Wynton Kelly-'Dark Eyes'
今月の名言2018年11月号PART5「少年野球」はこちら。
「小学校のとなりへ移り住んで半年。だいたいは満足しているが、ひとついやなことがある。うるさいのである。マイクの音がバカに大きい。マイクの使い方を知らなくても教師になれるらしい」
「みんな不快に思っていても、相手が学校だからとガマンしているのである。それに気付かないのはバカなのである。」
「外山滋比古の新茶話 米澤新聞」
バカの連呼(笑)。外山先生よほど怒っている。これは「内外教育」における、おなじみ小野田正利さんの「モンスターペアレント論を超えて」からの孫引きだが、あの連載においては近隣トラブルが柱のひとつになってきた。野中の一軒家じゃあるまいし、という世間の常識が学校には通用しないのかというわけだ。
小野田さんはそのあたり、実は学校の方が先に立っていて、住宅がのちに取り囲んだという経緯も説明しながら、しかし学校とご近所のあいだにはもっとコミュニケーションが必要だと主張している。理由さえ納得できれば、近所だってある程度は我慢してくれると。
逆に言えば、学校はそのあたりがどうにも不得意な業界であることも確かで、外山先生のバカ発言はその意味で傾聴に値する。児童生徒を“制圧”することに躍起で、話の内容よりも声の大きさを優先する状況を、なにしろ音量がでかいからご近所がじっと聴いているとすれば……
PART2「千円の生活」につづく。
本日の1曲はウィントン・ケリーの「ダーク・アイズ」いいよね。