『改めて日本語について考える』その46。言葉というのは時と共に変わり続けるものということはわかっているのだが、どうしても違和感がある言葉が世の中には溢れかえっている。今回はその中の『ネットスラング』という種類に触れてみたい。
まずは『ネットスラング』、略さないで言うと『インターネットスラング』つまり『インターネット上で使う隠語・俗語』のこと。チャットや電子掲示板、電子メールの中で2000年ころより使われ出したもの。一部の若者が同世代にしか通用しない言葉として使うものも多い。
新聞を読んでいても出てくる古いタイプの物は私でもわかる。例えばスレ(スレッド)、レス(レスポンス)、板(掲示板を領域ごとに区分けした領域)やググる(Googleで検索すること)などである。
では次のスラングの意味は知っていますか?①オワコン、②カウコン、③DQN、④垢バン。私は一つも分からずすべてググることにした。
まず①は『終わったコンテンツ』、つまりもうブームが去ってしまったコンテンツのことを指すが、2010年頃にできたスラングで今ではオワコンも死語になりつつあるらしい。
②はジャニーズ事務所の話題がよく出るが、その中でジャニーズ事務所所属のアイドルが一斉に出てくるコンサートで年末から元旦にかけて行われる『カウントダウンコンサート』のことらしい。
③は『ドキュン』と読み、非常識な人を表す。1994年にスタートしたテレビ朝日制作の『目撃!ドキュン』というバラエティ番組が由来とされている。ネット漫画ではたびたび使われる。
④は垢=アカウント、バン=BAN(禁止)なのでアカウントの使用禁止を意味する。最近、迷惑ユーチューバーの話がよく話題に登るが、その際にプロバイダーからアカウントの利用を禁止された場合などに使われる。
それでは最後の1問、最近テレビ番組にも付けられている『パリピ(孔明)』は知っていますか?孔明はもちろん諸葛孔明のことだが、パリピとは『party people』(パーティーピープル)つまりみんなで盛り上がり、楽しむのが大好きな人のことが由来。これがどんどん短くなって『パリピ』となったよう。私のような頭の硬い人間には理解不能、しかし、2015年のギャル流行語大賞にも輝いたことがあるとのこと。
もちろんこの言葉の中には常識がないとか迷惑な若者と言ったニュアンスも含まれているらしい。今回取り上げた5つのネットスラングは一般的かつ古いものが多いがこれすら分からない、とは言ってられない時代なのだろう。(挟んだ写メは何の関係もありません、念のため)