性犯罪など対象、被害者名伏せ起訴状朗読へ…法務省 2006年8月8日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060808i101.htm
法務省は7日、犯罪被害者保護の一環として性犯罪などの刑事裁判で、被害者の名前や住所がわからないようにする制度を導入する方針を固めた。
刑事裁判で行われる検察官による起訴状朗読で、被害者の具体的な名前や住所を伏せることを制度的に認める。被害者のプライバシーを保護することで、被害者が刑事手続きに協力しやすくする狙いもある。同省は来年の通常国会に刑事訴訟法改正案などを提出する方針だ。
刑事訴訟法は、裁判の手続きとして、起訴状を朗読することや、刑事裁判で審理の対象となる犯罪事実の明示を定めている。起訴状には被害者の氏名が明記されており、公開の法廷で起訴状を朗読することで、被害者が特定されている。ただ、現行法下でも、起訴状朗読で、被害者名を「被害者A子」などと仮名にして伏せる事例もある。被告人、弁護人、検察官、裁判官のすべてが同意した場合に限り、裁判の運用として実施している。
今回の改正は、こうした運用を制度化することで、被害者保護の施策として明確化するものだ。被告人などが同意しなくても、裁判官の判断で名前などを伏せることを可能とする方向で調整している。
具体的には〈1〉性犯罪などの被害者に限って刑事訴訟法上の例外規定を設ける〈2〉犯罪被害者保護のための措置法に、特別な規定を設ける――の方法を検討している。また、被害者の住所、氏名などが記された被害者調書などの証拠を扱う弁護人に対し、被害者情報を被告人を含む関係者に知らせないよう求める規定も盛り込む考えだ。
憲法は、衆人環視の下、公正な手続きを確保する目的で、裁判公開の原則を定めている。だが、同省は、被告人の防御権を制限しない範囲なら、被害者のプライバシー保護が可能だと判断している。
セクハラ判例は被害者のプライバシーを保護するために、判例集では会社名や人名は出さないのがごくごく当たり前なので、性犯罪絡みで裁判所の判決を出す場面で、被害者の氏名を今まで匿名にしていなかったなんて驚きです。
加害者の名前はともかく、被害者の名前は特に性犯罪のような事件では、それを匿名にすることで罪状が変わってくるものでもありませんし、今回の改正で被害者も性犯罪の被害を多少なりとも訴えやすくなるかも…。野党も反対する理由はありませんし、案外早く実現するのでは…と思います。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060808i101.htm
法務省は7日、犯罪被害者保護の一環として性犯罪などの刑事裁判で、被害者の名前や住所がわからないようにする制度を導入する方針を固めた。
刑事裁判で行われる検察官による起訴状朗読で、被害者の具体的な名前や住所を伏せることを制度的に認める。被害者のプライバシーを保護することで、被害者が刑事手続きに協力しやすくする狙いもある。同省は来年の通常国会に刑事訴訟法改正案などを提出する方針だ。
刑事訴訟法は、裁判の手続きとして、起訴状を朗読することや、刑事裁判で審理の対象となる犯罪事実の明示を定めている。起訴状には被害者の氏名が明記されており、公開の法廷で起訴状を朗読することで、被害者が特定されている。ただ、現行法下でも、起訴状朗読で、被害者名を「被害者A子」などと仮名にして伏せる事例もある。被告人、弁護人、検察官、裁判官のすべてが同意した場合に限り、裁判の運用として実施している。
今回の改正は、こうした運用を制度化することで、被害者保護の施策として明確化するものだ。被告人などが同意しなくても、裁判官の判断で名前などを伏せることを可能とする方向で調整している。
具体的には〈1〉性犯罪などの被害者に限って刑事訴訟法上の例外規定を設ける〈2〉犯罪被害者保護のための措置法に、特別な規定を設ける――の方法を検討している。また、被害者の住所、氏名などが記された被害者調書などの証拠を扱う弁護人に対し、被害者情報を被告人を含む関係者に知らせないよう求める規定も盛り込む考えだ。
憲法は、衆人環視の下、公正な手続きを確保する目的で、裁判公開の原則を定めている。だが、同省は、被告人の防御権を制限しない範囲なら、被害者のプライバシー保護が可能だと判断している。
セクハラ判例は被害者のプライバシーを保護するために、判例集では会社名や人名は出さないのがごくごく当たり前なので、性犯罪絡みで裁判所の判決を出す場面で、被害者の氏名を今まで匿名にしていなかったなんて驚きです。
加害者の名前はともかく、被害者の名前は特に性犯罪のような事件では、それを匿名にすることで罪状が変わってくるものでもありませんし、今回の改正で被害者も性犯罪の被害を多少なりとも訴えやすくなるかも…。野党も反対する理由はありませんし、案外早く実現するのでは…と思います。