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増田の花火のエトセトラ(追記アリ)

2014-09-25 01:16:00 | お出かけ

▲増田の花火

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 今回は、経費削減のため山形新幹線周りで秋田入り。2、3年ぶりかな、山形新幹線。リニューアル車両は結構快適であった。
 3連休とあって、指定席はほぼ満席。しかし、その乗客も半数は山形までに下車する。終点新庄までの乗客は1車両10名未満といったところか…。
 山形新幹線は、秋田新幹線よりもローカル色が濃い。なんとなく野生動物との衝突事故率が高いのも頷けけたりして…(笑)。まぁ、秋田新幹線はもっとローカルというか、人里離れているし、なんて立ってナマハゲ出るもんな(いつの話だよ)。

▲これがゲリラ豪雨というものか…(画像調整済み)。

 で、山形に入った途端、まだら模様の雨雲の下となる。晴れていたと思ったらザザザッと雨が降り、そしてまた晴れる…。ずいぶんと忙しい天気だなぁと車窓から眺めていたら、明らかにゲリラ豪雨の趣が…↑↑↑ あの、雲の下だけ何かが降っているよな…。

 スマホで周辺の雨雲チェック! しかしゲリラ豪雨の辺りには何も反応なし。秋田との県境辺りに反応あるのみ。
 もっとも県境の山を越えたら秋田は結構な晴れだったので、すっかり忘れていたけれど…。

 でもこの県境の雷雨は結構しぶとかったようで、増田の花火を見ながら目の端には雷光が走っているのを見逃さなかった。
 


 新庄からは在来線に乗り換え、一路秋田へ。タクシーで増田町入り。
 増田という町は、蔵の町である。↓


 内蔵というおそらく雪国独特の蔵を有する昔ながらの家並みが残っている。その内蔵には見学できるのもあり、どうも最近はコレを見に県外から人がやってくるらしい。

 通りの手前にあるのがこちらの日の丸酒造。
 「まんさくの花」という銘柄酒で知られている。


▲日の丸酒造


 パンフレットには予約制とあったように思うが、この日は月山神社の祭礼とも重なり、常時見られるようになっていたようだ。奥まで見ていってくださいと「増田のリチャード・ギア」に言われた。
 奥には立派な内蔵の扉が…。


▲重厚な内蔵の扉(まぁいろいろおいてありますが)


 そして、秋田ディスティネーションキャンペーンで、駅貼りポスターになった蔵らしい。


 今はこの内蔵での仕込みはなく、衛生管理のしっかりした蔵で仕込んでいるそうだが…。


▲内蔵の前にはホーロータンクがあり、そこにはオリゼー(黄麹菌)が増殖中。何でも取材に来た「もやしもん」の作者が最初に書き込んだらしい。それ以外は勝手に(見学者によって)増殖したものらしい。



▲ちなみに、もやしもんは横手一帯の醗酵系の店(酒とか味噌とか)を回ったらしく、花火終了後に着いた横手の駅ではこんなのもあった。サービス精神旺盛だなぁ~、作者。


 結局、日の丸酒造では、まんさくの花純米吟醸【蔵ラベル】を買った。秋田に来ることが増えてから、秋田の酒は先入観同様に甘ったるいのが多いが、なかなかスッキリの酒だった。生貯(これは秋田でも結構いける)でなくてもいけるのがあるんだな。
 すいません、こればっかしゃ、新潟の酒に幼児期から慣らされてしまい、しかも実は県内有数の辛口エリア出身ですので…(アタシにかかったら、八海山でも甘ったるい)。
 そして試飲三昧。目の前の酒は見逃さぬ(笑)
 とはいえ、暗くなってきそうなので花火現場に戻る。

 

▲町中を流れる川はもともと城の掘割だったらしい。黒壁の向こうに太陽が沈む


 そして花火見物


▲増田の花火。下の方は秋南火工。大柳火の火の先が黄色に変化する。片貝の花火を見たことがある人だけが分かればよろしい。

 花火終了後、渋滞を避けて駅へ。タクシー運ちゃんありがとう。

 駅で1時間ほど電車を待つ。
 あ、そういえば十文字駅って、最初の会社の同僚の出身地である。バイクノリで、その仕事をしていたが、事故で障害を負ってしまったので、ふるさとに帰っていた。元気かなKMくん。


