今年も鉢に植えたキキョウの花が咲いた。秋の花のイメージが強いが、実は6月頃から咲く。我が家のキキョウが6月に花を咲かせるのはかなり早い方である。キキョウの紋と言えば今年の大河ドラマで有名な明智光秀の家紋である。
万葉集の山上憶良の歌にも載っているくらい日本古来の草で綺麗な五角形の紫色の花をつける。ただ、花は長くは持たず、数日で萎れてしまう。花をよくみると真ん中に雌蕊、これを取り囲むように5本の雄蕊がある。奥に写っている咲く直前の蕾も『折り紙のふうせん』のようで可愛らしい。根の部分はサポニンを多く含む生薬の原料で咳や痰を取る効能がある。
農家の入口に生えているキキョウは次々と花を咲かせて行くが、我が家のキキョウはこれ以上蕾もなく、今年は見納めかもしれない。白い花のものや八重咲もあり、こうした根を貰って庭に植えてみたいとずっと考えてはいるが、中々お目にかかれない。(写メは奈良・白毫寺の境内)
同じキキョウ科でも花が膨らみ、中にホタルを入れたらと思わせるのがホタルブクロである。
名前の由来はまさに先程の通り、野山に咲くピンクや紫の花は目を惹くものがある。観賞用というより、野山に自生する草だが、よくみると同じような花が並んで咲いている姿は可愛らしい。キキョウの凛とした佇まいとは違う良さがある。