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ぽかぽか春庭「上野岩崎邸動物園科博」

2015-10-25 00:00:01 | エッセイ、コラム
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ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2015十五夜満月日記10月(1)日本の行楽・上野岩崎邸動物園科博

 10月11月、2ヶ月間の日本生活、日常のあれこれを大切に、そして楽しくすごそうと思って暮らし、結果ぐうたら半分、外出半分で、やらなければならないことはすっかりとお留守になっておりました。でも、まあ、暑い中そして盛大に雨降る中、人様が夏休みだお盆休暇だと言っているときに、土日も働いて仕事を全うしようと励み、あげく「拘束勤務をしなくてもいいのだから、働き過ぎるのは自分の好きでしょ」と、言われてがっくりきていた帰国後のこと、ぐうたらもよろしかろうと。

 10月初旬中旬、遊びほうけて、ようやく気持ちも落ち着き、出張報告書も来期のカリキュラム&シラバスもきっちっと作りました。薄給の身で、えらいなあ私。と、自分で誉める。ほかに誰もよく頑張った、なんてことは言わないし、「時間がかかるのは、あんたが無能力だから」としか言われないのだから、自分で誉めておくしかないのでね。

 10月1日~30日のお出かけ日記です。
 10月1日、娘と上野行楽。まずはランチ。「肉の大山」という肉の卸問屋の直営食堂へ。娘はステーキ丼、私は生姜焼き&唐揚げ。



 おなかいっぱいにして岩崎邸へ。娘は初めての訪問です。娘は「龍馬伝」に出てきた岩崎弥太郎についてくらいしか歴史には興味を持っていなかったので、洋館1階ではボランティア解説員の説明を聞きました。でも、何度も来ている私には、内容をそらんじてしまった程度の解説なので、和館は好き勝手に見て回る。息子へのおみやげに、庭のテントで販売していた小岩井農場のケーキを買いました。
 撞球室前で小休憩。










 雨が時折強まるけれど、上野動物園へ。1日都民の日、岩崎邸も上野動物園も無料です。もう4時の閉館時間が迫っているので、西園の夜行小動物館などを見たほか、シマウマ、キリンなどが部屋に入っているのをささっと見て、東園へ。モノレールがちょうど出発するところで、並ばなくても乗れたので、二人で乗りました。


 娘は「子供の頃はモノレールがあこがれで、乗りたくてたまらなかったのに、乗ったのは1回か2回くらいだったよね」「あんたたちが小さい頃は、モノレールいつも長い列を作っていて、30分待ちとかだったからね。今日みたいに待たずに乗れるなら、よかったけど」
 まあ、それもあったけれど、お弁当におにぎり持って、電車賃入場料を払うので精一杯の貧困家庭だったからです。電車で15分の上野動物園と、自転車30分で行けた荒川遊園地は、入場料もそれほど高くないので我が家の行楽の定番だったのですが、モノレールには乗せてやる余裕がなかった。

 上野動物園に来たのは、閉園まぎわのパンダ舎を娘に見せるため。私はひとり動物園めぐりで、ちょくちょく「活発なパンダ」を見てきましたが、娘が見たパンダは「いつもぐてっと寝ているパンダで、ぬいぐるみが置かれていてもわからん」というものでした。動いているパンダを見せたかったのです。
 娘、ケータイで写真をとって、「うん、パンダ感がよく出ているパンダが撮れた」と、満足していました。



 10月2日。息子が大学から戻るのを待って、上野へ。科学博物館の「古代生物展」を見るためです。
 夏休みに息子と娘とふたりして幕張メッセまで「恐竜展」を見に行って、小学生のよいこたちに負けないよう楽しんできた、と話していたのだけれど、「カンブリア紀の生き物は、母が一番ファンなので、母の帰国まで待っていた」と、言います。10月4日が最終日なので、土日は混むだろうから金曜日2日に出かけました。

 科博についたのは4時過ぎでした。あと1時間待つと「5時からペア入場券ふたりで2000円」ということだったので私は待っていたほうがお財布にやさしいと思ったのですが、「1時間でも長く見ているほうがいい」というので、4時に入場しました。金曜日は8時まで開館していますから、4時間は見ることができます。

 「恐竜が人気なのはわかるけれど、カンブリア紀とかの古生物で展覧会開いちゃおうと思った学芸員はエライ」と、娘の感想。でも、入場してみると、カンブリア紀を中心とする古生物ファンもけっこういるもんで、混み混みではないものの、平日にしては人出が多かったです。

三葉虫の一種 集合化石

 私は恐竜も好きですが、地球が生まれてからの進化の歴史を見ることが楽しい、と感じる子供でした。子供図鑑の「地球の古生物」などを飽きずに眺めていました。生き物の誕生、さまざまな形の生き物、三葉虫とかアンモナイトそのほかのへんてこりんな形の動物を見ていると飽きませんでした。

 大人になると、カンブリア紀の生き物のファンになりました。
 カンブリア紀は、古生物が地球上に爆発的にあふれた時代。いちばん好きなのは、アノマロカリス(学名:genus Anomalocaris。)次はオパビニア。カンブリア紀動物のスターです。

アノマロカリス模型

 S・J・グールド『ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語』やS・C・モリス『カンブリア紀の怪物たち―進化はなぜ大爆発したか』なども楽しく読みました。っていうか、この2冊に書かれた知識のほかは、あまり持ちあわせがない。

 展示は、古生物の進化をわかりやすく解説してありました。4度の「全生物大絶滅」を経て、現在の動物に進化してきたこと、過去の絶滅は地球のマグマ大噴火や隕石墜落が大きな原因だったけれど、現在の動物絶滅の大きな原因は「人間」であることなどが展示してありました。

 子供の頃、まだ古生物学にも未解決な問題がたくさんあり、未発見の生物化石も多かったのに、なぜ、私は古生物に惹かれたのだろうか、と思います。完全文系人間ですから、ただ、「不思議な生き物」を知って地球進化にロマンを感じたのだろうと思います。頭が理系だったら、生物学者になっただろうけれど。

 「6000年前に、6日間で全世界が造られた」なんかではなくて、45億年前の地球誕生から順を追って進化してきたのだと知ることが、なにやら「科学的に真実を知る」ことのように思えて、楽しかったのかも知れません。







 カソリックではローマ法王も「ビッグバンも進化も神の意志」という方向転換を行ったらしいですが、やはり、それは「神は自分自身の姿に似せて土の塵(アダマ)からアダムを作り上げた」という記述とは矛盾するように思います。それに、それほどの意志がある神なら、人間誕生まで数十億なんていう進化の過程を経ないで、最初から人間を造るべきだと思うけれど。地球が出来てからを「神の7日間」とするなら、およそ6億年が神の1日だと思うが、ビックバンからが神の1日なら、神の1日は20億年ほどか。

 進化論なんぞ否定する、という人がいても、その信念は尊重したい。
 どっちにせよ、私はピカイアやアノマロカリスが好き。46億年の進化の時間の流れが好き。
 アノマロカリスが絶滅した地球の歴史があるなら、人類が絶滅する歴史もあるだろう。

 CG映像や模型が楽しく、閉館の8時くらいまで見ていました。娘は「ほらね、5時のペアチケット割引きまで待っていたら、全部見終わらなかったかも」と言い、ゆっくり見れて満足して帰宅。

<つづく>
コメント (4)
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