ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

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氷点下ビールとハイボールがブーム

2010-08-16 05:55:40 | Weblog
サントリー営業利益、過去最高 ハイボール人気が後押し 2010年8月5日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/business/update/0805/TKY201008050354.html
 サントリーホールディングスは5日、2010年6月中間連結決算を発表した。売上高は8129億円で前年同期比11.2%増、本業のもうけを示す営業利益は410億円で同47.9%増となり、いずれも過去最高を更新した。
 昨年11月に買収したフランスの飲料大手オレンジーナ・シュウェップス・グループの売り上げが、連結決算に加わったことが主な要因。ハイボール人気でウイスキーの売り上げが伸びたことも、後押しした。
 総市場の縮小が続くビール系飲料でも高価格の「ザ・プレミアム・モルツ」が好調で売上高が前年同期比1.1%増、清涼飲料市場でも缶コーヒーなどが伸びて、売上高が同1.6%増えた。7月は猛暑の影響で、清涼飲料は前年同月より14%増、ビール系飲料は同3%増となったという。千地耕造財務本部長は「下期については、猛暑が続き、好業績に寄与しているが、景気が本格的に上向いてないので不透明な所もあると思う」と話した。

氷点下ビール大人気 アサヒ、提供飲食店を600店に倍増へ 2010年8月7日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100807/biz1008070131000-n1.htm
 アサヒビールは、氷点下まで冷やして飲む業務用ビール「スーパードライ エクストラコールド」を提供する飲食店を年内に現在の倍の約600店に拡大する。若者のビール離れが進む中、新しい飲み方として提案したところ直営店などで大人気となっており、店舗拡大で主力ブランドのスーパードライのてこ入れを図る。来年度以降の海外展開も検討する。
 エクストラコールドは、マイナス2度と凍る寸前まで冷やして専用の生ビールサーバーで提供する。通常のビールに比べ「苦みが感じにくくなり、ビール離れが進む若者や女性層に支持されている」という。
 アサヒでは5月に東京・銀座に情報発信拠点として「スーパードライエクストラコールドバー」をオープン。同店では連日行列ができ、累計来店客数が2万3千人に達する人気となっている。
 取扱店も当初は年内に300店まで増やす計画だったが、すでに目標を達成し、さらに倍増させることにした。
 スーパードライは同社のビール類の販売全体の6割を占めるが、低価格の第3のビールに押されて苦戦してきた。しかし、6月の出荷量は、“コールド”効果もあり、14カ月ぶりにプラスに浮上。今年上期(1~6月)の市場シェアで、キリンビールを抜き、2年ぶりの首位を奪回する原動力となった。
 エクストラコールドの取扱店を拡大することで、家庭用も含めたスーパードライの販売を拡大し、さらなるシェアアップを目指す。
 海外からも「エクストラコールドについて問い合わせがきている」(同社幹部)としており、早ければ来年度から海外展開に乗り出す方針だ。


(参考)ハイボール人気で原酒不足…「角瓶」出荷制限 2010年7月5日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100704-OYT1T00313.htm?from
 酒類の人気の二極化が加速している。
 サントリーは、ウイスキーをソーダ水で割る「ハイボール」人気で、主力商品のウイスキー「角瓶」が足りなくなる可能性があるとして出荷を制限した。低価格が魅力の「第3のビール」も好調だ。一方、「第3」にのまれた形のビールや発泡酒は低迷が続いている。
 「角瓶」の出荷制限は、1~6月の出荷量が前年同期比7割増に急増し、このままでは熟成に何年もかかる原酒が足りなくなるためだ。ハイボールは、夏が需要の最盛期なだけに、サントリーにとっては「誤算」でもある。
 「第3のビール」は、ビール大手5社の出荷量が27か月連続で前年実績を上回っている。ビールに近い味わいだが、一般的な店頭価格は140円前後と、ビールより70円以上安い。小売り大手のイオンが韓国メーカーと組んで88円の低価格商品を発売するなど、競争は激化している。
 一方、ビール大手5社のビール、発泡酒の出荷量は10か月以上前年実績割れが続いている。
 アサヒビールは「スーパードライ」を氷点下2度程度まで冷やす飲み方を提案し、東京・銀座に期間限定の店を出すなど、「ビール復活」に向けた取り組みを続けている。





