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ぽかぽか春庭「二百十日」

2016-09-04 00:00:01 | エッセイ、コラム
20160904
ぽかぽか春庭ことばのYaちまた>長月のことば(3)二百十日


彎曲し二百十日の爺婆よ(齋藤愼爾)

 2016年の二百十日は、8月31日にあたりました。
 この日、台風10号が東北地方と北海道に上陸しました。沖縄九州に比べて、これまで台風への備えが十分とはいえなかった地帯です。

 8月31日、東北地方に上陸した台風10号。各地に大きな被害をもたらしました。うち、岩手県岩泉町のグループホーム楽ん楽んの70代から90代まで居住者が、小本川の急激な増水に飲み込まれ亡くなりました。認知症などをわずらうお年寄りが9人が溺死したのだそうです。

 この地域の行政はハザードマップを公開しておらず、台風10号が近づいても避難勧告は出されていなかった。早めに適切な避難をしていれば、失われずにすんだ命です。

 9人のお年寄りの死のニュースを受けて、神奈川やまゆり園の事件のときと同じく、「働きもしない年金の無駄飯食いが一掃された」というネット言説があらわれました。

 だれしも好んで認知症になりはしない。生まれつきであれ後天性であれ、望んで障害を負った人もない。人はだれしも老いていけばなんらかの障害は負うし、私の世代では、2025年に、5人にひとりは認知症となるという厚生労働省の発表もでています。

 私も、持病の薬を服用しつつ、また、現在は、右手首が腱鞘炎のようになってペットボトルのふたも明けられない状態になっています。整形外科でレントゲンなど撮ってもらいましたが、「骨に石灰質が付着しているけれど、年のせい」という診断だけ。痛み止めを処方されて終わりでした。

 いよいよ「一億総活躍」できない役立たずだからと、排除されてしまう日も近いかと、痛む手首をさすっています。

<つづく>
コメント (8)
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