三軒茶屋の鈴しろに再訪する。初めてこの店に来たのが昨年11月、その日も寒かったが、次の訪問時も、3回目の今日も寒い。
店に入ると前回よりかなり店主の方も落ち着いて来たみたいで接客にも大分ゆとりが出てきた様子。途中からお手伝いの青年が合流、きびきびしている。
まずは生ビールで乾杯。最初に登場は春キャベツのすり流し、寒い身体に甘いキャベツが沁み渡る。
今日は酒も料理もお任せモード。最初は3品のお通し、菜の花のおひたし、定番のポテトサラダ、春ピーマンのキンピラ。『春らしく』がテーマらしい。酒は朝に搾りたての『大那』(栃木県)、若干の粗さはのこるが、爽やかがいい。春ピーマンのキンピラもエグミは全くなく、ピーマンの甘さを堪能。
次は造り2品、漬けマグロにはトロロを荒く潰したものが載る。もう一品のカワハギは手を入れた肝と合わせて食べる。酒は『ゆきびじん』(秋田県)、やや甘酸っぱさが残り、ついつい呑んでしまう。カワハギも肝とワサビで食べると美味い。
揚げ物は自家製飛龍頭を揚げたてで供される。酒は而今(三重県)とどんどんレベルが上がって行く。飛龍頭もアツアツにポン酢を添えて食べるが、その柔らかさは素晴らしい。酒もこれをしっかり受け止めてくれる。
焼き物は鶏モモの焼き物に岩塩を振ったもの。これに蕗味噌が添えて出される。酒は超王祿の5☆(島根県)、蕗味噌のほろ苦さが淡白な鶏とよく合う。特にパリッとした皮が美味い。酒は今一番好きな酒で美味いに決まっている。
最後は定番のおでん、玉子・大根・練り物を上品な昆布と鰹節で取った出汁で煮たものだが、出汁が胃に沁み渡る。酒は『貴』(岡山県)、やや辛口ですっきりと終わる。
この酒のあてコースが3000円は中々の値打ち、酒も全て850円(片口)は安い。春に入ったらどんな組み合わせになるのか、今から楽しみである。
鈴しろ
世田谷区三軒茶屋2ー6ー9
0334132750