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ぽかぽか春庭「2003年の象形文字」

2015-10-18 00:00:01 | エッセイ、コラム
20151018
ぽかぽか春庭知恵の輪日記>2003三色七味日記6月(5)2003年の象形文字

2003年三色七味日記再録を続けています。
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2003/10/21 火 晴れ 1026
ニッポニアニッポン語教師日誌>象形文字の教え方

 漢字、会話2コマ。
「非漢字圏学生の漢字の認識」でドクター取得の糸子さん、韓国で7年教えて、韓国語はぺらぺら。オーストラリアで教えてきたよう子さんは英語ぺらぺらだし。いいな、ちゃんとことばができる人。

 日本語オンリーの私、今日もブロークンイングリッシュで乗り切った。象形文字の導入ジェスチャーつき。「女」では、「Look at me」で、おもむろに足を交差し、両手を横に水平に伸ばして、女の形をまねする。ゴルゴ松本の「命」みたいなことを教室で演じるのだ。学生は「うん、うん」とうなづきながら、字形をインプットする。流暢な英語で、象形文字の由来やら女という絵からどのようい字形が成立したかなんて説明しているより、ジェスチャーやって一発で印象づけられる。

 ふつうエライ先生方はそんな漫才師が「命!」と、やるようなことはしません。いいんだ、私は芸人だからね。おもしろ漢字紹介は、今回も大好評。みんな笑いながら今日導入すべき「女」「子」「学生」などの字を覚えた。ミーが、本日の漢字の中で「私」という漢字、ふたつのパートに分かれているが、それもひとつの文字とみなすのか、と、質問してくる。ミャンマー人の英語わかりにくい発音でようやく言いたいことがわかったが、「学」の説明を繰り返し、「Gaku has two parts. This is school roof, under the roof , the child study the kanji. Also, 私 has two parts.」と、説明するにとどめた。形声文字についてはまたあとで、説明するから。

 出おくれているキンニ君に、授業が終わってから「Are you enjoy my Kanji class?」と尋ねると、「Yes,very much ,I 'm enjoy your lesson.」と答える。ほらね、私の授業はできない学生ほど楽しめる。できない者同士、わかりあえるのだ。

 語学に弱く、新しいことばを覚えられない者の苦しみ悲しみが、私にはようく分る。クラスメートがスイスイと理解していくことが、自分にはちんぷんかんぷん、さっぱりわからない。そういう苦しさを知っているからこそ、私は、できの悪い学生に「先生の説明を聞くと、よくわかってくる」と、評判がいいのだ。

本日の負け惜しみ:語学鈍才の効用


2003/10/22 水 雨 1027
ニッポニアニッポン語教師日誌>教授法発表

 教授法2コマ。各種教授法発表続き。オーディオリンガル、ダイレクトメソッド、サジェストペディアなどの説明。教授法について、私が説明文をコピーして学生に渡してしまえば話が早い。でも、割り当てを決めて調べさせ、発表させるのがいいと信じている。

 学生は日本語教師になる子ばかりではない。日本語教師にならなくても、この授業が将来のために役に立つものしたいと思って授業を進める。辞書や参考書を調べ、まとめてレポートを作り、発表するという一連の作業が、仕事で調査し、プレゼンテーションするたときに役だつと思っている。

 課題をだすとき、「あなたたちの中で、言語学事典とか、日本語教育学事典なんて本を開いて調べるのは、一生のうち今回だけという人も居るでしょう。でも、何をしらべたらいいのか分らなくて困ったと言う人も含めて、人から教えてもらって覚えるだけ、という勉強の仕方でなく、自分で苦労して調べるということが、大切だとわかってもらえたと思う」と解説。

 皆まじめにいっしょうけんめいやってきている。教授法の概略を説明させ、その教授法を用いて、ミニドリルを実演する。班ごとに、けっこうノリノリで先生役、学習者役を演じていた。

本日のつらみ:こう調子がいいと、すぐ「私は教え方の天才じゃないかしら」と、ズの乗るから、まずいよね。そのうち、ゴツンとたたかれて、しょぼん!


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20151018
 月曜日に授業準備をして火曜日に授業をする。週一日だけ働いて、週5日は自由にできる10月。「毎日が日曜日」ほどではないけれど、かなりゆっくりのんびりできています。
 一億総活躍の一員にはなれないけれど、まあ、こういう日々があってもよい。
コメント (4)
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