お寺のオバサンのひとりごと

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お盆

2007年07月12日 | 仏教
 九州のこの辺りでは、お盆は8月ですが、7月にお盆をお迎えの地域も多いことと思います。

 「お盆」の正式名は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」  

 「お盆」の風習は、「盂蘭盆経」の物語に、日本の習俗が混じり合って、伝わってきたものです。
 「盂蘭盆経」のストーリーとは、

 お釈迦様の弟子・目連尊者(もくれんそんじゃ)は、亡くなったお母さんが、死後、どの世界におられるか、神通力でご覧になった。
 当然、極楽世界におられると思い、探すが見つからない・・・
 
 探し続けると・・・なんと、お母さんは、あさましい餓鬼の姿となって、餓鬼道で苦しまれていた。

 なぜ、目連尊者のお母さんは、餓鬼道に落ちたのか・・・理由をさぐると、そのお母さんは、他人を押しのけて、我が子だけを大切にする人だったことがわかった。

 母は、息子を愛するがあまり、その強い母性愛によって、餓鬼道に落ちてしまったのだ と、目連尊者は泣いた。そして、お釈迦様に、母を救う手だてがないか、相談する。

 お釈迦様は、出家僧が集まって修行する、安居(あんご・研修会のような修行の集まり)の7月15日・最終日に、全ての仏弟子たちに食物を施すように勧められた。 
 その供養によって、目連尊者のお母さんは、餓鬼道から救われた。

 目連尊者と救い出されたお母さんは、もちろん、目連尊者から施しを受けた上に、お母さんが救われたことを知った出家僧たちも、皆大喜び。歓喜のあまり踊った。それが「盆踊り」の始まり。

 だから、他宗派では「施餓鬼(せがき)」という行事がありますね。

 この「盂蘭盆経」をもとに、日本的先祖崇拝が加味されて、お盆に亡き方々の霊が戻ってくるので、大切に敬い、供養する・・・といった「お盆」行事になったようです。

 でも、真宗の「お盆」は、上記の考え方と全く、異なります。

 数年前、ウチの住職が、盂蘭盆会の法座で、この盂蘭盆経の話をしたところ、後日、若手の女性から、私、質問されました。
 
 「浄土真宗では、亡くなられた方は、全て阿弥陀様の本願に救われて、お浄土に往かれるはずなのに、どうして、目連尊者のお母さんは、餓鬼道に落ちられたのですか

 ううっ・・・するどいツッコミ 

 これも含めて、次回へ続く・・・

 
コメント (2)
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