今朝のA新聞の投書欄に、ボランティアに駆けつけたいのにどうやったら参加できるのかわからないというのがあった。でもね、その投書にこう書いてあったのでため息が出た。
「寝泊まりする場所と多少の食糧があれば…」
敢えて厳しいことをいう。そういう人は来ないでください! 迷惑です!
今回の地震の避難場所を見れば、わかるのではないのかな。暖房も食料も十分でない。そんなところに、現地で自炊する気概のない人がやってこられては迷惑なのだ。
7年前の新潟県中越地震の時もそういう「半端者」がたくさんやってきた。はっきり言って困った事態になった。現地では市役所スタッフも誰もかもが被災者。ボランティアの采配をできるものがいない。
その結果現れたがの「ボランティアの御用聞き」。何かお手伝いできることありませんか~って、ヒョロってやってこられたって、人見知りな田舎の人は困ってしまう。
もうちょっとしたら、ボランティアセンター(ボラセン)などができるから、そういう体制になった段階で行ってほしい。
仙台市ではボランティアの募集を開始した。
http://www.shakyo-sendai.or.jp/
これだって、「食う寝るところは自前で用意せよ」となっている。
新聞でもそろそろボランティア参加のノウハウを記事にしてほしいものである。
今の段階では、警察や自衛隊、復旧ノウハウを持ったガス職員や電気職員などの「プロ」だけが必要とされる。中には、それらの能力を備えたアマチュアのボランティア団体もある。彼らは、ちゃんと自炊できる道具を持って、寝袋持参でやってくる。そして重機を扱える免許を持っていたりする。もう半ばプロフェッショナル。
今回も速攻活動を始めている
新潟県中越地震の際、11月末のもう雪が降ってもおかしくない頃にそういう人たちは駐車場にテントを張ったり、パチンコ屋の駐車場で寝袋にくるまって寝ていたりしていた(暖房ナシ)。
そういう人たちは、自分で効果的に動けるから大歓迎である。
こういう人たち以外は行ってもまだ邪魔になるだけである。
だから、素人はもうちょっと落ち着いてからボランティアに参加してください。
それにしても、先日の雪おろしに命綱義務をとか、こういうことを言い出す人はなぜか静岡県人。現実分析能力のない夢想家が多いのだろうか…。
というか、まずは昨日の震度6強の所に後片付けに行きなさい。
このほかもメモメモ(新潟県中越地震の時に気付いたこと)
●災害支援物資は、個人では送らない。勝手に行政に送らない
→現地で仕分けする人がいません。そんな余裕はありません。そして役所から先に配達するすべがなく、化石化します
●テレビが普通に戻ったって、バラエティをやっていたって文句を言わない
→子供たちが娯楽に飢えています。彼らの「笑顔の素」を奪わないでください。子供たちの笑顔は、被災者みんなの「元気の素」になります。ホントはプロ野球もサッカーもやってほしいのだよ
●被災地見学はもってのほか
→まだ、危険な箇所がたくさんあります。そんな人非人は馬に蹴られて死んでしまえ
●子供対象のボランティアもお願いします
→避難所の子供たちはストレスが溜まっています。被災した大人は手いっぱいで、子供の中でも年長者が「大人の振る舞い」を要求されます。家のようにかんしゃくを起こすこともはばかられます(子供だって気を使うんです)。子供相手のボランティアは意外と少ないのです。
●ボランティアは息長くお願いします
→2カ月もするとボランティアがいなくなってしまって、子供たちが寂しい思いをします。1年に1回でもいい、その後も現地を訪れて「つながって」いられる人は大歓迎です。
●余裕のある方は、義捐金をお願いします
→正直、これが一番ありがたい。家を建てられるほど義捐金が配布されるわけではありません。でも失った日用品を買うことができます。国からのお金は、いろいろと制限があって使いにくいのです。
●一番ありがたいことは、忘れないこと
→忘れられていない、見捨てられていないということは、一番の力です。もし可能なら、復興したかの地を訪れてください。