 翌朝は、せっかくなので横手焼きそばを食べに市内をウロウロ。四天王の一つを張るお店でいただいた。



 新幹線(帰路は秋田新幹線)までに時間があったので、時間つぶしにかまくら館へ。横手の市役所と一緒の建物で、横手のかまくらが冷凍保存されている。
 小千谷も結構な豪雪地帯だが、かまくらはあくまで遊びの延長線上。神棚を祭ることは多分ない。
 そもそもかまくらを作っても次の日にはまた50センチも積もるから…(特別なことではない小千谷の日常)
 そんな私の目から見ると、「ご苦労なこって…」としかいうことはない。

 かまくら館を出た正面にある地元のお菓子屋さん「松泉堂」で地元の菓子を買う。こういう買物大好きである。
 「後三年の役」と「かまくら」を10個づつ。1個100円也。安い!
 店頭に菓子細工だったかを飾っていたから、ここのご主人はそれなりの所で修業してこの店を開いたんだと思う。もうおじいちゃんだったけれど。商業化の波に乗らない、「地元での商い」のスタイルはいいな~。
 そういえば、小千谷の春泉堂はその後どうなったのだろう…。

 「後三年の役」はホイル焼きで松の実かな、木の実が散らしてある。
 会社に持って行ったら、「後三年の役」の方が人気だった。ネーミングは大事であるということだ(笑)

 ちなみに後三年の役は→


久々の秩父めぐり

2014-09-10 22:01:00 | お出かけ

▲25番久昌寺 春はカタクリ、初夏はアジサイ、夏は蓮と季節の花が美しい寺
 観音堂は、御開帳に合わせて改修されていた

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 片貝まつりは直前にキャンセルした。まぁ、私は宿(実家泊)の心配いらずなので交通機関とか仕事の段取りぐらいの調整なのだが…。
 しかし、夏休みは9月中に消化せねばならない。たった2日しかないくせに、なかなか休めそうな日が見つからない。1日は長岡まつりにくっつけたのだが、もう1日はどう考えても今日取るしかないだろうって感じで取った。
 ということで、久々の秩父へ


 本当は、7月8月に何度か計画を立てていたのだが、そのたびに天気が悪くて出かけられず。花火ですら天候不順に悩まされていたのだが、その合間を縫っての秩父行も図らずも天候不順に悩まされた。
 今日もなんだか夕方の天気が怪しいが、とりあえず秩父の傘マークは17時以降だったのでお出かけ。

 2カ月という月日は、確実に季節の移ろいを感じさせる。


▲秩父はそろそろ稲刈り時
 香ばしい新米のにおいは片貝と一緒だ

 平日でも意外と乗客のいる秩父方面。もちろん、逆方向はお勤め列車で朝早くから結構な人が動いている。
 秩父鉄道に乗り換えて、浦山口。ここから25番まで20分ちょっとの歩きである。

 この寺は、夏の古代蓮がきれいと聞く。だがなかなか行く機会がなかった。今年も7月8月と行く予定を立てていたのだが、天気が悪く断念。9月に入ってしまい、さすがにもう咲いていないだろうと思っていたら…。


▲まだ残っていた蓮の花

 あった! 数は少ないけれど、まだ花が残っていた。
 土手にはもうヒガンバナが咲き出しているころである。夏の名残と、秋の走り…。


▲池の土手にはヒガンバナが咲き出していた


▲こちらは手前の池の睡蓮

 バスや徒歩で、いくつかの寺を回る。
 平日でも、結構参拝客客が多いのね。場所によっては納経待ちもあるほどに。

 山ガール姿の妙齢のご婦人団体もチラホラ。どピンクのウエアが写真を撮るのに邪魔だなぁと思って、移動するのを待っていたら、振り返ったら明らかに還暦越えのご婦人だったってことももう慣れた(ギョッとはするが)。



▲山の中腹にある23番音楽寺 サルスベリがまだ残っている

 ミューズパークの山から古い巡礼道を下る。この斜面だとスキーで下りたら気持ちよさそうだよなぁと思っていたら、すぐに降参しそうな急カーブの急斜面。そんな中を上ってくる人もいる。ご苦労なことです。
 旧道の薄暗い森の底にはきのこがチラホラ。なんだか食えそうなのもあるが。インパクトは食えなさそうな方が大きい(笑)


▲手の平ぐらいの大きさの立派なキノコ。奥さん、立派なキノコ、こちらですよ~(byホクト)。食べられるとは思わないが…。

 こいつ↑ 絶対、夜になると目鼻が生えてきてしゃべるぜって言った風情だった(笑)