 ほぉ…(意外
 まさか今頃になってハイボールなどというレトロな飲み方が復活するとは予想もしていませんでしたが、現在のハイボール人気はサントリー角瓶のCMで女優の小雪さんが「○○(放送している地域名)の夜はハイボールから始まる」と訴えることで注目を集め、かつ自宅で割安な値段で飲めることから、長い時代を乗り越えて製造元のサントリーの予想さえ超える第二次ハイボールブームを引き起こしているようですね…。
 一方、最近は夏場にきんきんに冷えたビール(ビール系飲料)を飲むという飲み方も流行っているようで…(汗
 ただ、個人的な意見を述べるならば、冷えたビールは確かに喉が渇いた時は美味しいとはいえ、冷え過ぎたビールを一気に胃に流し込んだら、体にはあまりよくなさそうですし、
翌日お腹の調子を崩しそうな…(汗
 やはりお酒というものは、自分なりのペースで美味しく頂くのが一番かと思います。

つけめん「六厘舎」本店、行列に苦情で閉店へ

2010-08-16 05:45:32 | Weblog
つけめん「六厘舎」本店、行列に苦情で閉店へ 2010年8月5日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100805-OYT1T00156.htm
 行列の出来る店として有名な東京都品川区大崎のラーメン店「六厘舎(ろくりんしゃ)」本店が、その行列を理由に今月29日で閉店することになった。
 1~2時間待ちも当たり前の人気店で連日長蛇の列が絶えず、近隣住民から「通行の妨げになる」などの苦情が度々上がっていたため。同店は「これ以上、近隣の皆様に迷惑をかけられない」としている。
 同店は2005年4月にJR大崎駅から徒歩6分ほどの商店街と住宅街の境目に位置する場所に開業した。
 濃厚スープに太いめんが特徴のつけめんが人気を呼び、雑誌やテレビなどで頻繁に紹介されて、営業中は常に行列ができるようになった。
 同店を運営する松富士食品(千代田区)によると、休日には100人近くが行列し、2時間待つことも珍しくない。太めんだけにゆで時間が普通のラーメンより長くかかることも行列の原因。開店時間を早めたり、並び方を変えたりと店側も苦心したが、行列は一向に収まらなかった。
 路上喫煙や騒音に加え、店舗わきの道路は幅2メートル50ほどと狭く、行列客が道路や歩道をふさいでしまうことに対し、地元の大崎署にも度々苦情が寄せられたため、同署も店側に指導を繰り返した。こうしたことから、同店も「このまま営業を続けても解決しない」と、閉店を決めたという。
 近くに住む50歳代の主婦は「行列客が道へはみ出し、いつも通行の妨げになっていた。店の苦労もわかるが、何とかしてほしかった」と話す。別の無職男性(63)は「店の近くで吸い殻がポイ捨てされているのを何度か見た」とするが、「最近は出前もしてくれたし、ラーメンは好きだったので閉店は残念」という。
 人気店だけに客は閉店を残念がる。大田区から来た会社員加藤篤士さん(29)は、「マナーを守る客が大半なのに行列で店がなくなってしまうとは」と残念そうだ。
 同店の移設先や時期は未定といい、松富士食品は、「周辺に迷惑がかからない土地を慎重に選びたい」としている。




