三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

子供に募金をやらせるな

2007年10月03日 | 政治・社会・会社

午前8時前、駅の構内でボーイスカウトの格好をした子供たちが「共同募金にご協力お願いします」と呼びかけていました。中には「エライわね」と言って募金する人もいましたが、私は募金活動そのものに疑問を感じていますし、ましてや子供たちに募金活動をやらせることには大反対です。
並んでいる中には小学校の低学年と見られる小さな児童もいて、彼らが共同募金の意義やそれをやらざるをえない社会状況や政治の有様を理解しているとは到底思えませんし、加えて募金の行く先も不透明で、たとえボーイスカウトの管理者がきちんと処理してもその先の先まではわからず、募金した金額がそのまま受益者に届くとは限りません。さらに言うなら募金活動で僅かな金額を集めて、しかも限られた人のために何か行うのではなく、募金活動など必要のない社会にするよう税金の使い方を検証し追及する方がはるかに有効です。ミサイル1基を節約するだけでどれほど多くの困っている人たちが救えるかを考えると一目瞭然です。子供たちには募金の手伝いをやらせるよりも、将来の選挙での投票行動の指針をしっかりと教育することの方がよほど大事です。しかしそんな教育はこれまで一度として行われたためしがなく、日本国民は選挙に臨んでどんな基準で投票すればよいのか、皆目わからないままマスコミの一面的な報道や与えられたイメージに頼って投票しています。政治や社会をどのように見るかという能力が根本的に欠如しているのです。だから福田内閣の支持率が6割を超えるというバカな現象が起きてしまう。日本はこと政治に限ってはどこまでも後進国です。国民みずから子供たちに募金活動をやらせ、誰もそれが本当はおかしなことだと気付かない、または声を上げない、どうしようもない国になってしまったのがその証です。