
最初に鉄道が開通した際の終点は今の横浜駅ではなく、実は桜木町駅であった。

品川~横浜間で鉄道が開通したのは1872年6月12日、これはあくまで仮開業だったが、6月には途中駅に川崎と神奈川駅を開業した。さらに10月14日に新橋~横浜間で本開業したが、この際には明治天皇を乗せたお召し列車が横浜まで往復した。これが日本鉄道の嚆矢であり、10月14日は今も鉄道記念日となっている。

しかし、東海道線延伸の関係で1915年には2代目横浜駅開業と共にこの駅は桜木町駅に改称、東海道線電車線の終点となった。

さらに、1964年に根岸線が磯子まで開業すると途中駅になってしまう。一方、1932年開通の東横線の終点であった役割も2004年みなとみらい線開通と共に東横線桜木町駅は廃止されてしまう。つまり、JRでは途中駅に格下げされた上に東急東横線もなくなり、桜木町駅は様変わりしたことになる。

しかし、鉄道駅としてはともかく、駅周辺にはランドマークタワーや高層ホテルが林立し、また、みなとみらい駅とはペデストリアンデッキで結ばれ、桜木町駅を降りるとその発展ぶりと風景の素晴らしさに驚かされる。

小生は娘の結婚式の前泊で初めて桜木町駅前に宿を取り、横浜の夜の散歩に臨んだが、港の夜景の素晴らしさに魅了された。


海に向かい歩くとすぐに日本丸が係留され、ライトアップがされている。人気のない船の周りにはカモメがとまり、風が吹き、ロマンチックな情景となる。


もう少し海に向かって歩くと東急ホテルやクイーンズスクエア、ドックガーデン、横浜グランドインターコンチネンタルホテル、停止中だったが大観覧車、さらに海沿いには万葉倶楽部など名所がどれもキラキラと輝き、正直、田舎者のように感心した。

翌日、結婚式があったからかもしれないが、横浜の夜景には心癒されるものがあった。