 少し前の記事ですが、強く印象に残っていたため、当ブログでも取り上げたいと思います。
 う~ん。売上が伸びずに飲食店が閉店に追い込まれるというのはよくある話しだとは思いますが、まさか行列が連日絶えず、近隣住民からの苦情が理由で閉店に追い込まれるお店が出てしまうことには本当に吃驚しましたし、地方では地元の有名なラーメン屋などでも(外食を控える動きがB級グルメの世界にも広がる中)売上の減少に悩まされるお店も決して少なくなく『なんて贅沢な悩みなんだ! だったらこちらに少しでも客を回してくれ!!!』というのが正直な気持ちではないのかな…とも思うのですが、そんなに人気があるのならば、場所を移転して拡張リニューアルオープンしたり、あるいは信頼がおけ、かつ同じ味を出せるスタッフに2号店を任せるなど、他に解決の手法はなかったんですかねぇ…(溜息

 私の場合は、いくら美味しいと評判のお店でも『そもそも2時間も並んでまでB級グルメを食べるのは面倒』で長時間並ぶという発想すら思い浮かびませんし、そもそもこのような暑い時期では、通行の妨げ以前に、待っている途中で熱中症で倒れるお客さんまで発生するのではないかという懸念さえ考えてしまう(まさか、この行列に並ぶ人って、お茶持参で並んでいるわけでもないしょうし、仮にそうだとしても途中でトイレに行きたくなったらどうするんだろう…という素朴な疑問も浮かびます)のですが、そういう意味では無節操に人気のある店を繰り返し紹介するマスコミの姿勢やそのブームに踊らされる一部の方の姿勢も考えもの。
 大半の飲食店はどう売上減少を少しでも補おうと必死なのに、世の中はホント上手くいかないもんですね…。

ゆうパック遅配で“乗り換え”増える ヤマトの7月の宅配便9%増 

2010-08-16 05:41:11 | Weblog
ゆうパック遅配で“乗り換え”増える ヤマトの7月の宅配便9%増 2010年8月6日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100805/biz1008052024033-n1.htm
 ヤマト運輸は5日、7月の宅配便の取り扱い個数が前年同月比9・1%増の1億4170万個になったと発表した。日本郵政グループの郵政事業会社(日本郵便)の「ゆうパック」が遅配した影響で、ヤマトの宅配便利用が増えた。
 取り扱い個数の伸びのうち、約2%分がゆうパック遅配の影響。三越の配送業務の請け負いを4月から再開したことも増加に寄与した。
 日本郵便が日本通運との共同出資会社から「ペリカン便」を統合した7月1日以降、ゆうぱっくは1週間にわたり全国で計34万個を超す荷物の配達が大幅に遅れた。

「ゆうパック」営業赤字127億円に拡大 2010年07月30日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100729-OYT1T00914.htm
 郵便事業会社が29日発表した2009年度の収支状況によると、郵便物事業のもうけを示す営業利益は前年度比17%増の589億円だった。種類別では、国際郵便や国内郵便の封書などは黒字だったが、国内のはがきなどは赤字だった。
 ゆうパックなど荷物事業の営業利益の赤字は、前年度の36億円から127億円に拡大した。

デイリーヤマザキ、「ゆうパック」やめ「クロネコ」に 遅配トラブルも一因か 2010年7月27日 日経
 コンビニエンスストアのデイリーヤマザキ(千葉県市川市)は26日、9月1日からヤマト運輸が運営する宅配便の取り扱いを始めると発表した。ヤマトの「クロネコメール便」や店頭での宅配便受け取りサービスなどがデイリーに来店する顧客の利便性向上につながると判断した。全国約1650店の店頭で扱う。
 これに伴い、日本郵政グループの郵便事業会社(日本郵便)の宅配便「ゆうパック」は8月30日で取り扱いを終える。
 ゆうパックでは7月初めに大規模な遅配トラブルが発生した。デイリーは顧客サービス改善の観点などから「ヤマトとは昨年から協議を進めていた」と説明するが、デイリーとヤマトが正式に契約したのは遅配問題が発生した後の今月16日付。遅配トラブルが切り替えを後押しした可能性もありそうだ。
 ヤマトと日本郵便はこれまで、宅配便の取扱窓口となるコンビニの囲い込み競争を演じてきた経緯がある。ヤマトはセブン―イレブン・ジャパンやファミリーマートと連携している。対するゆうパックはローソンやサークルKサンクス、ミニストップなどが拠点となっている。デイリーは2005年からゆうパックを取り扱ってきた。




