お役立ち情報ブログ

日々の生活やビジネスにおいて役に立ちそうな情報を収集、公開しています。

銃剣の感触「忘れられぬ」 元兵士、安保法案を憂う

2015年08月11日 07時40分14秒 | 行政
 まもなく「終戦の日」の15日を迎える。70年にわたり、日本は戦争をしてこなかった。その姿を大きく変えることになると指摘される安全保障関連法案について、旧日本軍の元兵士はどう見ているのか。「戦場のリアル」を知る人たちの言葉から考える。



「銃剣で初めて人を突き刺した時のことは忘れられない」と話す安田優三さん=兵庫県尼崎市、中野晃撮影© 朝日新聞 「銃剣で初めて人を突き刺した時のことは忘れられない」と話す安田優三さん=兵庫県尼…
 徴兵されて陸軍歩兵となり、1941年4月、広島・宇品から船で中国に上陸した。初年兵教育を受けていたとき、後ろ手で棒に縛り付けられた中国人の前に並ばされた。教育担当の上官から銃剣で次々と突き刺すよう命じられた。「中国人を『チャンコロ』と呼ぶ蔑視意識が根づき、当時は何とも思わなかった。戦地では、普通の人間でなくなるんです」

 上等兵になり、中国中部の宜昌(ぎしょう)の陣地に6人でいた44年の初夏のある日。安田さんが見張りのために半地下式の壕(ごう)を出た直後、敵の砲弾が壕を直撃した。「やすだー、やられたあ」。仲間の一人が腹部に手を当てながら出てきた。腸が飛び出していた。

 この仲間ら3人が間もなく死亡し、2人が傷を負った。安田さんは駆けつけた援軍と応戦。敵兵は丘の斜面をよじのぼり、どんどん近づいてくる。手にした軽機関銃を撃ちまくる安田さん。次々と倒れる敵兵が見えた。