高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

原田マハさんの小説

2025-02-14 19:29:06 | 日記
小説を読み終えて、ひさびさに感動したあー。

ここのところ、司馬遼太郎さんの小説の読み直し(関ケ原、竜馬はゆく、功名が辻)をしているのですが、もうお一人、原田マハさんにはまっています。最初にそのお名前を知ったのは、寿都町で行われている(もう終わったのかな)ドラマロケでした。3月下旬にNHKで放映予定のドラマ撮影のセットが弁慶岬にできているというので、野次馬根性で見に行きました。ドラマの舞台が北国の断崖の上に立つ小さな食堂なのです。 撮影中で側を通る国道から通行止めになっていて側まで近寄れませんでしたが、題名「まぐたら食堂のマリア」という題名にひかれて調べたところ、浜田マハさんという小説家を知りました。最果ての小さな食堂に惹かれるようにやってくる人々の群像劇で、伏線がいろいろとありそれらが絡み合い、次へ次へと興味を尽きさせぬ構造になっていて、一気に読みました。まぐたらは、マグロとタラからとった漁師町の食堂名なのですが、聖書にもある「マグタラのマリア」から取っている題名なのだと途中から気づきます。主人公のマリアは純粋な人に優しい素敵な女性なのですが、実は不倫ありの複雑な人生を背負って、その地に流れ着いた人物でした。マグタラのマリアは、(たしか)キリスト愛人とも娼婦とも言われた人物でもあり複雑な背景があると伝説されているのです。
あまりに面白かったので、黒松内の図書館に行って探すと複数の文庫本がありました。そこで次に手をとったのは、「奇跡の人」。 時は明治時代、当時にはとても珍しいアメリカ留学帰りの去場安が青森の田舎町の富豪の「盲目で耳が聞こえす、口も利けない少女(介良れん)」の教育か係りとなります。使用人たちに「けものの子」のように扱われ、暗い蔵の座敷牢に閉じ込められていたのですが、安(あん)はれんの強烈な個性を感じ取り、その才能を開花させてゆく物語です。そのふたりの主人公の助演者として、津軽三味線を弾き歌う盲目の旅芸人キワが絡むのですが、このキワが小説のプロローグとエピローグに感動的な役割を果たします。 あー感動したなあ。
 
もうお判りでしょうが、そう主人公の介良れんの読みは「けられん」→ヘレンケラーであり、教師の去場安は「さりばあん」→サリバン なのでした。
 
kindleで、風神雷神という作品も読書中。これは俵屋宗達がテーマです。
さあー、図書館へ行って新たな文庫本も借りてこよっと。
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