 ゆうパックの遅配騒動もあり、ヤマト運輸の7月の宅配便は9%という驚異的な上昇率を記録。その一方で、ゆうパックの2009年の赤字は前年度比17%多い589億円に…。
 そして通販会社に続いて、コンビニのデイリーヤマザキも「ゆうパック」をやめ「クロネコ」に切り替えるなど、宅配便業界の2強による市場の寡占状態がますます進んでいるようです。

 まあ、日頃から宅配便を利用する個人の方から見れば、ゆうパックが有利なのは値段の安さだけで、ヤマト運輸や佐川急便と他の業者とでは、荷物を受け取る側に対する各種サービスの導入一つとっても周回遅れもいいところですし、その上、今回の騒動で当事者であるはずの日本郵政のお偉いさんの危機感のない発言や、遅配トラブルが発生した時も人海戦術で現場の最前線で必死に物流を支えていたのが、実はペリカン便からの出向者だったことが知れ渡ったのでは、さすがにこれでは『ウチの商品は怖くて預けられない』と生鮮食料品を取り扱う業者を中心にゆうパック離れが進んでしまったのも無理もないのではないでしょうか…。
 次の勝負はお歳暮等需要の多い年末ですが、もし今度も同様のトラブルを引き起こすようだと、最大のお取引先である百貨店業界にまで愛想を尽かされかねませんし、ゆうパックにとっては、二度と同様のトラブルを引き起こさないためにも、まさに今が正念場ではないかと思います。

国の借金900兆円突破、国民一人当たり700万円の大台超え

2010-08-16 05:25:25 | Weblog
国の借金900兆円突破、国民一人当たり700万円の大台超え 2010年8月10日
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/100810/fnc1008101649011-n1.htm
毎日夕刊 http://mainichi.jp/select/biz/news/20100811k0000m020022000c.html
 財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券をあわせた国の債務残高(借金)が6月末時点で904兆772億円となり、大台を突破したと発表した。国民1人あたりの借金も過去最悪の約711万円となり、700万円の大台を超えた。
 国の借金残高は22年3月末より21兆1538億円増加。このうち国債全体の残高は13兆3194億円増の
733兆8084億円で、国債以外でも政府短期証券が115兆2089円と9兆1808億円増えた。一方、借入金は55兆599億円で、1兆3465億円減少した。




 国の借金総額が904兆772億円と とうとう900兆円の大台を突破。国民1人当たりの借金(勿論担税能力のない赤ちゃんや子供等も含めた単純平均です)も過去最悪の711万円になりました。
 中には、この期に及んで『国債を増発して公共投資などの政府支出を呼び水に民間の(設備投資などの)投資意欲を高めよ』などとのたまっている経済評論家を自称する方もいるようですが、問題は仮に財政出勤したところで、日本国内だけから国債を購入できる限度額に収まっているうちに、本当に景気が回復するかどうか…。
 現実問題としては、実際に国民の貯蓄総額に借金総額が追いつく前から(そのリスクが現実味を帯びた時点で)金利水準は急上昇しはじめます(どうもデフレが長期間続いたせいか、日本人全体にインフレに対する危機感が欠けているようですが、バブル崩壊後にもたった3年間で公定歩合が3.5ポイントも上昇するなど、金利は上昇する時は一気に上昇するものだということは決して忘れてはならないと思います)し、低所得者への負担軽減策を給付付税額控除で行うのか、それとも複数税率で行うのかはともかく、そして実際に消費税率を何年後に上げるかはおいおい決める(但し、今は時期が悪いと1年先送り、2年先送りするという愚は避けなければなりません)としても、まずは財政バランスを整えるための税収確保のための議論だけでも早急にスタートすべきではないでしょうか…。
 みんなの党や民主党でも小沢陣営などは『まずはムダを排除してから』という姿勢のようですが、国債は毎年借り換える分だけでも100兆円を大きく超える水準。もし借入金利が1%上がれば利子負担だけでも1兆円以上の増加となり、数億円レベルのムダ削減などふっとんでしまいますし、実際に税率を引き上げようと思えば、周知期間やシステム変更にかかる時間も含めれば最低でも2年は欲しいところ。(そして、大法人への決算への配慮のため、実際の引き上げの時期はその期間が経過した翌年の4月からになるでしょう)
 目先の嫌なこと(増税議論)から逃げるあまり、本質を見誤らないようにしてほしいと思います。

