事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

おんな城主直虎 第36回 井伊家最後の日

2017-09-10 | 大河ドラマ

第35回「蘇りし者たち」はこちら

前回の視聴率は11.3%。予想ほどではなかったけれど、わりに踏ん張ったのではないかと思う。なにしろ裏に、テレ東のあの「池の水をぜんぶ抜く」があったからだ。これは冗談でも何でもなくて、あの企画を考えついた人はテレビってものを知ってるなあと思う。ここ山形ではネットしていないので(笑)、まどわされることはなかったけれど、されてたら迷ったろう。

さて今回から栗原小巻さん登場。前にもふれたようにわたしはこの人にオフステージで会ったことがあって、その女優オーラに目がクラクラ。この人が姑だと、菜々緒も(そして家康も)つらい。にしても、大河に久しぶりの浅丘ルリ子と栗原小巻をそろえ、まるでむかしの日活大作「戦争と人間」みたい。

さて「井伊家最後の日」。一種の解散宣言。南渓和尚(小林薫)の助言を受けて、直虎は井伊家再興をあきらめる。自分の作品であった直虎を、だからこそ愛おしんだ南渓の無念……と思っていたのに虎松に彼は何を吹きこんだものやら。

武田、徳川、北条の均衡が崩れる直前。政治的駆け引きがどす黒い前半はとてもけっこうだったけれども、あまりにストレートな龍雲丸のプロポーズと大河キスPART2はちょっとなあ。まあ、このシーンのためにずっと頭巾をかぶっていた演出ということですか。

のちの直政を迎える松下家の当主が古舘寛治なのはうれしい。この人が出てくると、なんか画面が不穏な雰囲気に満たされるのよね。気になる映画にはいつも出ているイメージ。ファンです。

キャストには「回想」マークが多数。そうかもう9月。そろそろこの大河も店じまいに向かっているんだな。

視聴率は、11%維持かと。まさかテレ東も、毎週池をさらうわけじゃないだろし。

第37回「武田が来たりて火を放つ」につづく

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ワンダーウーマン その2

2017-09-10 | 洋画

その1はこちら

前線でヒロインはマントを脱ぎ捨て(スーパーマンの逆)、ワンダーウーマンとして人間の争いに介入することを選択する。これまで、たまりにたまった(彼女にとって、観客にとって)フラストレーションがここで一気に解消する。任侠映画ですか。

と同時に、決して不死身ではないことがオープニングのアマゾンでの戦いで思い知らされている観客は、ヒロインの危機を十分に感じながら戦闘に“参加”することになる。戦闘描写は「プライベート・ライアン」「フルメタル・ジャケット」並み。格闘も、スピードだけでなく重量感があるのがすばらしい。ガル・ガドットはめちゃめちゃに運動神経よさそうだし。

つづいて少人数で敵の秘密基地を攻略する展開。「ナバロンの要塞」「鷲は舞い降りた」パターン。しかもうまく作ってあるのでドキドキ。そう、これはかなり上等な戦争映画であり、スパイ映画でもあったのだ。

現代のルーブル美術館をオープニングとエンディングにすえ、バットマンは意外な形でしか登場しない。おなじみのエンドタイトル後のお遊びもなし。満足。観ている最中に地震が来たので迫力倍増だったし(T_T)

ただし、日本公開についてさまざまに語られていることへ、わたしも少し。

「ワンダーウーマン」日本版には乃木坂46のイメージソング「女は一人じゃ眠れない」がついているとか。この映画とは真逆のコンセプトであることに批判集中。あの秋元康にしては戦略を間違えたか。あるいはシャレがきつすぎたか。いずれにしても、この映画は字幕版で観なければならんとわたしは決心。

また、全米から3ヶ月近く遅れて公開なのは功罪相半ばする。評価が高いからじっくりと宣伝して、ということだったのかもしれない。マーベルの「ホームカミング」と時期をずらせて、だったのかも。

しかしそんなワーナーの思惑はすべて裏目。興行的に苦戦することになっている。まさか昔のようにアメコミものは日本では当たらない時代に戻るとは思えないけれど、「ローガン」やこの作品のように、大人が楽しめる作品には大人が楽しめる環境を用意してほしい。作品の質が高かっただけに、そこがちょっと残念。

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