左のポッケに入れているスマホが鳴り放題。何だよいったい。
松方弘樹が死に、江角マキコが引退とか。明日発売の雑誌で不倫がらみの報道がなされるという江角はともかく(わたしは正直、残念でならない。女優が不倫しなくてどうすんだ?)、松方の訃報はショック。
彼は近衛十四郎の息子として、京都の危ない水をたっぷり飲んで育った。滋賀で日教組全国事務研があった二十代のときに雄琴で(くどいようだけどエッチはしてないです)
「このお店は近衛さんがやってました」
とタクシードライバーにソープを紹介されたのはいい思い出。
日本映画の発祥の地として京都は今でも燦然と輝いている。津川雅彦(マキノ家の直系)と松方は、だから血筋としてザ・芸能界なのだ。不肖の息子とかがしゃしゃり出てくるだろうけれども、松方の退場はやはり哀しい。現役のヤクザたちから、その奇矯なファッションで賞賛されたキャラは、やはり得難いものだった。代表作は70年代後期の
「沖縄やくざ戦争」
「暴動島根刑務所」
「北陸代理戦争」
あたりだろうか。どれも脇役に食われているあたりが本家本元という気がする。
高倉健、菅原文太、若山富三郎、池部良、そして松方と、任侠や実録もので“おしゃれ”だった役者たちが消えていく。さみしい。