三無主義

 ~ディスパレートな日々~   耶馬英彦

映画「恋妻家宮本」

2017年02月12日 | 映画・舞台・コンサート

映画「恋妻家宮本」を観た。
http://www.koisaika.jp/

「家政婦のミタ」の脚本家が、とうとう自分でメガホンを執るというのだから、とても楽しみにしていた。そして期待は裏切られることはなかった。

 すべてのシーンに主人公が登場する。その場にいないときは電話の相手として登場する。しかもモノローグや妄想シーンまである。つまりこの映画は、主人公の気持ちを中心に描いた一人称小説なのである。
 こういう設定では各場面がくどくなりがちのところを、周囲の登場人物を典型的にすることで物語にメリハリをつけ、解りやすくしている。言ってみれば教科書通りに作られた映画なのだ。だから観ていて安心感がある。
 たとえば富司純子は、封建的な家庭で育ち偏狭な考え方が身についてしまった老婆を矍鑠と演じている。この役もひとつの典型だ。窮屈に封じ込められた自らの人生を恨む気持ちをひと言の寝言で表現するあたりは、さすがに大女優である。

 阿部寛の演技はいつもながら世の中に対しても自分自身に対してもやや斜に構えているような雰囲気で、とっつきの悪さはあるが、そこは主人公の特権で、モノローグを駆使してあっという間に感情移入させてしまう。
 天海祐希が演じる妻からは、夫にたいする愛情は殆んど感じられなかった。その点が少し残念だが、熟年夫婦となれば会話もさばさばしたもので、結婚して27年も経過した妻がベタベタしていたら逆に気持ちが悪い。ある意味、典型的な熟年妻を好演したといえるだろう。
 とはいえ、円満な夫婦ならば、妻の日常の言葉の端々に夫に対する尊敬の気持ちや、夫の癖を面白がったりする愉快な感情がちょくちょく出てきてほしいと思うのは、男の我儘だろうか。

 教師という職業は必ずしも尊敬される職業ではないが、気の弱い安全無事路線の主人公が、勇気を出して言うべきことを言うシーンがある。富士純子の名演技もあって、この映画のハイライトシーンとなっている。情けない主人公が、突如として英雄になる瞬間だ。このシーンの演出は特に見事で、誰もが共感するだろうし、涙もするだろう。
 下を向いていてもいい、ぼそぼそした言い方でもいい、とにかく言うべきことを勇気を出して言うこと、伝えるべきことを伝えることは価値のあることなのだと、それがこの映画の全編を通じたテーマなのである。


レース結果~共同通信杯

2017年02月12日 | 競馬

共同通信杯の結果
1着スワーヴリチャード ▲
2着エトルディーニュ  △
3着ムーヴザワールド  ◎

私の印
◎ムーヴザワールド  3着
〇エアウインザー   6着
▲スワーヴリチャード 1着
△エトルディーニュ  2着

馬券は頭から買った◎ムーヴザワールドが3着に負けたのでハズレ。

勝ったスワーヴリチャードは直線半ばまで持ったままで、ムーヴザワールドが追い出すのを待ってから漸く負いはじめるという余裕のレースぶりで、ここでは力が一枚上だった。勝ち時計の1分47秒5は過去のレースと比較するとそこそこだが、最速の上がりタイムで2着に2馬身半をつけたのは大きい。スワーヴリチャードがクラシックで活躍する可能性は大いにある。
ムーヴザワールドは窮極の上がり勝負にならなかったところが計算違いだった。それにしても勝ち馬とは直線半ばまで並んでいて、そこから2馬身半以上離されたことから、逆転は難しそうだ。
エトルディーニュは先行して一旦交わされたように見えたが、直線で差し返して2着。母の父オペラハウスの底力が出たのかもしれない。この馬は今後も大きなレースで穴をあける楽しみがある。

来週はG1フェブラリーステークスだ。 前哨戦の根岸Sを後方一気で勝ったカフジテイクが人気になるだろうが、追い込み一辺倒の脚質は1400m向きで1600mになるとどうかという心配がある。去年の勝ち馬モーニンは以降のレースでいまひとつの着順を繰り返しており、チャンピオンSの勝ち馬サウンドトゥルーはその後2戦もしていて、やや使い過ぎの感がある。ならば堅実駆けのエイシンバッケンか。JBCレディスクラシック1、2着のホワイトフーガレッツゴードンキが穴をあけそうな気もする。


レース結果~京都記念

2017年02月12日 | 競馬

京都記念の結果
1着サトノクラウン   ▲
2着スマートレイヤー 無印
3着マカヒキ      ◎

私の印
◎マカヒキ       3着
〇ミッキーロケット 4着
▲サトノクラウン  1着
△ヤマカツライデン 7着  

馬券はマカヒキミッキーロケットの頭からのフォーメーション4点だったのでハズレ

馬場が緩かったことも瞬発力型のマカヒキには堪えたかもしれないが、勝ったサトノクラウンは重馬場の去年の同レースを制していることもあり、力の要る馬場が得意だったということだ。
ムーア騎手は3コーナーから仕掛けて直線追うという王道の乗り方をしているが、馬に無理をさせない騎乗をしており、このレースを勝つよりも久々のレース勘を取り戻させるのが目的のようだった。馬券を買う側はそこまで厩舎側の思惑を読む必要があったということだ。サトノクラウンを本命にした人は見事である。
ミッキーロケットは出遅れがすべて。後方から内を回って直線は中を突いて4着。力のあるところを見せた。

ダービー馬マカヒキは、今日は無理をしない乗り方をしたとはいえ、京都の馬場で直線追い負けをしたのは事実。天皇賞に向けて順風満帆とはいえない結果となってしまった。 


共同通信杯~ムーヴザワールド

2017年02月12日 | 競馬

◎ムーヴザワールド
〇エアウインザー
▲スワーヴリチャード
△エトルディーニュ

逃げ馬不在の超スローペースになる展開で、直線の瞬発力争いならディープインパクト産駒のムーヴザワールドが有利と見た。勝ってクラシック候補の1頭になるだろう。
3戦して連対を外していないエアウィンザースワーヴリチャードが相手。
スローで先行するエトルディーニュが押さえ。

馬券は期待をこめて◎の頭から3連単流し(4-1,5,8)6点勝負


京都記念~マカヒキ

2017年02月12日 | 競馬

◎マカヒキ
〇ミッキーロケット
▲サトノクラウン
△ヤマカツライデン 

馬場が気になるが、G2ならば普通の考え方でいけるのではないか。
本命はダービー馬マカヒキ。格からして当然のだ。相手は菊花賞5着馬で前走日経新春杯を勝った京都コースが大得意のミッキーロケット。逆転なら海外G1勝ちのサトノクラウンだが、一昨年から2レース以上続けての好走がなく、ここは大敗の番かもしれない。単騎逃げのヤマカツライデンが押さえ。

馬券は◎〇-◎〇-▲△3連単フォーメーション(3,9-3,9-2,6)4点勝負