけて行われるけんちく体操ワークショップですが、建築見学会終了後の時間をとってのことなので、30分のミニワークショップということで、参加者が「もっとやってみた~い」という気分になったところでおわりになりました。
もとよりやる気満々だった私は、むろん「もっと続けてもいいのに」と思いました。茗荷谷駅への帰り道、「最初は、何やらせんだろって思ってたけれど、やってみたら、楽しかった」と、いう声が回りから聞こえました。
新学期の「自主的な学びをうながす授業プログラム」に関して、アイディアが浮かびました。これまでも、日本語学や日本語教授法の教室で、「ゲームを取り入れた日本語学習」というワークショップを実施してきたのですが、私の授業でも、この「けんちく体操」をアレンジした「ことば体操」が出来ると思うのです。
これまでも、漢字の基本を教えるために、留学生の前で「大」の字や「小」の字などを体を使って教えてきました。「大」の字は、前を向き、両手を水平にして、足を思い切って横に開く。「足」という字のときは、横を向いて手を前に突きだし、後ろ足を跳ね上げる。非漢字圏の学生に漢字の形を印象づけるための身体表現です。
これを日本語教授法のクラスで、文字だけでなく、単語を一人で、ペアで、グループで表現するというワークショップをしてみようと思いつきました。
「闘争」「雲」「愛」など、身体を使って表現させる。ジェスチャーではなく、ひとつの「形」で言葉の内容を表す身体表現、、まずは4月に実験してみましょう。「考える」という動詞をお題にしたら、みな、ロダンのあの形になるやもしれず、おもしろいものになるか、大失敗か、やってみなければ。
「日本語について考える」という動機づけとして、これをやってみて、果たして日本語学を学ぶことに興味が持てるかどうかわかりませんが。
ぽかぽか陽気の春の一日、とても有意義で楽しかったです。
<つづく>