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ぽかぽか春庭「青淵文庫ミュージアムコンサート」

2013-11-20 00:00:01 | エッセイ、コラム

2013/11/20
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十三里半日記11月(6)青淵文庫ミュージアムコンサート

 11月17日日曜日に、飛鳥山公園内の渋沢史料館青淵文庫でミュージアムコンサートの催しに出かけました。
 かっては、6千坪の広さに渋沢栄一子爵邸が広がっていたという飛鳥山公園南側。現在は、渋沢史料館のほか、飛鳥山博物館、紙の博物館が並んでします。そして渋沢史料館の付属館として、渋沢栄一の集めた書籍の保管庫兼閲覧室だった青淵文庫が公開されています。

 無料で楽しむのが大好きな私なのに、青淵文庫で行われていたミュージアムコンサーとにこれまで気づきませんでした。10年前からはじまり、毎年数回、今年はすで3回のミュージアムコンサートが開催されたというのに、今回の4回目でやっと気づき、メール申込みをしました。建物レクチャーとコンサートで1時間のイベント、入館料300円必要なほかは無料です。

 ジャズダンスサークル仲間のT子さんをおさそいしていっしょに行きました。11月10日にすてきな「おはなし」の朗読を聞かせていただいたT子さんに、「コンサート後のお茶」をごちそうしたら、「おはなし」のお礼になるかなって思ったのです。

 2時の開演まで、まだ間があると思って青淵文庫の前で建物外観写真を撮っていたら、「e-Naちゃん」と、呼ぶ声。e-Na(イーナ)は、私のダンサーネームです。
 「1時半ごろ開場だから、渋沢史料館にきているということだったので、本館のほうで1時半から待っていた」と、T子さん。わお、またミスをしてしまいました。私は「本館で待っている」と、言ったっていうことをすっかり忘れて、コンサートが行われる青淵文庫の前にいたのです。

 だれかと待ち合わせすると、待ち合わせの時間か場所のどちらかを間違えるのが私の常態。相手を待たせてしまった時「ごめんなさい、悪いことしてしまった」と思うの常なので、極力避け、たいていはおひとり様で出かけるのです。待ち合わせができない私。でも、寛容なT子さんは、怒ったりしません。元校長先生、遅刻の児童にもきっとやさしい先生だったことでしょう。

コンサート開演前の青淵文庫室内


 今日のコンサートの演奏者は、サクソフォーン四重奏団タルカス。東京芸大の学生サクソフォン奏者が集まって作った室内楽です。私はサクソフォン四重奏団の演奏を初めてききました。弦楽四重奏などの室内楽はときどき聞いてきましたが、サクソフォンカルテットは初めてでした。

サクソフォン四重奏団タルカスをまっている室内
←T子さん

 演奏はとても豊かな音色で、団名の由来になっている、サクソフォン四重奏曲「タルカス」を聞きました。四重奏団のひとり、司会を担当している上野耕平は21歳。8歳で吹奏楽部のサックスを吹き、数々のコンクーク入賞してきた、とプロフィールにあります。
 カルテットの4人は、それぞれ小学生時代にサックス演奏をはじめて、私も「題名のない音楽会」の「ちびっこ天才演奏家」なんてプログラムのときに見た記憶がある人もいました。2012年に横浜でソロリサイタルを開催した松下洋はじめ、将来を嘱望されてきた4人のようです。

 最初の曲「タルカス」は、サックス四重奏の定番曲らしいです。私はそもそもサキソフォン四重奏をはじめて聞いたので、へぇ、サックス4つ集まると、こんなに豊かな音とハーモニーを楽しめるんだと、びっくりしました。
 四重奏の楽器は、ソプラノサックス、アルトサックス、テナーサックス、バスサックス。ソプラノはまっすぐ伸びた金管で、アルトやテナーのように曲がっていないなんてこともはじめて知りました。

 次の曲は、吉松隆作曲サクソフォン四重奏「アトム・ハーツ・クラブ・カルテット(Atom Hearts Club Quartet)。これも、サックス奏者の間では定番みたいです。
 ウィードフ作曲の『サキソフォビア』は、サキソフォン恐怖症候群とでも訳すのか、あまりにも難しい演奏技法が使われているので、練習しているうちにサキソフォーン演唱者はみなサキソフォーンが怖くなって恐怖症にかかる、という意味らしい。でも、4人の演奏者たちは、軽々と難曲をこなし、さすがでした。もっとも練習中には恐怖症になったことがあるのかもしれませんが。

 あいだに学芸員さんによる青淵文庫の建物レクチャーが入りました。「このミュージアムコンサートにたびたびいらしてくださった方にはもうおなじみの解説ですが、はじめての方もいらっしゃるので、」という前置きではじまったレクチャー。私もコンサートははじめてでしたが、建物レクチャーは何度か訪問して説明を受けたことがあります。でも、すてきな調べが響いた余韻の中で説明を受けるのは、また違ったよさがありました。

 後半の曲。伊藤康英作曲「琉球幻想曲」は、沖縄のさまざまな民謡をモチーフにした曲。あさどやユンタのメロディーもはいっていました。最後の曲は、美空ひばりメドレー。美空ひばりのヒット曲、お祭りマンボ、みだれ髪、川の流れのように、などが、絶妙のハーモニーを響かせました。
 最後にアンコール曲としてバッハ作曲「主よ人の望みの喜びよ」クリスマスシーズンにはよく街に流れているお馴染みの曲ですが、これもサクソフォーン四重奏で聞くのは初めてですから、新鮮でした。

サクソフォーン四重奏団タルカスの4人(史料館の記録画像より)


<つづく>
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