▲センニンソウ。野生のクレマチスの一つである。秋の野山でたくさん見かけるが、毒草なので注意



▲22番童子堂へ続く古巡礼道。あえてこちらを歩きたくなる。


▲みちしるべ

 ここで雷音を聞いた気がしたが、12:30の武甲山の発破の音だった。


 秋の蚊やアブと戦いながら(もちろん虫除けは付けていたが)、本日の予定終了。秩父駅に戻り、野さかで豚丼をかっ込んで電車を乗り継ぎ乗り継ぎ、東京に戻る。

 雨に降られなくてよかった~って思っていたら、東京はエライ雨降りでびっくりしたわ。

紫陽花咲く秩父路

2014-06-22 22:50:00 | お出かけ

▲巡礼道沿いの民家のアジサイがカラフル!

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 昨日は、約1月ぶりに秩父へ。
 30番の法雲寺から秩父鉄道沿いに巡るスケジュール。もっとも秩父鉄道に乗るのは最初と2番目だけで、あとは歩きである。



▲巡礼道の札が苔と同化していく

 秩父は自治体ごとに札所の案内板が異なっているが、「巡礼道」の札だけは共通で、要所要所に括りつけられているので道に迷うことは少ない。まぁ、30番は秋口に来たことがあるから平気なんだけど。
 明け方に雨が降ったらしく、湿度を過分に含んだ空気がまとわりつく感じ。風が吹かない。少し歩くだけで、汗が噴き出る。



▲30番法雲寺

 アジサイが咲き始めといった感じの30番法雲寺に到着。
 先週のうちに行っていれば、ツツジがまだきれいだったのだろうという余韻がある。花は時期の見定めが難しい。ここは少し奥に引っ込んでいるからなおさらだ。
 寺の人が住まう家からピアノの音が聞こえてくる。さらにお母さんが子供をしかりつける声も(苦笑)。でも子どもは子どもでちゃんとお手伝いしているんだよね。
 そんな人の立てる音とは別に、鳥の鳴き声が聞こえてくる。

 納経を済ませて、散華をいただく際、面白いものを見た。指型の装置を押すと散華がくっついてくる。おそらく粘着ジェルでちょうど1枚だけ散華がくっつくようになっているのだろう。
 散華の配布方法はお寺によって異なっているが、ここのはちょっと楽しい。



▲29番長泉寺

 白久駅から3駅の浦山口で下りて再び歩き始める。
 桜の頃はあんなに人が大勢訪れる29番長泉寺も、この時期は静かだ。とはいえ、花の寺であるから、庭園にはアジサイやホタルブクロ、蓮などを見ることができた。


▲ハスの花が1輪咲いていた

 私のすぐ後に、団体さんがやってきた。こりゃしまったな…と思ったら、どうやら納経は別口のようで、すんなりと頂くことができた。団体とかち合うと納経口が混雑することがあるが、今年は秩父霊場会もその辺りは対処していて、先に枚数を用意しているらしい(御朱印紙をひもで綴るタイプの納経帳を使用しているようだ)。
 それにしても読〇のツアーが一番不真面目だな…。読経もせず所在なさ気にしている人が目立つ。
 今まで大手3社とかち合ったが、蔵>虎>読の順で「きちんと度」が違う。真面目にお参りしたい人は蔵のツアーがいいだろう。他の人は気にしないというのならいいが(どこのツアーも秩父先達会の先達が同行しているから、要はお参りする側の心根である)

 ここからは歩きで移動


▲28番橋立堂

 浦山ダムを見ながら、橋を渡り駅の裏へ。
 28番橋立堂、今年の午年御開帳のポスターになっている馬頭観音がおわします。

 って、馬頭観音ちっちゃ!!

 ポスターは上手に作られていたということか…。
 しかしほかのお寺では暗い所で扉を開けているところもあるのだが、ここはきちんとライトアップされていて、本尊のディティールがきちんと見えるのはいいことだと思う。
 

▲橋立堂の背後には岩壁がそそり立つ

 本当はこの後コンビニでおにぎりでも買おうかと思っていたが、ソフトクリームに連れられてついそばもいただく。平めんで意外とうまい。へぎそば圏内の人だから、実は本格的な蕎麦はそれほど好きではない。だけど暑い日の冷たいおそばはうまいものだ。
 もちろん食後の牧場直送ソフトクリームもおいしい。



▲橋立堂境内にあるお店でいただいたおそばとソフトクリーム

 
 その後、いったん道を下って、名水を汲んで幹線道路を歩くが…。あれ、コンビニが無くなっている!? クリーニング屋さんになっているよー。
 おそばを食べていてよかった~。危うく飯ナシ行脚になるところだったよ。
 でもこの道中でよく見かけるガイドブック(昨年発行)にはこのコンビニのことが記されているからけっこう困る人いるだろうな…


