サツマシジミ Udara albocaerulea albocaerulea (Moore, 1879) は、シジミチョウ科(Family Lycaenidae)ヒメシジミ族(Tribe Polyommatini)タッパンルリシジミ属(Genus Udara)のチョウで、薩摩という名前の如く南方系で、本州(三重、和歌山、広島、山口の沿岸部)、四国と九州の沿岸部等に分布しているが、近年では、温暖化の影響により、大阪府南部や静岡県の藤枝市でも見ることができる。多化性のチョウで4~11月にかけて出現する。幼虫の食樹は、サンゴジュ、クロキ、モチノキなどである。
サツマシジミは普通種ではあるが、関東で出会うことができないため、撮影しようと思えばかなりの遠征になる。一番最初は2015年の5月のGWに和歌山県を訪れたが空振り。その2週間後に三重県伊勢市においてミカドアゲハとともに撮影できブログのPartⅠに「サツマシジミ」として掲載したが、翅裏の様子だけであった。翅表を撮りたいが、止まっている時になかなか翅を開かないチョウなのである。
秋口には、比較的開翅することが分かっていたので、2016年の11月に再び和歌山県を訪れたが、その時は1頭も目撃すらできず、ヤクシマルリシジミの撮影で終わっていた。更に、2018年10月にも三重県伊勢市を訪れたが、やはり見つけられず、その後は遠征をためらっていた。
ところが、先月の高知遠征の際、渓流沿いにて吸水している本種2頭を目撃し、その様子を撮影することができた。吸水後に翅を開くかと、ずっと追いかけたが、残念ながら今回も開翅はなし。30分ほど吸水した後、林の中へ消えていった。飛翔の瞬間を撮影すれば翅表を撮れなくはないが、やはり止まっている時に開いた翅表を奇麗に撮りたい。この秋に、再度和歌山訪問としたい。
お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、1024*683 Pixels で掲載しています。ウェブブラウザの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorer等ウェブブラウザの画面サイズを大きくしてご覧ください。
サツマシジミ(吸水)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1000 +2/3EV(撮影地:高知県 2020.5.24 9:52)
サツマシジミ(吸水)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 1000 +2/3EV(撮影地:高知県 2020.5.24 9:54)
サツマシジミ(吸水)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500 +2/3EV(撮影地:高知県 2020.5.24 10:04)
サツマシジミ(吸水)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1EV(撮影地:高知県 2020.5.24 10:11)
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) 2020 Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます