20190124
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十九文屋日記京都旅行2018(11)桂離宮
私は、桂離宮が事前申し込み制だけでなく、予約人数に空きがあれば当日入場もできる制度に変わったことを知らずにいました。50年間も「申し込みをしておいても、その日に京都に行けなくなることもあるだろうし」と思い込んでいて、京都に行くことは何度かあっても、桂離宮を訪れる機会はなかったのです。
京都に行くことが決まったあと、宮内庁の予約カレンダーには、すでに「予約人数に達しました」という表示がずらり。
2018年10月末日までは無料公開だったのに、11月1日から有料1000円。
で、11月3日土曜日9時からの「外国人優先日」という枠に応募しました。
ハンさんは、桂離宮には自転車で行けるところに住んでいて、時間があるときにヒョイと出かけて、人数に空きがあれば観覧してくる、というのを何度もしてきてました。だから、私といっしょに出かけることはなかったのです。
「ハンさんは何度も桂離宮に行ったことあるでしょうけど、何度訪れても、秋の桂離宮はことさらに美しいと聞きますから、ぜひいっしょに入場してね。外国人枠なので、ハンさんの名前を並べて申し込みしたから」と、無理やりのご同行依頼です。

朝、早めに出て、桂離宮のまわりを散歩してから、入場という計画。桂大橋周辺や、離宮周辺を散歩してから予約時間に入場しました。
外国人枠ということでしたが、英語を話すガイドさんだけ。最初のうちは神妙に聞いていた英語解説は、ガイドブックに書いてあることをさらに簡単にした内容でしたから、中国語が聞きたいハンさんと日本語がいい私は、英語のガイドを片耳で聞くだけで、適当に写真を撮りながら「外国人枠」の一団についていきました。
桂離宮の写真集、いろいろな種類が出ていますが、自分で撮影したのをあとで「思い出」として見るのは断然気分が違います。以下、ヘタな写真ですが、私自身の視点で見た桂離宮。11月3日は晴れの特異日ですが、この日も、これ以上ない秋晴れ。インスタ映えに格好の日。
桂離宮周辺は、宮内庁依頼の農家が離宮用の稲を作っています。


竹垣

表門

離宮内からこの門を見学したとき、「竹でできている」というガイドさんの解説を聞いて「What tree is used in the gatepole of that gate.」と、ガイドさんに質問しました。外人枠だから、日本語の質問は控えるべきかと、慣れない英語で聞いたのに、ガイドさんの答えは「Bamboo,I said so. Didn't you listend my explanation?」強い調子でした。
竹でできている部分はわかるけれど、門柱の太い木はなんの木か説明がなかったから聞いたのです。写真で見てもわかるように、太い門柱は竹ではありません。(あとで調べてみたら、檜の丸太だとわかりました)
ガイドさんがムッとして「竹」と答えたのは、私が解説を聞いていないと思ったのか。
写真を撮りながらでも、ちゃんと声は聞こえていました。これは、たぶん私の英語力のなさが問題。私は、門gateと門柱gatepoleを分けて質問したつもりでしたが、英語では、門、門柱、門扉、訳すと全部いっしょくたでgateになるみたいです。英語での説明では、門扉の部分と門柱の部分を分けて説明する必要はないので、「この門は竹製」という説明で間に合う。
ガイドさんは、gateとgatepoleを分けて質問したことを問題にせず、「聞いていなかったんですか、竹って説明したでしょ」という回答になったのだろうということに、その時は思い至らず、釈然としませんでした。竹を見たことのない外国人もいるので、「竹でできている門です」という案内のことばがわからなかったと思われたのかもしれません。外人枠で見学したこちらが悪い。
以後も、この女性ガイドさんの英語説明は片耳で聞き、写真を取ることのほうに熱心に一団についていきました。説明内容はほとんどガイドブックに書いてあることですし、質問したら叱られるのでは気分が落ちる。でも、ガイドさんにしてみれば、熱心にふんふんとうなずきながら説明を聞いてくれる人がありがたくて、写真撮りながらあちこち動き回っている観光客は目障りな存在だったと思います。
宮内庁の園内地図
https://sankan.kunaicho.go.jp/guide/institution_katsura.html
<きょうの庭と建物>
橋を渡って、御幸門へ

御幸門。18世紀の再建。茅葺切妻屋根で,柱と桁にはアベマキ(木偏に青)の皮付き丸太。

外腰掛(そとこしかけ)の屋根の中

外腰掛付近
蘇鉄山。江戸初期には、南国の木であるソテツを見たことのある人は少なく、この蘇鉄山を通る人が「おお、これは珍しい」と驚くことが「おもてなし」のひとつでした。

園内には24の灯篭があり、それぞれ形が違うそうです。私は灯篭を全部写真にとることはできませんでしたが、24の灯篭を並べているサイトもありますので、興味があったらそちらへどうぞ。

池から松琴亭を望む(茅葺入母屋造の茶亭)


松琴亭室内


ふすま絵、棚の戸袋の絵


池を回遊していく






賞花亭



月波楼

園林堂



笑意軒前の三角形灯篭


笑意軒



書院







1時間半ほどの桂離宮ツアーでした。とても美しい庭と建物。
見学時間が短かくて、全体をゆっくりまわることはできませんでしたが、これからは、京都に行く機会には、申込者が少ない時間帯を狙って、当日券で入園しようと思います。
<きょうのカフェと京ごはん>
山陰道茶店中村軒のゆずの葛ゼリー