初の「全閣僚、靖国参拝せず」民主党政権下で異例の8・15

2010-08-16 05:13:21 | Weblog
初の「全閣僚、靖国参拝せず」民主党政権下で異例の8・15 2010年8月16日 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100815/plc1008151915009-n1.htm
 65回目の「終戦の日」である15日は、菅内閣の自粛方針の下、菅直人首相も閣僚もその他の政務3役も1人も靖国神社に参拝しない、政府に記録が残る昭和60年以降初めての異例の日となった。「戦没者の鎮魂は国家の基本」(故藤波孝生元官房長官)という大原則は置き去りにされ、靖国参拝に反発する近隣諸国ばかりに迎合した結果だ。この日の靖国は、こうした民主党政権の姿勢や政策に対する懸念や憤りの声で包まれた。
■どこの国の国益か
 「痛恨の菅首相謝罪談話」「菅『靖国不参拝』の妄論」「民主党の本当の姿を知っていますか?」…。靖国神社へと向かう九段下の坂では、いくつもの民間団体がビラや小冊子を配っていた。多くは民主党政権の外交姿勢や政策を批判する内容だった。
 「菅首相と閣僚はどこの国の閣僚で、どこの国の国益を図って行動しているのか。どんなに糾弾しても糾弾し足りない」
 神社境内で開かれた戦没者追悼中央国民集会で、日本会議の三好達会長(元最高裁長官)はこう訴えた。民主党が進める永住外国人への地方参政権付与や選択的夫婦別姓などの政策阻止を主張し、10日発表の首相談話についても「北朝鮮がわが国に対する理不尽な要求をする格好の材料を与えた」と批判した。
 境内には、首相と仙谷由人官房長官、岡田克也外相を批判する写真も地面に張り付けられていた。特定政党・政治家が名指しでこうまで批判されるのは、街宣車が行き交う15日の靖国でも珍しい光景だ。
 ただ、政府の英霊鎮魂への無関心ぶりが、逆に国民の危機感を高めた部分もありそうだ。神社によると、この日の参拝客は約16万6千人で、一昨年(福田内閣)の約15万2千人、昨年(麻生内閣)の約15万6千人を大きく上回った。

■首相のA級戦犯論
 民主党政権で靖国が軽んじられることは、予想されていたことだった。
 首相は野党時代から、ときの首相や閣僚の靖国参拝に反対しており、自身の首相就任時にも「在任中は靖国に参拝しない」と明言した。6月15日の参院本会議では、その理由をこう述べた。
 「靖国神社はA級戦犯が合(ごう)祀(し)されているといった問題などから、首相や閣僚が公式参拝をすることには問題があると考えている」
 この首相の考え方は、菅内閣ではおおむね共有されている。仙谷氏は10日の記者会見で「閣僚は公式に参拝することは自粛しよう、差し控えるべきだというのは、従来の日本政府の考え方だ」と強調した。
 一方、民主党内で「保守派」とされる野田佳彦財務相はもともと、首相らとは別の意見だった。平成17年10月に出した質問主意書で次のように主張していた。
 「すべての『戦犯』の名誉は法的に回復されている。『A級戦犯』と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではない。戦争犯罪人が合祀されていることを理由に首相の参拝に反対する論理はすでに破綻している」
 野田氏は首相談話にも当初反対していたが、これも結局、仙谷氏に押し切られている。党内の保守派の立場の弱さがうかがえる。
 この日は、超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」メンバーをはじめ約50人の国会議員が靖国に参拝した。
 安倍晋三元首相は閣僚の不参拝について、「首相や官房長官が方針として決めたのであれば、信教の自由上、問題がある」と指摘。石原慎太郎東京都知事は「英霊が浮かばれない」と嘆いた。


