(23日の選挙)伊藤太氏、実績訴え再選 2010年05月24日
http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000001005240004
●春日井市長選 投票率、最低の28.81%
春日井市長選は23日投票、即日開票され、無所属で現職の伊藤太氏(60)=民主、自民、公明推薦=が、共産新顔の伊藤ひろみ氏(64)を破り、再選を果たした。当日の有権者数は23万7891人。
前回2006年と同じ顔ぶれによる一騎打ちとなった選挙戦。投票率は28.81%。過去最低だった前回の31.79%をさらに下回った。
当選が決まると、同市浅山町3丁目の選挙事務所は歓声に包まれた。伊藤太氏は「1期目に手がけたことに加え、健康福祉、子育て支援に力を入れたい」と抱負を語った。
伊藤太氏は昨年12月に立候補を表明した。選挙戦では、1期4年の行財政改革で市職員を減らし、企業誘致に取り組んできた実績をアピール。2期目に向けて、JR春日井駅の周辺整備計画などを進めていく考えを示した。各党をはじめ、市議35人のうち31人の支援を得たほか、医師会など地元の主要団体の支持を集めた組織選挙で臨み、終始、優位に展開した。
一方、伊藤ひろみ氏は、現市政を「ハコ物行政」「福祉切り捨て」と批判し、大型事業の見直しと福祉の充実を訴えたが、立候補表明が4月中旬と出遅れたこともあって、支持を広げられなかった。
●相乗り、選択肢示せたのか
《解説》春日井市長選の投票率は過去最低を更新した。投票に行ったのは有権者の3人に1人にも満たない。あとの2人はこのままで何も問題がないということなのだろうか。
市財政は1600億円の借金を抱える。ほかに土地開発公社の借金も200億円を超え、4億円もの利息を毎年金融機関に払っている。行政が肥大化し、財政難を招いた結果と言わざるを得ない。これは1千兆円を超えそうな国の借金と無縁な話ではない。
全国では色々な取り組みが進んでいる。名古屋市の市長は市民税を下げると言っている。高校生まで医療費が無料のところもある。入れる人がいないという声も聞いたが、宮城や秋田県では市民団体が自分たちで候補者を出している。市長選は、私たちが住む市の良いところ、悪いところを点検するいい機会だ。果たしてこの投票率でそれができたのだろうか。
名城大の昇秀樹教授(地方自治)も「名古屋空港や安全保障問題を考えるいい機会でもあり、選択肢を示せなかった政党の責任も大きい」と指摘する。
伊藤太氏も、大差で勝利したとはいえ、1票を投じたのは、有権者の5分の1でしかない。伊藤氏は「1期目は種をまき、芽を育てた。2期目は花を咲かせる」と話す。真価の判断は次回に持ち越されたかたちだ。
★愛知県春日井市 市長選挙結果
当 54795 伊藤太=無現<2>[民][自][公]
12770 伊藤裕規=共新
春日井市は、名古屋市の北部に隣接する人口30.2万人程の市で、市長選は1期4年現職を務めた民主・自民・公明が相乗り推薦する伊藤太氏に対して、共産党が推薦する元市議の伊藤ひろみ氏が再度挑戦する 前回と同じ顔ぶれによる戦いとなりましたが、
「この4年間、市民サービス会社として職員には意識改革を求め、市政の満足度20%アップを目指してきた。厳しい財政状況の中、ある程度達成できたと思っている」と振り返えると共に、2期目の目標として行財政改革、経済振興、市民協働の3本柱を掲げ、「福祉や子育て、医療やスポーツの充実などやるべきことが山積している。そのためにも税収増は不可欠だ。市民と協力してはぐくんできた芽を育てたい」と訴えた伊藤太氏が54795票を獲得し、
「通院バス乗車券や介護家庭リフレッシュ手当などの福祉施策が、この4年間で廃止、縮小される一方、大型事業には膨大な税金が使われた」と現市政を批判すると共に「市の借金が膨らみ続け、財政破綻の恐れもある。当面、JR春日井駅周辺の再開発計画を延期し、(第三セクターの)勝川ホテルへの膨大な税金投入をストップさせる。切り捨てられた福祉の復活、充実を図りたい。力を合わせ、市民が主人公の市政を実現しよう」と訴え12770票を獲得した伊藤裕規氏 に4倍半の大差をつけて危なげなく再選を決めました。
とはいえ、投票率は史上最低の28.81%。市民の中には『どうせ何も変わらないよ』と諦めと無関心を決め込んだ方も決して少なくはなかったでしょうし、圧勝したとはいえ、再選を決めた伊藤太氏は次の4年間でどれだけの実績を残すことができるかが問われそうですね。