中村軒のにゅうめん

<きょうの京わたし>
桂大橋

桂離宮の庭


なんといっても食べているときが幸せ顔

<つづく>
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>十九文屋日記京都旅行2018(11)桂離宮
私は、桂離宮が事前申し込み制だけでなく、予約人数に空きがあれば当日入場もできる制度に変わったことを知らずにいました。50年間も「申し込みをしておいても、その日に京都に行けなくなることもあるだろうし」と思い込んでいて、京都に行くことは何度かあっても、桂離宮を訪れる機会はなかったのです。
京都に行くことが決まったあと、宮内庁の予約カレンダーには、すでに「予約人数に達しました」という表示がずらり。
2018年10月末日までは無料公開だったのに、11月1日から有料1000円。
で、11月3日土曜日9時からの「外国人優先日」という枠に応募しました。
ハンさんは、桂離宮には自転車で行けるところに住んでいて、時間があるときにヒョイと出かけて、人数に空きがあれば観覧してくる、というのを何度もしてきてました。だから、私といっしょに出かけることはなかったのです。
「ハンさんは何度も桂離宮に行ったことあるでしょうけど、何度訪れても、秋の桂離宮はことさらに美しいと聞きますから、ぜひいっしょに入場してね。外国人枠なので、ハンさんの名前を並べて申し込みしたから」と、無理やりのご同行依頼です。

朝、早めに出て、桂離宮のまわりを散歩してから、入場という計画。桂大橋周辺や、離宮周辺を散歩してから予約時間に入場しました。
外国人枠ということでしたが、英語を話すガイドさんだけ。最初のうちは神妙に聞いていた英語解説は、ガイドブックに書いてあることをさらに簡単にした内容でしたから、中国語が聞きたいハンさんと日本語がいい私は、英語のガイドを片耳で聞くだけで、適当に写真を撮りながら「外国人枠」の一団についていきました。
桂離宮の写真集、いろいろな種類が出ていますが、自分で撮影したのをあとで「思い出」として見るのは断然気分が違います。以下、ヘタな写真ですが、私自身の視点で見た桂離宮。11月3日は晴れの特異日ですが、この日も、これ以上ない秋晴れ。インスタ映えに格好の日。
桂離宮周辺は、宮内庁依頼の農家が離宮用の稲を作っています。


竹垣

表門

離宮内からこの門を見学したとき、「竹でできている」というガイドさんの解説を聞いて「What tree is used in the gatepole of that gate.」と、ガイドさんに質問しました。外人枠だから、日本語の質問は控えるべきかと、慣れない英語で聞いたのに、ガイドさんの答えは「Bamboo,I said so. Didn't you listend my explanation?」強い調子でした。
竹でできている部分はわかるけれど、門柱の太い木はなんの木か説明がなかったから聞いたのです。写真で見てもわかるように、太い門柱は竹ではありません。(あとで調べてみたら、檜の丸太だとわかりました)
ガイドさんがムッとして「竹」と答えたのは、私が解説を聞いていないと思ったのか。
写真を撮りながらでも、ちゃんと声は聞こえていました。これは、たぶん私の英語力のなさが問題。私は、門gateと門柱gatepoleを分けて質問したつもりでしたが、英語では、門、門柱、門扉、訳すと全部いっしょくたでgateになるみたいです。英語での説明では、門扉の部分と門柱の部分を分けて説明する必要はないので、「この門は竹製」という説明で間に合う。
ガイドさんは、gateとgatepoleを分けて質問したことを問題にせず、「聞いていなかったんですか、竹って説明したでしょ」という回答になったのだろうということに、その時は思い至らず、釈然としませんでした。竹を見たことのない外国人もいるので、「竹でできている門です」という案内のことばがわからなかったと思われたのかもしれません。外人枠で見学したこちらが悪い。
以後も、この女性ガイドさんの英語説明は片耳で聞き、写真を取ることのほうに熱心に一団についていきました。説明内容はほとんどガイドブックに書いてあることですし、質問したら叱られるのでは気分が落ちる。でも、ガイドさんにしてみれば、熱心にふんふんとうなずきながら説明を聞いてくれる人がありがたくて、写真撮りながらあちこち動き回っている観光客は目障りな存在だったと思います。
宮内庁の園内地図
https://sankan.kunaicho.go.jp/guide/institution_katsura.html
<きょうの庭と建物>
橋を渡って、御幸門へ

御幸門。18世紀の再建。茅葺切妻屋根で,柱と桁にはアベマキ(木偏に青)の皮付き丸太。

外腰掛(そとこしかけ)の屋根の中

外腰掛付近

蘇鉄山。江戸初期には、南国の木であるソテツを見たことのある人は少なく、この蘇鉄山を通る人が「おお、これは珍しい」と驚くことが「おもてなし」のひとつでした。

園内には24の灯篭があり、それぞれ形が違うそうです。私は灯篭を全部写真にとることはできませんでしたが、24の灯篭を並べているサイトもありますので、興味があったらそちらへどうぞ。

池から松琴亭を望む(茅葺入母屋造の茶亭)


松琴亭室内


ふすま絵、棚の戸袋の絵


池を回遊していく






賞花亭



月波楼

園林堂



笑意軒前の三角形灯篭


笑意軒



書院







1時間半ほどの桂離宮ツアーでした。とても美しい庭と建物。
見学時間が短かくて、全体をゆっくりまわることはできませんでしたが、これからは、京都に行く機会には、申込者が少ない時間帯を狙って、当日券で入園しようと思います。
<きょうのカフェと京ごはん>
山陰道茶店中村軒のゆずの葛ゼリー

中村軒のにゅうめん

<きょうの京わたし>
桂大橋

桂離宮の庭


なんといっても食べているときが幸せ顔

<つづく>