天気 曇がち
全然関係ない塗り絵。もっと綺麗な熱帯魚の絵を探してみよう。
梅雨晴間には違いないが、すっきりと晴れることはなく。出かける用もないので、昼間は眠さと闘うばかり。
長く生きていれば色々な人に出会うもの。で、今回は、人生で初めて「ご飯が好きではないのであまり食べません」という人と、毎日食事をすることになった。ほんと、80年以上も生きて日本人なのにご飯を嫌う人は初めての遭遇だ。
新しい入所者があったりで、食事のときの席が少し替わった。内心はちょっとほっとした。我々の席は、4人掛けのテーブルを3人で使っていた。1ヶ月ほど前から、斜め前に座った人が思いのほか耳が遠くて、私が怒鳴るように声を張り上げないと会話にならない。とても疲れるので気まずい思いをしていた。
で、一昨日からの人は、1年くらい前にご夫婦で入居された奥さまの方で、とくに何の問題もないように見える方だ。ご主人の部屋は私の斜め前なので、顔を合わせることも多い。男性で奥様連れとあればそう親しくはしていないが、夫婦共 高校教師だったという噂で、とても紳士、奥さまも静かな感じの良さそうな方。別の階に居る。時々二人で公園まで散歩に行っており、元気な様子。年齢は私と同じくらいか・・見た限りでは、気力体力とも、こんな介護付きの施設へ入る必要もない、二人で支え合えば十分に居宅生活が出来るのに・・という感じだ。
でも、ここへ来たからには何かそれの出来ない事情があるのだろう。別にそれを探るつもりもないが、昨日の夕食が終ったときに隣の席の彼女のご飯茶碗が全く箸を付けないままなのが目に入った。副菜の方はきれいに食べてきっている。体調でも悪いのかと思わず、
「あら、ご飯を召し上がらなかったのですか」と言ってしまった。
「ええ、好きではないので。パンか麺類なら食べますけど、ご飯は殆ど食べません」
「もったいないような・・150gも」と仰天したので余計なことまで言ってしまった。
ご飯の量や内容は、その人の好みや病状などでそれぞれ違う。トレーの札にそれらが書いてある・・厨房の作業のために。私は少なめの100g、普通食。やせ型の女性はこの量が多い。80・150・200と、それぞれ好む量になっていて、普通食・柔らかめ・お粥・三分粥などなど。
でも、150gは普通の量だ。朝は週3日パン食になるが、希望すれば毎朝パンにも出来る。彼女は朝食を無論、パン食にしているそうだ。でも、昼夕は、麺類が時々出るものの米飯、と決まっている。日本の介護施設なのだ。その米飯を食べないなんて・・びっくりした。そういえば、食事に箸は使わず、大きなスプーンでおかずも食べている。煮魚をカレー用スプーンで食べる、って結構大変な作業に見えるけれど。海外のお育ち?
気にするのはやめよう。余計なストレスが溜まる。
何しろ、米のない時代を生き抜いて、母親から一粒でも食べ残したら手を叩かれるくらいの育ち方をしてきた。今も、どうしてもご飯の食べきれない時は母親の顔が浮かぶ。「ごめんなさい、お母さん」と心で謝っている。
どうしても、の買い物があってスーパーへ行ったら、入り口にもう七夕竹が。
明日は夏至。おろおろしている間に7月になってしまう。
歩かねば細りゆく足梅雨茸 KUMI (2001年)