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梅雨入り前のあいぜん祭

2015-06-21 15:07:00 | 花火

▲あいぜん祭の花火

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 小千谷の川井の愛染さまは、小学校の時に修学旅行だか社会科見学だかで見に行ったことがある。そのときは、おっかない顔をした仏様だなぁぐらいしか感想がなかった(たいていの愛染さまはおっかない表情だ)。
 そんな愛染さまの祭りで花火が上がるって知ったのは一昨年のこと。ところが昨年はすっかり忘れてしまい、今年ようやく見ることができた。





 このために、祖母の七回忌と父の二十三回忌の法事をこの日に設定し、万が一雨が降ったとしても意義のある帰省となるよう裏工作を図った。




▲私の頭の中の小千谷の花火の原体験は、分砲千輪である。子どもの頃は青軸の黄止めだった(と思う)から「マッチ棒、マッチ棒」と呼んでいた。今、この配色の分砲千輪は見ることがないんだよなぁ…。


 朝イチの新幹線で帰省し、まずは一家でお寺さんへ。
 このお寺さん、実は「東洋のミケランジェロ」石川雲蝶の欄間を持っていて、最近あまり行く機会のない(弟一家が行くので、車の定員的に私が弾かれる)私としては楽しみであった。
 なんでもこのお寺さんは永平寺を引退した僧侶が隠居所として住まわれるらしくそれなりに格式があるらしい。だから石川雲蝶の彫り物があるのかな。寺の雰囲気としてもなかなかなものである。10年前の新潟県中越地震の際には土壁が盛大に落ちて、すっかすっかになってしまったけれど、その後檀家筋の援助で何とか持ち直した。そのころはまだ石川雲蝶は忘れられたままであり、私もその彫刻がここにあるなんて全然知らなかった。
 石川雲蝶が見直され始めたのはごく最近であり、この寺にその作品があるって知ったのは数年前のことである。




 今時の法事は、椅子が用意されている。香をあげるにも、今やキャスターに乗った香箱がコロコロされてくる。
 まぁ子供が騒いだり、ムカデが出たりと整然とした法事ではなかったが無事終了。
 ちなみにこういう時に発生するアクシデントは、亡くなった人の思いが宿っていると思うんだよね。だからあのムカデは思い切りの悪い父のような気もしなくもない(笑)。

 そんな法事が終わって、帰りしなに住職に石川雲蝶の彫刻の件を聞いたところ、本堂の欄間すべてが雲蝶の作という。あと、立派な獅子頭だなぁと思っていたものも、やはり雲蝶の作品であった。役場の写真では全然伝わってこない生き生きとした作品をしっかり見てこられたことが、今回の収穫の一つである。

 基本、この寺は観光用には開かれていないので、名前は伏せておく。※石川雲蝶の彫刻に関しては永林寺が大型で有名です→http://www.eirinji.jp/




▲貴重な尺が、切れました_orz


 さて、夜になってから弟に妙高寺(愛染さまのお寺)までの送迎を依頼する。そこで花火が上がるってことが甥っ子(6歳)姪っ子(4歳)にばれてしまい、自分たちも見に行くと騒ぐ。結局、総勢7人でのお出かけとなる。
 ところが、弟は寺とかには全く興味がなく、場所がイマイチ。まぁ、こっちの方向だろうという私のかなりうろ覚えな記憶で車を走らせる。
 予想よりだいぶ走った辺りでぼんぼりの灯りが見え、そっちだぁ!とハンドルを切れば、行き止まりに長い階段が…。いや、駐車場あるはずだからと、ぐるっと回って2、3度行き止まり道に遭遇しつつ、何とか到着。
 そのころにはすでに花火が始まっていた。





 とりあえず花火好きな甥っ子&姪っ子の手を引いて境内へ。花火が上がるたびに大騒ぎな甥っ子&姪っ子。姉に子供を任せておけないと(よく分かっている!)、弟が追い付いたので、子供たちを押し付け、境内で撮影ポイントを探す。





 本当は本堂越しを狙っていたのだが、なんだか本堂がやけに明るいので、蔵王堂の方でとりあえず三脚をたてる。ところが、意外と花火が低く、蔵王堂の屋根にかかってしまうのが何とも不完全燃焼で、場所をさらに探しあいぶ。
 いったん本堂脇のクレープ車の横に立つものの、本堂の屋根が微妙に入り込んでくる。蔵王堂前に座って花火を見ていた家族が撤収した後、そちらに移動する。





 愛染まつりは、この辺りの祭りの「走り」のようで、かなりの数の子供たちが集まる。本堂で富くじが行われ、大きなぬいぐるみを抱えた子供たちが行き交っていた。簡易ステージでは誰かが何かをかなりのボリュームで歌っている。確か、地元のバンドの名前がポスターに出ていたな。そういえば、よし太くんの影を見かけたような…。





 それにしても、子供の数多すぎないかい? ここは交通の便が良い場所ではない。小千谷の近在地域以外にも川口や川西の子も来てるんじゃなかろうか…。そんな子供たちも9時近くになると一斉に引いて行った。うんうん、よい子は寝る時間だ。ウチの子供たち(通常7時就寝)もギブアップで撤収していった。



▲最終的に蔵王堂前に移動した直後に上がった1発。中心が抜けているのは承知しているが、色がきれいだったので…。


 子供たちが消えるとなんだかひっそりとする境内。
 ただし境内で引き続き行われている祭りの演歌が絶好調! 「演歌を聞きながら煙火を見る」なんてつぶやいたのもこの頃である。





 花火は、寺の南西方向の山の上から上がっている。花火を見る人は本堂脇の花火に近いエリアに敷物を敷いたり、本堂に腰かけて見ていたりしている。その数はあまり多くはない。
 この花火はほとんど奉納らしいので、奉納者なのかしら? いや、片貝と違って、番付が読み上げられるわけではないから、そこまで執着はしないか…。





 最初のころは発射音も聞こえねェと思っていたが、場所を移動してからは問題なく聞こえるし、何しろ発射光までバッチリ見える。花火と花火の合間を数えてみると後半は大体30秒間隔で上がるようであった。
 花火の間隔があるので、煙に邪魔されることもなく、後ろの祭りの喧騒をのぞけば、実にのんびりと花火を見ることができる。なんなら演歌も歌えちゃう(笑)





▲この尺もきれいでした











▲点滅冠がきれいなのですが、静止画だとバランス悪く見えちゃうな。もうちょっと親が強ければいいのかな


















▲〆は錦冠の小型のスターマインで


 ちゃんと21:30で終了。
 最後は小さいけれど錦冠のスタマ。その前に彩色牡丹のスタマも上がっていた。尺玉で目を引いたのは二つだけだったけれど、なんだか昔の花火大会を思い出す感じだな。
 花火終了とともに、祭りも終了。愛染さまの御開帳も終了である。

 人出は徐々に減っていったので、帰りの渋滞もなく、スムーズに帰宅。あ、帰りは、送っていただき、ありがとうございました
 m(_ _)m


 ちなみに、今年は小千谷観光協会(http://www.ojiyakanko.com/)がこの祭りを紹介しちゃっているので、私も特に名称を伏せていません。

☆はみ出し情報①:ウチの子供たちと弟嫁がバッチリ寺の住職に撮られたみたいなので、寺のHPに登場するかも!?
☆はみ出し情報②:新潟地方は6月19日に梅雨入りとなったようです。例年より遅い入梅なので、8月まで引きずりそうです