靖国参拝見送り、中韓に配慮…自民との違い強調 2010年8月16日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100815-OYT1T00845.htm
 菅首相と全閣僚が15日の靖国神社参拝を見送ったのは、中国や韓国などアジア諸国に配慮するとともに、自民党政権との違いをアピールする狙いもあるとみられる。
 首相は15日午前、静養先の長野県軽井沢町から帰京して公務に復帰。千鳥ヶ淵戦没者墓苑で献花した後、全国戦没者追悼式に出席した。靖国神社には首相や閣僚だけでなく、副大臣、政務官も参拝しなかった。
 首相は就任直後の6月、参院本会議で「首相や閣僚の公式参拝は問題がある」と述べるなど、首相在任中は参拝を見送る意向を繰り返し表明してきた。今月10日には日韓併合100年を機に「痛切な反省と心からのおわび」を表明する首相談話を閣議決定するなど、アジア重視の姿勢を前面に打ち出している。
 ただ、民主党からは15日、羽田雄一郎参院国会対策委員長らが靖国神社を参拝するなど、党内に保守系議員も少なくない。首相談話の決定経緯や内容には党内から不満も出ており、追悼式での首相式辞は、昨年の麻生元首相とほぼ同じ内容だった。
 民主党は昨年の衆院選前に作成した政策集で、新国立追悼施設の設置を明記しているが、菅首相は「9月の党代表選に向け批判材料を減らしたい」(周辺)として、2011年度予算への調査費計上は見送る考えだ。




 う~ん。そもそも靖国神社に参拝するという行為そのものが、いかにも自民党寄りの考え方だと思いますし、私などは、『民主党の閣僚ならば、最低でも首相や閣僚中に就任している期間中はアジア諸国に配慮して参拝を控えて当然!』と受け止めていたのですが、たかだか首相と閣僚の全員が8月15日に靖国神社に参拝しなかっただけで、一部の人達や石原都知事だけならまだしも、なぜ(産経など)大マスコミまでもが、ここまで大騒ぎするんでしょうかねぇ…(呆れ

 勿論、一民間人が靖国神社に参拝することは個人の自由ですし、誰かに責められる筋合いのものでもないと思いますがそれはあくまでも一民間人の話。
 公人たる政治家、それも一挙一足が注目される首相や閣僚に就任する以上は、不必要な摩擦は極力避けつつも交渉を有利に進めるのが、むしろ国益あるいは外交というものでしょう(それでもどうしても一個人として参りたいというのならば8月など目立つ時期ではなく、2月など比較的目立たない時期にSPも就けずに1人でこっそり参るくらいの配慮は最低限必要と考えます)し、日本はこれから先、アジアの1国(それも中国など他のアジアの各国に徐々に追い抜かれて衰退していく大国)として生き延びていかなければならないというのに、これ以上不必要に周辺諸国を刺激してどうすんだか…(呆れ
 どうしても英霊を忍びたいというのならば、在任中は黙とうで済ますなど、戦犯ではなく一兵卒に対して祈る手段など他にいくらでもあるでしょうし、私にはこの煽っている方達が国益という耳触りの良い言葉で自らの主張をごり押ししようとしているように思えてなりません。