▲27番大淵寺。下に本堂、中腹に観音堂、そして山頂に巨大観音様が建つ。申し訳ないが、笑う

 27番は初めて行くお寺なので、どこだろうとキョロキョロしていると、あった。話には聞いていたが、山頂にある観音様の自己主張力が半端ない(笑)。
 一応関東三大観音らしいが、数値上もっと大きな観音様が他にもできているからなぁ…。



▲観音堂の裏山。杉林の足元で自己主張するアジサイ
 

 山の中腹にある観音堂には猿が悪さするので供物お断りとある。そして裏山に続く道には熊注意の看板が…。秩父では猿にはあったことがあるが、幸いまだ熊には会っていない。まぁ、実家の小千谷辺りでも熊は出るのだが、幸いにしてまだ会っていない。このまま会わずに済ませたいところである。


▲アジサイに囲まれたお地蔵様

 そんな裏山は杉林なのだが、足元にアジサイが植えられており、満開ちょっと前といった感じだった。


 その後、26番円融寺に。先を急ぐので岩井堂はパス。何かの機会に改めて訪れるとしよう。
 先を急ぐ理由は、風が出てきたから。天気が崩れる前兆である。12番まで平坦な道ではあるが、ちょっと距離がある。そこを急ぎ足で先に進む。


▲12番野坂寺

 そうして到着した野坂寺。山門をくぐったと同時ぐらいに雨が降り出してきた。
 お参りを済ませ、納経帳を受け取った直後ぐらいに、本降りというかどしゃ降りに…。本堂に上がらせてもらって、内部を拝見することにした。
 裏の庭には錦鯉たちが…。隣のおばちゃんは暢気に「人面魚いないかしらねぇ」なんて言っている。
 ここの鯉は比較的いい状態のようだ。せっかく錦鯉を入れていても、色が褪せたり剥げたりしているのを結構見るので、ちゃんと健康にしているのを見るとホッとする。
 錦鯉の産地出身ならではの感傷だと分かっていいるけれど。


▲早咲きの蓮が咲いていた

 野坂寺は秩父の市中にある。雨が弱まってから寺を辞し、秩父駅へ。
 
 さすがに豚味噌の「のさか」はもう完売閉店であった。春以来何度も来ているけれど、のさかで豚丼を食えた例がない。まぁ、どうしても午後大分回ってからこの辺りに来るから仕方ないんだけどさ…。


 この日は28,000歩、約20キロの行程だった。2時間睡眠の身には結構堪えた。


秋田駒ヶ岳周辺で温泉三昧

2014-06-04 20:21:00 | お出かけ

▲宿の向かいの森の先にあるものは…。

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 大曲の翌日。いつもなら軽く温泉でもひっかけて東京に戻るのだが、今回は温泉に1泊することにした。ということでゆっくり出発。宿泊費が余計にかかるので、移動は秋田新幹線ではなく、田沢湖線各駅停車で行く(3倍違うのだよ、これが)。
 田沢湖駅で下車し、バスで乳頭温泉へ向かう。宿に向かう前にやっぱり軽く温泉をひっかけようと…。終点からさらに奥に行った蟹場(がにば)温泉へ。
 乳頭温泉郷のポスターにはよく鶴の湯の混浴温泉(中の湯)が使われるが、次いで使われるのがこの蟹場温泉の露天風呂である(やはり混浴)。以前入ったことがあるが、鶴の湯よりもお湯が透明な分(日によって濁るらしいが)、羞恥度ハードルは高い。
 今回は、そちらが目的ではなく、自称「白鳥の湯」へ(勝手に命名)


▲蟹場温泉「木の湯」

 何年か前に来たときは結構混雑していたのだが、午後も回ったからか先客は2名のみ。その2名も早々に上がって行ってしまい、貸切になった。
 勝手に「白鳥の湯」と別称しているのは、ここの湯の花がまるで羽が生えたみたいになるからである。


▲写真だとよく分からないかな~。白い湯の花が舞っている

 この湯船に身を沈めると、ちょっと腕を動かすだけで、この湯の花が体の周りをふわふわと舞うのだ。もう、夢心地である。貸切ですっかり大満喫してしまい、隣の「黒鳥の湯」と勝手に読んでいる「石の湯」に入り損ねた(笑)
 とはいえ、前に来たときにはなかった女性専用露天風呂を見つけて、とりあえず数分だけ浸かってみた。ウン、いいんだけどね、東屋がないと日焼けしちゃうのがちょっとなぁ…。

