
もうすぐ『建国記念の日』がやってくるが、毎年この時期になると小生はこの不思議な記念日について気になってしまう。というのはその由来にどうしても得心がいかないからかも知れない。

世界各国にも『建国記念日』(National Day)はあるが、その由来がはっきりとするものが多い。アメリカは7月4日がイギリスからの独立を勝ち取った日であり、独立記念日としている。

これはインド(8月15日)、ガーナ(3月6日)、カンボジア(11月9日)なども同様ではっきりとした歴史的裏付けがある。他にも革命記念日(キューバ1月1日、イエメン9月26日、リビア9月1日)や統一記念日(ルーマニア12月1日、ドイツ10月3日、UAE12月2日)を建国記念日とした国もある。

また、フランスはパリ祭としてバスティーユ監獄の襲撃が始まり、フランス革命が始まった日を記念日にしている。さらにポーランドのように最初は民族独立の日(1918年11月11日のロシア帝国からの独立の日)を記念日にしていたが、ソビエトの支援を受けて独立した1944年7月22日をポーランド民族復活の日に変更した。しかし、再度1989年からは東側の陣営から民主化を果たし、また元の記念日に戻した国もある。

日本同様に曖昧なのはハンガリーの1000年に初代王がハンガリー王国を建国したとされる8月22日としたもの。オランダのように7月26日を記念日とはしているが、その由来がはっきりとしないもの位である。

しかも、日本の建国記念の日は紀元節に由来しているが、これは紀元前660年に神武天皇が即位した日をベースにしている。しかし、神武天皇そのものの存在そのものが歴史学上で認めていられないし、さらに一旦占領下で廃止されたにも関わらず、1967年に復活させたことに違和感を覚えざるを得ない。まあ、旗日だからいいかと思う国民が殆どだろうが、一度見直した方が良いのではないかと感じるのは小生だけだろうか。