私と同い年(昭和29年、1954)生まれは170万人位がいる、ちょっと上の兄さん姉さん世代(団塊の世代)となると200万人をこえるんじゃぁなかったかな。しかし、2023は早くも年刊出生者数が80万人を下回る予想がされている。 そして、岸田政権は「少子化問題はもうまったなしの社会問題であり、異次元の対策を講じる」とのたまわった。
なんなんだ?? 異次元の少子化対策って・・?? 言葉ばかりのインパクトですが、それも異次元の金融政策やら「異次元」を使いすぎて、インパクトそのものもなくなってきたな。
出てくる政策は、子育て世代への補助金であったり、保育園の充実、働き方改革やら新鮮味もなく、どれもいままでも掲げてきたものであり、結局、金で解決するようなものなんで、財源をどすべきか、消費税アップか? 次の選挙にも影響するので増税には触れないようにしようと・・・、言ったもののあたふたしているのが現況である。 もう何十年も前からわかっていたことなのに・・。 専門学校の教壇に立っていた40年くらい前の頃、「健康ビジネス概論」なるコマを持っていて、少子化、エイズ、喫煙、妊娠/避妊なんてことを18,9歳の学生に伝えていたことがありました。 当時は、合計特殊出産数・女性が生涯に産む赤ちゃんの数が、1.57だか1.17だかを下回る・・つまり死者数と比べ測ると、人口減の局面に入ったと学生に伝えた。
若い人が子どもを産まないのは、果たしてお金や働き方だけの問題なのだろうか・・・。 もっと根深いところに原因があるのではないだろうか・・。
子どもを産んでも・・、幸せに暮らさせてゆけるのだろうか・・、それは金のあるなしだけでなく、もっと深い生存そのものへの不安があるからではないだろうか・・。 生物として、今の人間社会生態に漠然とした危機を感じている、しかし、それは意識としてしっかりとは認識されていない。「自分は幸福であるか?」との問いに小中学生ですら、「そう感じない」と応える子供が増えているという・・・。
たしかに・・・、人々を取り巻く環境は、地球環境的にも、身近な生活環境圏内においても悪化の一途をたどっている、
子どもを産み育てることにたいして不安であろう・・。
それを乗り越えてゆくには・・、 北欧のように社会福祉の充実は国家の方向性、政策としても明確に打ち出してゆくことはもちろん必須であると思う。 あらゆる教育の少なくとも18歳までの無償化。身体肉体的なハンディを負ってもふつうに暮らせる社会制度設計などは大切だ。
それにもまして必要なことは、身近なコミュニティの再構築、育み合いだと思う。
それまで知らなかった誰かと誰かが出会える、顔見知りではあるが、ちゃんと話したことがない、いっしょに過ごしたことがない、少なかった人といっしょの「とき」を過ごす・・そんな場づくりが大切だと思うのであります。