 皆さん、露天風呂に東屋は必須ですよ。


▲宿の脇の流れる沢にはオタマジャクシがいっぱい。温泉が流れ込んでいて温かいからかな~



▲蟹場温泉の近くから鶴の湯までのハイキングコースがあるのだが、年々荒れていっているような気がしてならない。いつか歩いて行ってみたいのだけど…。

 乳頭温泉郷は山の上にある。季節はまだ春の様相で、タムシバやミツバツツジ・ウワミズザクラなどが咲いていた。残雪の脇からはふうきんとう(秋田ではバッケ)がまだ芽出したばかりといった様相。
 そんな中、バスに乗って山を下る。


▲車窓に映るブナの新緑が美しい


▲秋田駒ヶ岳。火山である。花の名山である。この日が山開きで、大勢の登山客を見かけた。ただ、雪渓で滑落した人が亡くなったらしい。合掌。

 乳頭温泉郷は秋田駒ヶ岳を中心とする山々の裾にある。秋田駒ヶ岳の周辺には乳頭温泉郷以外にもいい温泉が点在している。
 その温泉地を下って、水沢温泉のひとつ先でバスを降りる、バス停から宿までは約700m。宿からバス停まで迎えに来てもらった。


▲今夜の宿「駒ヶ岳温泉」。「鶴の湯」の系列である。

 全部で9室しかない「駒ヶ岳温泉」が今晩のお宿。楽天で予約できた「かえでの間」はひとり泊できる部屋。トイレがなくたって平気さって思っていたんだけど…。
 なんとお部屋のグレードアップ! トイレ付の「えんじゅの間」に変えていただきました(料金そのまま)。ネットの書き込みでも同じ対応をされた方がいて、ふーんそういうこともあるんだぁって思っていたら、まさかの待遇でいきなりテンション上がる! 日曜宿泊でお部屋が空いていたのが幸いだったようだ。


▲渓流沿いの眺めの良いえんじゅの間

 ちなみにこの日の宿泊客は5組8名であった。
 
 実は、蟹場温泉後の汗がまだ全然ひかず、しばしお部屋でクールダウン。この日から東京では酷暑だったようだが、渓流を渡る風は涼しく心地よい。
 ※ちなみに、夜全く静かじゃないと眠れない人にはお勧めできません。結構派手に渓流音が響くので。国道と鉄道と川に挟まれて育った私には何の問題もないのだけど。

 最初は「鶴の湯」に泊まろうかと思ったのだけど(ここも一人で宿泊可)、部屋にテレビがないのがなんとも…。テレビを時計代わりにつけっぱなしにしているのよね、いつも。
 ところがこのテレビ付きの部屋に入ってから結局夜遅くまでテレビをつけることはなく、テレビは不要だったんだな、これが。

 部屋に備え付けの冷たい地下水をぐびぐび飲んで温泉へ向かう。


▲内風呂(夜版)。湯量たっぷりの100%源泉がかけ流し。

 日曜の夕方、この広い温泉に先客は2名。壁の向こうの男湯でも音からおそらく1、2名程度の利用客。日帰り温泉はまだ受け付けているというに、こんなに贅沢に温泉に浸かっていいのだろうかという状態であった。
 大きな浴槽に身を沈め、たっぷりの温泉を体にまとわせる。あふれたお湯も音なく流れていく。なんだかあちこちに気遣いが息づいている感じの浴槽だ。



▲内風呂(朝版)天井を高く取ることで湯気を逃がし、快適な空間を作っている。洗い場と浴槽の間にある大木はケヤキかな…。

 ここは自家源泉を有し、湯口で初めて空気と触れるという湯の提供方法を取っているそうだ。温泉パワーがダイレクト! 泉質は、カルシウム・マグネシム・ナトリウム・硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物泉 と超長い(苦笑)。細かい湯の花はすぐに沈むタイプで、湯船の底で青白く光っている。水面にはその湯の花が反射して水白色に見える。
 ちなみに、浴槽の縁には湯の花が固まってうっかり座ろうとすると「あいたたたっ」となることも。



▲内風呂併設の露天風呂。右手に打たせ湯もある。気持ち良い


 渓流沿いの露天風呂。対岸は杉林で、お風呂を覆うように高いサワグルミの木が立っている。男湯の傍らにはホウノキもあった。花は咲いていなかった。残念。
 ちょうどサワグルミの花の時期らしく、花が湯船に落ちている。

