事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

極私的大河ドラマ史PART13 国盗り物語

2017-09-11 | 大河ドラマ

PART12「新・平家物語」はこちら

なぜか大河では視聴率がとれない司馬遼太郎原作もの。国民作家なのに。

残念ながら例外ではなかった「国盗り物語」は、表題作のほかに司馬の「功名が辻」(のちに仲間由紀恵主演でも制作されている)「尻啖え孫市」(雑賀孫市のお話)、「梟の城」(直木賞受賞作)などがミックスされている。司馬オールスターズ。特に、斎藤道三(平幹二朗)、織田信長(高橋英樹)、明智光秀(近藤正臣)のトリプル主演で話題を呼んだ。

「とぉとぉたぁらりとぉたらり♪」

これは、油売り出身の斎藤道三が油を売るときの口上。油を売る、の語源であるように、油は器に移すのが時間がかかるので歌って客を楽しませるわけ。四十年以上も前のドラマなのに、まだおぼえている。それ以上に忘れられないのが、このドラマに向けて寄せられた批判だ。

「これでは国盗り物語ではなく、女盗り物語ではないか」

という投書が(おそらく朝日新聞に)載ったのだ。確かに(笑)。

油を売りながら道三は女をたらしまくり(というか油屋の女主人をすでにたらしこんでいた)、次第に美濃の国でのし上がっていく。わたしにとってはけっこうな展開でした。こういう大河が好きになるくらい、色気づいていたわけね。

ということで男三人が主役だけれども、とにかく女優陣が豪華。道三にたらされた油屋の女主人は池内淳子、たらされ2号に三田佳子、3号(本妻だけど)が山本陽子。幸福な男だよ斎藤道三。

他に濃姫に松坂慶子、お市の方に松原智恵子、光秀の正妻に中野良子、寧々に太地喜和子と豪華絢爛。わたしが好きだったのは信長暗殺を狙う女忍者役の佐藤友美と、一向宗を率いた田島令子。そのころからクールビューティが好きだった。

PART14「勝海舟」につづく

コメント (2)
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