『都営荒川線電停からの散歩』その6。新庚申塚電停に戻る。新庚申塚にも別の庚申塚があるかと調べたがこれはない。
この電停は1927年に国道17号線新道が整備されたことに伴い、1929年に作られたものである。ここから250m歩くと都営三田線西巣鴨駅がある。
再び電車に乗って大塚駅前・向原などを通り、面影橋電停で下車する。『面影橋』とは何とロマンチックな駅名と思ったが、電停の前に神田川が流れ、ここに面影橋はある。面影橋は太田道灌の逸話にある『山吹の里』とされ、江戸時代は名所であった。
ただ、歌川広重の『高田姿見のはし俤の橋砂利場』という絵では『姿見の橋』と書かれていて、さらに北に向かう小川にかかる橋が俤橋(面影橋)となっている。
面影橋電停から終点早稲田に向かって歩く。並行して新目白通りが走っているが、これは1984年にできた道でそれ以前は早稲田電停から高戸橋までは道はなく、都電のみが走る専用軌道であった。
さらにこの先で高田馬場方面に行く分岐もあったのである。早稲田電停は終着となったのは1968年に15系統(高田馬場〜茅場町)が廃止となってからである。今は終着の電停としていい雰囲気を醸し出している。(以下、次回)