 これ、事情を知らない女子が見たらちょっとした騒ぎだよなぁ…。要は見た目が毛虫っぽい花なのである。まぁ、今日はそんな女子がいないからいいかぁ。(夕食時にカップルで若い女性がいたことに気付くがお風呂で一緒になることはなかった)



▲内風呂の入口の広々としたホール。奥にマッサージ機が3台置いてあるだけ。あとキジのはく製もいます。



▲宿泊者専用貸切露天風呂。二つあって、カギがかかっていなければ使用可。脱衣場もしっかり木造りで気持ちよい


 宿泊者専用貸切露天風呂がふたつある(無料)。入口に脱衣かごと足ふきマットがあり、これがあると空いているという合図。ちょうど一つ空いていたのでウキウキとかごを持って貸切露天風呂に向かうと…。
 見知らぬおっさんがカギもかけずに「いい湯だな」状態。幸い、湯船に入っていたのでこちらも被害(?)なし。というか、おっさん鍵掛けろよな~。
 どうやら日帰り入浴で来ていたおっさんが空いているからシメシメと入り込んだらしい。



▲一つのお風呂は六角形。やや深めな浴槽は好み。

 時間を変えて再度チャレンジ。ちょっと脱衣場のカギが甘いのが気になったけれど、お風呂に飛び込む。ちなみに貸切露店風呂には洗い場はない。
 解放感抜群である。背後は脱衣場で目隠しされ、目の前は渓流と森のみ。つい土仁王立ちしたくなる(笑)。涼しげな水の音と、優しげな春ゼミの声がいい感じである。

 ひと休みして明るいうちに夕食。

 一つ言っておきたい。秋田の温泉は腹が減る(笑)。


▲ブナの酵母を使用した日本唯一の秘湯ビール。店売りはしていないらしい。

 前夜、2次会までだからと(自分の取り決め)むしろピッチを上げて呑んでいたから今日はアルコール抜きで行こうと思ったのだが、「秘湯ビール」の文字を見て誘惑されてみる(笑)。

 
 

▲イワナと田沢湖サーモンの刺し身…と言っていたような…

 前菜、刺し身と進んで、焼き魚(銀むつと言っていたか)が出てきたところで、たまらずご飯オーダー。ご飯はいつでも自由にどうぞという言葉がありがたい。ところが、これが思わぬ事態に…。
 その後、八幡平ポークの塩麹焼、最初に火をつけた海鮮のにんにくみそ焼き、そして山の芋鍋と出てきた。鍋の時点で結構おなか一杯に…。そして私の目の前には明らかにそば猪口に入った汁が…。
 とどめの十割そば来た~! ご飯をパクパク食べた手前、おなかいっぱいで食べられませんとは言えず、無理やり啜り上げたよ。苦しかった~。

 地元の人にもおいしいからって言われていたのに、もう食べ切ることに必死でそれどころではありませんでした。実はへぎそばの地の生まれなので、十割そはばあまり得意ではないというのもあるのだけど…。


▲〆は十割そば コニーもおいしいと言っていたのに…。

 というか、ここの夕食メニュー、何も言わなければご飯出さないのだね。それでもおなか一杯と人は言うのに、私ったらご飯まで食べてはらくっちゃくて苦しい状態…。
 さらに、手作りのリンゴのケーキとアイスが出てきたよ。はいはい、デザートは別腹ねっ! って結構傷口に塩を塗り込まれた気分だった…。

 部屋に戻って、とりあえず休む。久々にこんなに苦しくなるまで食べた。


 すこ~し寝て、夜8時近く。
 むくっと起き上がり、湯道具を持って階下に向かう。これから鶴の湯温泉行である。 
 この駒ヶ岳温泉は鶴の湯系列。夜、入浴バスが運行されるのである。もちろん無料。

 そりゃ行くでしょ。



▲夜の鶴の湯、昼の喧騒は消えている。

 駒ヶ岳温泉の宿泊客多分全員を乗せ、山を上る。途中、やはり鶴の湯系列の「山の宿」で同じく入浴客を乗せて鶴の湯に到着。

 入浴時間は約1時間。急いで温泉へ。
 貴重な時間、あわただしく温泉に入るのも無粋である。ここは黒湯の露天風呂に狙いを定め、突入。満天の星の下、広々とした白濁の温泉にずぶずぶ浸かる。
 ところがこの露天風呂がぬるい。あれ、確かこのお風呂ってお尻の下から直に温泉が湧く所だよなぁと辺りをウロウロするが、湧き出しポイントがほとんどないことに気付く。だいぶ経ってから1カ所ほど湧き出しポイントを見つけたのだが、昔ほど勢いがない。源泉枯れつつあるのだろうか…。
 黒湯の内湯にも浸かり、やっぱり白湯にも入る(笑)。