http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000001005240004
●春日井市長選 投票率、最低の28.81%
春日井市長選は23日投票、即日開票され、無所属で現職の伊藤太氏(60)=民主、自民、公明推薦=が、共産新顔の伊藤ひろみ氏(64)を破り、再選を果たした。当日の有権者数は23万7891人。
前回2006年と同じ顔ぶれによる一騎打ちとなった選挙戦。投票率は28.81%。過去最低だった前回の31.79%をさらに下回った。
当選が決まると、同市浅山町3丁目の選挙事務所は歓声に包まれた。伊藤太氏は「1期目に手がけたことに加え、健康福祉、子育て支援に力を入れたい」と抱負を語った。
伊藤太氏は昨年12月に立候補を表明した。選挙戦では、1期4年の行財政改革で市職員を減らし、企業誘致に取り組んできた実績をアピール。2期目に向けて、JR春日井駅の周辺整備計画などを進めていく考えを示した。各党をはじめ、市議35人のうち31人の支援を得たほか、医師会など地元の主要団体の支持を集めた組織選挙で臨み、終始、優位に展開した。
一方、伊藤ひろみ氏は、現市政を「ハコ物行政」「福祉切り捨て」と批判し、大型事業の見直しと福祉の充実を訴えたが、立候補表明が4月中旬と出遅れたこともあって、支持を広げられなかった。
●相乗り、選択肢示せたのか
《解説》春日井市長選の投票率は過去最低を更新した。投票に行ったのは有権者の3人に1人にも満たない。あとの2人はこのままで何も問題がないということなのだろうか。
市財政は1600億円の借金を抱える。ほかに土地開発公社の借金も200億円を超え、4億円もの利息を毎年金融機関に払っている。行政が肥大化し、財政難を招いた結果と言わざるを得ない。これは1千兆円を超えそうな国の借金と無縁な話ではない。
全国では色々な取り組みが進んでいる。名古屋市の市長は市民税を下げると言っている。高校生まで医療費が無料のところもある。入れる人がいないという声も聞いたが、宮城や秋田県では市民団体が自分たちで候補者を出している。市長選は、私たちが住む市の良いところ、悪いところを点検するいい機会だ。果たしてこの投票率でそれができたのだろうか。
名城大の昇秀樹教授(地方自治)も「名古屋空港や安全保障問題を考えるいい機会でもあり、選択肢を示せなかった政党の責任も大きい」と指摘する。
伊藤太氏も、大差で勝利したとはいえ、1票を投じたのは、有権者の5分の1でしかない。伊藤氏は「1期目は種をまき、芽を育てた。2期目は花を咲かせる」と話す。真価の判断は次回に持ち越されたかたちだ。
★愛知県春日井市 市長選挙結果
当 54795 伊藤太=無現<2>[民][自][公]
12770 伊藤裕規=共新
春日井市は、名古屋市の北部に隣接する人口30.2万人程の市で、市長選は1期4年現職を務めた民主・自民・公明が相乗り推薦する伊藤太氏に対して、共産党が推薦する元市議の伊藤ひろみ氏が再度挑戦する 前回と同じ顔ぶれによる戦いとなりましたが、
「この4年間、市民サービス会社として職員には意識改革を求め、市政の満足度20%アップを目指してきた。厳しい財政状況の中、ある程度達成できたと思っている」と振り返えると共に、2期目の目標として行財政改革、経済振興、市民協働の3本柱を掲げ、「福祉や子育て、医療やスポーツの充実などやるべきことが山積している。そのためにも税収増は不可欠だ。市民と協力してはぐくんできた芽を育てたい」と訴えた伊藤太氏が54795票を獲得し、
「通院バス乗車券や介護家庭リフレッシュ手当などの福祉施策が、この4年間で廃止、縮小される一方、大型事業には膨大な税金が使われた」と現市政を批判すると共に「市の借金が膨らみ続け、財政破綻の恐れもある。当面、JR春日井駅周辺の再開発計画を延期し、(第三セクターの)勝川ホテルへの膨大な税金投入をストップさせる。切り捨てられた福祉の復活、充実を図りたい。力を合わせ、市民が主人公の市政を実現しよう」と訴え12770票を獲得した伊藤裕規氏 に4倍半の大差をつけて危なげなく再選を決めました。
とはいえ、投票率は史上最低の28.81%。市民の中には『どうせ何も変わらないよ』と諦めと無関心を決め込んだ方も決して少なくはなかったでしょうし、圧勝したとはいえ、再選を決めた伊藤太氏は次の4年間でどれだけの実績を残すことができるかが問われそうですね。