『関東城址めぐり』その8。今回は深大寺城址をめぐる。坂めぐりで深大寺にやって来たが、ここにも城址がある。不動の滝の向かいあたりにある水生植物園にまず入る。
深大寺城は15世紀には『ふるき城』が築かれていたという記録もあり、北条氏が相模国に進出した際に扇谷上杉氏が防衛ラインとして活用していたようで1530年には上杉朝興が北条氏康と戦った小沢原の合戦となった。北条氏を多摩川で食い止め、江戸城奪還を図るため、息子の上杉朝定は難波田弾正広宗に命じて深大寺城の増築を行った。しかし、1537年7月北条氏郷は深大寺城を迂回して河越城を攻めたため、上杉朝定は松山城に敗走、深大寺城の軍事的意義は無くなり、廃城になったと思われている。
水生植物園は無料で入ることができるエリアで南北300m、東西60mあり、元は休耕田であった。小川や池もあり、トンボもたくさん飛んでいた。湿地ではガマの穂を久しぶりに見かけた。その先の橋を渡ると目の前が小高い丘のようになっていてこれを登る。
すると雑木林の中が開けており、広場を回るように歩くことができる。3つの城郭があるが、そのうちの一つであり、地図には第一郭となっていた。
その先には虎口、さらに空堀が南北に伸びいるのがはっきりとわかる。そして第二郭へと続く。
ただ、ここから上ははっきりとした道がない。そのまま行くと地元の小学生が管理する蕎麦畑に出る。
今年の1回目の刈り取りは終わり、2回目(11月)に向けた蕎麦が20cmほどに伸びていた。
芙蓉の花が咲き3時を過ぎてもまだツクツクボウシが鳴いていたが、次第にひぐらしの声に変わった。