▲鶴の湯の白湯。ここだけ貸し切りだった。


 あっという間に時間となり、あわててバスに戻る。
 宿に戻ったら、スタッフが変わっていた。夜番はおじさんらしい。そのおじさんがバスタオル変えますよってフロントで声をかけてくれた。すごいサービスいいなぁ~。

 部屋でまたもや休憩タイム。
 おそらくほとんどの人はこれで寝たのだろうが、私はしつこく夜中の温泉へ。頭を洗ってスッキリである。あの広い内湯が完全貸し切りであった。男湯にも誰もいない様子だったし、なんと贅沢な時間なのだろう。

 そして就寝。
 日頃寝つきの悪い私だが、すとんと落ちた。


 起床! 朝から元気に温泉へ。間違いなくいちばん風呂であった。
 部屋でひと休みして朝ごはん。
 
 そしてチェックアウト前にもうひとっぷろ。最後まで温泉に浸かってきた達成感がある。

 9時半ごろに宿を出る。お世話になりました。


 帰路はバス停まで歩くことに。
 まずは宿の向かいの滝を見に行く。友情の滝というらしいが、自然保護区表示では十丈の滝とも表示がある。これは同じ滝なのか別の滝なのか…(どうも別の滝らしい)。


▲友情の滝

 緑に覆われた二筋の滝である。マイナスイオンたっぷりの飛沫がふわふわと周囲を舞い、木漏れ日にキラキラ反射する。

 未舗装路をゆっくり下りていく。ブナの森と杉の森とがあり、その林床にはシダなどがびっちりと緑のじゅうたんを広げていた。空気まで緑色になりそうな感じである。


▲トチノキの花が咲いていた


▲アマドコロ見つけた。もう終わりかけで、これしか残っていなかったけれど


▲ようやくホウノキの花を見つけた


 満開のタニウツギに見送られながら、バスで山を下りた。



▲秋田新幹線の車窓より。右に岩手山。そこから左に大松倉山、三ツ石山とずっと山の稜線が続いている。実は八幡平から岩手山まで山を歩く商品に関わったことがあるのだが、結局売れたのだろうか…。


混雑を避けて郊外へ

2014-04-27 20:05:00 | お出かけ

▲33番菊水寺。参道の八重桜が咲いているだろうとの目論見通りでうれしい

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 GW後半は帰省予定なので、前半のうちに行っておこうと秩父へ。とはいえ、市中は羊山公園の芝桜混雑必至なので、バスに乗って郊外に脱出。

 32番を目指す。松井田バス停から徒歩約1時間とある。ちょっと古巡礼道から外れてはしまったが、ほぼそんな時間で到着。のったり歩く私にしては珍しいハイピッチである(いつも予定時間より3割増しの時間がかかる)。
 最寄りのバス停から1時間歩かせるなんて、31番もそうなんだよなぁと、同じく不便な札所を思いながら、ウグイスの絶賛求愛ソングとクマンバチの絶賛縄張り主張ダンスをかいくぐって到着。
 山門をくぐって階段を上がると、「すぐ団体が来るから先にお納経帳を出して」と言われ、手もあわさないうちに納経帳を出す。直後にやってきた白装束の添乗員のネームプレートは、見覚えのあるツアーのだったから別にいいんだけどね。
 本堂に写経置き場があったが、一応観音巡礼なので観音堂に納めるのが筋かと思い石段を上る。


▲32番法性寺。本堂の奥に観音堂がある。岩盤の上に建つ、総欅材の三間四方舞台造り。ミニ清水寺といった感じ。

 下から見上げると迫力ある舞台づくり。脇の階段から観音堂に上がれる。ちなみに、お灯明や線香を上げることはできず、その場にロウソクと線香を納めてくる形のようである。無人の貴重な建物を失火で失うことはできないから、納得といえば納得である。
 観音堂の奥には砂岩が露出しており、なんでもかつて海の底だったという。
 ここにはさらにお舟観音という奥の院があるが、危険そうなのと時間の兼ね合いで割愛。

