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ぽかぽか春庭「桜散歩」

2013-04-06 00:00:01 | エッセイ、コラム
東御苑

2013/04/06
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>のんびり春休み2013春(3)桜散歩私の好きな桜景色

 今年は、寒い冬のあと、思いがけず早めの開花宣言が16日に出ました。月末までに花は全部地ってしまうだろう、と思ったら、咲いた後寒さが戻ったために花が長持ちして、私は、18日から31日まであちこちを歩きまわって桜を楽しむことができました。

 私の花見は、文字通り見て歩くだけの「おさんぽ花見」ですが、人々が皆で集まってシートを敷き、食べたり飲んだりするようすを見物するのも好きです。平和だなあと思います。よい光景です。
 花見は、豊作の予祝行事。秋の実りを願う人々の祈りが込められています。私も「みんなの人生がそれぞれに豊作であれ」と思いながら、歩きました。

 都内にも桜名所はいろいろありますが、私が好きな桜たち。

飯田橋ラムラ西口

近代美術館前

平河門

東御苑

工芸館

千鳥ヶ淵

北の丸公園北桔梗門前のしだれ桜


『女うたの桜』
・清水へ祇園をよぎる桜月夜 こよひ逢ふ人みなうつくしき(与謝野晶子・みだれ髪)
・桜ばないのち一ぱいに咲くからに生命(いのち)をかけてわが眺めたり(岡本かの子・浴身)
・城門の閉まるを告げて打つ太鼓夕桜なほ燿ひてあり(初井しず枝・夏木立)
・昔とはどこより昔 桜より遠くは見せぬ春の曇りは(築地正子・鷺の書)
・山辺には万朶のさくらひとりねて夢に風吹くなにぞさびしき(山中智恵子・喝食天)
・さくら花幾春かけて老いゆかん身に水流の音ひびくなり(馬場あき子・桜花伝承)
・抱(いだ)かれてこの世の初めに見たる白 花極まりて桜なりしか(稲葉京子・槐の傘)
・警報機鳴るやもしれぬうつし世のさくらのやみのにほふばかりを(永井陽子・なよたけ拾遺)
・さくらさくらさくら咲き初め咲き終わりなにもなかったような公園(俵万智・サラダ記念日)
・三百五十の闇夜を抜けて桜勁しかならず年の雨に遭ふ花(辰巳泰子2005)
・押しひらくちから蕾に秘められて万の桜はふるえつつ咲く(松平盟子)


上野山
・一葉も見し上野山の糸桜明日質入れの帯締めて見る(春庭2005)

近代美術館前(皇居一周マラソンが盛んな日)
・しだれ桜垂れてお堀に枝うつす平河門まえランナーとび去る(2013)
近代美術館(中村彝の作品前で)
・ニッポンの桜をいかに刻みしかエロシェンコ像目つぶりしまま(2013)
新宿二丁目(チーママにかわりて詠める)
・老いてなお夜桜に寄す秘め心あの人はいまあの人は今(2013)

 さまざまな桜。
 3月30日に歩いた大手町駅-東御苑-北の丸公園-飯田橋。歩いたといっても、せいぜい2km。
 歩いているうちにはおなかがすきますから、途中の露天店で鮎の塩焼きとさざえ串焼きを買いました。シートを持ってきていないし、ベンチはカップルがすわっている。3人掛け4人掛けぐらいの幅のベンチで、あとひとりくらいかけられそうなスペースはあると思っても二人寄り添っているベンチにおじゃまするのは、遠慮しちゃいます。結局、ほおばりながら歩きました。お行儀悪いけれど、ものを食べながら歩いてはならぬとしつけてくださった父さん母さんに、いまは時代が変わったのよ、と、言い訳しながら。
このぶらぶら歩きの消費カロリーは200カロリー程度。お団子一本食べたら元の木阿弥とがまんして帰ったけれど、家に帰ってから甘納豆一袋とアーモンドチョコ一箱食べました。やせないね。

<つづく>
コメント (10)
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