急に寒くなり、熱燗が恋しくなる季節となった。いつも飲みに行く6人で今回は国立駅近くの鰻屋さんに遠征した。この店は地元では知らない人はもぐりと言われるくらい有名な店でカウンターは開店直後に満員になるほどの人気ぶりらしい。
店の名前は『うなちゃん』、国立駅北口から少し三鷹方面に戻るように線路沿いの道を行くと2分くらいで到着。予約は7時からであったが行灯は消え、のれんは店の中。ちょうど店の人が出てきたので『7時からの予約をしている』と話すと『もう予約で一杯のため、のれんをしまいました』とのこと。
ほっとして店に入るが昭和40年代そのものの店内は真ん中に焼き場があり、取り囲むように席がある。お客さんで一杯、皆ニコニコして酒を酌み交わしている。店の梁や柱は鰻の脂で黒光りしている。我々の席は2階の座敷、ここにも2組先客がいて大声で盛り上がっていた。
とりあえず残りのメンバーが来るまで携帯で落語を聴いていたが、ほとんど聴き取れないほど。また、高架下のため、時々揺れるのはご愛嬌。ようやく15分経過してメンバーが揃い、宴会開始。
まずはビールで乾杯、お通しは塩キャベツ。乾いた喉にビールが美味い。
次に鰻の肝の佃煮が登場する。山椒をパラリ、この肝が大きく、生姜が効いて美味い。この辺りで熱燗もお願いする。しかし、5人で飲んでいるため、燗酒が出てくると瞬間蒸発である。
出てきたのはくりからと肝焼き、一本だけレバーの塩焼きが出てきたが胡椒が効いている。テリのあるレバー、ふっくらとしたくりから、いずれも絶品。
白焼きは短冊のように切ったものが1人2串、山葵醬油で頂く。いずれも表面はカリッと、中はフワッと焼いてあり、すぐに食べ尽くす。さらに糠漬け盛り合わせ、キュウリ、ナス、カブ、大根、ニンジンなどうまく漬かっている。
そしてお待ちかねのうな重、蒲焼が立派で尻尾が重箱から飛び出している。山椒をしっかり降って頂くがこれぞ至福の時。あれだけうるさかったメンバーもうな重に全力を傾けていた。
これで6000円でお釣りが来る。結構飲んだはずなのに、店の人はサービスが良く、帰りも外まで出て送っていただいた。誠に名店であった。ご馳走さまでした。
うなちゃん
国立市北1ー1
0425753399