 本堂に戻って、納められなかった写経を納めて、納経帳を受け取る。 


▲32番は般若山法性寺という。般若は弘法大師が当地で大般若経600巻を一晩で書き上げたということから付けられたようで、この辺りの地名も般若という。だから、山門の般若の面はチト違う気が…。

 写真を撮りながら寺を辞する。
 道すがら、秩父大神社とか日本武神社とかをたらたら見ながら(ともに舞台がある。とくに日本武神社は小鹿野歌舞伎の幕開けとなる)、今度は古巡礼道をたどって松井田バス停に戻る。

 ひとバス停分歩いて、泉田から北に進路をとる。
 33番菊水寺まで約35分。
 途中、「ようばけ」というジオパーク的地層の露出ポイントがあり、ガイドブックはそこに寄れと記す。いやぁ、地層の露出は小千谷にもあるから別にいいかぁと思ったのだが、とある事情で足を向ける。崖のことを「はけ」というのは東京(武蔵野地区)でも同じだ。
 要は、先ほどの法性寺と同じく、ここが海の底であったという証拠である。

 で、ようばけに化かされたのか、この後曲がらなくてもいいところ曲がってしまい30~40分ほどさまよう。さまよっているところで太々神楽の音が聞こえてきたりして、それはそれで楽しいのだが、疲れた、
 ハッと気づいて正しい道に戻ることができた。


▲33番に向かう途中、町の看板の下にこんな手書き看板が。「かな」ってなんですか、「かな」って…?

 見覚えのある巡礼道の札を見つけ、安心して進む。
 ここから20分足らずで菊水寺に到着。先ほどのツアーのバスも見える。多分、31番辺りにも寄ってきているんだろうな。
 ツアー客の中に先ほど32番で会った私のことを覚えている人がいて、「歩くの早いですね」と声をかけてきた。いや、私32番から直接ここにきているから、バスツアーと同じ行程をとっているわけじゃないんすけどね。

 1週間ほど前、33番の参道の八重桜が咲き始めましたという小さな情報を得て、満開になるのは1週間後だろうと踏んでの今日のお出かけである。33番に行くのならついでに32番という行程組立であった。要は、歩く距離が長い所は涼しいうちに行っておこうという打算である。
 その甲斐あって、参道の八重桜は満開であった。先ほどのツアー客も浮かれて「大阪造幣局みたい」なんて口走っている。いや、規模が違いますがな!!
 背の高い男性なんて桜に突入しそうな感じなのよね。

 本尊の手前に土間があり、参拝者はそこで参拝することにある。お灯明も線香もその土間で行う。鐘が土間の外にあるから、参拝の手順がどうしたら正しくなるのか迷うわ。とはいえ、無事納経し、朱印を頂戴する。ついでに散華の台紙も購入。500円と安いから小さいものかと思ったら、観音様の大ポスターでびびった。
 散華はシールだから、甥っ子姪っ子に張ってもらうと喜ぶだろうなぁと思いつつ、でもその後にサインペンでぐしゃぐしゃにされるであろうことが容易に想像された(笑)

 参拝が終わったのでたっぷり桜を撮影して来た道を戻る。
 


▲まだ菜の花畑が。この辺りからだと武甲山も中央の低山(秩父ミューズパークのある丘)の向こうにピョコッと山頂だけが見える状態。


▲果樹の下に恐らくカキドオシが一面に



▲山菜の木の芽(アケビの芽)って秩父では食べないのね。にいがたではキロ単価が一番高い山菜との情報も


▲植物園以外で初めて見たウグイスカグラ


▲ラショウモンカズラのつぼみ


▲セリバヒエンソウ(芹葉飛燕草)。花の形が面白いが外来種。


▲あちこちでこいのぼりが気持ちよさそうに泳いでいた。子どもの名前を入れた吹き流しを新調するのが秩父流らしい(こいのぼり本体は持ち回りのところもあったが、どこも吹き流しは新しかった)


 バス停で作ってきたいなりずし(賞味期限切れのちらしずしのタネ使用)を頬張り、缶ジュースを一気飲み。

 ほぼ時間通りに来たバスに乗って秩父の駅に戻るが、市中でやはり芝桜渋滞にはまる。20分ほど余計に時間がかかった。
 駅は芝桜観光客で大にぎわいで、帰りのレッドアロー号は17時まで満席状態だとか(14時半現在)。まぁ、はじめから各駅停車とかで帰るつもりだから関係ないんだけどね。

 結構ずっしり疲れて、帰宅後歩数計を見たら3万歩オーバー、約22キロ歩いた計算であった。